概要
2006年3月11日に、映画『まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん』が公開された。この時は『超劇場版ケロロ軍曹』と同時上映であったため、配給会社は本来の東京テアトルではなく、角川映画となっている。
2012年12月22日には、5年ぶりの新作アニメにして初の単独長編映画として『映画 かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん!』が公開され、配給会社も元の東京テアトルに変更された。公開から僅か2週間で、観客動員数10万人を超える大ヒットを記録した。
ちなみに東京テアトルは、1993年版の同時上映だった『それいけ!アンパンマン』シリーズの配給も、経営合理化によって当時の担当であった松竹富士が解散した1999年から担当している。
翌2013年12月14日には、『映画 かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご』が公開されたが、上映された劇場は前作と比べて非常に少なく、記録的なヒットには至らなかった。
2006年から5年間続いた『超劇場版 ケロロ軍曹』シリーズとは対照的に、原作をアニメ映画作品にしたものである。そのため、当時のゾロリの映画は全てオリジナルストーリーではない。また、「なぞのお宝大さくせん』以外の作品の音楽は、主題歌以外は全て過去の曲の使いまわしである上に、タレント声優は一切起用されていない。
2014年に新作の公開がなかったのは、やはりそうした理由で『まもるぜ!きょうりゅうのたまご』が、前作ほどの大ヒットを記録出来なかったからだろうか?
オリジナルストーリー
そんな中、2014年12月に、約2年ぶりのアニメ作品にして誰も観た事がない最新作(すなわち、史上初の映画オリジナルストーリー)が製作・翌年の秋に公開される事が発表された。それが、2015年9月12日に公開された『映画 かいけつゾロリ うちゅうの勇者たち』である。ただし上映時間は、単独上映作品でありながら、約50分と非常に短い。
なおこの作品からは、サンライズの機構変更により、亜細亜堂のパートナーがサンライズからのれん分けされたバンダイナムコピクチャーズに変更されている。
2017年3月6日には、シリーズの生誕30周年を記念して、同年の冬に映画オリジナルストーリー第2弾の製作が発表され、タイトルが『映画 かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ』である事も、同時に公表された。
6月25日には、公開日が11月25日に決まり、ヒロインとなる若き頃のゾロリーヌ役として、「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子がゲスト声優に(「Z繋がり」という理由から)選ばれた事が発表された。そのタイトル通り、ゾロリのトレードマークでありながら彼自身さえ知らない「ZZ(ダブルゼット)」の誕生を描く物語となっており、人気特撮番組『ウルトラマン』シリーズと1985年公開の大ヒット映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を主な元ネタとしている。
製作に携わる主要スタッフがこれまでの3作と異なり、監督を藤森雅也(『おまえうまそうだな』など)が、脚本を吉田玲子(『ガールズ&パンツァー』など)が務める事となった。この2名はテレビシリーズの頃からゾロリに関わっており、今回は久々の参加(藤森は『まもるぜ!きょうりゅうのたまご』の絵コンテ以来4年ぶり、吉田は2006年12月17日放送の『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』の第92話以来実に11年ぶり)となった。なお、キャラクターデザインの担当者は、テレビシリーズから担当している船越英之であるが、デザインの雰囲気はこれまでと比べても若干違う。
そして本作の初公開時期である11月25日・26日の2日間では、『ジャスティス・リーグ(1位)』や『火花(3位)』が注目される中で、週末観客動員数第8位という大ヒットを記録した。
こうした度重なる映画の公開を経て、2020年にテレビアニメが13年ぶりに復活する事になった。
そして、2022年12月9日には5年ぶりとなる長編映画『映画 かいけつゾロリ ラララ♪スターたんじょう』が公開。
原作エピソードの映画化は9年ぶりであるが、制作体制は2020年からのテレビアニメに準拠しており、同作に登場したビートなどのアニメオリジナルキャラクターや原作では出番が無かったキャラクター(ローズなど)も登場する。