概要
主にバトル・スポーツ物の漫画・アニメなどの創作作品において、主人公の前に立ちはだかる障壁となるキャラクターがそう呼ばれる。通常の「敵」よりも脅威となる存在で、ひとつの物語の節目となるボスキャラなどがこれに該当する。
昨今では漫画『北斗の拳』の影響で「強敵(きょうてき)」と書いて「とも」と呼ぶこともある。
強敵(とも)
『北斗の拳』における強敵は、敵として対峙しつつもその拳による闘いを通して己の能力を高めてくれる存在がそのように称され、ライバル(好敵手もしくは宿敵)に近い存在といえる。主人公・ケンシロウは多くの強敵との闘いを通し成長し、その闘いに散った魂は彼の中に生き続けていると語り、「強敵(とも)」とルビのふられたセリフを口にする。
友人としての「友(とも)」とは意味合いが異なり、宝島社出版の『北斗の拳 完全読本』では、レイについて「ケンシロウにとって、友でありながら強敵であった人物」と分別して解説されている。
一方、ケンシロウの兄で作中における最大の敵の一人でもあるラオウは「俺にとっての強敵はトキしかいなかった」と最終決戦後に発言しており、あまりに強靭だった故に己の実力に見合う相手が、共に拳を学び育った実弟しかいなかった哀しみを吐露している。
(強敵がいなかっただけで友人がいなかったわけではないのであしからず。)
なお、作中では闘いに散った拳士たちが星空を背景に姿をあらわす演出があり(所謂「無茶しやがって」的な演出)、Pixivにおいてもこれに準じ、星空に浮かぶ強敵たちの群像をパロディしたイラストなどもいくつかみられる。