次回予告
暴走するエタニティコア。地球の消滅が迫っている。
でも絶対にあきらめない!みんなを笑顔にする、それが僕らの夢見る未来だから!
次回、ウルトラマントリガー『笑顔を信じるものたちへ~PULL THE TRIGGER~』
最後まで、スマイルスマイル!
概要
『ウルトラマントリガー』第25話のサブタイトルにして、最終回。
副題でもある「PULL THE TRIGGER」とは、今作のOPテーマソング「Trigger」のサビ終盤で繰り返させるフレーズであり、主題歌の1フレーズがサブタイトルに組み込まれるのは本家『ウルトラマンティガ』の第50話「もっと高く!〜Take Me Higher!〜」と最終回である第52話「輝けるものたちへ」のセルフオマージュと思われる。
あらすじ
醜悪な第二形態へと変貌したメガロゾーア(カルミラ)を相手に、マナカ・ケンゴ/ウルトラマントリガーとイグニス/トリガーダーク、そしてGUTS-SELECTは決死の総力戦に挑む。
衝撃で東京タワーがなぎ倒されるほどの激戦が繰り広げられる。スカイタイプへとチェンジしたトリガーは空中からの攻撃を試みるも、トリガーダーク共々メガロゾーアの触手で締め上げられてしまった。
カルミラ「無様だね、マナカケンゴ。私のトリガーは、こんなものじゃなかったよ!」
二人を助けるべく、ヒマリはGUTSファルコンを、ミツクニもガッツウイング1号を発進させる。
二人の援護でトリガーとトリガーダークは拘束から解放された。
マルゥル「会長さんもやるじゃねぇか!」
ヒマリ「元の世界では、パイロットしちゃってたり?」
シズマ「いや、情報局だ。参謀が厳しい人でな、鍛えられた!」
トリガーダークはメガロゾーアに向かってダークゼペリオン光線を発射する。
カルミラ「目障りな偽物め!」
メガロゾーアは光線を受け止め、トリガーダークへと跳ね返した。変身が解除され、イグニスの姿へと戻ってしまう。
トリガーはパワータイプにチェンジし単身でメガロゾーアに挑もうとする。すると各地で地割れが発生し、その中から光がほとばしる。ユナとマルゥルが言うにはエタニティコアの暴走が激しくなっており、このままいけば地球が膨張しビッグバンに匹敵する大爆発が起こってしまうという。
トリガーはグリッタートリガーエタニティにチェンジし、地面にグリッターブレードを突き立てて直接エタニティコアのエネルギーを受け止める。
トリガーが全身にエタニティコアの力を漲らせ、グリッターブレードを構えてエタニティゼラデスを発動、突進し0距離でエタニティゼラデスをぶち当てる。
トリガーとメガロゾーアが激突し、膨大な爆炎があがる。
爆発が終わったとき、地上にはケンゴが倒れていた。
カルミラ「このときを待っていたよ。3千万年の間、石像の中でねぇぇ!!」
ユナ、アキト、イグニスの三人で何とかケンゴを救助し、ナースデッセイ号へ帰還する。
ナースデッセイ号のアキトの部屋。ケンゴはエタニティコアの力でカルミラの暴走した闇の力を抑え込もうとしたが駄目だったと語る。同時にカルミラの暴走を止めるには、彼女の持つ力と同等の力、つまりエタニティコアの光と闇の力で中和させるしかないという。
トリガーは元々闇の巨人。そこにケンゴが現れたことで光の巨人となった。さらにイグニスに宿っている闇の巨人としての力を返せば、光と闇、真のウルトラマントリガーが誕生するはず。力の受け渡しが可能なことは、22話のヒュドラム戦で図らずも実証済だったのだ。
ナースデッセイ号の司令室で、アキトは作戦を隊長に話す。
タツミ「トリガーを真の姿に?」
アキト「はい。トリガーの光と闇、その力をエタニティコアの力で増幅させ、カルミラに撃ち込みます」
ケンゴ「そうすれば、カルミラのエネルギーは中和されて、封じ込めるはずです」
ユナ「私がエタニティコアにアクセスし、エネルギーを集めます」
シズマ「待ちなさい! 3千万年前のユザレは、コアにアクセスしたことで、命を落としたのでは……」
そう。3千万年前のユザレは、自らコアにアクセスしてその力をその身に集め、大きなダメージを負って消滅してしまった。23話にて、ユナが同じことになりかねないためにケンゴとアキトも止めた手段だった。
アキト「今は3千万年前とは違います。ユナには、俺たちGUTS-SELECTがいます。絶対に運命は変えられます!」
タツミ「何か作戦が?」
アキト「はい。コアのエネルギーをユナ自身ではなく、このナースデッセイ号に集めます」
タツミ「シズマ隊員への直接のダメージを防ぐというわけか」
アキト「俺が開発したこのナースデッセイ号なら大丈夫です。耐えられます!」
テッシン「よっしゃあ! 集めたコアのエネルギーを、俺がナースキャノンでぶっ放してやるよ!」
ヒマリ「──賛成」
シズマ「だが……」
ユナ「お父様、心配しないで。私は運命なんて信じない。必ず変えてみせる!」
シズマ「ユナ…… 逞しくなったな。ハハッ!」
ケンゴ「タツミ隊長! みんなが笑顔になれる未来は、この方法しかありません!」
タツミ「──力を信じるんだ。我々、GUTS-SELECTの力を! みんなで、みんなで笑顔の未来を守るぞ!」
ナースデッセイ号はこれ以上被害が拡大しないよう、メガロゾーアを沖合に誘導する。
艦上に立つケンゴとイグニス。イグニスはトリガーダークキーをブラックスパークレンスに装填。
イグニス「返すぜ、トリガー」
ハイパーガンモードでトリガーダークの力を放出し、その力をケンゴに返す。ケンゴの手に握られていたマルチタイプキーは、グリッターキーにも似た特別な形状のキーに変化する。
ケンゴ「ありがとう、イグニス」
イグニス「必ず勝てよ。ウルトラマントリガー」
それによって完成したハイパーキーを起動、GUTSスパークレンスに装填する。
『Trigger Truth!』
『Boot up! True Zeperion!』
ケンゴ「決着だ……カルミラ!」
GUTSスパークレンスを展開、ケンゴはナースデッセイ号から飛び降りる。
ケンゴ「ウルトラマン…トリガアァァーッ!!うおおおおおおおお!!!」
『Trigger Truth!』
カルミラ「なんだ、その姿は!? 光と闇が交わるなど、あり得るものかぁぁ!?」
かくして、光と闇を併せ持つ真のトリガー、トリガートゥルースが誕生した。
街頭スクリーンでトリガートゥルースとメガロゾーアの戦いが中継されている。多くの子供たちがそれを見守っている。
ユナはユザレの指輪にエタニティコアの力を集中させる。が、それを察知したメガロゾーアも黙っておらず、放出された闇がナースデッセイ号を包む。
闇の力はカルミラが取り込んだダーゴンとヒュドラムの姿となって司令室に現れた。
一同はGUTSスパークレンスによる銃撃でユナを守る。ダーゴンの一撃で吹き飛ばされるアキトだったが、ユナには自分にかまわないように言う。タツミ隊長も自分の使命を全うしろとユナに告げる。
やはりメガロゾーアは強く、トリガートゥルースのエネルギーが消耗し、カラータイマーが点滅を始める。
メガロゾーアの猛攻の前に、トリガートゥルースが海へ没する。
固唾をのんでいた子供たちが、次々に声援を送る。
「がんばれ! トリガー、行けぇ!!」
「ウルトラマン、がんばってぇ!!」
「がんばれ、トリガー!!」
「負けるな!!」
子供たちの応援の声が光となってトリガートゥルースを包んでいく。
「ウルトラマン頑張って!」
「ウルトラマーン!」
ケンゴ「みんなの笑顔が、僕に力を与えてくれる!! うおぉぉ──っ!!」
カラータイマーの点滅が止み、輝きを取り戻す。
シズマは自分が昔いた世界で起こった、邪神に倒されたウルトラマンティガが子供たちの心の光でよみがえった出来事を思い出していた。
「ボクがティガだ!」
「私がティガよ!」
「みんな光になってる!」
シズマ「そう、笑顔には世界を救う力があるんだ!」
司令室でも激しい激戦が続く。
アキト「スマイル……スマイル!」
ヒマリ「スマイル、スマイル─」
テッシン「スマイルスマイルぅぅ!!」
マルゥル「スマイル、スマイルだぜ!」
イグニス「スマイル、スマイルだろ? ゴクジョーちゃん」
ユナ「うん!スマイル、スマイル!」
トリガーは必殺のトゥルーゼペリオン光線を発射。メガロゾーアは大きく吹き飛ばされる。
アキト「よし! 行け、ユナ!!」
ユナ「エタニティコアの力よ── ナースデッセイ号に!!」
ナースデッセイ号全体に、エタニティコアの力が漲る。ダーゴンとヒュドラムもその光に飲み込まれ、消えていった。
タツミ「ナースキャノン、発射ぁぁ!!」
テッシン「発射ぁぁぁ!!!」
ナースデッセイ号がエタニティコアの力を込めて、ナースキャノンを発射する。
トリガーがその力を受けて、トゥルータイマーフラッシュを発射する。
放たれた光線は、メガロゾーアを撃ち抜いた。
カルミラ「マナカケンゴ、お前さえ、お前さえいなければあああああああ!!!!」
カルミラの断末魔と共にメガロゾーアは爆散した。
光の中で、ケンゴとカルミラが対峙する。
カルミラ「何故、私を……闇を否定する!?」
ケンゴ「違うよ、カルミラ。僕は…… 光であり、人である。そして、闇でもあるんだ」
ケンゴはカルミラに手を差し伸べる。
カルミラ「……」
ケンゴ「だから、闇を拒絶なんかしない! 僕は、世界中のみんなを…… カルミラも笑顔にしたい!」
カルミラ「……」
しかしすでに限界を迎えていたカルミラはトリガーの腕の中で消滅していった。
「ああ……これが光かい?……暖かいねえ……」
ケンゴはナースデッセイ号に帰還。仲間たちが迎え入れる。ユナはケンゴの育てていた花「ルルイエ」を抱いていた。
アキト「やったな、ケンゴ」
ケンゴ「……うん」
突然の振動で、艦上が激しく揺れる。エタニティコアの暴走がまだ止まっていなかったのだ。
すると、ケンゴがトゥルースキーを取り出す。
トゥルースキーから闇の力が放出されてマルチタイプキーに戻り、イグニスから返された闇の力が、トリガーダークキーに戻る。
アキト「お前…… まさか!?」
ユナ「ケンゴ……!?」
ケンゴ「暴走するコアを鎮められるのは、エタニティコアに直接触れた僕だけなんだ」
ユナ「それは……」
ケンゴ「心配しないでください!エタニティコアを沈めてまた戻ってきます!」
必ず戻ってこいと命令するタツミ。
新しい筋トレメニュー考えて待ってるというテッシン。
そんなテッシンに呆れながらも待ってるというヒマリ。
また会おうぜ!とマルゥル。
火星で出会えたことが自分にとって宝物だというシズマ。
ケンゴ自身がゴクジョーなお宝だったというイグニス。
ユナは大粒の涙を流し、それ以上、言葉にならない。
ケンゴ「ユナ…… ほら、みんな…… スマイル、スマイル!」
アキトが飛び出し、ケンゴの胸倉をつかむ。
アキト「……ウザイ!」
ケンゴ「ごめん、アキト……」
アキト「それがウザイって……」
ケンゴ「アキト……」
アキト「い、嫌だ……嫌だ嫌だ! 誰が笑顔で見送ってやるか!笑顔になってほしいなら、1日でも早く帰って来い!!」
ケンゴ「……うん」
ケンゴ「じゃあ…… 行ってくる」
その時、蕾だったルルイエの花が開花した。一同の顔に笑顔が戻る。
その後、イグニスはリシュリア星を復興させるための方法を探るためにまた宇宙へ旅立つこととなった。
ナースデッセイ号ではルルイエの花の世話が行われていた。水をやりすぎてヒマリとマルゥルに怒られているテッシン。シズマと会話するタツミの下に学校帰りのユナが飛び込んできた。
ユナ「遅くなりました!急いで着替えてきます!」
タツミ「シズマ隊員!時間は厳守だと言ってるだろ?」
シズマ「成長したと思ったが、 まだまだだな」
ユナ「えぇ~っ!?お父様まで!」
アキトが皆の賑やかな姿を見て微笑み。タブレットを見つめる。
アキト「地球は、お前が守った笑顔であふれてるぞ。ケンゴ……」
タブレットの中、GUTS-SELECT一同で撮った記念写真があった。
地球の地下、エタニティコアの内部。ケンゴはエタニティコアと一体化しその力を静めている。
余談
「カルミラも笑顔にしたい」という言葉とは裏腹にカルミラは消滅してしまい、ケンゴの願いが叶うことはなかった。
2年後の事件も終わり、時は流れ…
『トリガー』本編より10年後………遂にその時は訪れる。
関連項目
エピソードZ…後日談