Wiiリモコン
うぃーりもこん
従来のゲームコントローラーの、「十字キー/ジョイスティックで方向入力を行い、各種ファンクションキーで決定・キャンセルやアクションを行う」という操作体系から脱却し、コントローラーを直接振ることによるゲーム操作を可能とした画期的なコントローラーである。
本コントローラーが考案された背景としては、「複雑化したゲームの操作を一新し、初心者から熟練者まで一旦同じスタートラインに立たせる」、或いは「ボタン入力での操作や、或いは複数のボタンそのものに抵抗があり、"食わず嫌い"でゲームを敬遠している人間にもゲームを触れさせる」ことを目的としているためとも言われている。
当初は「無線でレボリューション(Wiiの開発コードネーム)本体と通信を行う」程度しか発表されていなかったが、後に「TVリモコンのような形状をしたコントローラー」「加速度センサーを内蔵しており、コントローラーを振るだけで操作が可能」などといった具体的な発表がなされた(発売ギリギリになって具体的な内容を発表するようになった理由としては、競合他社に概要を模倣されるのを防ぐためと言われている)。
当初こそ、特にゲーム慣れしたプレイヤーからは「十字キーやジョイスティックで操作しないと動かしている気になれない」「本体の性能向上を放棄した色物」などと色々言われたものの、コントローラーを振るだけで操作ができるという分かりやすさで今までゲームを(操作体系などで)敬遠していた層にも受け入れられ、さらに「斬撃のREGINLEIV」などのようにリモコンを振り回して操作することで得られるプレイヤーキャラとの一体感を活かしたコアユーザーをも納得させられる内容のゲームが登場するなどにより、「新しい操作方法」として受け入れられていった。
Wiiリモコン本体
Wiiの操作体系の核となるデバイス。コントローラーであると同時に、様々な拡張機器を接続するための「コアユニット」としての役割も持つ。
TVリモコンをイメージした形状で作られ、「リビングルームに置いてあっても違和感のない存在」になることを目指している(無印良品の商品に近い手法と見ることもできる)
本体表面にはWiiの電源を入れるボタンに加えて、十字ボタン・Aボタン・1&2ボタン・+/-ボタン・HOMEボタンを搭載。
Aボタンは非常に大きくなっており、縦持ち操作のゲームにおいては「とりあえず決定はここを押せばいい」ということをアピールしている(複数のボタンにより混乱することを防ぐための配慮といえる)。
HOMEボタンはゲーム中にメインメニューに戻るときに使用する。
横持ちすれば、ちょうどファミコンのコントローラーと酷似したボタン配置(左に十字ボタン、右に1&2ボタン(ファミコンにおけるA/Bボタン))となるため、バーチャルコンソールをプレイするときに役立つ。
裏面にはトリガー方式のBボタンと、電池ケースを搭載。
電源は単三電池2本。一般的な乾電池の他に、エネループなどのニッケル水素充電池も使用可能である。
余談であるが、電池ケースの端子の形状(ゲームボーイアドバンスのそれと同じパーツが使用されている)から、GBA用の充電池にも対応させる可能性があったとも言われている。
前面にはCMOSカメラを搭載し、センサーバーが発する赤外線を検知することでリモコンの傾きやTVとの距離を検知する。その特性上、強い光のある環境下では動作が不安定になるため注意(同じくカメラを使ってコントローラーの位置を検出するPlayStationMoveにも共通する問題である)。
後面には拡張端子を搭載し、様々な拡張デバイスを接続可能。プラグ&プレイに対応しており、ゲーム中にもデバイスを抜き差しできる。
本体内には3軸加速度センサーを搭載し、Wiiリモコンを振るだけでゲーム操作が可能である。
Wii本体とはBluetoothによる通信を行う。
また、Wiiリモコン自体にも約4KBのフラッシュメモリが搭載されており、Miiのデータを格納して持ち運ぶこともできる。
ヌンチャク
Wiiリモコンに接続する拡張コントローラーの一つ。当初は「フリースタイルコントローラー」という名称で呼ばれていた。
アナログ式のジョイスティック・Cボタン・Zボタンを搭載する他に、独自の加速度センサーも内蔵しており、ヌンチャクを振ることでも操作が可能である。
コマンド式RPGのようなボタン数が少なくて済むゲームの場合、操作には必要にして十分な入力系を兼ね備えており、『オプーナ』ではヌンチャクのみによる片手操作プレイが可能である。
後述のWiiザッパーにも装備が可能となる。
モーションプラス
Wiiリモコンのモーションコントロールの精度を上げるための拡張機器。外見は長くなったリモコン。
内部には3軸ジャイロセンサーが搭載されており、XYZ軸方向のリニアな動きだけではなく回転する動きも拾えるようになったため(対応ソフトでは)より精密・快適にプレイを楽しむことができるようになった。
Wiiリモコンプラス
Wiiリモコンのサイズをそのままに上記モーションプラスを内蔵した改良型のWiiリモコン。リモコンの「Wii」のロゴの下に半円状に「Wii MotionPlus INSIDE」の文字が刻印されている。
現在販売されているものは全てこちらである。
クラシックコントローラ
Wiiリモコンの拡張コネクタに接続して使う、従来型のゲームパッド。
左右スティックを備えており、複雑な操作の際に威力を発揮する。
クラシックコントローラPRO
『モンスターハンター』シリーズがWiiに進出することに合わせて開発された、改良型のクラシックコントローラ。
グリップが追加されたことで握りやすくなっている他、コントローラ横のトリガーボタンの形状も改良されて操作性が向上している。
ホリ クラシックコントローラ
ゲーム周辺機器の老舗「ホリ」が発売する任天堂ライセンス商品。
見た目はほぼゲームキューブコントローラであり、WiiU発売後には改良型も販売している。
スーパーファミコンクラシックコントローラ
「クラブニンテンドー」の2007年度プラチナ会員特典の一つ。
見た目はほぼスーパーファミコンコントローラ。後に「ニンテンドークラシックミニ スーパースーパーファミコン」でほぼ同じコントローラーとして使われている。
NES Controller Classic Edition
海外で発売予定であるNESの復刻版「NES Classic Edition」に付属するコントローラ。
見た目はほぼNESコントローラ。
Wiiリモコン単体
- ポインティング
Wiiメニュー、『スーパーマリオギャラクシー』(サポート役に回った場合、画面内のオブジェクトにWiiリモコンで弾を撃ち込むことができる)、『カドゥケウス』など
- 銃に見立てて使用する
『ゴースト・スカッド』、『バイオハザード』(クロニクルシリーズ)、『メトロイドプライム3 コラプション』など
- 剣に見立てて使用する
『剣神ドラゴンクエスト』、『斬撃のREGINLEIV』など
- 鉄球やハンマーなどの「チェーン/ワイヤーの付いた武器」として使用する
『SDガンダムスカッドハンマーズ』、『パンドラの塔』、『アルゴスの戦士』など
『WiiSports』、『Wiiであそぶ マリオテニスGC』、『MARIO SPORTS MIX』など
- 筆として使用する
『エピックミッキー』など
- 魔法の杖として使用する
- 楽器として使用する
『WiiMusic』、『宝島Z』、『サンバDEアミーゴ』など
- 自動車のハンドル(ステアリングホイール)として使用する
『マリオカートWii』、『スピード・レーサー』など
- 振ることでゲーム中の仕掛けを動作させる
『ワリオランドシェイク』など
- 魔法陣を描く
『タクトオブマジック』など
- 振動を検知することで「コントローラーに触れずにプレイする」
『レッツタップ』など
- 横持ちにより「従来型のゲームパッド」として使用する
ヌンチャク
- 拡張ジョイスティックとして使用する
『スーパーマリオギャラクシー』、『モンスターハンター3』など
- 「ジョイスティックの付いた片手コントローラー」として使用する
『オプーナ』など
- リモコン本体を武器、ヌンチャクを防具として使用する
『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』など
- ロボットなどの操縦桿として使用する
- 馬の手綱として使用する
『ファミリージョッキー』、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』など
- ポージングに使用する
『マッスル行進曲』など
Q、ニッケル水素充電池を使いたいけど、選ぶポイントとかは?
A、大容量のニッケル水素充電池は長時間プレイができますが重いです。
一方、容量の小さな電池はプレイ時間は短くなりますが重量が軽いものが多く、振っても疲れにくいです。
『斬撃のREGINLEIV』などのようなリモコンを激しく振り回すゲームを多くプレイする場合はプレイ時間を割りきって小容量電池で軽量化を行い、コマンド式RPGの比率が大きい場合は多少の重さを許容して大容量電池を使うなどしてもいいでしょう。
Q、ヌンチャクとかはWiiリモコンの拡張コネクタに挿しっぱなしでもいいの?
A、拡張コネクタに挿しっぱなしでも機器そのものには大した悪影響は出ないと思われますが、電池の消耗が増えます(拡張機器にも電力を供給するため)。
電池を長持ちさせるためには、必要な時以外は外すほうがよいと思われます。
Q、なんで後からモーションプラスを追加したの?
A、加速度センサーはあくまで「直線方向の移動を認識するセンサー」であり、回転する動作を拾うことは難しいためリモコンを激しく振り回す・或いは精密な操作を要求される場合には力不足です。加速度センサーの他にジャイロセンサーを積むことで、「回転する動き」も拾えるようになり精度が格段に向上します。
しかし、Wiiの開発開始~発売初期はジャイロセンサーの価格が高く、家庭用ゲーム機(と、そのコントローラー)に積むと現実的な価格にすることが難しかったからと思われます。
時代が進んで値下がりしたため、Wiiにも安価に搭載できるようになったと考えるのが妥当でしょう。
Q、Wiiは従来通りの「パッドでプレイ」というスタイルはできないのですか?
A、対応ソフトであれば拡張コントローラーの「クラシックコントローラ(クラシックコントローラPRO)」を接続するか、ゲームキューブ用コントローラーを使うことで従来通りのパッドプレイが可能になります。
また、Wiiリモコンを横持ちすることにより、Wiiリモコン自体を「無線式ゲームパッド」として使用することもできます。