概要
この作品の主人公であるゾロリは元々、『ほうれんそうマン』シリーズに出ていた悪役(『それいけ!アンパンマン』でのばいきんまんに相当する立ち位置)であったが、1987年の『ほうれんそうマン』シリーズ終了に伴い、著書のみづしま志穂の了承の元、原ゆたかによるスピンオフ作品『かいけつゾロリ』として、その後単独シリーズ化するにあたった。ただし、意外にもこの事実はほとんど知られていない(『かいけつゾロリ』シリーズの名物キャラである妖怪やオバケは、『ほうれんそうマン』シリーズ第5巻『ほうれんそうマンのようかいじま』で初登場している)。その後、時代の流れと共にOVA・映画・テレビアニメ・ゲーム・漫画化もされている。大人になってから改めて見直してみると、子どもの頃とは違った楽しみ方の出来る作品である。なお、原ゆたかによれば「当初は5巻か10巻で終わる予定だった」らしいが、『ほうれんそうマン』時代よりも高い人気を誇ったため、30年以上経った現在でも、年に2回のペースで新刊が発売されている。
作品タイトルの由来は怪傑ゾロ。初見だと「かいけつゾロリ」の「かいけつ」を「解決」の意味として捉えがちだが公式twiiter曰く、本来の意味としては「とにかくすごい奴」を意味する"怪傑"ゾロリが正しい(ただ、どちらの意味も正解としている)。なお、TVアニメ1期の主題歌「ハッスル」の中では「かいけつ(怪傑)」を、Eテレ版の主題歌「もっと!もっと!かいけつゾロリ」の歌詞の中では「かいけつ(解決)」を強調している。また、スペイン語の「Zorro(読み方はソロorソーロ)」が「狐」を意味していることはあまり知られていない。
時事ネタ、社会風刺、下ネタ、パロディなどがとにかく多いが、そういったギャグの少ない『ほうれんそうマン』シリーズからほとんどノリは変わっておらず、『ほうれんそうマン』と同様、作中で迷路などのお遊びが描かれる事もある。また大半のページでは、文章が意図的に途切れている事が多い。これも読者が途中で読み飽きないための工夫の1つで、そうする事によって、「立ち読みの時でさえ自然と最後まで読みたくなる」という。
また、『ほうれんそうマン』時代から自己言及的なネタやメタ発言も多く、しょっちゅう作者の原ゆたかが紙面に登場している(アニメ版でも同様。しかも時々本人が声優として「出演」し、映画版では3作続けて彼をモデルとした脇役キャラの声を担当した事もある)。特に第15作『かいけつゾロリ つかまる!!』はゾロリが作中の動物警察に捕まるのみならず、「不道徳的キャラのお前らなど創作物の世界から完全に消滅させてやる(意訳)」と言われるブラックなネタや狂気の産物まであった。
当初は『ほうれんそうマン』同様に教育的な3コマ→4コマ漫画がカバーの袖に描かれるのがお決まりだったが、今ではその新作が出る事自体かなり珍しくなっている。
近年では初回限定の付録が付いてくる事も多い。
原作またテレビアニメでは一部を除き、創刊年数のブランクが物語の時系列にそのまま反映されているのか、キャラが年を取る様子があるようだが、パルが大人になった事とアーサーとエルゼに子供が出来た事以外にその様子はなく、きょうりゅうぼうややネリーなどが子供のままだったり、ブルルやタイガーなどのおっさんキャラが初登場当時からほとんど変わっていなかったりと、キャラによってチグハグな印象を与えている。本作では妖怪などが存在するため、種族によって年の取り方が違うと解釈できなくも無い(例としてゾロリは『ほうれんそうマン』時点で100歳を超えており、その後作品が進むにつれて歳を重ねる記述があるが見た目はほとんど変わっていない)。これらと似たような現象は『スーパーマリオシリーズ』及び『スーパードンキーコングシリーズ』等でも見られる。
2021年4月、ポプラ社公式Twitterアカウントがトンでもないものを公開した。その名も「ゾロリたちが勝手に物語を終わらせるしおり」である。
「その時、とつじょゾロリたちが らんにゅうし、おならでぜんぶかいけつしてくれちゃいました。物語はこれでおしまいです。めでたしめでたし。」
…と、書かれておりコレをあらゆる小説の文中に重ねるとゾロリたちがおならで解決してしまう超展開になるしおりである。まさかの公式による鬱クラッシャーズ入りとは…。
ちなみにこのアカウント、「勝手に物語を終わらせるしおり」だけでなく「謎の穴を覗き込むとアイコン絵につながっている」、「土曜日の祝日を引っ張って金曜日に振替させようとする」等、本編顔負なキレのあるネタを(元)読者に届けている。
2022年11月29日には、「同一作者による物語とイラストが執筆された単一児童書シリーズの最多巻数」としてギネス世界記録に認定された。
ストーリー
擬人化された動物が暮らす異世界で、キツネのゾロリはブタのポイポイ(ほうれんそうマン)をやっつけて、「第二のゾロリ城と綺麗なお嫁さんを見つけてイタズラの王者として世界の頂点に君臨する」と言う野望を抱いていたのだがことごとく失敗。最後は自らを鍛え直すために、根城のゾロリ城を離れイタズラの修行の旅に出る事になった。
旅を始めた頃、ゾロリは双子のイノシシである山賊のイシシとノシシと出会い、彼らを子分にして更に流浪の旅を続ける。この三馬鹿トリオは修行の旅をしながら行く先々で活躍するのだが、毎回イタズラと言う名の犯罪行為を働き、一般市民を敵に回して指名手配までされ、それでも自分の夢に向かって進み、時には善行を行い旅を続ける。
登場人物
原作
※アニメ化したシリーズは
- 無印=1
- まじめにふまじめ=2
- もっと=3
- もっとシーズン2=3s2
- もっとシーズン3=3s3
- 劇場版=映画
を表記する
番号 | タイトル | 初版 | アニメ | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | かいけつゾロリのドラゴンたいじ | 1987年11月 | 1 - 1 | シリーズ初の作品 |
2 | かいけつゾロリのきょうふのやかた | 1988年5月 | 1 - 4 | ほうれんそうマンから登場した妖怪達の再登場 |
3 | かいけつゾロリのまほうつかいのでし | 1988年11月 | 1 - 6 | OVA、90年代劇場版、TVアニメを渡って3度もアニメ化された |
4 | かいけつゾロリの大かいぞく | 1989年5月 | 1 - 7 | 前作の続き、タイガー初登場 |
5 | かいけつゾロリのゆうれいせん | 1989年10月 | 1 - 8 | 前作と前前作の続き |
6 | かいけつゾロリのチョコレートじょう | 1990年2月 | 1 - 9 | ブルルとコブル初登場 |
7 | かいけつゾロリの大きょうりゅう | 1990年8月 | 1 - 10 | きょうりゅう親子の初登場 |
8 | かいけつゾロリのきょうふのゆうえんち | 1991年2月 | 1 - 12 | |
9 | かいけつゾロリのママだーいすき | 1991年8月 | 1 - 3 | ゾロリーヌの回想がここで登場 |
10 | かいけつゾロリの大かいじゅう | 1992年1月 | 1 - 15 | 7の続き |
11 | かいけつゾロリのなぞのうちゅうじん | 1992年7月 | 1 - 22〜23 | 宇宙人の初登場 |
12 | かいけつゾロリのきょうふのプレゼント | 1992年12月 | 1 - 46 | |
13 | かいけつゾロリのなぞなぞ大さくせん | 1993年6月 | 1 - 25〜26 | 11の続き |
14 | かいけつゾロリのきょうふのサッカー | 1993年12月 | 1 - 17〜18 | TV版では初の前後編 |
15 | かいけつゾロリ つかまる!! | 1994年7月 | 1 - 19〜20 | |
16 | かいけつゾロリとなぞのひこうき | 1994年11月 | 1 - 14 | ゾロンド・ロン初登場 |
17 | かいけつゾロリのおばけ大さくせん | 1995年6月 | 1 - 27〜28 | |
18 | かいけつゾロリのにんじゃ大さくせん | 1995年12月 | 1 - 34〜35 | ゴリ丸とサル丸初登場 |
19 | かいけつゾロリ けっこんする!? | 1996年7月 | 1 - 37〜38 | |
20 | かいけつゾロリ 大けっとう!ゾロリじょう | 1996年12月 | 1 - 2 | |
21 | かいけつゾロリのきょうふのカーレース | 1997年7月 | 1 - 11 | |
22 | かいけつゾロリのきょうふの大ジャンプ | 1997年12月 | 1 - 44〜45 | ダンク初登場 |
23 | かいけつゾロリの大金もち | 1998年7月 | 1 - 39〜40 | グラモ初登場 |
24 | かいけつゾロリのテレビゲームききいっぱつ | 1998年12月 | 1 - 41〜42 | ミャン王女登場 |
25 | かいけつゾロリのきょうふの宝さがし | 1999年7月 | 2 - 2〜3 | TV版2弾初の原作回 |
26 | かいけつゾロリ ちきゅうさいごの日 | 1999年12月 | 2 - 48〜50 | プーデル博士初登場、TV版2弾当時、原作回全てがアニメ化されていた |
27 | かいけつゾロリのめいたんていとうじょう | 2000年7月 | 2 - 9〜10 | 某探偵漫画のパロディ回 |
28 | かいけつゾロリ ぜったいぜつめい | 2000年12月 | 2 - 35〜36 | TV版2弾ある長編の一部 |
29 | かいけつゾロリのきょうふのカーニバル | 2001年7月 | 2 - 17〜19 | |
30 | かいけつゾロリ あついぜ!ラーメンたいけつ | 2001年12月 | 2 - 13〜14 | |
31 | かいけつゾロリのてんごくとじごく | 2002年7月 | 1 - 48〜49 | 閻魔大王の登場、ゾロリーヌとの再会 |
32 | かいけつゾロリのじごくりょこう | 2002年12月 | 1 - 50〜51 | 前作の続き、アニメでは前作と合わせて全4話 |
33 | かいけつゾロリのようかい大リーグ | 2003年7月 | 1 - 30〜32 | アニメでは初めて3話に渡って放送 |
34 | かいけつゾロリとなぞのまほう少女 | 2003年11月 | 2 - 4〜5 | ネリー登場 |
35 | かいけつゾロリとまほうのへや | 2004年7月 | 2 - 6〜8 | 前作の続き、アニメでは前作と合わせて全5話 |
36 | かいけつゾロリ たべられる!! | 2004年12月 | 2 - 27〜28 | 31、32の続き |
37 | かいけつゾロリの大どろぼう | 2005年7月 | 2 - 42〜43 | |
38 | かいけつゾロリのなぞのおたから大さくせん(前編) | 2005年12月 | 2006映画 | TV版以降初の映画化 |
39 | かいけつゾロリのなぞのおたから大さくせん(後編) | 2006年3月 | 2006映画(上記の続き) | 前作の続き |
40 | かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご | 2006年12月 | 2013映画 | 7、10の続き |
41 | かいけつゾロリ たべるぜ!大ぐいせんしゅけん | 2007年7月 | 3s3 - 12※1 | |
42 | かいけつゾロリ やせるぜ!ダイエット大さくせん | 2007年12月 | 3s3 - 16 | 前作の続き |
43 | かいけつゾロリ カレーVSちょうのうりょく | 2008年6月 | 3 - 3 | 前作と前前作の続き |
44 | かいけつゾロリ イシシ・ノシシ大ピンチ!! | 2008年12月 | 3 - 18 | |
45 | かいけつゾロリ きょうふのちょうとっきゅう | 2009年7月 | 3s3 - 1 | |
46 | かいけつゾロリ きょうふのようかいえんそく | 2009年12月 | 3 - 16 | |
47 | かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん!(前編) | 2010年7月 | 2012映画 | ゾロンド・ロンが初めて名と姿を表す |
48 | かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん!(後編) | 2010年12月 | 2012映画(上記の続き) | 前作の続き |
49 | かいけつゾロリのはちゃめちゃテレビ局 | 2011年7月 | 3s3 - 21 | |
50 | かいけつゾロリ 花よめとゾロリじょう | 2011年12月 | 3 - 1 | TV版3弾初の原作回 |
51 | かいけつゾロリのメカメカ大さくせん | 2012年7月 | 3s2 - 1 | |
52 | かいけつゾロリ なぞのスパイとチョコレート | 2012年12月 | 3 - 5〜6 | ローズ初登場 |
53 | かいけつゾロリ なぞのスパイと100本のバラ | 2013年7月 | 3 - 10 | 前作の続き |
54 | かいけつゾロリのまほうのランプ~ッ | 2013年12月 | 3 - 8 | |
55 | かいけつゾロリの大まじんをさがせ!! | 2014年7月 | 3 - 9 | 前作の続き |
56 | かいけつゾロリのクイズ王 | 2014年12月 | 3 - 4 | |
57 | かいけつゾロリのようかい大うんどうかい | 2015年7月 | 3s2 - 12 | |
58 | きえた!?かいけつゾロリ | 2015年12月 | ||
59 | かいけつゾロリのおいしい金メダル | 2016年7月 | 3s3 - 4 | |
60 | かいけつゾロリの王子さまになるほうほう | 2016年12月 | 3 - 12〜13 | |
61 | かいけつゾロリのかいていたんけん | 2017年7月 | 3s2 - 18 | |
62 | かいけつゾロリのちていたんけん | 2017年11月 | 3s2 - 19 | 前作の続き |
63 | かいけつゾロリのドラゴンたいじ2 | 2018年7月 | 3s2 - 13※2 | 1の続き |
64 | かいけつゾロリ ロボット大さくせん | 2018年12月 | 3 - 22〜23 | |
65 | かいけつゾロリ うちゅう大さくせん | 2019年7月 | 3 - 24〜25 | 前作の続き、アニメでは前作と合わせて全4話 |
66 | かいけつゾロリ スターたんじょう | 2019年12月 | 2022映画 | |
67 | かいけつゾロリのレッドダイヤをさがせ!! | 2020年6月 | 3s3 - 13 | |
68 | かいけつゾロリ きょうふのエイリアン | 2020年12月 | 3s3 - 8 | |
69 | かいけつゾロリのゾワゾワゾクゾクようかいまつり | 2021年7月 | ||
70 | かいけつゾロリ きょうふのダンジョン | 2021年12月 | 20の続き | |
71 | かいけつゾロリ にんじゃおばけあらわる! | 2022年7月 | ||
72 | かいけつゾロリ きょうりゅうママをすくえ! | 2022年12月 | 前作の続き | |
73 | かいけつゾロリ いきなり王さまになる? | 2023年7月 | ||
74 | かいけつゾロリ ノシシいきなり王さまになる! | 2023年12月 | 前作の続き | |
75 | ??? | 2024年7月 |
※1アニメでは『たべるぜ!食リポ大けっせん』として放送。
※2アニメでは『ドラゴンと若き王子』として放送。
アニメについて
最初にアニメ化されたのはOVAという形で、1989年に『ドラゴンたいじ』『きょうふのやかた』『まほうつかいのでし』が発売された事から始まった。しかし翌1990年には『大かいぞく』『ゆうれいせん』『チョコレートじょう』のアニメ化が発表されたものの、発売を予定よりも延期した末に、結局発売中止となり、長くは続かなかった。
1993年夏には、短編アニメ映画『かいけつゾロリ(まほう使いのでし/大かいぞくの宝さがし)』が製作され、『それいけ!アンパンマン 恐竜ノッシーの大冒険』との併映作として公開されたが、公開時期が後に世界的な恐竜映画となる『ジュラシック・パーク』と重なった事もあって記録的な大ヒットにはならず、これも長続きしなかった。
この2つに関しては、ビデオとしては発売されたものの大人の事情で現在に至るまでDVD化されておらず、動画サイトでアップロードされているものも、その大半は権利などを理由に削除され、公式も一部を除いて1989年版と1993年版について扱っておらず、東映版遊戯王や日テレ版ドラえもんのような半ば黒歴史的な扱いになっており、現状今後のソフト化は絶望的であろう。『かいけつゾロリぴあ』ではどちらの作品の存在も作者が言及しているが、詳細は語っていない。
また、いずれのアニメ作品も、テレビシリーズに比べると絵柄が原作に近いがより多くのアレンジが加えられている。例えば、1989年版ではイシシとノシシの違いが原作では黒子の違いで表現されていたのだが片目の大きさで表現されていたり、1993年版では、ゾロリのブーツの色が黒に、イシシの服が赤基準の色に、ノシシの服が緑基準の色に変更されているなど、一部のキャラの服のカラーが変更されていたり、魔法使いの城にたどり着いた経緯が、「洞窟を出た先で落ちそうになった所、傘を差したら風に飛ばされた(原作およびテレビシリーズ版では、人食い花に吐き出された)事になっている」、「ゾロリが魔法の杖でクジラを海賊船に変えた後、かいけつゾロリの姿で登場していた(原作およびテレビシリーズでは、海賊船長の格好をしていた)」という感じで大幅に変わっている。
2002年に、後述のテレビアニメに備えたパイロットフィルム『かいけつゾロリの恐怖の花嫁作戦!!』が制作された。キャラクターは全て3DCGで描写されていたが、テレビアニメでは1度も使われないまま、フル3DCG化は没案となってしまった。しかも現在では、過去にアニメ化された作品の中でも、特に知られない存在となってしまった。
テレビアニメ
テレビアニメ第1弾『かいけつゾロリ』は、同じくテレビ朝日系列(大阪の朝日放送(ABC))の少女向けアニメ『ふたりはプリキュア』と共に、2004年2月1日から放送された。全52話。当初はこの1年間だけの予定だったが、放送当時には全国の小学校でおやじギャグが流行するなど、子供たちや視聴者からかなり好評だったため、放送期間が延長される事になった。
テレビアニメ第2弾は、『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』と改名され、こちらは2005年2月13日から2007年1月28日まで放送。「あじゃぱー編」と「ゼッコーチョー編」の2期に分けられており、全50話の「あじゃぱー編」は主にオリジナル展開としつつも、当時まだアニメ化されていなかった原作のネタも入っている。続く「ゼッコーチョー編」では、その原作ネタを全て使い切ってしまったため、ストーリーは完全アニメオリジナルとなっている。全97話。
合計すると3年間続く大ヒット作となった事もあり、一般的にゾロリのアニメといえば、このシリーズをイメージする者が多い。差別化として、『山寺ゾロリ』、または、『亜細亜堂版ゾロリ』と呼ばれる事もある(後述で解説する『サンライズ版』と言うのは間違いである為注意)。また、キャラクターの外観が原作と大きくかけ離れてるため、誰でもすぐに判別する事が出来る。
このアニメ版は第1弾はアニメプロデュース会社のアンバーフィルムワークス、第2弾『まじめにふまじめ』はサンライズがメインで制作。アニメ会社の版権のせいか、第2弾以降とTVシリーズの劇場版の配信はあるものの、第1弾の動画配信は行われてない。ちなみにタイトルロゴのかいけつの字は、第1弾のみ紫色であり、第2弾以降は赤色である。いずれも亜細亜堂との共同制作であり、名古屋のメ〜テレによりテレビ朝日系列24局で放送されている。
そして、2019年7月4日。2020年春に再度テレビアニメ化される事が、11月15日にタイトルが『もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ』となる事が発表された。メ〜テレのアニメ枠が2017年に消滅した事から、放送局はNHKのEテレに移籍する事になったが、アニメ制作は後述の劇場版シリーズに引き続き、2015年にサンライズからのれん分けされたバンダイナムコピクチャーズと亜細亜堂が担当する事となる。キャラクターデザインに大きな変化は見られないが、主役であるゾロリ一行の声優陣を除く担当声優が故人になった一部のサブキャラを含め変更されているキャラもいる。また、前テレビシリーズと同様にアニメオリジナルのキャラクターやストーリーも登場している。Eテレアニメため、分割クール制になっており、2020年11月に2クールで一旦放送を終えたものの、2021年春に第2シリーズの放送され、図らずも旧テレビアニメ版での反省が活かされている。第1シリーズはアニメ化されていなかった原作エピソードが多いの対し、第2シリーズはアニメオリジナルが中心になったが、スピンオフ作品「スッポコヘッポコ物語」を原作にしたエピソードも制作された。
劇場版シリーズ
詳細は「映画かいけつゾロリ」へ。
漫画版
2003年12月6日に創刊された『月刊プレコミックブンブン(後の月刊コミックブンブン)』にて、漫画家・きむらひろきによるコミカライズ(漫画版)『コミック版かいけつゾロリ』の連載が開始される。本作は原ゆたかの監修でありながら番外編の位置付けであり、ゾロリ一行が絵本・童話の世界を旅するという原作やアニメからは独立した物語である。
下のイラストは、このシリーズ専用のオリジナルキャラ(左がゾロリ達のサポート役にして居候先の主である「コンロン博士」で、右がゾロリの宿敵となっている「ケイツ」の一味)である。
これと同時に、きむらひろきをはじめとした多数の漫画家による4コママンガ版『かいけつゾロリ 4コマ大作戦』も、コミック版と並行して連載された。
しかしこれらの漫画版は、2009年9月15日に発売された2009年10月号限りで、『月刊コミックブンブン』そのものが休刊(事実上廃刊)した事に伴い、連載終了となってしまった。しかもそれ以降ではゾロリ以外にも、2009年1月号から2009年10月号まで連載中だった全ての作品は、コミックスの新刊が一切発売されていない。
コミック版
番号 | タイトル | 初版 |
---|---|---|
1 | かいけつゾロリ1 ゾロリのうらしま太郎 | 2004年9月 |
2 | かいけつゾロリ2 ゾロリのもも太郎 | 2005年3月 |
3 | かいけつゾロリ3 ゾロリの白雪姫 | 2005年9月 |
4 | かいけつゾロリ4 ゾロリのかぐや姫 | 2006年3月 |
5 | かいけつゾロリ5 ゾロリの赤ずきん | 2006年9月 |
6 | かいけつゾロリ6 ゾロリのおむすびころりん | 2007年3月 |
7 | かいけつゾロリのはだかの王さま | 2007年12月 |
8 | かいけつゾロリのアラジンと魔法のランプ | 2008年7月 |
9 | かいけつゾロリのジャックと豆の木 | 2008年12月 |
10 | かいけつゾロリの眠りの森の姫 | 2009年6月 |
4コマ漫画版
1 | かいけつゾロリ 4コマ大作戦1 | 2005年2月 |
2 | かいけつゾロリ 4コマ大作戦2 | 2006年2月 |
3 | かいけつゾロリ 4コマ大作戦3 | 2007年2月 |
4 | かいけつゾロリ 4コマ大作戦4 | 2008年3月 |
5 | かいけつゾロリ 4コマ大作戦5 | 2009年2月 |
舞台版
2019年9月7日から10月6日にかけて『かいけつゾロリとなぞのスパイ・ローズ』として公演された。主要キャラクターは着ぐるみで、担当声優はアニメ版とは異なりノンクレジットで明かされていない。
「かいけつゾロリ」(TVアニメ第1期)
メインスタッフ
企画 ゾロリエンターテイメント/坂井宏先
原作・ゲストキャラクターデザイン 原ゆたか
チーフプロデューサー 今井隆/林敦/藤井雅俊/小原解子
プロデューサー 小原麻美/池口和彦/岡村雅裕
アシスタントプロデューサー 原京子/清水真之介/矢尾板克之
助監督 三浦辰夫
キャラクターデザイン・総作画監督 船越英之
総作画監督 柳田義明
セットデザイン 梅芝五朗
美術監督 大橋由佳/東潤一
色彩設計 三笠修
撮影監督 斎藤秋男
編集 小野寺桂子
音響監督 三間雅文
音楽 田中公平
音楽制作 ソニー・ミュージックエンタテインメント
音楽制作担当 篠原廣人/木村唯人
監督 錦織博
アニメーション制作 アンバーフィルムワークス/亜細亜堂
製作協力 [[ジャパン・デジタル・コンテンツ/ポプラ社/アンバーフィルムワークス/亜細亜堂
製作 メ〜テレ/東急エージェンシー/ゾロリエンターテイメント
オープニング
「ハッスル」(第1話 - 第52話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 山寺宏一
エンディング
「空は青」(第1話 - 第13話)
作詞・作曲 - 鈴木哲彦 / 編曲・歌 - 佐藤さんと鈴木くん
「おわりのうた」(第14話 - 第31話)
作詞 - ユキエ6 / 作曲・編曲 - ノビタ・ロバート / 歌 - ユキエ6&ノビタ・ロバート
「あかねいろ」(第32話 - 第46話)
作詞・作曲 - 鈴木哲彦 / 編曲・歌 - 佐藤さんと鈴木くん
「画用紙」(第47話 - 第52話)
作詞・歌 - 杏さゆり / 作曲 - 西寺郷太 / 編曲 - 矢野博康
「まじめにふまじめ かいけつゾロリ」(TVアニメ第2期)
メインスタッフ
企画 ゾロリエンターテイメント製作委員会/坂井宏先
原作・ゲストキャラクターデザイン 原ゆたか
チーフプロデューサー 加藤直樹/野崎久也/宮河恭夫/小原解子
プロデューサー 川本謙一/岡村雅裕 /岩田幹宏/尾崎雅之
キャラクターデザイン 船越英之
美術監督 大橋由佳/東潤一
美術設定 泉寛
色彩設計 武谷治
音楽 田中公平
音響監督 三間雅文
撮影監督 斎藤秋男
編集 小野寺桂子
アニメーション制作 - サンライズ、亜細亜堂
総監督 芝山努
監督 亀垣一/加瀬充子
オープニング
「あじゃぱー」(第1話 - 第50話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 山寺宏一、愛河里花子、くまいもとこ
「ゼッコーチョー!」(第51話 - 第97話、第65話・第67話・第97話挿入歌)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 山寺宏一
エンディング
「ママの子守唄」(第1話 - 第27話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 多田彰文 / 歌 - 玉川紗己子
「あっちゃこっちゃゴー!」(第28話 - 第50話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 岩男潤子
「イシノシかぞえうたでスカ!!」(第51話 - 第74話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 多田彰文 / 歌 - 愛河里花子、くまいもとこ
「ブワーッといこうぜ」(第75話 - 第97話)
作詞 - 原ゆたか / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 丸尾稔 / 歌 - 山寺宏一
「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」(TVアニメ第3期)
メインスタッフ
原作 - 原ゆたか
監督 - 緒方隆秀
ストーリー監修 - 藤森雅也
シリーズ構成 - 冨岡淳広
キャラクターデザイン - 船越英之、小林哲也
色彩設計 - 日野正秋
美術監督 - 海津利子
撮影監督 - 山本耕平
編集 - 小峰博美
音響監督 - 三間雅文
音楽 - 田中公平
プロデューサー - 加藤裕樹、三浦進、中沢いずみ
アニメーションプロデューサー - 宮田聡
アニメーション制作 - BN Pictures、亜細亜堂
制作・著作 - 「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」製作委員会
オープニング
「もっと!もっと!かいけつゾロリ」(第1話 -)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 山寺宏一
※第2シーズン共通
エンディング
「シャラララ」(第1話 -)
作詞 - HIROMI /作曲 - STARFISHとELLEN、BERGとBIG-F /編曲 - STARFISH /歌 - ONEPIXCEL
「ZORORI ROCK」 (第2シーズン第1話 -)
作詞 - こやまたくや /作曲 - こやまたくや /編曲 - ヤバイ T シャツ屋さん /歌 - ヤバイ T シャツ屋さん
OVA「かいけつゾロリ」(1989年OVA版)
メインスタッフ
プロデューサー - 鳥海仟、関根一郎
企画・制作 - スポットライト企画
脚本 - 三井秀樹
作画監督 - 鈴木英二、篠田章
音響監督 - 酒東健児、青柳敦子
アニメーション制作 - 龍プロダクション
制作進行 - 横尾潔
監督 - 尾崎正善、宮崎一哉
製作・販売 - 天田印刷加工株式会社ビデオ事業部
主題歌
「その名もかいけつゾロリ」
作曲・作詞 - 原ゆたか/歌 - 二又一成、稲垣悟、木津修
※CD化はされていない
劇場版「かいけつゾロリ」(1993年版)
メインスタッフ
製作総指揮 - 加藤俊三
企画 - 武井英彦
原作 - 原ゆたか
脚本 - 中村修、日吉恵
音楽 - 辻陽
アニメキャラクターデザイン・作画監督 - 前田実
美術監督 - 大野広司
撮影監督 - 野村隆
録音監督 - 山田悦司
選曲 - 合田豊
編集 - 鶴渕和子
プロデューサー - 伊藤響、尾崎穏通
監督 - 竹内啓雄
主題歌
「かいけつゾロリ!」
作詞 - 朝倉京子/作曲 - 山本梓/編曲 - 藤原いくろう/歌 - 神谷明
※2002年版はノンクレジットで主題歌はない模様
関連イラスト
テレビアニメ放送前のCM
テレビ朝日版
Eテレ版
関連タグ
それいけ!アンパンマン ケロロ軍曹…それぞれの劇場版が、ゾロリ映画の併映作として同時上映されたアニメシリーズ。ちなみに、後者・ケロロ軍曹にはゲスト出演を果たしており、ケロロ軍曹の原作者である吉崎観音は後年、本作のように(それも女の子で)擬人化された動物の物語『けものフレンズ』を手掛けたが、本作とコラボした事も少なからず影響しているのか不明。
星のカービィ(アニメ)…よく「作風が似てる」と言われており、こちらの放送終了から程なくしてアニメ化されたため、制作元は違えど「事実上のアニカビ第二期」と言う意見も見られる。
プリキュアシリーズ…ゾロリと同じく2004年2月1日から、テレビ朝日系列(大阪の朝日放送(ABC))で放送された『ふたりはプリキュア』から始まった東映アニメーション製作の大ヒット少女向けアニメ。ゾロリのテレビシリーズ(メ〜テレ版)が放送終了した現在でも(放送時間や基本要素こそ変わらないが)、題材やキャラクター、展開やスタッフを変えながらも継続している。また、「キュアゾロリ」というコラボタグが存在する。
ドラゴンボール ディズニー…これらのアニメへの出演経験のある声優陣が多数出演している。