概要
ジョンストン・マッカレーの原作小説『怪傑ゾロ』(原題『カピストラノの疫病神』 The Curse of Capistrano)は、1919年に第一作が執筆。その翌年にはダグラス・フェアバンクス主演の映画が公開され、世界中で大ヒット。これにより原作小説も新作が執筆されるようになり、4つの長編と50作以上の短編が発表された。
その後は映画、アニメ、コミック、ゲームに登場したりと、現在もメディアミックス展開されている大衆文化のヒーローとなる。
人物像
ゾロは「強きをくじき弱きを助く」、大盗賊にして真の紳士。賞金首のお尋ね者でもある反面、虐げられたインディアンを助けたり、フェアに1対1の決闘に臨むなど、まさしく正義の味方だった。彼が現れた後には、壁にサーベル及びレイピアで「Z」の字が彫られ、これが彼のトレードマーク。
怪傑ゾロの正体は大地主の息子ドン・ディエゴである。どうしようもない遊び人だったディエゴは、15歳の時に虐げられている人々を見た事から、密かに乗馬、剣術、武術等を学び、自らを鍛えあげ、最強の紳士にして盗賊:ゾロになったのである。
主な派生作品
多くの派生作品の中でも群を抜いて映画化が多い。一番古い作品は上記のダグラス・フェアバンクス版のサイレント映画(邦題:奇傑ゾロ)で、後にジョン・キャロルにタイロン・パワー等の名優も演じた事がある。近年ではアントニオ・バンデラスが主演を務めた「マスク・オブ・ゾロ」と続編の「レジェンド・オブ・ゾロ」が有名だろう。
映画以外にも50年代に放送されたテレビドラマや90年代に放送されたアニメ『快傑ゾロ』と言った映像化作品がある。
備考
一般的に知られてるゾロの格好(黒いスローチハット・ドミノマスク・マント)は、実は最初の映画版によって定義された部分が多く、原作者のマッカレーが逆にそのスタイルを原作に取り入れ、後の映像化作品にて形作られていったと言う。
原作にしたゲーム作品
プレイステーション5/Nintendo Switch用ソフト。日本版は3gooからリリース。
関連タグ
かいけつゾロリ(元々「ゾロ」とはスペイン語で「狐」を意味する単語)
鞍馬天狗(日本の「覆面ヒーロー」の元祖とも言える作品だが、実は怪傑ゾロを下地に生まれた言う噂もあるとか)
ロロノア・ゾロ(バンダナをした際、目の周りにできる影がドミノマスクに似ているためにこの名前になった)
バットマン(原作のオリジンでは「ゾロの映画を見た帰りに両親が殺害された」と言われている。また、キャラクター造形自体にも深く影響を与えている)
ナガネギマン(アンパンマンのキャラクター。ゾロがモデルになっており、声優もバンデラス版でゾロの吹き替えを担当した大塚明夫氏がアテている)
怪傑ロビン(ロマンシングサガ3のキャラクター。外見や得意武器など、再現度はかなり高い。同作には相手にZ印を刻み込む細剣技「ファイナルレター」も存在するが、こっちは前作が初出)