概要
アメリカのGeneral Consumer Electronics(GCE)という会社が1982年11月に発売したゲーム機。価格は199ドル。
1983年にGCE社がミルトン・ブラッドリー・カンパニーに買収されてからは米国外にも輸出されるようになり、日本ではバンダイが「コンピュータービジョン・光速船」という名称で輸入販売した。発売日は1983年7月27日。価格が54,800円と高価だったため、あまり売れなかったという。
特徴
ブラウン管のモノクロディスプレイを標準搭載していて、ゲーム機本体がディスプレイと一体化している。
Nintendo Switchのテーブルモードを想像すれば分かりやすいだろう。但しSwitchとは違いコンセントを電源元に接続しておく必要がある。
通常のテレビで使われるラスタースキャンではなく、画面に直接線画を描くベクタースキャンという方式でグラフィックを表現している。これは画面上にドットを打って描画するのではなく線画(一筆書き)で画像を描画するもので、当時の他のテレビゲームはやたらドットがガクガクしてたりするのが常だったが、このVectrexは例外的になめらかな動きを表現することができた。ただし画面の華やかさはなく、これはテクスチャマッピングがない頃のポリゴン描画に似ている。
画面は基本的にモノクロなのだが、ソフトによってはオーバーレイというカラー下敷きのような物が附属しており、これを画面に貼り付けることで擬似的に着色してゲームを楽しむことができた。
オプション機器を取り付けることで、コイン投入型のゲーム機(アーケードマシン)にすることが可能。