ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

「俺の心に鎧が走る!」


概要編集

鎧伝サムライトルーパー」はサンライズが制作し、名古屋テレビ制作・テレビ朝日系列などで1988年4月1989年3月に放送された変身ヒーローアニメ


聖闘士星矢」の大ヒットを受け、その影響下で企画された「美少年+バトルスーツ」ものの最大のヒット作である。コミカライズがコミックボンボン講談社)に掲載されたことがある。ほしの竜一が手掛けた。


しかしながら放送開始当初は全く人気を集められず、中盤の視聴率や、スポンサーのタカラ(現在のタカラトミー)が手掛けた子供向けの玩具の売れ行きが振るわなかった。特に玩具はアクションフィギュアシリーズ「超弾動」シリーズが主力商品となったものの、玩具問屋で過剰在庫として積み上がった。設定の不足分やプロフィールはアニメ雑誌の特集や小冊子によるマンガ、短編小説などで詳細な部分を補っているのだが、アニメ雑誌が出て来るあたり、子供から相手にしてもらえていないことをスタッフも自覚していたようだ。


状況が一変したのは、番組が終盤にさしかかってからで、特に最終回放送後に突如大ブレイクを果たす。番組が終了してから熱心なファンの後押しで人気が爆発するという、「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」等と同じ流れであった。このような経緯で、1990年代はじめに特に女性の絶大な支持を獲得し、主要キャラ5人で結成された声優ユニットNG5は大人気を博した。


玩具はまったく売れなかったのにTV放映終了後にOVAを3作品出すまでの人気作に発展したのは、こうした女性人気の現れである。ちなみにこの両極端さは、1989年に毎日放送・TBS系列で放送されたドキュメンタリー番組「地球発19時」で取り上げられた。NG5を取り上げた際に彼らの人気とは裏腹に玩具が売れなかったことが語られ、当時のタカラの担当者のコメントとともに不良在庫となった様子が流れた。またプラモデル童友社から、食玩はカバヤ食品からそれぞれ発売。


2018年12月5日にテレビ本編、OVA3作品等を網羅したBlu-rayBOXが東映ビデオから発売された、放送開始30年の区切りという意味合いもある。


2020年には千値練から「超弾可動」、魂ウェブから「アーマープラス」として可動フィギュアが制作され、2021年にはサンライズ公式YouTubeチャンネルにて動画配信された。


アニメ作品編集

ストーリー編集

東京の新宿に突如現れた謎の建物―「阿羅醐城」

そこは妖邪界の支配者「妖邪帝王・阿羅醐」がおり人間界を支配せんと目論んでおり攻撃を始めた。その力の前に現代兵器は利かず、為す術がないがないままでいたが、その野望を打ち砕かんとする5人の少年らが現れた。


彼らの名はサムライトルーパーという。


内容編集

2部構成になっており大まかな流れだと前半は「仲間探し」→「決戦」、後半は「修行」→「決戦」になっており、また中盤に光落ちした敵キャラが後半では第三者のポジションとして動き、もう一つの軸が生まれている。


史上最も開き直った結界の張り方と破り方をやってのけている。また開始2話でいきなり散り散りになってしまうなど、よく5人はバラバラになりやすい。


二重放映事故編集

1988年9月3日、名古屋テレビの手違いにより、放送済みだった第17話「明かされた鎧伝説」が放映される放送事故が発生した。


当時、メ〜テレ、テレ朝、テレビ信州など12局で本作が土曜17:30-18:00に放送されていたのに対し、大阪のテレビ局・朝日放送では『部長刑事』を土曜19:30-20:00に放送していたため、19:30-20:00にテレビ信州を除くテレ朝系列11局で放送されていた『鉄拳チンミ』を土曜17:55-18:25に先行放送し、本作は前日である金曜の17:00-17:30に先行放送していた。


前日の9月2日にメ〜テレがABCへ第18話「恐怖の妖邪帝王」の裏送りを行ったが、裏送りに使用した第18話のテープの取り扱いを誤り、第17話のテープをセットしてしまった。放送中にメ〜テレの技術担当者が気づいたものの途中で止めるわけにもいかず、当日は最後まで放映し、エンディングと次回予告時にお詫びのテロップを挿入した。第18話は12局で9月10日に放送され、オープニング前にお詫びのフリップと当時のメ〜テレ女性アナウンサーによるお詫びのアナウンスが流れた。ABCは9日の放送を穴埋め番組で対応した。


派生作品編集

OVA編集

外伝編集

タイトルは『鎧伝サムライトルーパー 外伝』OVA第一弾で全二話。

本編のラスボスである阿羅醐を倒して半年後のストーリー。遼の誕生日が行われていた時に「光輪の鎧」が無差別に人を襲っており「征士」が行方不明になっているの事を知る。彼を探し真相を探るため一同は事件が起きているアメリカニューヨークへ向かい、そこで事件に巻き込まれ兄を失った現地の少女「ルナ」と出会う。


輝煌帝伝説編集

タイトルは『鎧伝サムライトルーパー 輝煌帝伝説』OVA第二弾で全四話。

白い輝煌帝と対となる黒い輝煌帝が登場し輝煌帝の謎が解き明かされる。時は夏-高校生として青春を満喫していたトルーパー達だったがその頃、異常気象や怪現象に襲われていた東京新宿はジャングルと化していた。事態を知り駆けつけたがその前に現れたのは黒い輝煌帝を身に纏う「ムカラ」だった。


MESSAGE編集

タイトルは『鎧伝サムライトルーパー MESSAGE』OVA第三弾で全五話。

鎧に対して強い憎しみを持つ「すずなぎ」はサムライトルーパー達に問いかける。「鎧とは何か?」「戦いの意味は?」と……戦いから解放され、それぞれの道を歩んでいたトルーパー達に再び戦いが始まり、そしてそれと同時に戦いに対して悩み葛藤が始まる。今作は今までとは違い敵との戦いではなく自分自身との戦いがメインになっている。「烈火」や「天空」の鎧は無くなり、独自の鎧を身に纏う。


漫画・小説編集

漫画版はコミックボンボンで連載された。作画者はボンボンではお馴染みのほしの竜一

大筋な流れは同じだが、月刊連載に落とし込むために展開をスピーディーに進める必要性があった事から、本編とは多少異なる怒涛のダイレクト鬱展開(その分、味方サイド全員が並外れて超前向きの鋼メンタルである。……まぁボンボンだしなぁ)な容赦の無い(各キャラにとっても悲しみに浸る余裕も無い)物語展開になっており、かなりハード傾向を持つ作品に仕上がっている。特に最期決着に対しては(物語としての希望は示されているが)賛否両論がありファンの次第ではみんなのトラウマ認定されてしまう事すらあったりする。……まァ、ボンボンだからなァ………

終了後には「とや邦行」名義で『チョロイデン チャムライトルーパー』の4コマ漫画も連載された。


一方、デラックスボンボン細井雄二の作画による『新・鎧伝 サムライトルーパー』が連載されていた。こちらは迦遊羅が事実上の主役となっている。

妖邪との戦いの終結後に現れた新たな敵「聖天大帝」に対抗するため、新たに選ばれたトルーパーが集結する(迦遊羅が新たなトルーパーの資質を持つ者を探す)探索ものかつ次世代ものであるが、全員が集結する前に未完で終っている。


小説版はアニメを元に再構築したノベライズ『鎧正伝サムライトルーパー』が勁文社で刊行され、エピソード0に相当する『乾坤編』も合わせて綴られた。また、月刊OUTでも遼が鎧戦士になる経緯を記した異聞-夕日の果て-も掲載された。


他書籍関連ではムック本、イラスト集、写真集、アニパロ等が発売されている。



ドラマCD編集

  • 天空伝 サムライトルーパー
  • 水滸伝 サムライトルーパー
  • 光輪伝 サムライトルーパー
  • 鎧伝サムライトルーパー 月

ドラマCDの他には声優陣によるヴォーカル集、本編のサントラ集、カセットコレクションが発売されている。あとサムライトルーパーとは別に「NG5」名義でCDが出ている。



キャラクター編集

本編登場キャラ編集

サムライトルーパー編集


トルーパー関係者編集



  • 当麻の母(CV:一条みゆ希)※ドラマCD『天空伝 サムライトルーパー』に登場。

阿羅醐軍編集

妖邪帝王・阿羅醐(アラゴ)
CV:笹岡繁蔵
阿羅醐軍

四魔将

鬼魔将・朱天(シュテン)毒魔将・那唖挫(ナアザ)
CV:梁田清之CV:二又一成
鬼魔将毒魔将
闇魔将・悪奴弥守(アヌビス)幻魔将・螺呪羅(ラジュラ)
CV:松本保典CV:小杉十郎太
【トルーパー】闇魔将・悪奴弥守無題


  • 牙龍堕(CV:星野充昭)※ドラマCD『天空伝 サムライトルーパー』に登場。
  • 凍龍鬼(CV:速水奨)※ドラマCD『水滸伝 サムライトルーパー』に登場。
  • 豪我紗(CV:西村知道)※ドラマCD『鎧伝サムライトルーパー 月』に登場。

迦雄須一族編集

迦雄須(カオス)迦遊羅(カユラ)
CV:若本規夫CV:勝生真沙子
迦雄須迦遊羅

OVA登場キャラ編集

外伝編集


輝煌帝伝説編集


MESSAGE編集


主題歌編集

アニメ本編編集

  • オープニングテーマ

「スターダストアイズ」 / 「Star Dust Eyes」(1部)

作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 加藤みちあき / 歌 - 浦西真理子

サムライハート」 / 「Samurai Heart」(2部)

作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 森口博子

  • エンディングテーマ

「Far away」(1部)

作詞・作曲 - 辛島美登里 / 編曲 - 加藤みちあき / 歌 - 浦西真理子

「BE FREE」(2部)

作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 茂村泰彦 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 森口博子


MESSAGE編集

  • エンディングテーマ

「つかまえていて」

作曲 - あみ啓三 / 作詞 - 田口俊 / 編曲者 - 矢野立美 / 歌 - 本間かおり

  • 挿入歌

「星のララバイ」

作曲 - 岡崎律子 / 作詞 - 森野律 / 編曲者 - 矢野立美 / 歌 - 本間かおり


余談編集

  • 主要キャラ3名(当麻、征士、伸)は戦国武将の子孫という設定で、遼は真田忍軍の末裔。秀だけは「随の時代に渡来した武術家の子孫」だったり「モンゴルに渡ってジンギスカンになった源義経の子孫」だったり時期によって設定が異なる。敵側の朱天など魔将たちは、戦国時代の人間である。
  • 広告代理店は本作から東急エージェンシーが参加しており、サンライズ・タカラ・東急エージェンシーの3社による制作体制は勇者シリーズ終焉までの10年間に渡って続いた。東急エージェンシーに至っては『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』までの足掛け19年間、名古屋テレビ制作枠の広告代理を担当し続けることになる。

関連動画編集


関連イラスト編集

サムライトルーパー鎧戦士、集結!

武装演舞・3!


関連タグ編集


同じ鎧もの作品


何かしらの関連がある作品

  • 新機動戦記ガンダムW
    • 監督:池田成(途中交代も同じ)、絵コンテ:高松信司(Wでは交代後の監督)、OVA版キャラデザイナー:村瀬修功(Wではメイン)とスタッフが共通しており、ヒイロたちの特徴もトルーパーに通じる部分がある。
    • ちなみに主演声優陣の何人かはゲストとして参加している。
  • 魔神英雄伝ワタル
    • 同時期のサンライズ製作・タカラがスポンサーの作品。企画時にこの作品とで15分×2本立て番組として放送される案があった。
  • 新世紀GPXサイバーフォーミュラ
    • 似たような経緯をたどった作品。また、製作会社・メインスポンサーが同じ。
  • 桃太郎伝説 PEACHBOY LEGENDEACH COMMAND 新桃太郎伝説
    • 主演声優陣やレギュラーを務めたり、鎧のデザインが岡本英郎氏だったり、スポンサーが同じだったりと共通点が多い。続編の『EACH COMMAND』にも受け継がれた。

  • さよなら絶望先生
    • 原作漫画の通過儀礼がテーマの話にて“腐女子の通過儀礼”として「センパイにトルーパーを見せられる」というネタがあった。(奇しくもこのネタを言ったキャラである藤吉晴美の担当声優の松来未祐は声優を目指すきっかけになったと語るほどのトルーパーファンだった)

  • かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜
    • 2期1話を放映しようとした際に間違えて1期1話を放映してしまった、二重放映事故繋がり。2期タイトルでは「〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」の所に取り消し線と?マークが付いているだけで、新聞等のプレーンテキスト上ではその様な取り消し線等を付けて表示出来ない為に起きた事故。その為「令和のサムナイトルーパー」案件として本作が話題に上がった。

  • 蒼き流星SPTレイズナー
    • 後に鎧伝サムライトルーパーとなる企画書を本命としていくつかの企画書をスポンサーに見せた時、最終的に決まった企画参考。とはいえ企画初期は後の『戦国BASARA』に近いもので参考、『星矢』に近くなったのはタカラからの要望だったと言われている参考

名古屋テレビ制作・テレビ朝日系土曜17:30アニメ

宇宙伝説ユリシーズ31 ← 鎧伝サムライトルーパー → 獣神ライガー

関連記事

親記事

株式会社サンライズ かぶしきがいしゃさんらいず

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 2064684

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました