概要
1976年、大手出版社である角川書店は、当時の社長・角川春樹の指揮の下、映画産業に打って出る。それは角川の企業規模を活かした宣伝戦略と、それに乗じて原作となる書籍(小説)をベストセラーにするメディアミックス商法だった。当初は宣伝費を出していただけだったが、『犬神家の一族』を皮切りに自社で製作を行うようになる。これが大当たりし、角川映画は70年代から80年代にかけて停滞していた日本映画界で快進撃を続けた。
角川春樹事務所に所属し、角川映画で出世した薬師丸ひろ子・渡辺典子・原田知世の3人は《角川3人娘》と呼ばれた。
しかし80年代後半から、テレビ局の映画界参入、3人娘の退社、自社配給の失敗、ハリウッド参入への失敗など複合的な事情から衰退。1992年に角川春樹・歴彦兄弟の対立による、いわゆるお家騒動が置き、翌93年に春樹が薬物不法所持で逮捕されると、従来の春樹路線は消滅した。
映像の製作はその後も続いており、買収した(後述)大映のコンテンツであった『ガメラ』や『妖怪大戦争』を新たに展開するなどしている。
なお、逮捕により角川を去る事になった春樹もまた映画の制作を続けており、新たに立ち上げた角川春樹事務所にて出所後の2005年以降『男たちの大和/YAMATO』や『神様のパズル』などのプロデュースを行っている。
角川映画株式会社
2002年、角川はかつての大手映画会社・大映を親会社の徳間書店から買収。角川大映映画を設立。2006年、外資系配給会社の日本ヘラルド映画も加えて角川ヘラルド・ピクチャーズに。さらに2007年、社名を角川映画に変え、企業としての「角川映画」が設立した。
2011年、角川書店の合併吸収を受け、企業は消滅。角川映画はブランド名に戻る。
作品
(配給は他社であることが多い)
実写映画
金田一耕助シリーズ
探偵物語(TVドラマとは別作品)
妖怪大戦争(2005年版)
貞子VS伽椰子 - 角川映画40周年記念作品
破裏拳ポリマー(実写映画版) - タツノコプロ創立55周年記念作品
アニメ映画
火の鳥 鳳凰編
まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん
劇場版 艦これ - 角川映画40周年記念作品
劇場版 幼女戦記
映画 この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説
関連タグ
外部リンク
角川映画 - 角川書店ホームページ内
角川映画 宣伝部 (kadokawaeiga) - Twitter