概要
1989年(平成元年)から(※2020年(令和2年)を除き)年に1回ずつ、公開されている。
アニメ映画のシリーズとしては、1980年よりスタートした映画ドラえもんに次いで長く、ブランク無しでの公開は31年連続と最長。
既に30を超えており、アンパンマンを見て育ったこどもが、成人して親になっているのも話題となっている。
ストーリーの特徴
・お話の長さは第1~第34作の平均が約55分(短編・やなせたかしシアターを除く)。最長が75分で、最短は40分である。
・敵の能力によって強制変身や固めに遭い、残されたキャラクターが壁を超える展開が第5作から定番となる。また、変身されてもその恰好でアンパンマン達を加勢するシーンもある。もちろん例外作もあり、第5作以降の作品でも、その展開がなかった例もある。
・近年の作品ではアンパンマンを呼んでばいきんまんの悪戯や暴走を止めるシーンがOPで採用されることが多い。
・映画での設定はテレビアニメと共有するのとそうでないのとがある(パラレルワールド)。どちらでもとれそうな絶妙な描写もある。
・2011年以降の同時上映作品では観客が手遊びや歌等で参加することを想定したミュージカル風の内容になり、同時上映作品が無い2016年以降の本編にも継承されている。
キャラクターの特徴
・アンパンマンは何らかの状態変化にあっても、カレーパンマンやしょくぱんまんより優先して新しい顔が作られる。弱体化すると弱音を吐いたり動けなくなってしまうアニメ版とは異なり、弱体化前と変わらず勇敢に、諦めることなく敵に立ち向かうことが多い(『ゆうれい船をやっつけろ!!』『だだんだんとふたごの星』等のように例外の作品もあるが)。また主人公であるためか強制変身を免れる場合も多い。
・映画版のみの設定のキャラクターも少なからず登場する。アンパンマンたちと初対面になっていたり、外見や住んでいる場所や建物が異なったりなど。テレビアニメに登場することもあれば、アンパンマンワールドのどこかにすんでいるも未登場のもある。
・映画の敵キャラはトラウマになるほど怖いのが登場する。ばいきんまん、すなおとこ、こおりおになどテレビシリーズの敵キャラクターもスケールが違う強敵になる場合もある。終始、ばいきんまん側にいた、悪事を貫いた、の両方に当てはまるのは第5作のゴロンゴラだけである。
本編作のレギュラーキャラクター
◎と○のキャラクターは全作に登場。◎はテレビアニメのレギュラーキャラでもある。
◎バタコ
△ホラーマン(1991年第3作~、1992年第4作を除く)
△メロンパンナ(1993年第5作~)
△クリームパンダ(2000年第12作~、2002年14作を除く)
ミミ先生と子供達(カバオ・ウサ子・ピョン吉など)、かびるんるん、どんぶりまんトリオ、ロールパンナたちは登場しない作品もある。
本編作
第1作(1989年)キラキラ星の涙--記念すべき第1作。
第2作(1990年)ばいきんまんの逆襲
第3作(1991年)とべ!とべ!ちびごん--ホラーマンの初登場作品。
第4作(1992年)つみき城のひみつ
第5作(1993年)恐竜ノッシーの大冒険--テレビアニメ・映画5周年・日本テレビ開局40周年記念作品かつ、メロンパンナの映画デビュー作。
第6作(1994年)リリカル☆マジカルまほうの学校--初の変身ネタ。
第7作(1995年)ゆうれい船をやっつけろ!!--ロールパンナの映画デビュー作。
第8作(1996年)空とぶ絵本とガラスの靴--初のゲスト声優が有名人。
第9作(1997年)虹のピラミッド
第10作(1998年)てのひらを太陽に--テレビアニメ・映画10周年・日本テレビ開局45周年記念作品かつ、どんぶりまんトリオが初めて映画に登場しない作品。
第11作(1999年)勇気の花がひらくとき
第12作(2000年)人魚姫のなみだ--テレビスペシャル『みなみの海をすくえ!』のリメイク作品。
第13作(2001年)ゴミラの星
第14作(2002年)ロールとローラうきぐも城のひみつ
第15作(2003年)ルビーの願い--テレビアニメ・映画15周年・日本テレビ開局50周年記念作品。この作品からデジタル制作に移行。
第16作(2004年)夢猫の国のニャニイ
第17作(2005年)ハピーの大冒険
第18作(2006年)いのちの星のドーリィ
第19作(2007年)シャボン玉のプルン
第20作(2008年)妖精リンリンのひみつ--テレビアニメ・映画20周年・日本テレビ開局55周年記念作品。
第21作(2009年)だだんだんとふたごの星
第22作(2010年)ブラックノーズと魔法の歌
第23作(2011年)すくえ!ココリンと奇跡の星
第24作(2012年)よみがえれバナナ島--復興三部作の一
第25作(2013年)とばせ!希望のハンカチ--復興三部作の二、テレビアニメ・映画25周年・日本テレビ開局60周年記念作品かつ、やなせたかし生前最後の上映作。
第26作(2014年)りんごぼうやとみんなの願い--復興三部作の三、やなせたかし生前最後の原作ストーリー。
第27作(2015年)ミージャと魔法のランプ--ここからアニメオリジナルの映画ゲストキャラが登場。
第28作(2016年)おもちゃの星のナンダとルンダ--本作以降は1本立て構成になる。
第29作(2017年)ブルブルの宝探し大冒険!
第30作(2018年)かがやけ!クルンといのちの星--テレビアニメ・映画30周年・日本テレビ開局65周年作品。
第31作(2019年)きらめけ!アイスの国のバニラ姫--やなせたかし生誕100年記念作品。
第32作(2021年)ふわふわフワリーと雲の国※
第33作(2022年)ドロリンとバケ〜るカーニバル
第34作(2023年)ロボリィとぽかぽかプレゼント--テレビアニメ・映画35周年・日本テレビ開局70周年記念作品かつ、原作絵本『あんぱんまん』誕生50周年記念作品。
第35作(2024年)ばいきんまんとえほんのルルン
※新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年公開から延期。公開延期はシリーズ初で、上記のように31年連続で途切れる。
同時上映作
第2作同時上映(1990年)おむすびまん--おむすびまんが主役のスピンオフ作品かつ、唯一アンパンマンとばいきんまんが登場しない作品。
第3作同時上映(1991年)ドキンちゃんのドキドキカレンダー
第4作同時上映(1992年)アンパンマンとゆかいな仲間たち
第6作同時上映(1994年)みんな集まれ!アンパンマンワールド
第7作同時上映(1995年)アンパンマンとハッピーおたんじょう日
第8作同時上映(1996年)ばいきんまんと3ばいパンチ
第9作同時上映(1997年)ぼくらはヒーロー
第10作同時上映(1998年)アンパンマンとおかしな仲間--クリームパンダの映画デビュー作。
第11作同時上映(1999年)アンパンマンとたのしい仲間たち--やきそばパンマンの映画デビュー作。
第12作同時上映(2000年)やきそばパンマンとブラックサボテンマン
第13作同時上映(2001年)怪傑ナガネギマンとやきそばパンマン--ナガネギマンの映画デビュー作。
第14作同時上映(2002年)鉄火のマキちゃんと金のかまめしどん
第15作同時上映(2003年)怪傑ナガネギマンとドレミ姫
第16作同時上映(2004年)つきことしらたま〜ときめきダンシング〜--しらたまさんの映画デビュー作。
第17作同時上映(2005年)くろゆき姫とモテモテばいきんまん
第18作同時上映(2006年)コキンちゃんとあおいなみだ--コキンちゃんの初登場作品。
第19作同時上映(2007年)ホラーマンとホラ・ホラコ
第20作同時上映(2008年)ヒヤヒヤヒヤリコとばぶ・ばぶばいきんまん
第21作同時上映(2009年)ばいきんまんVSバイキンマン!?
第22作同時上映(2010年)はしれ!わくわくアンパンマングランプリ
第23作同時上映(2011年)うたっててあそび!アンパンマンともりのたから--ここからミュージカル風の短編作品。
第24作同時上映(2012年)リズムでてあそびアンパンマンとふしぎなパラソル
第25作同時上映(2013年)みんなでてあそびアンパンマンといたずらオバケ
第26作同時上映(2014年)たのしくてあそびママになったコキンちゃん!?
第27作同時上映(2015年)リズムでうたおう!アンパンマン夏まつり
※第1作の同時上映は「おねがい!サミアどん」と「ロボタン」で、第5作の同時上映は「かいけつゾロリ」(テレビアニメ版とは別)である。