概要
定義 |
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覇気の種類 |
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別名 | 流桜(ワノ国の者たちが認識している「覇気そのもの」の意味としての呼称)※1 |
概要 |
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覇気の色 |
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欠点 |
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修得方法 | 覇気は「実戦の極限状態」「過酷な修業」による追い込みによって、開花させることができ、継続していけば使用幅は増加していく |
不明点 |
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備考 |
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※1「流桜」は、ワノ国の人にとってはあくまでも覇気そのものを指した言葉として認識している。しかし、公式の資料では武装色の可能性で、その技術の一つともとれる情報が表記されているのだが、それでは作中の描写に問題が生じるので、信憑性が疑問視される曖昧な用語となっている。そこで「流桜」は2種類の意味を持っているという見方をすると自然な認識になるので、それを想定した上で記述する。なお原作では、あくまでもこちらの意味として使用されている。
『覇気』とは、全ての人類(「人間」だけでなく魚人族等も含むため、ここでは「人類」と表記)に潜在する「意志の力」のこと。もう少し具体的に言うと、「気配」「気合」「威圧」「殺気」「闘争心」などの様々な目に見えない感覚を総称した呼び方を、作中世界では『覇気(意志の力)』と呼んでいる(要は、体内を循環している「気(エネルギー)」「マインド」のことで、それを具体性のある力へと昇華させたものである)。これをワノ国では、『流桜(りゅうおう)』と呼び、覇気全般の意味として認識されている。
モチーフは不明だが、恐らく『東洋医学・中国の哲学的な思想などで扱われる「気」の概念』。バトル漫画では戦闘の応用技術の概念としてよく扱われているので、特別珍しいものではない。因みに作中では「意志」という言葉もよく使用される(代表例:「受け継がれる意志」など)。
このような力を戦闘に応用している実力者は「覇気使い」と呼ばれ、実力者の多くは「覇気」と呼ばれる目に見えない感覚を自在に操って様々な扱いをしている(覇気のコントロール方法の代表例は、「覇気を纏う」「相手の覇気を感じ取る」「覇気を発散させる(=覇気の威圧)」等)
あくまで全ての人類が生まれ持つ潜在能力の一つなので、「覇王色の覇気」を除けば何らかの特異な能力ではなく、作中の扱いとしても『長期間の修練によりある程度までなら誰でも体得できる技術』であり、いわば『剣術』であるとか『体術』あるいは『知識』といったものと同類項に当たる存在ともいえる。ただ「覇王色の覇気」が特異な能力とは言っても、それは覇気の中では特殊という意味に過ぎないので、それも潜在能力であるということに変わりはない。
ただし、作中において少なくとも『偉大なる航路』あたりまでは知る人ぞ知る秘術のような扱いに近く、それら覇気の存在を知らない者からは「特殊能力」「超能力」「悪魔の実の能力」等と勘違いされることが多い。実際にきちんと把握していない読者からも「特殊能力」「不思議な能力」などと誤って解釈されることがよくあるのだが、「不思議なことはすべて悪魔の実によるもの」だとFILMLEDの副音声で作者から明言されており、覇気はあくまでも人が潜在的に持つ目に見えない気やマインドのことなので、不思議な力には一切該当しないということにも注意が必要である。
作中で「覇気」という言葉を初めて使用したのはジャヤで初登場したマーシャル・D・ティーチであり、当時のルフィが1億ベリーの賞金首だったことに対し、「あの覇気で3千万はねェと思ったが ここまでとは……………!!」とルフィ本人を見ての感想を述べている。
ティーチがインペルダウンでルフィと再会した際には「………想像以上に強ェな… 以前より覇気も上がってる」とルフィの潜在能力・成長性を高く評価していた。
詳細
覇気の修得
覇気は「武装色の覇気」「見聞色の覇気」「覇王色の覇気」の3つに大別され、修業を重ねることでより強力な戦闘能力につながる。
但し、覇気の色については、基本的に覇気の効果や技術の違い、簡単に言うと覇気の扱い方・コントロール方法の違いで区別されている。実際に3色の覇気の大まかな概要を見ると、
3色の覇気 | 覇気のコントロール | 発生源となる覇気 |
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武装色 | 目に見えない感覚である「覇気」を纏う | 通常の覇気 |
見聞色 | 相手の「覇気(気配・感情)」を強く感じる | 他者の覇気 |
覇王色 | 「覇気(気迫)」で相手を威圧する | 威圧の効果を含むひとまわり大きな覇者の覇気 |
というように区別されており、「気配」「気合」「気迫」等の覇気自体の違いで区別されているわけではないということが分かるため、その点には十分注意する必要がある。レイリーの解説は省略されている内容が多く、大雑把な解説で終わっているので、ファンの間でも認識にズレが生じやすいのだが、整理してみると「覇気は3種類に分かれる」というよりも、「覇気"の一般的な扱い方"が3種類に分かれる」という方がより正確なのが分かるだろう。
ただ、使用する覇気を区別するために「覇気⇒〇〇色」と置き換えられることも多く、特に攻撃や防御などに扱える「武装色」「覇王色」のときに用いられることが多い(明らかになっていないが、仮に覇気そのものの違いも含まれる場合は、それは「誰もが持つ普通の覇気」と「覇王色で扱われる通常とは異なる特殊な覇気」の違いと考えられ、3色に分けるとするなら「自身の覇気=武装色」「他者の覇気=見聞色」「威圧の効果を含むひとまわり強い覇気=覇王色」と発生源を基準に3つに区別しているという見方ができる)例えば、「〇〇色を纏う」「〇〇色を操る」など。
3色の覇気の特徴は後述の通りで、「見聞殺し」などの3色の覇気には該当しないと思われる技術もいくつかある。
上述されているようにこれら覇王色を除く覇気の素質自体は世界中の全ての人類が持っているものであるが、力を開花させるには長期間の鍛錬が必要なので、実際に体得する人物は極一部である。
ただアイサ、オトヒメなど、生まれつき「見聞色の覇気」を身に付けていた、という例外もある。
覇気の体得者はこの3つ内、資質の必要な覇王色以外の2つの覇気のどちらかに特化する事になる。
しかし、覇気を修得して得意な色に偏り過ぎていても、使用幅が制限されてしまう(『ONEPIECE episode A(ONEPIECE magazine Vol.12)』にてサッチが解説している)。
特に覇気について独学で学んだ者がこのような状況に陥りやすいとのこと。
そのため、どんな色も効率よく鍛え上げていくことが重要であると言えるだろう。
覇気の強化方法
覇気は「実戦の極限状態」「過酷な修業」でさらに開花し、無意識のうちに力が覚醒することがある。
また、覇気を使用すると体力や集中力等を消耗し、回復には一定時間の休息が必要となる。使用した覇気量によっては体に大きな負担をかけてしまうこともあるため、覇気の修得と並行して基礎的な身体能力も鍛え上げておくことが必然的に求められる。
新世界への進出後に覇気を会得した海賊も多く、覇気の修得は実力者として認められるか否かの一つのラインであり、修得していない能力者は「自分を無敵と勘違いしてきた”自然系”の寿命は短い」とまで吐き捨てられたこともある。
現に、偉大なる航路の後半部(新世界)を拠点としている多くの強豪海賊達や海兵、アマゾン・リリーの女戦士達などは当たり前のように会得している。
実力第一の海軍においても、中将への昇進には覇気(武装色・見聞色)の修得が不可欠となっている。
よって大将への昇進は、両方ともより高精度に鍛え上げられていないと不可能と思われ、実際に現在大将を務めている人物はみな練度の高い覇気を持ち得ていることが窺える描写が多い。
戦闘における覇気の重要度、必要性
とはいえ、相手の覇気を覇気以外の戦闘手段や身体能力で打ち破れるほどの圧倒的な実力者もおり、一概に前述のような「覇気を修得していなければ強者ではない」という理屈が通用しないこともある。
「武装色の覇気」の使い手を覇気を用いずに素の膂力や生来の頑丈さで打ち破る者や、「見聞色の覇気」の使い手に対し避けようのない攻撃でダメージを与える者もいる等、単純に覇気を会得しただけで他の戦闘手段全てを上回れるとは限らず、必ず勝利へと導いてくれる万能な代物というわけではない。
実戦において替えの利かない戦闘手段として活用するためには相応の修練と実践が不可欠であり、他に持ち得ている戦闘手段や状況次第では、「覇気を修得していなければ絶対に強者には勝てない」とまでは言い切れない場合もある。
後述のように、覇気は応用性や破壊力の面で優れた戦闘手段であり、莫大な武装色の覇気を有していれば悪魔の実の能力の攻撃や影響すら遮断できるという性質もあるのは間違いない。
そういった特性を踏まえ、数多の強敵たちとの死闘を経て現在の地位を確立したカイドウは、たとえ強力な能力を有していたとしても「能力が世界を制することはない」「覇気だけが全てを凌駕する」と発言しているが、これはカイドウが発した台詞(カイドウ個人の考え)であり、公式設定や作者の発言でもなければ、作中においては覇気使いが能力者に敗れるなんてこともあるため、鵜呑みにしてはいけない。
カイドウが言う通り「覇気がなければ強敵に勝つことは難しい」場合が多いのは確かだが、前述のように、戦闘の際には生来の身体能力や種族としての特性、覇気以外の技術や技量(武術や装備品、発明品など)、悪魔の実の能力といった様々な要素(更に言うならば戦闘時のコンディションや第三者による不意打ち等、戦闘力とは別の要素も)が関係してくるため、戦闘の勝敗が必ずしも覇気の強さ「だけ」で決まるとは言い切れない。
実際モネは圧倒的な実力の持ち主であるルフィと戦闘になった際、「戦闘力と勝敗は別物」と語り、「圧倒的な覇気や攻撃手段による殺傷」ではなく「雪の冷気で身体の熱を奪い、眠らせることで戦闘不能にする」という戦法でルフィを苦戦させた。
他にも、
- 覇気の存在自体を知らない2年前の時点で自然系能力者であるクロコダイルに対して能力の弱点を見抜いて勝利し、空島では雷を操るエネルを能力の相性でねじ伏せて勝利したルフィ(「勝敗≠覇気」を読者に何度も証明しているのは主人公のルフィだと言えるだろう)
- 悪魔の実による初見殺しも同然の技によって、総合的な戦闘力では敵わないであろう強者達を一網打尽にしたシーザー・クラウン
- 圧倒的な覇気と能力の熟練度を誇るマムに対し、悪魔の実の覚醒能力で戦況を覆していき、フィニッシュも覇気ではなく悪魔の実による技で決めたローとキッド
等、単純な勝敗だけを見るなら「覇気の存在を知っているか否か/修得しているか否か」や「覇気を含めた総合戦闘力の差」が結果に直結しないケースも多々ある。
つまり戦闘の勝敗は覇気以外にも他の要素が絡んでくるため、時と場合によって変わるというのが正確と言えるだろう。
だが同時に、修得していなければ新世界に闊歩する強豪を相手に渡り合うのは極めて難しく、覇気の修得及び強化が強者としての証の一つであることは確かだろう。
現に原作の描写や本編外の公式情報等を考慮すると、(特に新世界編以降の)実力者は基本的な2色の覇気(武装色・見聞色)は誰もが当たり前のように修得していることがわかる。
作中では一切覇気を使用していない者についても、公式ファンブック等で覇気を修得していると明言されているケースが多く、「作中における戦闘シーンで覇気を使用していない」=「覇気を修得していない」という理論は必ずしも成立しない。
つまり、強者であれば覇気の修得者は当たり前のように数多く存在しており、作中で分かりやすく描写されているのはその一部に過ぎない。
むしろ新世界編以降では、覇気を修得し鍛え上げた状態で戦闘に臨むことが「暗黙の了解」といっても過言ではないだろう。
覇気の活用、応用
また、覇気は鍛え上げれば鍛え上げるほど強度や練度が増していき、更に強力な戦闘能力へと昇華でき、応用の幅も広がっていく。
現に四皇クラス以上の実力者ともなれば陸海空を支配する程の強大な覇気を有しており、彼らの覇気が激突すれば天を二つに裂く程の衝撃を生むこともあり、場合によっては極限以上に覇気を高めたことによって、実力者単体でも天変地異を引き起こすことがある。
天を割った人物 | 備考 |
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シャンクスvs白ひげ | |
カイドウvsビッグ・マム | |
ゴール・D・ロジャーvs白ひげ | 2人の激突は天を割るどころか、天地を吹き飛ばす程の衝撃を生んでいる。 |
カイドウvsモンキー・D・ルフィ |
また、作中において多数の強者が覇気と他の戦闘手段を併用させており、応用や活用の例としては以下のようなものが挙げられる(特徴的なものを挙げている)。そして、悪魔の実の能力の中には覇気が関連してしいる場合もある。
- 悪魔の実の能力との併用
能力者 | 悪魔の実 | 覇気の色 | 使用方法 |
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エネル | ゴロゴロの実(雷) | 見聞色 | スカイピア全土に及ぶ程の絶大な範囲を誇る「心綱(見聞色)」を鍛え上げたゴロゴロの実の能力と併用することで、島中の人々の会話を把握する。 |
モンキー・D・ルフィ | ゴムゴムの実(ゴムの性質) | 武装色 | |
シャーロット・カタクリ | モチモチの実(餅) | 見聞色・武装色 |
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ダグラス・バレット | ガシャガシャの実(合体) | 武装色 | 鍛え上げた覇気とガシャガシャの実の能力を組み合わせて使用し、覚醒した能力自体に強力な「武装色の覇気(普通の覇気)」を纏う。 |
※悪魔の実の能力は、それほど大きく関連していない。
等。
- 覇気が関連している悪魔の実
現在判明しているのは以下のみ。覇気が関連している悪魔の実は、ある特定の悪魔の実限定とは考えにくいのだが、他の悪魔の実も覇気が関連しているのかは不明である。
ちなみに武装色が悪魔の実に対する対抗手段であるため、誤解されることもあるが、当然ながら悪魔の実を食べた能力者であっても、覇気自体は人類が持つ潜在能力であることに変わりはないため、覇気の体得は可能であり、能力と覇気は何の問題もなく両立できる。
無論、悪魔の実の能力を得ているからといって、覇気の修得や練度に何かしらの悪影響や不都合が生じるわけでもない。
また、動物系の強者に見られるが、覚醒能力における変身形態になったときは、覚醒の影響を受けて、覇気を修得している能力者の覇気が、相当距離が遠く離れた見聞色の覇気に特化した者が感知できるほどに高まる場合がある。
- 覇気が関連している武術・武器など
『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』によると覇気を応用した武術は多数存在するとのこと。また、覇気が関連している武器も存在している。
- 覇気が関連している武術
武術名 | 明かされた資料など | 備考 |
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六式 | 『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~』の公式訂正リスト・『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』で明らかになった。 |
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※「覇気を応用した武術は"多数"」と記述されているので、「六式」だけではないことは確実。そしてその数は、2つや3つの数える程度ではないということも確実である。
- 覇気が関連している武器
名前 | 武器 | 特性 |
---|---|---|
閻魔 | 刀 | 持ち主の流桜(覇気)を勝手に放出し、制御できなければ対象を必要以上に斬ってしまう。覇気の過剰放出によって強大な威力を発揮するが、代償として覇気を大幅に消耗する。そのため、使いこなすには極限まで鍛え上げた強靱な肉体と覇気が必要不可欠。 |
武装色の覇気
※「武装色の覇気」については、3種類の覇気の中でも特に誤解やデマが広まってしまっており、「海や水場」「海楼石」「ヤミヤミの実」と同質のものだと解釈しているファンも一定数いる。それらの相違点については当項目内の「武装色の覇気と他の有効手段との相違点」を参照していただきたい。
定義 |
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発生源 | 使用者の体内を流れている覇気 |
能力 |
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欠点 |
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修得方法 |
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不明点 | 何の変哲もない武器や体の一部から衝撃波や波動のようなものを発射して攻撃する描写も多く存在するが、覇気によるものなのか明言されたことは一度もない(武装色の覇気の応用技術である「弾く覇気」だと明言されているものは例外) |
備考 |
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※1 作中では「武装色の覇気を纏う」「武装色を纏う」という呼び方が一般的になっているが、専門的に見た場合は覇気を纏うことを一括りとして「武装色の覇気」と呼ぶので、このような呼び方は相応しくない。例外として「覇王色の覇気を纏う」「覇王色を纏う」という呼び方に関しては、使用される覇気自体が特殊なので、この呼び方でも問題はない。ただ、「武装色=覇気」として捉えれば通じるし、その辺は伝わればよいので、「武装色を纏う」という呼び方でも問題はないし、一々拘る必要はないだろう。作中の描写はこちらも、「グラグラの実の地震」同様に、意味合いが一般的な意味と専門的な意味の2種類に分かれる。
※2 偉大なる航路編は当然だが、新世界編に入って以降も、覇気については「目に見えないエネルギー」であり、必ずしも変色・オーラが描かれるとは限らないため、使用未使用の判断は容易ではない(新世界編以降の描写に関してメタ的に考慮した場合は、恐らく使用者が使用する覇気の量が微量だった場合、元々目に見えないということもあって、敢えてオーラ等を描かないようにしているのかもしれない)。
※3 黒く変色する「硬化」は、定義を混同させて解釈されてしまうことがよくあるが、メカニズムを考慮すると、「武装色の覇気」の一部であると考えるのが自然なため、定義として認識するのは相応しくない。そもそも「硬化」を行う前には、必ず覇気を纏わなければならないので、ただの派生技の一つに過ぎない。
※4 悪魔の実の能力を無効化(封印・発動不可能に)する・能力者に宿っている能力自体を消失させる効果はない。
※5「悪魔の実の能力による攻撃を遮断する」という効果は、公式資料では「武装色」の覧にしか記述されていないので、「武装色の覇気」の覧に記述しているのだが、悪魔の力らしきものを持つ五老星の能力は、巨大な圧力波を伴うほどの最大級の覇気(覇王色)によって、効果を一切発揮しなくなった描写がある。このことから、根本的には覇気自体にあり、覇王色でも行うことは可能なので注意(つまり、現在となっては色は無関係である可能性がほぼ確定したと言える)。
見えない鎧を着るように纏う覇気。「見えない鎧を着る」というのは、覇気(目に見えないエネルギー)を纏う使用方法の比喩表現と考えられる。
公式ファンブックなどの大雑把な説明やその後の作中の描写(特に黒く変色したりする描写)のイメージのせいで、よく「身体や武器などを"硬化"する」ことが武装色の覇気の定義と誤って解釈されてしまうのだが、よく見ると「硬化」を行う過程や、身体などの纏う対象を硬化するのに必要な発生源の説明が一切されていないので、それは不正確だということに注意。「硬化」というのは、覇気を纏ったから行える技術である。
この場合の定義の説明としては、作中のレイリーの解説が最も正確な説明となる。
体の周囲に見えない鎧のような力を作り出す覇気には、様々な技術と効果があ。
武器に纏わせることも可能で、覇気がより強固であれば攻撃することもできる。
「武装色の覇気」の使い手同士が激突した場合、より強力な覇気の使い手のほうの攻撃が通り、使用量と実力に応じて威力は変化する。
アニメ版では武装色の覇気を纏わせた際に紫色のオーラが発生していることがある。
強者は必要以上に膨大な量の覇気を使用することによって、強大な力を発揮することができる。
覇気を鍛え抜いた猛者達の場合、ある程度の覇気でも莫大であるため、天災級の威力になることがあり、四皇クラス以上は明確に大規模な天変地異を引き起こす。
中には「氷の大陸を打ち砕くとされる程の威力を持つ実力者の錐頭を拳一つで凹ませてた者」も存在する。
武装色の覇気と他の有効手段との相違点
当項目冒頭でも述べたように、「武装色の覇気」と「海や水場、及び海楼石」と「ヤミヤミの実」はそれぞれ全く別の性質、効力を持っており、同質のものは無い。
作中での描写を踏まえると、現在のところ、
- 1:あくまで覇気の使用者当人に悪魔の実の能力に対する突破力や耐性を付与するのであり、覇気を使われた相手側の悪魔の実の能力に何かしらの弱体化や制限をかけるわけではない「武装色の覇気」
- 能力を封じるわけでは無いため、当然ながら相手が能動的に能力を使用して攻撃したり、防御、回避したりすること自体を事前に妨げるわけではない。
- 自然系が持つ特有の上下関係や相性関係、ヤミヤミの実の如く「絶対的に相手の能力を無効化する」ものではなく、あくまで『攻撃を間違いなく当てたのに無効化される、手応えがない』といった、能力の能動的発動による特殊な防御方法や回避方法、及び能力の自動発動による回避や無効化を突破する効果であると考えられる。
- 現にワノ国編での決戦において、キッドは莫大な武装色の覇気を誇るカイドウやマムに対しても、ジキジキの実の能力は問題なく発動できていたし、攻撃と同時に鉄くずがばらける(=能力の発動や行使が強制的に中断させられる)ようなことも一切なかった。
- また、ローもROOMの展開自体はできており、ガンマナイフ等の能力によってダメージを与える攻撃手段も支障なく行っている。
- 他にもバギーのバラバラの実で例を挙げると、本来なら不意打ちであろうが実の能力により自動で切り離されて無効化できるが、覇気により実体を捕らえられれば刀傷を受ける。しかし、自ら体を切り離して太刀筋に空間を作り、回避する分には覇気の有無にかかわらず可能と言ったところか。
- 更に言えば、相手の能力の防御面にかかわる性質を無視できるのは覇気を纏った部位による攻撃だけである。
- 「単に武装色の覇気を修得しただけ」「能力者の目の前で覇気を纏うだけ(能力者に覇気を視認させるだけ)」で有効打を与えられるようになるわけではない。
- また、下記の3つとは異なり、防御面の性質を無効化できるか否かは互いの(覇気の)実力差が影響する(=単に使用しただけで必ず悪魔の実の能力を突破できるわけではない)。
- たとえ武装色の覇気を纏って攻撃したとしても、相手も武装色の覇気を悪魔の実の能力と併用していた場合は、覇気自体が相殺あるいは競り負け、悪魔の実の能力を突破できない可能性もある。
- オペオペの実など直接相手に干渉する能力の場合であっても、圧倒的な実力差があると効果そのものを受け付けられず、何の変化も起こせない場合がある。
- そもそもの話として、「武装」という言葉のニュアンスから考えても「相手への弱体化や制限」ではなく「自己強化」と捉える方が自然ではないだろうか。
- 能力を封じるわけでは無いため、当然ながら相手が能動的に能力を使用して攻撃したり、防御、回避したりすること自体を事前に妨げるわけではない。
- 2:身体の大部分が浸かると能力者がほぼ行動できなくなり、能力も使用できなくなるが、能力そのものが消失するわけではない「海や水場」
- これに関しては、アーロン戦におけるルフィが最もわかりやすい例だろう。アーロンによって水中に沈められた際、ルフィは自ら身体を伸ばして(ゴムゴムの実の能力を使って)脱出することはできなくなっていた(=能力の能動的な使用は不可になっている)が、ノジコとゲンゾウに引っ張ってもらった際には身体が伸びている(=ゴムゴムの実によって常時変化している「ゴム体質」自体は失われていない)。
- 他、エニエス・ロビー編にてチョッパーが海に落ちた際、怪物強化(=能力を「発動」して変身した形態)は解除されているが人獣型(=能力によって常時変化させている、いわばデフォルトの形態)は維持されているのも一例だろう。
- 3:身体の一部分でも触れれば脱力するが、行動に関しては『力が抜ける』程度であり、能力の使用は封じられる。「海楼石」(能力が『完全に』なくなるかどうかは現在不明)
- 海楼石は作中において「海と同じエネルギーを発する」「海が固形化したもの」等と表現されており、実際の描写でも概ね海と似た性質や効力を発揮している。
- 錠などは海楼石の濃度により脱力具合を調整できる。また濃度について言及されていない場合でも、脱力具合が海や水場よりも低い傾向にあり、触れた当人に相応の身体能力があれば通常の行動程度はできる場合がある。
- 能力に関しては、上記のように「海が固形化したもの」と例えられるので、ネット上においては「能力者への影響も海に準ずるのではないか」とし、「完全に失われるわけでなくある程度は残っている」とする意見が多い。
- ただし海楼石の場合本来なら体質で無効化できたはずの攻撃が通るなど海に落ちた場合でも体質だけは残っていたものが、それすら失われている描写もまた見られる。逆に、前述のように海楼石の手錠なら常人以上に動けるルフィが海に落ちた場合は完全に動けなくなるなど、描写の上では海と海楼石の間に『身体能力の制限特化と悪魔の実の能力制限特化』とも言える微妙な差異が見られる。
- チョッパーが海楼石に触れた際の知能や発語の有無といった場面があればどの程度能力が制限されるか判断できそうな問題であるが、現在のところそう言った決定的な場面がないため「ある程度残る」にせよ「完全に無くなる」にせよ現状では個人の考察の範囲となっている。ただ、マネマネの実は海楼石の手錠を嵌められる前にメモリーした顔と体でも手錠さえ外れれば呼び出せるなど、完全に能力がリセットされているわけでも無い模様。
- 4:海や海楼石と異なり脱力させる効果は見受けられないが、能力者に触れることで一時的とはいえ非能力者(有り体に言えば「悪魔の実を食べていない状態」)にしてしまう「ヤミヤミの実(の『闇水』)」
- 上記の「海や水場」「海楼石」とは異なり、悪魔の実の力そのものを消してしまえるため、相手の能力を使用不可にすることはもちろん、悪魔の実によって常時変化している特殊な体質や特性等も一時的に消してしまう。
- なので、「能力を使用不可にする」というよりも、「悪魔の実の能力そのものが身体から消えているため、能力を使えようもない」といった方が正確かもしれない。
- これについては後述のように、インペルダウン編におけるルフィの身に起きた変化が好例である。黒ひげに掴まれた後、本来であればゴムの身体でダメージにならないはずの「地面への叩き付け」で明確に頭部から流血している(=ゴムゴムの実によって常時変化している「ゴム体質」自体が一時的に消失している)。
- 上記の「海や水場」「海楼石」とは異なり、悪魔の実の力そのものを消してしまえるため、相手の能力を使用不可にすることはもちろん、悪魔の実によって常時変化している特殊な体質や特性等も一時的に消してしまう。
と、それらの効果を分類することができる。
悪魔の実の能力者の優位性と覇気
この覇気が明らかになったことで、本作において鉄板であった『自然系=基本無敵』の公式は一応の終焉を迎えたと見なす読者も多い。
だが、「武装色の覇気」は同等以上の「武装色の覇気」により相殺できるため、自然系能力者も武装色の覇気を修得していれば、依然として対処手段が限られるという現実は変わらない。
現に三大将などの強力な覇気を会得している自然系能力者は、「武装色の覇気」の使い手(白ひげ海賊団など)による攻撃を無効化し、白ひげからの武装色による刺突をも無効化或いは回避する描写がある(ただし、覇気を修得していても能力の弱点を突かれた場合、それを無効化できるわけではない)。
例えば頂上戦争編におけるクザンが白ひげの覇気を纏った刺突を受けてもダメージを負っていなかった描写は、
- 1:(硬化による変色こそないものの)クザンも武装色の覇気を纏い、白ひげの武装色を相殺していた。
- 頂上戦争において既に白ひげは老衰と病気で全盛期から大きく弱体化していたため、三大将ほどの強者の覇気であれば白ひげの覇気と相殺できても不思議ではない。
- 2:見聞色の覇気を使って白ひげの攻撃箇所を見切り、身体を流動化させることで的確に回避していた
- 実際、自然系に近い超人系とされるモチモチの実の能力者であるシャーロット・カタクリが「見聞色の覇気」を活用して相手の攻撃のポイントを読み、そこに穴をあけるよう体を変形させて覇気が乗った攻撃であっても回避するという手段を取っており、理屈としては自然系側も同じ方法で攻撃を回避することが可能であると思われる。
- 3:武装色の覇気を纏って防御の備えをしつつ、念のため見聞色の覇気も併用して身体を流動化させていた
と、いずれの解釈にせよ「自然系能力者側も覇気を用い、相手の覇気へ対処した」好例である。
他にも主人公のルフィを始め、例を挙げるとキリがないので割愛するが、作中の戦闘において覇気を用いて相手の覇気を相殺、あるいは上回って勝利した能力者は多数存在する。
また、ドレスローザ編にてトレーボルは”物理攻撃を受け流す流動能力=自然系”という、悪魔の実に大なり小なり精通している覇気使い等が陥りがちな思考を逆手にとり、武装色による打撃を幾度か無駄打ちさせており、覇気の存在を知っているからこその駆け引きを行っている。
こういった諸所の描写を踏まえれば、「武装色の覇気が明らかになったことで、能力者の優位性が下がった」などと一概には言えないだろう。
剣士と武装色の覇気
体を伝い刀身に纏わせて「斬りたいときは鉄をも斬り斬りたくないときは紙も斬れない」刀にする力としても扱われる(ワノ国編)。
また、ミホークによれば、「覇気を纏えば同じ刀でも折れることはなく、全ての刀剣は黒刀に成り得る」とのこと。
当然だが、刀身に覇気を纏わせれば、普通の刀よりも強い刀として発揮できる。
悪魔の実の能力者に対する効果
「武装色の覇気」は悪魔の実の能力者に対しても攻撃・防御ともに、練度と強さがより高度であればあるほど効果を発揮する。
- 悪魔の実の能力者の「実体」をとらえる
内容 | 悪魔の実の能力者の「実体」をとらえることで、能力者に対抗することができる |
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能力 |
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この覇気を利用すると、悪魔の実の能力者に対してダメージを与えることができる。
また、悪魔の実の能力者の流動する体も実体をとらえて攻撃を加える事もできるため、自然系能力者への代表的な対抗手段としても挙げられる。
主な例は、「打撃の効かないゴム人間のルフィに打撃によってダメージを与える」「自然系の悪魔の実の能力者で沼人間であるカリブーに打撃でダメージを与える」などが挙がる。
とはいえ前述の通り、ヤミヤミの実や海楼石とは違い、あくまでも実体をとらえて攻撃を当てることができるだけで、悪魔の実の能力を使用不可にしたり、消失させるわけではない。
戦闘への応用(応用技術、発展等)
「武装色の覇気」は練度が上昇していけばいくほど、攻撃や防御に活用できる幅が広がり、より強大な威力を発揮することができる。
ただ「覇気を纏う」だけに留まらず、使い方次第ではより強力かつ多彩な技として繰り出すことも可能で、「武装色の覇気」を最大限に活用した技も存在する。
- 纏う覇気
内容 | 体内の覇気を内部から覆うにように纏うことができる |
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能力 |
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欠点 | 少ない量の覇気で行える技術なので、覇気の硬度は以下の「硬化」「外に纏う覇気」よりも弱い |
備考 |
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武装色の初歩的な技術。
ここでは、単純に覇気を纏うことを指す。
必要な部分に纏った覇気は、ある程度の鎧のような強い力と発揮されるので、より強力な攻撃として繰り出すことができる。
勿論だが、実体のない自然系の悪魔の実の能力者を掴んだり、ダメージを与えたりすることもできる。
事実、「ペコムズがカリブーにダメージを与えて吹っ飛ばす描写」「ルフィがシーザー・クラウンを掴んだりする描写」など、多数存在している。
ただ、この段階では覇気による変色やオーラなどが一切描写されない(※)ため、使用/未使用の判断がつきにくい面もある(まあ、そもそも覇気は「目に見えない感覚」なので、ある意味では当然なのだが)。
(※)新世界編でペコムズやルフィなどの実力者が、黒く変色していない状態で自然系能力者を掴む・攻撃を当てる、打撃の効かないルフィにダメージを与える描写が多数存在するが、これらは単純に「武装色の覇気」を纏っていただけで、下記の「武装硬化」という技術まで使用していなかっただけだと説明がつくので、決して覇気の描写不足や矛盾等ではない。
- 硬化(武装色「硬化」・武装「硬化」)
別名 | 鉄塊(六式の技として使用する場合の呼称) |
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内容 | 体内の覇気を纏って、さらに「硬化」させることができる |
能力 |
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利点 | 変色するほどの覇気を使用した場合は、上記のただの「纏う覇気」は愚か、「変色しないときの硬化」よりも高い硬度を誇った覇気の技術となる |
欠点 |
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備考 |
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※1 従来から描写を見ていくと、変色するしないの違いは、単に使用者が使用する覇気の量の違いと考えるのが自然。なので、変色しなくても覇気を使用して硬化することも多い(代表例:「鉄塊」「ハードビスケット(シャーロット・クラッカーの技)」など)。この場合は、「武装色の覇気」として発動していることを発言する描写があったりするので、上記の技術よりも覇気の使用未使用の判断はある程度つけやすい。特にアニメ版は分かりやすくなっている。
※2 変色は敢えて省略していた可能性もあるのだが、不明である。
武装色の基本的な技術。身体や物体を覆うように纏った覇気を「硬化」させることで、身体や武器などを「硬化」できる。覇気の使用量が多いと、基本的には黒光りする鋼鉄のような姿に強化する(※)。
中には青く硬化できる者もいる。
武装硬化は新世界で名を挙げる大物達は当たり前のように体得しており、一部の階級の低い海兵達も扱うことができる(ドレスローザ編より)。
また、覇気を全身に硬化させることができる者もいる。
強力な覇気の使い手は武装色硬化させた部位から稲妻(雷)を伴うことがあるが、それが覇王色によるものなのか武装色によるものなのかは不明だが、覇気の稲妻の描写に関してはある程度の説明をつけることが可能で、「覇王色」の覧で詳細を説明している。
因みにルフィは「武装色の覇気」を使用した際に雷も纏わせた技を繰り出していることがあるのだが、覇気によって発生しているのか彼の能力によって発生しているのかは不明(技名:「ゴムゴムの雷将象銃(トールエレファントガン)」)。雷に関しては現在までの描写を見るに、彼の実力の成長でようやく引き出せるようになった能力の効果によるものよりも、「炎」同様に纏った覇気を利用して意図的に静電気を起こして帯電させている可能性が高い(『覇王色の覇気』の覧でも解説しているが、天候や噴火関連で雷が発生する仕組みと同じ)。
(※)偉大なる航路編では、作中における武装色「硬化」を間違いなく使えるであろう実力者達が多数集っていたマリンフォード頂上戦争編を含め、黒く変色する武装色“硬化”は登場していない(作中において初めて「硬化」が描写されたのは魚人島編のルフィの「ゴムゴムの象銃(エレファントガン)」)。
また、戦桃丸やレイリー、ヒョウじいらが使用した「弾く覇気」も、偉大なる航路編では変色がなく、ワノ国編では武装色“硬化”による変色が描かれている。これは、あくまでも当時のルフィ目線で描いていたから、変色は敢えて描いていなかった可能性もあるのだが、不明。
そのため、武装色“硬化”による変色が覇気を使えない者にも見えるものなのかは不明。
原作においては覇気による黒色への言及は「黒刀」を除いて存在せず、他には映画版のゼファーの異名として「黒腕」が用いられているくらいである。
- 外に纏う覇気
別名 | 流桜(海外の者から見た「ワノ国で盛んになっている武装色の覇気の一つ」という一般的な意味での呼称) ※1 |
---|---|
内容 | 体内に循環している不必要な覇気を外に流すことで、外に覇気を纏うことができる ※2 |
能力 |
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利点 |
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※1 一応公式資料や作中の一般的な認識という意味で、2種類の意味を持っているという想定で、「武装色の覇気の高等技術=流桜」として記述する。すなわちこちらは、ワノ国の者たちが認識している意味ではないということに注意が必要で、場面によって意味合いが変わる用語である(詳細は上記の『詳細』の項目や、『流桜』の記事を参照)。
※2 覇王色を纏う技術とメカニズムが同じであるために、それとよく混同されがちなのだが、使用している覇気自体が違うので、それとは別物である。また、直接的な覇気の攻撃を受けない周囲にいる力量差のある者が一人も気絶しなかった場合は、稲妻が描かれたとしてもそれは「武装色の覇気」となるので、こちらの技術となる。
武装色の高度な技術で、「硬化」しながら行うことも可能。外に纏う覇気においても同様に、外に発揮した覇気の量や強さに応じて、扱える効果の幅が増えていく。
覇気が外に到達すると、対象の内側や体内から破壊するため、無防備であれば頑丈な体を誇る者にも、覇気の強さによってはダメージを与えることができる。
また、強者の中にはこの技術を自分なりに応用してより強力な技として繰り出している者もいる(「ゴムゴムの業火拳銃(レッドロック)」が例)。強力な覇王色の使い手でもあれば、覇王色を纏う技術と併用してより強力な攻撃として繰り出すことも可能である。
直接物体の内部に覇気を流し込むことによって、物体を破壊することもできる。主な例は、「レイリーがケイミーに付いていた爆発する首輪を握り潰して投げ飛ばす」などが挙がる。
「外に纏う覇気」の応用技として、自身の拳などに強大な覇気を纏い、その後に大量に溜まっている覇気を纏った部位を振るうことで、圧力波として発射して攻撃することも可能である(言い換えれば、「覇気の圧力波」とも言うべきか)。圧力波となった覇気は、より広範囲での攻撃が可能。
こちらに関しては、原作や公式からははっきりとした情報はないのだが、モンキー・D・ガープ・コビーなどの強者が行っている応用技で、複数存在する。
ちなみにこのような芸当を行っている描写が多数存在するが、それらがこの覇気の技術を応用したものなのか不明な場合も多い。主な技の例は、「覇国」「六王銃」「威国」「鳴鏑」「覇海」など、その他多数存在する。
武装色を利用した応用技術
能力 |
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主な属性 | 「武装色の覇気 + 超加速」で着火させる(火属性) |
欠点 | 自然物専門の能力ではないため、自然物の能力に限っては使用できる幅は少ない |
具体的には、高熱の拳を超加速で着火させるなど、自分なりに応用して覇気の上にさらに属性を追加させることができる。
勿論、基本的な段階で会得した武装色の技術を応用した技であっても、高度の技術を会得することにより、より強力な攻撃として繰り出すことも可能。
- 応用技術を会得している人物
※何れの強者も付加している属性は火である。
武装色の欠点、及び対抗策
内容 |
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休みなく長時間覇気を使い続けたり、一度に膨大な量の覇気を使用し続けた場合、一定時間覇気が使用できなくなることがあり、場合によっては体に大きな負担をかけてしまう。こういった覇気の消耗、及び一時的な使用不可が、戦闘において自身の敗北を近付けてしまうこともある。
また、「詳細」の項目でも述べたように、「武装色の覇気」さえ修得していれば覇気を使えない相手には必ず有利というわけではなく、たとえ覇気を纏った武器で襲い掛かっても、覇気の練度が弱ければ極端に強靭な肉体を持つ者には無効化されてしまうこともある。
また、当然ながら相手の素の攻撃力が覇気を乗せた攻撃を上回っていた場合も「武装色の覇気」が競り負けてしまう。
覇気を乗せた攻撃を覇気で防御、迎撃されてしまうと、そのまま覇気が反発し拮抗し合う状態となり、相手も同等以上の覇気を有していれば相殺あるいは押し負け、むしろ攻撃した側がダメージを負う可能性もある。
覇気で悪魔の実の能力による攻撃を防御(遮断)できるのも、相手の攻撃力が生半可かつ自身の覇気が強大である場合のみに限られるようで、相手が覇気を打ち破れるほどの攻撃力を有している場合や、自身の覇気が力不足の場合は効果を発揮できない。
特に、悪魔の実の能力による「直接身体に影響を及ぼす」類の攻撃を遮断して無力化することは、四皇クラスの実力者のみが披露している芸当であるため、規格外に鍛え上げられた覇気の持ち主でないと効果を発揮しないようである。
他にも相手が元々実体の無い自然物である場合、ただの「武装色の覇気」を使用した攻撃は効果がない。この場合は、武装色の覇気使いは、それ以外にも何らかの工夫を行うなどの、応用が求められる。
主な例は、「ソルソルの実の能力で魂を手に入れたホーミーズ「プロメテウス」にはルフィの武装色を使用した攻撃がノーダメージである」ことが挙がる。
また、弱点や欠点というほどではないが、武装色を利用した応用技は自然物専門の能力ではないため、自然物の能力に限っては使用できる幅は少ない。
仮に火属性を利用した技であっても、メラメラの実の能力のように火や炎自体を利用したバリエーションを多く増やすことは不可能であると思われる。
使用する人物(代表者のみ)
高度な武装色を使用できることが判明している者は人物名を太字で掲載。
- モンキー・D・ガープ・・・回想シーンでは覇気を纏い硬化した拳でチンジャオを打ち負かしている。そして1080話にて、黒ひげ海賊団に拉致されたコビーを救出するために海賊島ハチノスに襲来した際に、上空から「バリバリ」という音ともに黒い稲妻を纏った「拳骨衝突(ギャラクシーインパクト)」を放ってハチノスの街を一撃で破壊していた(=内部破壊の覇気の応用による圧力波)「覇王色」も使用している可能性もゼロではないのだが、直接的な攻撃の対象に入っていない周囲にいる力量差のある者が気絶している描写が一つもないのは不自然なので、単純に膨大な強い覇気による武装色の覇気の高等技術として記載。なお、ゴム人間のルフィを殴れる理由は「愛ある拳」であるためで、覇気とは無関係らしい。
- シルバーズ・レイリー・・・巨大な象を触れずに軽く弾き飛ばしたり(=弾く覇気)、ケイミーに付いていた爆発する首輪を握りつぶした直後に破壊した(=内部破壊)。
- 光月おでん・・・故人。元ロジャー海賊団。元ワノ国の九里大名で愛刀の閻魔と天羽々斬に強力な武装色を纏わせた斬撃でカイドウに傷跡を現在に至るまで残すほどの大ダメージを与えた。
- シャーロット・リンリン・・・拳に覇気を大きく外に纏う技術を利用することで、恐竜に変身したページワンを一撃で沈めた。
- モンキー・D・ルフィ・・・ゴムゴムの実と武装色の特性を組み合わせた変身形態「ギア4」を編み出し、絶大な戦闘力を発揮する。現在の所、武装色の覇気を悪魔の実の能力の性質と融合させ、形態変化に昇華させているのは彼のみである。さらにギア2+武装色で高熱の拳を超加速で着火させる技術も編み出している。そしてワノ国編を経て内部破壊の技術を修得。
- コビー・・・ピサロのシマシマの実の能力による攻撃を黒い稲妻を纏った「実直拳骨(オネスティインパクト)」を放って破った(=内部破壊の覇気の応用による圧力波)
- 戦桃丸・・・覇気の概念を始めてルフィに知らしめた海兵。打撃無効が取り柄のゴム人間ルフィを直接触れずに覇気で吹き飛ばし(=弾く覇気)、ダメージを与えた。
- ヒョウじい・・・かつてのワノ国一のヤクザの大親分。アルパカマンを直接触れずに弾き飛ばして、一撃で倒した(=弾く覇気)。
- 錦えもんや河松をはじめとする赤鞘九人男・・・河松は”櫓流桜”という技を使い、敵を吹っ飛ばした。錦えもん、傳ジロー、イヌアラシ、アシュラ童子はカイドウとの戦いでおでんの技である”桃源十拳”を再現しカイドウを斬り付けた。
- アマゾンリリーの女戦士・・・弓矢に覇気を纏わせ鋼鉄以上の貫通力を作り出す(硬化しているわけではない)。
- 海軍本部中将以上の皆様(大将への昇進はより高精度に鍛えられていないと不可能と思われる)
- ロロノア・ゾロ・・・2年の修行により刀に覇気を纏わせ黒刀化させることができるようになる。黒刀化した“三千世界“でピーカの全身硬化を打ち破った。
- たしぎ・・・海軍本部大佐。2年後のパンクハザード編にて自然系能力者モネを武装色を纏わせた刀で倒した。
- ヴェルゴ・・・約15年かけて海軍本部中将にまで上り詰めたドンキホーテ海賊団の最高幹部・初代コラソン。武装色による全身硬化を始めて披露した人物。
- トラファルガー・ロー・・・11人の超新星の一人で、最悪の世代の一角。オペオペの実の力に上乗せすることでヴェルゴの全身硬化を破った。
- ゼファー・・・元海軍本部大将。“黒腕のゼファー”という異名を持つほどの武装色硬化攻撃に長けた人物だった。
- チンジャオ・・・八宝水軍第12代棟梁で、現在は隠居人。全盛期の頃に、頭“錐龍錐釘“で氷の大陸(宝玉氷床)を破壊した。
- サイ・・・八宝水軍第13代棟梁。チンジャオの頭“錐龍錐釘“を“武脚跟“で圧し曲げた。
- ブー・・・八宝水軍副棟梁。武装色の覇気を纏い硬化した斧を武器とする。
- サボ・・・竜爪拳を使用する際に武装色の覇気を用いている。
- ピーカ・・・ドンキホーテ海賊団の最高幹部。ヴェルゴと同様に全身硬化を見せた。
- ジンベエ・・・元王下七武海の一角で、ルフィの仲間の一人。非常に頑強な硬度を発揮し、武装硬化を用いた“梅花皮“で四皇ビッグ・マムの強力な斬撃を防いで見せ、フーズ・フーの六式を圧倒的な力で打ち砕いた。また、『ONEPIECE episode A』にて高度な武装色を使用しているような描写がある。
- ダグラス・バレット・・・覚醒したガシャガシャの実の能力自体に強力な「武装色の覇気」を纏わせることができ、複数の色の「武装色の覇気」を纏うこともできる。
その他多数
見聞色の覇気
定義 | 相手の気配や感情をより強く感じることができる覇気 ※1 |
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別名 | 心綱(空島での呼称) |
発生源 | 他者の覇気(気配・感情) |
概要 |
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派生能力 |
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最上位の見聞色 | 相手の覇気の動きを感じ取ることで、直接未来を見ることができる(未来予知)※1 |
欠点 |
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修得方法 | 相手の気配・感情の動きを感じ取ることに集中し、極限以上に繰り返し追い込んでいく |
備考 |
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※1 「見聞色の覇気」は視覚、聴覚を直接的に強化、補助する能力でもなければ、純粋な先読みや探知、未来予知自体を直接的に行う能力でもない。
※2 「〇〇〇」には、キャラクター名が入る。
※3 使用者が実力者になればなるほど、得意分野以外もかなり鍛えられているので、描写での判断がつきにくく、得意としている色であれば尚更。例えばサンジの場合だと、気配だけでなく、女性の感情を読み取ることも得意としている。
相手の気配や感情をより強く感じたり、生物の発する心の声を聞いたりする覇気。
厳密に言うと、「見聞色の覇気」は、相手の覇気(気配・感情)の動きを読み取ることで、様々な情報の探知や危険の回避に利用する仕組みである。なお。「見聞色の覇気」も発動のON/OFFが可能であるため、修得者は常に使用しているわけではない。
後述の「先読み」「位置の把握」などは、あくまでも相手の覇気(気配・感情)の動きを読み取った上で行える技能の一部に過ぎない(※決して「見聞色の覇気=先読み能力(空間把握能力)そのもの」ではない)
また、「見る」「聞く」は、あくまでも相手の覇気(気配・感情)の動きを感覚で把握する方法の一環に過ぎない(※決して「見聞色の覇気=見る聞く能力そのもの」ではない)
空島では『心綱(マントラ)』という別名で呼ばれている。
生まれつき持つ者やショックで覚醒する者もおり、強力な素質を持つ者は周囲の人間の思いを理解することも可能となる。
生まれつきやショックで持つ者は、常に人間の「心の叫びが聞こえる」ために、感受性が強くなり、苦しむ者の『声』に心を痛めることも多い。
修得者の場合は、ある程度自発的に覇気を発動しなければ周囲の探知は難しいようで、作中では覇気使いたち相手に、モネやブルックなどが姿を隠しての偵察に成功している。
しかし、修得者によっては常に冷静でいるために、無意識に発動できるため、探知できてしまう模様。また、強い覇気を暴発させると、周りの覇気使いに感知されやすい。
戦闘への応用
以下全ては、相手の覇気(気配・感情等)を感じ取ることによって行える派生能力。より強く感じ取れるようになればなるほど、より強力な能力として扱えるようになり、扱えるようになる技能の幅も広がる。派生能力の多くの効果は、目的別に「過去・現在・未来」と3つの時間軸に分かれていることが分かる。
「見聞色の覇気」にも様々な扱い方があり、使用者の実力・資質・熟練度次第で使用できる段階と発動範囲が大きく異なる(例えば、「相手の強さを把握する」等の派生能力は、初期段階の見聞色では行えないが、ある程度の段階にまで鍛え上げられれば行うことは可能)。
- 基本的な派生能力
能力 |
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能力(気配のみ) |
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能力(感情のみ) |
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欠点 |
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備考 |
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戦闘に応用すると気配や感情の動きを感じ取り、攻撃を先読みすることによって危険を回避することができる。熟練していけば視覚の能力を超える速度をとらえることで、たとえ音速や光速にも対応することが可能になる程の精度にまで高められる(空白の2年を描いた『ONEPIECE"3D2Y" エースの死を越えて! ルフィ仲間との誓い』にてレイリーが解説しており、公式資料にもある程度情報が掲載されている)。実際に、『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ BOOSTER PACK インペルダウンの番人VS囚人達!!』の資料のピカピカの実の能力者であるボルサリーノのページには、「回避や移動にも有効な能力なので、熟練した覇気使いでないと、移動一つ止める事は叶わない。」と記載されており、当然熟練した覇気を持つ実力者次第では、実力者の光速による移動や攻撃も防ぐことは可能である。
それ以外にも、発動範囲内にある心力から生物の存在・相手の位置・数、さらに強化されると相手の強さを把握することができる。
覇気で相手の強さを把握することは、実力を見極める上での一つの指標となる。例として挙げると、「異様な覇気」「とんでもない覇気」「強大で禍々しい覇気」などと相手の覇気の強さが異常だと示す描写があった場合は、その者は確実と言っていいほど強者・猛者なので、絶対に侮ってはいけない者と判断することができる。
特に未知の者の実力は、下手に外見で判断すると、実力を見誤ってしまったせいで、痛い目に遭うこともあるので、覇気によって強さを把握することは重要な力の一つと言えるだろう。
また、相手から感じ取った覇気から、「殺気を感じる」「威圧感を感じる」等の禍々しく不気味な覇気が含まれてることを感じた場合は、修得者から見ればその者はほぼ確実に敵対者であると判断することもできる。
『VIVRE CARD ~ONE PIECE図鑑~ INDEX SET』によると、気配や感情の動きから、周囲の状況を把握することもできるとのこと。
使用者の実力や資質次第では数十km以上も遥か遠く離れた場所まで及ぶこともあり、中には「軽く島中にいる生物の存在・数・位置・強さを心力から全て感知して理解することができる者」「数km以上も遠く離れた先の人の気配を正確に視認し、的確に相手の位置を把握できる者」などもいる。
ちなみに、四皇クラスの実力者のような強大な覇気の持ち主の場合、あまり覇気を暴発させると、周囲の「見聞色の覇気」を修得している者に探知されやすくなってしまう場合もある。
覇気には個人の特色が出るようで、その人物を知る者の覇気であれば、個人の特定が可能なようである。また、覇気の状態を把握することも可能なようである。
事実、カイドウはゾロが使用している「閻魔」から感じる覇気を「“おでん”の気配」や、「異様な覇気」と述べている。
相手の感情の動きを読み取ることで、外見では分からないようなその者の感情を把握することができる。具体的には、自分からは見えていない相手や気絶している相手の表情を把握することができるようである。
事実、アニメ版ではルフィはレイリーの表情を把握する描写があり、「気配は分かんなかったけど、なんかレイリーが笑った気がした」と述べている描写が存在し、原作では普通の人から見るとただ気絶している状態にしか見えないルフィに対して、カイドウは「おれを睨みつけてきやがる」と述べている描写が存在する。
相手の感情の動きを読み取る見聞色に長ける潜在能力の高い実力者であれば、攻撃に宿る意志の動きを感じ取ることで、相手の技術を盗んで会得できることがある。恐らくメカニズムとしては、相手の攻撃に宿る意志を感じ取ることで、相手が使用する技のメカニズムを理解できるものと推察できる。
その例がルフィで、彼は意志の動きを感じ取る速度が異常に早く、CP9戦で「剃」やカタクリ戦で後述の未来予知など、戦いを通して相手が持つ様々な技術を会得している。(『ONEPIECE magazine Vol.10』より)
また、カイドウも会得している思われ、「盗人上戸」の状態でルフィが会得している技術を盗んで見せている。
他にも相手の覇気の動きから血縁者の視界を見ることが可能になる。
両者が「見聞色の覇気」を持っているなら互いの視界を見ることができる。
片方のみの場合は、「見聞色の覇気」を修得している側が修得していない側の視界を見ることができる。
たとえ知人が異次元世界(異次元空間)にいても存在を探知できれば、気配や感情の動きから情報の入手や情報の共有をすることは可能である。
しかし、決して万能なわけではない。
相手の行動を先読みしても、圧倒的な速度に反応できるだけの身体能力が必要になる上、長期戦になればなるほど覇気も消耗するため、使用すればする程精度は落ちていく。
また、意志が介在しなければ、見聞色は発動しないため、その場合は肉眼で探知することしかできなくなり、情報の探知も不可能。
「見聞色の覇気」の使い手同士が激突した場合も互角というわけではなく、より高精度に鍛えられている方が有利となる。
また、派生能力については、中には条件に満たさないと発動できないような技能が存在している。
気配のみ可能な派生能力 | 感情のみ可能な派生能力 | |
---|---|---|
気配 | 〇 | ✕ |
感情 | ✕ | 〇 |
このように、見聞色の中でも感じ取る覇気の種類によっては、扱えない技能も存在する。
なお、この覇気との関係は不明だが、かのゴール・D・ロジャーは「万物の声を聞く」ことができ、大型海王類の心の声を聞くこともできた。
現時点でこの技能に近いものを使えると思わしき人物は、モンキー・D・ルフィ、モモの助、しらほしなどが存在。また、1015話でルフィは気絶しているにもかかわらず声を発しており、鬼ヶ島にいるモモの助に語りかけているが、覇気との関連性やメカニズムについては不明。
他にも、ゲーム作品で登場するパトリック・レッドフィールドは「見聞色の覇気」を利用して「相手の記憶を読み取る」ことによって、過去に起きた出来事を把握することを可能にしている。
本編に登場している人物では、シルバーズ・レイリーがシャボンディ諸島編でこの技能に近いものを使用している。
未来予知(未来視)
概要 |
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---|---|
時間単位 | 使用者の見聞色の実力次第で変化する |
能力 |
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能力(感情のみ) | 相手の感情の動きから未来予知をすることで、少し先に襲ってくる気配のない攻撃を察知し危険を回避できる |
利点 | 熟練した使い手になれば、無意識に未来予知として発動が可能 |
欠点 |
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修得方法 |
|
見聞色を極限以上に鍛えていくと未来予知(未来視)の領域に達し、「少し先の未来が見える」とまでに相手の先の言動・状況などを映像として「視る」ことが可能となる。
修得者が発動している見聞色のある一定の範囲内であれば、その先の言動や状況などを無意識に超高度の予測をすることができ、それゆえ未来予知のレベルで映像として「視る」ことができる。
発動する際、「キィーン!!」、「キィィィン!!」と特殊な効果音が発生し、アニメにおいては瞳が一際赤く輝くことで差別化している。
通常の見聞色の「先読み」は、先に起こる不意打ちや意志から読み取れる出来事などを感覚的に理解するに留まるが、超高度の見聞色の「未来予知」は意志から未来に起こる行動を「視覚情報」として認識できるため、より正確な対処が可能となる。
『相手の意志しか介在せず一人に集中出来る場面』においては修得者の最大時間単位で未来を映像として視る事ができ、他者の感情・気配から読み取ることができる先の出来事や全方位から襲って来る視覚外からの不意打ちすら予知できてしまう。
未来予知の脅威は計り知れない事が容易に想像できるため、相手は攻略しようとなると困難を極める。
さらに未来視が可能になったことによって、味方側に指示を出して攻撃を対処させることも可能。
また、「武装色の覇気」でも紹介したが、三大将などの覇気を会得している自然系能力者は、「武装色の覇気(白ひげ海賊団など)」による攻撃を無効化している描写もある。
この事から「武装色の覇気」による相殺以外にも、超高度の「見聞色の覇気」による未来予知と六式の紙絵、そして自然系の特性である流動化を併用して、攻撃を的確に予知し、流動化を利用して効率よく変形、後に紙絵により回避しているとも捉えることができる。
この芸当を行うことは「“覇気”で未来を見れば可能だ」とカタクリが言っているため、通常の見聞色の精度しかない場合は、鍛え上げた流動化する能力者であろうとこのような芸当を行う事は不可能と言える。
他にも両者が未来予知を利用して会話をすることができる。この際、内容が分かりにくくなることがある。主な例は、カタクリとルフィが戦闘終盤で行っている会話が挙がる。
ただし、あくまでも『自分が相手の意志を読む』ための概念の一つであるため、修得者自ら見聞色を発動していないと当然ながら予知はできず、発動しても動揺したりして読むことができなければ、精度は著しく落ちてしまうため、相手にその隙をつかれてしまうこともある。
修得者が発動している見聞色の範囲外で起きた周囲の人の出来事は予知できず、先を見て予知したところで対処しようのない場面もあるため、不意打ちにも弱い面は存在する。また、先の出来事とは言っても単純な爆弾の爆発などといった『意志が介在しない』ものからは、あくまでも見聞色の延長上にある技能であるため、予知はできない。
長期戦になればなるほど覇気の消耗によって予知の精度が低下する可能性がある。
未来予知を可能とする「見聞色の覇気」の使い手同士が激突した場合も互角というわけではなく、上記で記述した通り、見聞色の読み合いとなるため、より時間的に先立つ程精度が高められている方が有利となる。
たとえ修得者が未来視を可能にしていたとしても、相手も同等以上、あるいはそれに近い時間単位で未来予知を可能にしていれば、修得者が「視た」未来を変えられてしまうことがある。
修得者の未来予知を上回る程の速度で攻撃された場合も対処不可能。攻撃を打ち破る程の圧倒的な頑丈さでもなければ、この場合も対処できない。
また、「見聞殺し」のように相手が覇気(気配・感情)を完全に消したり、カモフラージュしたりすると発動できなくなるため、未来予知も不可能な状態に陥る(但し、上記でも説明しているが、相手が気配だけを消失・カモフラージュしていても、逆に感情を読み取ることができれば未来予知をすることは可能である)。
- 修得している人物
修得している人物 | 時間単位 | 備考 |
---|---|---|
シャーロット・カタクリ | 数秒先 | ギア4スネイクマンによる全方位からの神速攻撃にほぼ対応ができる程の精度を誇る。具体的な時間単位は不明だが、「数秒先」となっているため、最大で6秒程度と考えられる |
モンキー・D・ルフィ | 数秒先? | 数秒先の未来が見えるカタクリに攻撃を当てる程の精度を誇る。 |
カイドウ | 数秒以上先? | ルフィの未来視を凌駕する程の時間単位を誇り、その精度は的の大きい獣型の状態で成長したギア4スネイクマンによる全方位からの神速攻撃を回避できてしまう程。しかし、通常の見聞色や圧倒的な頑丈さで対応できない場面と判断しない限りは未来視を使用しない様子。 |
シャンクス | 不明 | キッドとの戦闘で使用。時間単位は長いと思われるが、推定不可能。 |
時間単位は、使用者の大まかな平均的な時間単位。使用者が極限以上に見聞色を発揮すれば記述されている時間単位よりも長くなる可能性がある一方で、逆に使用者が消耗を起こせば、精度が落ちるので、記述されている時間単位よりも短くなる可能性がある。なので、使用者の時間単位は、あくまでも一つの指標として見るものと言える。
現時点で判明している使用者はシャーロット・カタクリ、モンキー・D・ルフィ、カイドウ、シャンクスの4人のみ。
- 未来予知が可能にしている可能性が指摘される人物
可能性のある人物 | 内容 |
---|---|
エドワード・ニューゲート(白ひげ) |
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三大将 |
|
サンジ | カタクリが見聞色で未来を見た上で放ったジェリービンズを回避している。 |
ポートガス・D・エース | 白ひげに「御丁寧に見聞色で動く先に置いてやがる」と言わしめるほどに覇気を鍛え抜いている(出典は『ONEPIECE episode A(ONEPIECE magazine vol.12)』より) |
など
番外(見聞色対策)
能力 |
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---|---|
欠点 |
|
よほど才能のある実力者であれば、「意志そのものが介在しない動作をする」ことで、覇気を完璧に使いこなせていない状態であろうと、「見聞色の覇気」使い相手に対抗することができる。
空島編でルフィは無の境地にたち、体を無意識に任せて反射神経だけで行動した事によって、エネルの「心綱」を打ち破ろうとした。
また、壁に反射させた攻撃など、攻撃側にも軌道や打点が読めないような攻撃であれば命中する場合もある。
ただし、前者は何も考えていないため、反射的な回避はできても自分から攻撃することができない、後者も狙いが付けられないので効果的な攻撃ができないという欠点を持っている。
現に空島でのルフィとエネルの一戦でも、上記のように最低限の対応はできたが、これらが決定打となることは無かった
そもそもどこにも意思が介在しないという行動をとること自体が至難であるため、完全に無意識に任せた行動はどんな強者であろうと行うことは不可能に近い。
それ以上に効果的な対策は、怒りにせよ驚愕にせよ相手の感情を乱してしまうことである。
この状態に陥ると、カタクリほどの使い手であっても一時的に能力が鈍り、未来視による先読みができなくなってしまう。
また、これは未来視にのみ効く対策というわけでもなく、エネル達も何らかの理由で感情を乱された際、「見聞色の覇気(心鋼)」が弱まり相手の行動を読めなくなっている場面があった。
また、可能であれば相手の反応や行動速度を超える超スピードの攻撃、あるいは超広範囲を制圧する攻撃など、読まれたところで回避できない攻撃を叩き込むのも力技ながら有効である。
もっとも、通常の攻撃が当たらないような「見聞色の覇気」の使い手は身体能力も相応に鍛えぬいていることが多く、そもそもこの解決方法が困難なのも事実ではあるが。
使用する人物(代表者)
未来予知が可能と判明している人物名は太字で掲載。
- シャーロット・カタクリ・・・現時点で見聞色の中では作中トップクラスの実力を持つ。相手の「感情?」を極限以上に読み取ることで先読みを極めており、その結果『少し先の未来を見る』という離れ業が可能である。
- モンキー・D・ルフィ・・・意外に思われそうだが、雰囲気で感情を感じ取れたり、戦う相手の感情を知りたいと考える事もあるルフィは意外とこちらの適性も高い。また、カタクリとの戦いを通して練度が上昇し、カタクリ同様に『少し先の未来を見る』という離れ技ができるようになった。
- カイドウ・・・見聞色も超高精度に鍛え抜かれており、さらに成長したギア4スネイクマンのルフィの攻撃に獣型の状態で対応している。
- シャンクス・・・ルフィの恩人の大海賊。四皇の一角。覇王色だけでなく、見聞色の発動範囲もエネルやレイリー、イッショウ同様に桁違いに広い。また、先に起こる周囲の状況を「未来視」として把握している。
- アイサ・・・先天的に見聞色の才能を持つ空島の少女。探知能力の範囲に優れる。
- エネル・・・空島の神(空島の君主の称号)。探知範囲はスカイピア全域と凄まじく、ゴロゴロの実の能力と併用することで島中の人々の言動を監視し、空島を支配していた。先読み能力も空島時点のルフィと渡り合えるほど優れる。
- 海軍本部中将以上の皆様(大将への昇進はより高精度に鍛えられていないと不可能と思われる)
- コビー・・・ルフィとゾロにかつて助けられた海兵で、現在は海軍本部大佐。ルフィとの戦闘後に突如覚醒したが、その時は制御しきれず戦場の苦しみの声に圧倒され苦しんだ。
- サンジ・・・ルフィの仲間の一人。気配の察知能力に優れており、女性が関わるとその精度は上昇する。また、未来視が使えるシャーロット・カタクリの狙撃を回避したこともある。
- オトヒメ・・・アイサと同じく先天的に見聞色の才能を持つ。リュウグウ王国の王妃。相手の内心を察することに優れる。
- パトリック・レッドフィールド・・・ゲーム作品に登場する人物。生まれつき強い見聞色を有しており、直接触れると『相手の記憶を読み取る』という芸当が可能になっている。
- レベッカ・・・ドレスローザの剣闘士。戦闘力はあまり高くないが、見聞色を駆使した先読みによる回避とカウンター戦法で敵を場外に出し失格にして勝つ異色のスタイルで戦う。
- イッショウ・・・世界徴兵で海軍本部大将に任命されたうちの一人。見聞色は数十kmにも及び、探知能力もドレスローザの広範囲、或いはその周辺の海域に至るまで優れる。
- ウソップ・・・ルフィの仲間の一人。戦闘中に突如覚醒し、人間の気配の把握に特化した。その力は数km以上も遠く離れている先の人の気配が正確に見えてしまう程に優れ、偶発的ながら狙撃に役立てている。
その他多数
覇王色の覇気
※「覇王色=稲妻」として解釈している者が非常に多いのだが、それは誤った解釈である。その理由についても解説しているので、ご参照頂きたい。
定義 | 相手を威圧する特殊な覇気 ※1 |
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発生源 | 使用者の「威圧の効果を含んだひとまわり強い覇気(威圧感・殺気)」 |
概要 |
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現象 |
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修得方法 |
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備考 |
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※1 原作や公式資料では「相手を(気迫で)威圧する力」と解説されているが、ストーリーが進むにつれて威圧する以外の扱い方や効果も判明しているので、信憑性が疑問視されるが、覇気そのものの違いで区別している可能性が圧倒的に高いので、定義上としては特に間違いはない。
※2 相手を強制的に気絶させる力でもなれば、威圧によって弱い者を倒すための専用能力でもない。
※3 覇気による稲妻は、すべての「武装色」「覇王色」の覇気使いの描写を統計的に見ていくと、色は全くの無関係である可能性の方が圧倒的に高い(詳細は、『「覇気の稲妻」は本当に覇王色なのか?』にて解説)。
※4 「悪魔の実」と「悪魔の力」を分けて記載している理由は、五老星の能力が悪魔の力と思われるのだが、それが悪魔の実によるものなのか断定できないため。
※5 作中や公式からは「覇王色を稲妻型の覇気として発射する」という情報ははっきりと明言されていないが、覇王色を稲妻型の覇気を放出して発射して扱っている描写がある。
相手を威圧する力で、中でも特殊な種類の覇気。
この力は使用者の「気迫」そのもので、数百万人に1人しか素質を持たないが、レイリーによると世界で名を上げる大物はおおよそこの資質を備えているという。
この覇気を持つ者は“王の資質”を持つとされる。
制御は出来ても他の2つの覇気と違って鍛錬による強化は不可能で、当人自身の人間的な成長でしか強化されない。
ただし制御できない状態のままでいると、激情などに駆られて暴発するかのようにこの覇気が出てしまい、敵味方関係なく周囲を威圧するため非常に危険であり、どの道鍛錬は不可欠である。
また、新世界を進めば“王の資質”を持つ者はザラにいるとされ、その中で決するのは塞き合う“覇王”達の更なる頂点とされる。
戦闘への応用
- 覇気(威圧感・殺気)の発散
内容 | 全身から威圧感や殺気などの「威圧の効果を含んだ強い覇気」を発散させることができる |
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能力 |
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能力(咆哮) |
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利点 |
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欠点 |
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全身から威圧感や殺気を発散させることによって、力量差のある者を気絶させたり、物理的な破壊力を生み出せたりすることができるが、よほど力量差がないと気絶させることは敵わず、特に動物に関しては現在のルフィですら中々気絶させられない。
ただし、覇王色とは即ち王の資質であり、これを持っている人物は自然と周囲の人間や動物を引き付ける。
このため、たとえ覇王色で気絶させられないような相手でも、明確な敵意が無く中立、あるいは『立場上敵対している』といった関係性であれば味方として引き込める場合がある。
また、勘違いしている人もいるため、記述しておくが、元々強制的に気絶させる技ではない。
要するに『戦うまでもないくらい実力差があると威圧感により気絶してしまう』だけであり、『絶対的に○人気絶させられる』と言った能力ではない。
例えばルフィは魚人島において新魚人海賊団を覇王色で威圧してモブ5万人を気絶させたが、要するに新魚人海賊団10万人の中にはルフィが戦うまでもない相手が5万人ほどいたということである。
従って、これがある程度強い海賊10万人であれば一人も気絶しないこともあり得る。
SBSによると上記の通り、上達すれば威圧する相手を限定できるため、群衆の中から数名選び、威圧しないという事もできるとのこと。
使い手の実力に応じて展開できる規模や威力は変化し、心技体を備えた真の覇者は気迫を高めるのみで覇気を全方位に発散させることができる(『ONEPIECE BLUE DEEP』より)。
中には「四皇クラスになると、意図しない暴走状態も含めて桁違いの範囲と威力を誇る覇王色を発動できる者」も存在するが、この基準は変わらない。
逆に言えば、同じ状況であれば意識を刈り取れる相手は実力が増すごとに増加するため、シャンクスやレイリーあたりがあの場にいれば10万人全員を卒倒させることができたかもしれないとSBSで語られている。
このように覇王色も同様、その根本は覇気自体であるということに変わりはないので、効果は使用者やそのときの状況によっても左右される。この効果に関して言えば、「気絶させるほどの効果はある=>相手にならないほどの圧倒的に力量に差が開いている」「気絶させることはできないが、意識が飛びかけそうなほどの効果はある=>力量に差は開いているのだが、気絶させるほどではないので、前者よりも力量の差は縮まっている」「相手はビクともしておらず、全く効果がない=>さほど力量に差が開いていない、或いは発揮した者以上の力量を持っている」という強さの状況を3段階に分けて推定することが可能なのだが、実力者との戦いになると、残念ながら例外なく最後の3つ目のパターンに該当してしまうので、この効果を発揮することはない。
四皇クラス以上の規格外な強者になると、ちょっとした覇気でも雄たけびによって島が波打つほどの膨大な圧力として発散させることも可能(作中の通り、まさに「覇王色の咆哮」と言える)。
そして、作中では「対象者を威圧するどころか、相手の能力の効果を搔き消すほどの覇気の嵐を引き起こす化け物じみた覇気を持つ者」も登場している(「相手の能力の効果を搔き消すことができる」ことについての詳細は、『武装色の覇気』の項目の覧で解説)。
【覇王色の衝突】
ドレスローザ編で初めて「覇王色の衝突」という現象が描写され、この覇気を込めた攻撃には両者の覇気が激突してより強い覇気となるので、周囲には稲妻のようなものが発生する。衝突によって覇気が伝播すると、「周囲にいる力量差のある者」は気絶する。
より強力な覇気の激突になると周囲が吹き飛でしまい、まるで覇気の嵐のような状態になる。
それ以前にあったシャンクスと白ひげのぶつかり合いにおいて発生した物も「覇王色の衝突」とみられ、この時は上空の雲が真っ二つに割れていた(強い覇王色が上空に大きく伝播した可能性もあるが、強い覇気が周囲に大きく伝播しただけである可能性も残されているので、「覇王色の衝突」と確実に断言することはやはり不可能)。
これは後に起きたリンリンとカイドウのぶつかり合いでも発生しており、四皇クラスの実力者の衝突ともなると天候にまで影響を及ぼすことがわかる。
四皇幹部クラスの実力者同士の衝突でも睨み合っただけで周囲を大きく吹き飛ばす事を可能にしたり、遠く離れたところからも見ることができる程の爆発を起こすような覇王色を拡散させたりすることができる(カタクリ戦・バレット戦)。
但し、「武装色の覇気」を纏わせた者同士の攻撃が接触したときと同時に「覇王色の衝突」を起こしていることが多い。そのため、周囲に稲妻が迸る描写がなされても周囲の力量差のある者が気絶しなかったり、または明言されなければ、一概に「覇王色の衝突」と断定することはできない。
- 纏う覇気
内容 | 体内の覇王色(威圧の効果を含んだ強い覇気)を纏うことができる |
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能力 |
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欠点 | 覇王色の高等技術なので、「威圧の効果」に比べると、使いこなすのは容易ではない。 |
不明点 | 覇王色を纏うことで発揮される効果については、はっきりとは明かされていない。 |
※1 ただ明言されていないだけで、メカニズムや一部の描写から考慮すると、必然的にそうなる。
※2 上記でも解説したが、これは使用者の心身の成長と共に「覇王色」も強くなったことで発生しているだけ。すなわち「覇気」が、強者であればあるほど稲妻の発生しやすくなるだけだと考える方が自然なので、「武装色」として扱う際にも強さによっては描かれる。
一部の強者だけが覇王色も纏えることが判明したが、内容についてははっきりとは明かされていないため、詳細不明となっている。ただ作中から考慮した場合、触れないという点では武装色の高度な技術と共通し、メカニズム的には「覇王色」も「武装色」のように内部から破壊することは可能なので、「武装色」と同様の効果を持っていることが分かる。ここまでの効果は「武装色」と同じ。
「武装色」と決定的に違う点は、「覇気自体に威圧の効果が含まれている」「覇気自体が一段階強い」の2つ。実際に覇王色を纏って一振りしたりすると、その周囲のある一定範囲内に力量差がある者がいた場合は、直接的な攻撃対象とはならずとも、その余波で威圧の効果を持った覇気がその者に伝播したら気絶したりする。その証拠に「神避(かむさり)」は、「覇王色」を纏ってから行う技で、シャンクスがキッドに行った際、効果は直接的な攻撃を受けたキッドのみならず、その周囲にいた力量差のあった者にも及び、その中で影響を受けた者は全員気絶している描写がある。
そして覇王色の持ち主でも、相当な強者でないと覇王色を纏うことは不可能。「覇王色」を纏うのが難しいと考えられる理由としては、覇気自体にあり、武装色で使用される普通の覇気よりもひとまわり大きな覇気を使用することが要因と考えられる。
実際に、ルフィがカイドウ戦で覇王色も纏えることを知り、その力を駆使して扱ったが、扱った当初のころはカイドウからは「操作がお粗末だ」と吐き捨てられていた。つまりこのことから言えるのは、「覇王色を纏う」ことが、如何にコントロールが難しいかということでもあり、覇王色の持ち主の中でも多くの者は、その有り余る力に実力が追いついていないために、扱うとその持て余した力に振り回されるだけで、使いこなせていないことが多いということも窺える。
「武装色の覇気」と併用することも可能な模様で、両者の実力によっては天地を吹き飛ばすなど、天災級の力を発揮することがある。
- 放出する覇気(仮)
※「(仮)」として表記しているのは、原作や公式ではっきり明言されていないため。
内容 | 体内の覇王色(威圧の効果を含んだ強い覇気)を稲妻型として放出することができる |
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能力 |
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欠点 | あまりにも強い覇気としてそのまま発射してしまうと、覇気がダダ漏れ状態になるので、遠くに離れていてようが、見聞色の覇気使いであれば簡単に感知されやすく、使用者をよく知る人物であればそれが誰なのかすらも把握されてしまう危険がある |
強者の一部には覇王色を放出し、それを発射して攻撃に扱う者もいる。このとき覇王色を扱う以上、覇気自体に威圧の効果が含まれているので、稲妻型の覇気の周辺にいると、力量差のある者は泡を吹いて気絶してしまう。
このような扱いが可能な人物は、はっきりと確認できる者だけで四皇シャンクス、シルバーズ・レイリーのみ。
シャンクスは、遠方に離れたところにいた緑牛に対して扱った際には、拘束する力として扱っていた。
レイリーの描写は原作では確認できないのだが、アニメ版では覇気による稲妻が及んだ近辺にいる力量差のある敵が威圧されて気絶するシーンがあり、黒ひげは彼が登場したときにはビビっていた。
扱える人物
扱えると確定している人物は名前を太字で記載し、扱えるのか曖昧な人物については太字ではなくそのまま記載。
- ゴール・D・ロジャー・・・“海賊王”と呼ばれた男。『ONEPIECE FILM Z(小説版)』や『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ BOOSTER PACK 豪快!伝説の男達!!』にて使用できることが判明している。剣に強い覇王色を込めて纏い一振りする技を使用しており、後にシャンクスも使用している。
- エドワード・ニューゲート・・・“世界最強の男“と呼ばれた大海賊。元四皇の一角。
- モンキー・D・ガープ・・・“海軍の英雄“と呼ばれた海軍本部中将。『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ BOOSTER PACK 海賊島の激戦!海軍VS黒ひげ!!』にて使用できることが判明している。幾度となく強者と戦い続けてきた彼が、「覇王色」を持っているルフィの祖父が使用できないのはあまりにも不自然なので、当然と言えば当然である。ただ、海賊島ハチノスに襲来した際に、上空から「バリバリ」という音ともに黒い稲妻を纏った「拳骨衝突(ギャラクシーインパクト)」を放ってハチノスの街を一撃で破壊しているが、あれだけ強い覇気を発散させているにもかかわらず、周囲にいる力量差のある者が一人も気絶していないのは不自然で、それだけで「覇王色」と断定することはできない。
- トップマン・ウォーキュリー聖・・・世界政府最高権力「五老星」の一角。島が波打つほどの強大な「覇王色の咆哮」を上げた。
- マーカス・マーズ聖・・・五老星の一角。覇王色の覇気で周囲を破壊せずに電伝虫だけを気絶させた。
- ジェイガルシア・サターン聖・・・五老星の一角。マーズ聖と同じく周囲を破壊せずに電伝虫を気絶させていた。
- シルバーズ・レイリー・・・“冥王”と呼ばれるロジャー海賊団で副船長を務めた人物。シャンクス同様に覇王色を武器から稲妻型として発射したりすることが可能。
- シャーロット・リンリン・・・“ビッグ・マム”の異名で恐れられる大海賊。元四皇の一角。
- カイドウ・・・“この世における最強生物”と恐れられる大海賊。元四皇の一角。戦闘の際には覇王色を金棒に纏わせている。
- シャンクス・・・ルフィの恩人の大海賊。四皇の一角。覇王色は他の実力者達よりも桁違いに広く、威力も高い。そして、覇王色を武器に纏ったり、その後に発射したりすることが可能。
- 光月おでん・・・故人。元ロジャー海賊団。元ワノ国九里大名にして、光月モモの助の父。アシュラ童子のセリフにより判明し、アニメでは百獣海賊団との戦いで使用している。
- モンキー・D・ルフィ・・・主人公。11人の超新星の一人で、四皇の一角。新世界突入前に最悪の世代の一角と呼ばれ始めた人物。気絶しながら覇王色を放ったこともある。
- シャーロット・カタクリ・・・ビッグ・マム海賊団/スイート三将星の一人にして、最強の男。
- ボア・ハンコック・・・女性のみの海賊国家を率いる女海賊。元王下七武海の一角。
- ドンキホーテ・ドフラミンゴ・・・世界貴族の血筋を持つ異色の海賊。元王下七武海の一角。
- ポートガス・D・エース・・・故人“海賊王”ロジャーの一人息子。無意識のうちに使っていた。
- ロロノア・ゾロ・・・麦わらの一味戦闘員でルフィの1人目の仲間。そして最悪の世代の1人。カイドウに覇王色の保有を指摘されており本人は否定していたが、1033話にて対キング戦の時百獣海賊団の下っ端達を気絶させる描写があった事から覇王色が覚醒したと思われる。しかし、後に出た最新の『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~』には、覇気の覧に覇王色の記載がない。
- ユースタス・キッド・・・11人の超新星の一人で、最悪の世代の一角。百獣のカイドウのセリフにより判明。
- ヤマト・・・四皇カイドウの一人娘。8歳の時点で無意識に覚醒させている。以降扱えているかは不明。
- チンジャオ・・・海兵であるルフィの祖父と激闘を繰り広げたロジャー世代の海賊。ルフィとの戦いで劇中で初めて覇王色の衝突を発生させた。
- センゴク・・・元海軍本部元帥。作中で披露した場面は無いが、『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~ STARTER SET Vol.2』により扱えることが判明。
- ダグラス・バレット・・・劇場版第14作目『ONEPIECE STAMPEDE』に登場する海賊。元ロジャー海賊団船員で「“鬼”の跡目」と呼ばれており、国家戦力級の力を持つと言われている。
- ナグリ・・・アニメオリジナルキャラクター。ロジャーと戦ったことがあるが、足元にも及ばなかった。
- ???・・・故人。仲間の一人(一体)に自分の最大級の覇王色の覇気を使用した結び目を切り札として遺している。
覇王色を扱える可能性がある人物
- ベン・ベックマン・・・赤髪海賊団副船長。アニメワンピースのフィルムレッド特別編にて山賊に襲われているルフィを助ける為に山賊を覇王色らしき技で威圧していた。
- シキ・・・金獅子海賊団提督で元ロックス海賊団船員。ゴール・D・ロジャーらと渡り合った程の実力の持ち主である事から彼も覇王色を扱えるのでは無いかと言われている。
- マーシャル・D・ティーチ・・・黒ひげ海賊団提督。作中で断定できる描写はないのだが、彼も「覇王色の覇気」を持っているのではないかと指摘されており、可能性は否定できない。なお、1063話におけるハートの海賊団のポーラータング号に攻撃をした際の描写で、「“バリバリ”という音と共に黒い稲妻が周囲に現れていたことから、覇王色を纏う領域に到達している可能性が高い」などと主張している者が非常に多いが、上記の解説の通り、そのような情報には全く信憑性がないので、誤った情報には注意。
- モンキー・D・ドラゴン・・・ルフィの父親である革命総司令官。マリンフォード頂上戦争にてルフィが無意識に覇王色の覇気を発動させた際のガープの発言や、革命軍という並ならぬ組織の頂点に君臨しているという立場的事実から、覇王色の覇気を扱えるのほぼ確定であると思われる。
- 五老星・・・その一角であるウォーキュリー聖が最初に使用し、それ以降マーズ聖とサターン聖が放っている姿が描写されているため、残るナス寿郎聖とピーター聖を含めた全員が保有している可能性が非常に高い。
- フィガーランド・ガーリング聖・・・神の騎士団の最高司令官にして、後にサターン聖の後釜として五老星に任命された事や、ゴッドバレー事件でも活躍した経歴から保有者の可能性がある。
これらについて『海賊王すら狙える資質にしては多すぎるのではないか』と否定的な見方をする読者も散見される一方、計算上矛盾はないとする意見もある。(詳細は余談に後述)
その他の効果・技術
この覧には、「どの色にも該当しない覇気の技術」「色が不明な覇気の技術」「覇気との関連性が指摘されている技術」を記載。なお、覇気が関連しているのかすらも分かっていない技術は「★」を追記。
概要 |
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※判明している技術は除く。
見聞殺し
概要 |
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※「40億巻」にははっきりと記載されていないが、技能は酷似しているため、一応「見聞殺し」の能力の一つとして記述。
相当な実力者になると「見聞殺し」という技能も扱え、気配をコントロールすることにより、相手が「見聞色の覇気」を発動しても、「見聞殺し」の発動者に関する様々な情報の探知を不可能にできる。「見聞色の覇気」の発動者は、「見聞殺し」の発動者に関する様々な情報は、肉眼でしか探知できなくなる状態に陥り、当然覇気が根本となっている未来視も発動しない。
現状で扱えると判明している人物は、四皇シャンクスのみ。疑われる人物としては、シルバーズ・レイリー、モンキー・D・ルフィなどが挙がる。ただ、ルフィに関しては「見聞殺し」という技能があることについては恐らく知らない。
ただ、明かされた情報は「気配のコントロール」「未来を見せない」の2つのみで、まだ不明点も多い。
恐らく何らかの方法で周囲の覇気使いに悟られないように覇気自体を完全に消したり、カモフラージュしたりすることによって、相手の「見聞色の覇気」を無効化できるものと推察できる。このことから、「40億巻」に記載されていること以外にも、「見聞色の覇気」で行えること全てが封じられる可能性が高い。
なお、「見聞殺し」に関して疑われる描写は頂上戦争などにもあるのだが、その技能の性質上、読者が作中から見て行っているか行っていないかを確実に判断することは、発言している描写がない限りは、ほぼ不可能に近い(行っていると判断できる発言の例:「気配を消す」「意志がない」等)。
実際に、アニメ本編などでは、完全に気配を消したり、カモフラージュしたりする描写があったりする(カタクリ戦での回想で、ルフィの2年間の修業シーン)
しかし、気配だけを消していた場合、ルフィのように感情を読み取る見聞色に長けている者が相手になると相性が悪い。
事実、フランペの「音(気配)の無い吹き矢」をルフィが回避している描写が存在する。
作中では、逆に「意志を読まれない動作をする」という「見聞殺し」と似た技能も登場している。それが描かれているのが空島編である。詳細は『見聞色の覇気』の項目を参照。
40億巻に記されていることは「覇王色」によるものか、それとも「覇王色」とは別で表記しているのか分離できず、一概に「覇王色」によるものと断定することは不可能なため、この覧に記述(ただこの技能はコントロール方法から考慮した場合、「覇王色の定義に相応しくない」「覇王色の限定技能であるとも限らない」などが理由なため、「覇王色」とはまた別物と考えるのが自然)。
また、「冷静さが乱れると見聞色が発動しない」「感情を乱す」などの方法までも『見聞殺し』と混同して解釈されてしまうことがあるので記述するが、それらはただ外部の者が見聞色の弱点を突くことで、意図的に見聞色の発動を妨げようとしてるだけに過ぎない。すなわち、「冷静さが乱れると見聞色が発動しない」「感情を乱す」などの方法は、「自らの覇気をコントロールして、相手の見聞色の効果を無効にする」というものではないため、『見聞殺し』とはまた別物である。
覇気の保管・他者の覇気の使用
概要 |
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利点 | 故人の覇気が衰えることなく長期間保管されていることから、保存期間は無期限である可能性。 |
欠点 |
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エメトは、保管していたジョイボーイの最大級の覇気の結び目を解き、放出した。
なお、ジョイボーイの覇気が最大級ということもあって、結び目を解くと、覇気の放出量が、他の強者を含む従来の覇気の使い手よりも桁違い。
ただ、覇気を結ぶ方法は、明かされていないが、発揮方法自体はウェザリアの「風の結び目」と酷似している。
他者の覇気を扱うことも、当然デメリットが存在する。
自身が他者の覇気に相応しくない状態で扱うと、両方の力バランスを調整するために、使用者に代償が伴う(「閻魔」では、使用者がその力に相応しくないと、覇気の過剰放出に伴って、極端な覇気の消耗が起きるのが例)。
衝撃波の発射(仮)
作中に登場する人物には、体や武器などから衝撃波を発射して攻撃する者も多くいる(「弾く覇気」「稲妻型の覇王色の発射」等の判明している覇気の技術は除く)。例えば、
- 剣などの武器から衝撃波を発射する(「覇国」「威国」「覇海」など)
- 体の一部から衝撃波を発射する(「六王銃」など)
が存在するが、上記は何れも衝撃波の正体が判明していない。
ただ、その多くが覇気を纏ってから発射しているので、「武装色」「覇王色」に該当する可能性がある。
万物の声を聞く・会話する(仮)
概要 |
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作中では、万物の声を聞くことができる特殊な力を持つ者も複数人いる(代表人物:ロジャー、おでん、ルフィ、しらほし、モモの助)
その中には会話(命令)できる者もいる。
覇気(特に見聞色)との関連性が指摘されているが、現在も不明なままである。ただ、扱える者の共通点は、何れも見聞色の覚醒者であることである(しらほし・モモの助などは、『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~』で見聞色が扱えることが判明している)。
心の声の伝達(仮)
作中では、遠く離れたある特定の相手に心の声を届けることができる者もいる(代表人物:ルフィ)。
しかし、そのメカニズムなどは依然として不明なまま。
身体能力の上昇(仮)
強者などの戦いにおいて、覇気を爆発的に使用した際、その者の身体能力が通常よりも上昇しているような描写があったりする(カイドウ戦・ガープなど)。
覇気を纏ってから使用しているので、「武装色」に該当する可能性があり、特殊な強い覇気を使用していた場合は「覇王色」に該当する可能性があるが、依然として不明。
余談
『覇気』についての情報
『覇気』についての情報も原作だけでは知りえないこともあり、公式ファンブックなどで明かされたりすることも多い。
誤解している者もいるので記述するが、公式ファンブックで書かれている内容は、必ずしもすでに作中で描かれた内容とは限らないので、その点の理解については注意が必要(代表例:「センゴクが覇王色を扱える」など)。
登場と読者の反応
「覇気」という言葉が明確に登場したのは空島への出発直前の黒ひげの発言(25巻)。この時は小さなコマで何気なく発言される程度であり、ルフィの湛える雰囲気が懸賞金の額と合わない点を評したセリフとも取れたため、「一般的な用語としての覇気」と捉える読者が大多数であった。
こののち、覇気が3色に分かれそれぞれ性質が異なることが明かされたのは頂上戦争後の『2年後』との切り替わり際(61巻)だが、それぞれの覇気らしき描写が登場したのは
- 「見聞色の覇気」は、「心綱」の形で空島編から。
- 「覇王色の覇気」はシャンクスとエドワード・ニューゲートの対面のとき(45巻)に使用された他、シャンクスが海王類を威圧した描写は現状の覇王色の覇気の設定にも通じる。このため漠然とした形では東の海編、それも第1話から既に登場していたとする意見がある。
- 「武装色の覇気」が登場し始めたのは概ねシャボンディ諸島編だが、『ゴムであるルフィに単純な打撃が通る』という不自然さをはっきり示したシーンはウォーターセブン編などにも登場する。
等のシーンになる
総評すると、具体的な「○○色の覇気」という名称と作画等における明確な描写が登場したのは頂上戦争後であるが、それまでの旅でも覇気らしき描写は散見され、少なくともシャボンディ諸島編でモトバロを威圧したシーンや、その後のパシフィスタ、戦桃丸、黄猿らとの戦い以降は現在登場している覇気をはっきり意識した戦闘シーンが描かれていることになる。
これらは『唐突な説明シーンが入る』という事情もあって長期連載故の後付け扱いされることも多く、特に自然系能力者への明確な対抗手段となる「武装色の覇気」については、登場が遅かったことや登場前後で戦闘時の描写が大きく変化していることもあってその傾向にある。
一方で、これまでの描写から上記のような『設定レベルでは覇気が存在していた』証拠となりえるシーンを探そうとする動きも大きく、これらの都合から覇気の一部、あるいは全体の設定を問わず「後付けである派」と「後付けでない派」が存在する。
なお、双方の主張と描写を見比べると、概ねシャボンディ諸島までにも設定が存在していた形跡はあるが、偶然の一致あるいは使えそうな描写を回収しただけだとしても矛盾はないというのが実情である。
すなわち、「後付けでない」も「後付けである」も両者とも完全な肯定はしがたいが同じく否定もしきれないというべき状況であり、極論すれば作者か歴代の編集者が明かさない限りどちらの主張が正しいのか闇の中である。
それ故に、互いに「後付けだと頑なに認めないお前は信者」「どうしても後付けにしたがるお前はアンチ」とレッテルを貼りあい、関連する記述も荒れやすい傾向にある。
また、「覇気の設定自体はあったかもしれないが色分けまでは考えていなかっただろう」「別にどちらでもよい」などの中庸的な意見も当然ある他、そもそも「絶対的な脅威である自然系に相性を利用して立ち向かう展開が面白かった。覇気という安易な手段を用意してほしくなかった」という覇気そのものに対する否定的な意見も入り混じっている。
覇王色の覇気を扱える人数
覇王色の覇気の人数は本編に登場しているキャラの中で17人、映画・アニメオリジナル・小説版を含めれば19人判明しているが、数百万人に1人しか素質を持たないために人数的に多いと思う人もいるかもしれない。
『ONEPIECE』に登場するキャラクターは長期連載ということもあって非常に多く、当然増加する傾向にある。しかも、最終盤を迎えた現在は強者として描かれるキャラクターが増えるため、覇王色を扱える人数もそれに応じて増加するのはある意味仕方のない現象と言えるかもしれない。
これに関しては現実世界に置き換えた場合世界人口は2017年時点で75億人以上も存在するため、判明している人物は圧倒的に少ないと主張する向きがあるが、これは現代における人口爆発を起こした結果の極端な数字であり、『世はまさに大海賊時代』と銘打っている『ONEPIECE』の世界にそのまま当てはめられる数字ではない。当然ながらこれを持ち出す点について苦言を呈する意見も多い。
なお『数百万人』を『概ね500万人程度に一人の割合』と言い換えた場合、20人弱『覇王色の覇気』の資質を持つ人間が現れるには単純計算で1億人程度の人口があればよいことになる。一方で推計値であるが現実世界における紀元前400年頃の総人口が1億5千万人程度と考えられている。更に現実世界の大航海時代および海賊たちが活躍していた時代である15~18世紀ごろの人口は概ね5億人前後である。
現実と異なり点在している島に居住していることによる人口への影響は当然考えられるものの、ある程度機械化された文明レベルの島がそれなりに存在していることによる影響も考え合わせた場合、世界人口が1億人を割るということは考えにくい。少なくとも今後覇王色の覇気を持つ人物が多少増えたとしても然程不自然な人数でないと言えるだろう。
海楼石と覇気の関係性
どうやら海楼石には覇気も無力化されてしまう効果があることを示唆する描写が存在するが、詳細は不明となっている。
実際に、
- 映画『ONEPIECE FILM GOLD』では覇気を使用しても破壊できないような発言をしている描写が存在していること
- 本編ではワノ国編で海楼石の手錠を填められているルフィが「くそ...覇気だけでも使えたら...」と覇気を使用できないような発言をしている描写が存在すること
の2つの描写が存在する。
ただし、そもそも海楼石自体が破壊どころか特殊な技術無しでは細かい加工すら困難な非常に頑丈な物質として描写されており、単純に無力化するしない以前の問題として覇気を纏った攻撃でも人力では破壊が困難なだけという可能性は大いにある。
また、上記武装色の覇気の項にも記述はあるが、海楼石は程度の代償はあれど能力者の身体能力を奪い脱力させる性質があるため、ワの国時点のルフィであっても覇気の使用ができるほどの身体能力を維持できないという可能性も否定できない。
そのため、これらの描写により海楼石は覇気に対して何らかの耐性など、直接的な影響力を持つというのはあくまで考察レベルの情報でしかない点には気を付けるべきであろう。
謎の技(?)
マリンフォード頂上戦争では三大将が連携して白ひげの攻撃を防ぐため覇気を使って攻撃を逸すシーンがあったが、これがどういったものなのかは不明。弾く覇気なのだろうか?
他にもセンゴクが衝撃波と呼ばれる技を使用しているが覇気によるものなのかは不明。