「………おれはこんなんじゃ ダメだ…」
「………“青キジ”に敗けた時 おれは思ったんだ………」
「この先の海にまた こんなに強ェ奴が現れるんなら おれはもっと強くならなくちゃ仲間を守れねェ………!!」
「…おれには強くなんかなくったって 一緒にいて欲しい仲間がいるから………!! おれが誰よりも強くならなきゃ そいつらをみんな失っちまう!!!」
「力いっぱい戦う方法を考えた… 誰も失わねェ様に………!! 誰も遠くへ行かねェ様に…」
「お前はもう… おれについて来れねェぞ… おれの技はみんな… 一段階進化する」
「“ギア” “2(セカンド)”!!!」
概要
『ONEPIECE』の主人公、モンキー・D・ルフィの考案した身体強化技"ギア"シリーズの一つである。
エニエス・ロビー編にて、今後も自身より強い敵が目の前に立ちはだかるであろうことを察したルフィが仲間を守るために編み出したもので、ルフィにとって初めての「強化形態」。2年前の時点で当時CP9であったロブ・ルッチ相手に互角の戦いを繰り広げ、勝利を収められるほどに戦闘能力が向上する。
新世界編でも恒常的に使用しており、2年間の修行で身につけた覇気を併用することでより強力な技を繰り出せるようになった。
内容 | 血液の流れを加速させることで、身体能力を極限以上に上昇させることができる |
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能力 |
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欠点 |
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初登場 | エニエス・ロビー編(ブルーノ戦) |
備考 | 『ギア2』は仕組み上、常人が行うと一度に膨大な血が流れることで、心臓が破裂してしまうため、ゴムゴムの実の能力者特有の技能である |
余談 |
※2年後にはルフィの力が強くなったことで、この欠点は改善されている
詳細
パンプアップを応用することにより血液の流れを通常より上げ、爆発的な瞬発力を得る。血液の流れは常人ならば心臓が破裂する程の速度であるが、ゴムゴムの実の能力により強靭な弾性を得たルフィの筋肉・血管が超高血圧にも耐えることでセーブされている。
この性質上、ギア2を発動すれば超スピードへの加速と、通常時を遥かに上回る威力の打撃が可能となる。一挙一足のスピードが上昇することで六式の高速移動術「剃」を使いこなせるようになるため、並みの敵なら目視することすら不可能なほどに機動力が大幅に上昇する。その速度は、エニエス・ロビー編時点でもロブ・ルッチの「剃」と張り合える程のため、圧倒的な速度差故に、六式使いであるブルーノですら全く目視不可能な状況に陥ってしまう
スモーカーとの戦いではギア2に切り替えることで連続突きを躱し、距離を詰めるといった戦法をとっていた(因みにスモーカーでも追いきれないほどのスピードとなっている)。
修業期間を終えた2年後はさらに速度が大幅に上昇し、見聞色の覇気と併用して使用している。そのため四皇が率いる海賊団の最高幹部であるシャーロット・カタクリと互角以上の速度を生み出すことが可能になった。
発動時には血圧が上がることで肌が赤光りし、全身から蒸気が巻き起こる。ルフィがギア2を使用する際にはある技や動物の名前を使用した技を除き、技の呼称を「ゴムゴムのJET○○」で統一している。
欠点としては使用しすぎるとスタミナが切れやすくなることだが、新世界編ではさらにそれに耐えられるだけの強靱な肉体を獲得したことにより克服したようである。
発動の際には初期には足をポンプのように踏み入れる動作が必要だったが、レイリーとの修業により手をポンプ替わり、或いは握るだけといった簡単な動作でも発動できるようになった。
新世界編では2年間の修行で覇気を修得し、さらに肉体・格闘術の強化を行ったため、蹴りだけでもホーディを凄まじい速度で吹き飛ばし、彼が激突した衝撃で遠方のギョンコルド広場を囲む巨大な岩が大きく破壊される程のより強力なJET技が使用できるようになっている。
また、武装色の覇気を纏った際にはほとんどが動物の名称を付けた技名になる。
体に負担がかかりすぎるために滅多に行わないが、ギア3にギア2を重ね掛けすることも可能。なお、新世界編からは2年間の修業によりそれに耐えられるだけの強靱な体を獲得した模様で、アニメ版では何度か使用している。現状本編では対ゲッコー・モリア(影1000体)に使用されている。
台詞から察するに対青キジ戦後にギア3共々習得したと思われるが、その間ルフィが特訓した描写等が存在しておらず、具体的にいつ習得したのかは不明。
- 補足
SBSの「CP9の“剃”のスピードが100mを4秒台で移動できるクロの“杓死”とほぼ互角」という情報を根拠もなくそのまま鵜呑みにしたことで、「ルフィの“ギア2”のスピードもクロの“杓死”とほぼ互角」と理解している読者も一定数存在するが、「剃」に関しては体得者が多く、各体得者の実力(道力や悪魔の実の能力等)次第で何倍も速くなっていくことが窺えるため、ルフィの「ギア2」とクロの「杓死」は、エニエス・ロビー編当時でも比較にならないほどの速度差があるということになる(SBSで言及された「剃」のスピードをそのまま鵜呑みにしてはいけない理由の詳細については『六式』の記事を参照)。
技一覧
JET系列
- ゴムゴムのJET銃(ジェットピストル)
「おれは お前らとここで会ってよかった」
初めて使用されたギア2技。左掌を突き出して間合いを測り超高速で放つ「ゴムゴムの銃」の強化版。2年前の時点でもあまりの速さに、六式使いであるブルーノですら全く目視することも敵わなず、鉄塊の上からブルーノに血反吐を吐かせるほどの威力を有する。
2年後には修業により、覇気を纏った拳一つで軽くパシフィスタを破壊し、叩きつけた衝撃で小さなクレーターを作る程にパワーアップした。しかし、シーザー・クラウンには意外にも高い基礎戦闘力を誇っていたため避けられるなどによって、大した効果は得られなかった。
- ゴムゴムのツインJET銃
両手で放つ「ゴムゴムのJET銃」の強化版。
- ゴムゴムのJETバズーカ
超高速の掌底を放つ「ゴムゴムのバズーカ」の強化版。ギア未使用の時点で「ゴムゴムの銃乱打(ガトリング)」に耐えうる装甲を破壊していただけの事はあり、一撃で獄卒獣のミノタウロスを吹き飛ばしたり、最強の「鉄塊・剛(てっかい・ごう)」を掛けたブルーノを撃破した。
- ゴムゴムのJETスタンプ
超高速の前蹴りを放つ「ゴムゴムのスタンプ」の強化版。
新世界編からは、軽く海賊船などを食べ、鋼鉄のような硬さを誇る数百メートル級の怪物「オオムカデ」の倍以上の大きさを一撃で倒す程までにパワーアップしている。
- ゴムゴムのJET鞭(ジェットウィップ)
超高速の回し蹴りを放つ「ゴムゴムの鞭(ムチ)」の強化版。
- ゴムゴムのJET銃弾(ジェットブレット)
至近距離から超高速で放つ「ゴムゴムの銃弾」の強化版。
- ゴムゴムのJET銃乱打(ジェットガトリング)
超高速の拳を無数に放つ「ゴムゴムの銃乱打」の強化版。ロブ・ルッチを撃破した。
ドレスローザ編ではチンジャオとの激闘により、衝撃がコリーダコロシアム全体に駆け巡った。
- ゴムゴムのJETロケット
超高速で突撃する「ゴムゴムのロケット」の強化版。
- ゴムゴムのJET攻城砲(ジェットキャノン)
超高速で放つ「ゴムゴムの攻城砲」の強化版。シャボンディ諸島編で、ロロノア・ゾロとサンジの合体技として初使用。
- ゴムゴムのJET身代り(ジェットみがわり)
超高速の「ゴムゴムの身代り」の強化版。ジュラキュール・ミホークに対して使用し、バギーを身代りにした。
- ゴムゴムのJETハンマー
足で相手を掴み、超高速で地面に振り下ろす「ゴムゴムの大槌(おおづち)」の強化版。
- ゴムゴムのJET鉾頭棒(ジェットメイス)
掴んだ相手を超高速で蹴っ飛ばす。
シーザー・クラウンを遠方へ蹴り飛ばす程の威力を誇る。
- ゴムゴムのJET槍(ジェットスピア)
足裏を合わせた超高速で足元に突く「ゴムゴムの槍」の強化版。
パンクハザード島にある研究所の鋼鉄製の床を砕く程の威力を誇る。
- ゴムゴムのJET回転弾(ジェットライフル)
アニメ273話で披露したオリジナル技で、超高速の「ゴムゴムの回転弾」の強化版。ブルーノに対して使用した。
- ゴムゴムのJETミサイル
アニメ273話で披露したオリジナル技で、超高速で空中から放つ攻撃用の「ゴムゴムのロケット」の強化版。
ブルーノに対して使用した。
- ゴムゴムのJET斧(ジェットアックス)
アニメ308話で披露したオリジナル技で、「ゴムゴムの戦斧(オノ)」の強化版。ロブ・ルッチに対して使用した。
- ゴムゴムのJET槍(ジェットランス)
アニメオリジナル技。「ゴムゴムの槍(ヤリ)」の強化版。後に原作で登場した「ゴムゴムのJET槍」とは読み方が違う。ラルゴ戦で使用した。
- ゴムゴムのJETスタンプガトリング
アニメ649話で披露したオリジナル技で、「ゴムゴムのスタンプガトリング」の強化版。
チンジャオと互角に打ち合い、その衝突によって起こる衝撃がコリーダコロシアムにいる観客を巻き込んだ。
覇気を纏った技
- ゴムゴムの鷹(ホーク)ライフル
武装色の覇気を纏い硬化して放つ「ゴムゴムの回転弾」の強化版。
チンジャオに一撃を与える程の威力を誇るが、そこまで効果は無かった模様。
- ゴムゴムの鷹銃乱打(ホークガトリング)
武装色の覇気を纏い硬化して放つ「ゴムゴムのJET銃乱打」の強化版。某ライダーとは関係ない。
- ゴムゴムの鷲(イーグル)バズーカ
武装色の覇気を纏い硬化して放つ「ゴムゴムのJETバズーカ」の強化版。
- ゴムゴムの鷹鞭(ホークウィップ)
武装色の覇気を纏い硬化した足で放つ「ゴムゴムのJET鞭」の強化版。
- ゴムゴムの鷹(ホーク)スタンプ
武装色の覇気を纏い硬化した足で放つ「ゴムゴムのJETスタンプ」の強化版。
- ゴムゴムの鷹銃弾(ホークブレット)
アニメ743話で披露したオリジナル技で、武装色の覇気を纏い硬化して放つ「ゴムゴムのJET銃弾」の強化版。
“藤虎”に対して使用したが、あっさりと相殺された。
- ゴムゴムの鷹斧(ホークアックス)
アニメ743話で披露したオリジナル技で、武装色の覇気を纏い硬化した足で放つ「ゴムゴムのJET斧」の強化版。
藤虎に対して使用した。
- ゴムゴムの鷹ツイン銃(ホークツインピストル)
アニメ855話で披露したオリジナル技で、武装色の覇気を纏い硬化させた両手で放つ「ゴムゴムのツインJET銃」の強化版。
シャーロット・カタクリに対して使用した。
必殺技
武装色の覇気を纏い硬化した腕に、さらに炎の爆発を伴った「ゴムゴムのJET銃弾」の強化版(武装色の覇気を使用した火拳のようなもの)。
エネルギー・ステロイド(E・S)の服用によりギア2の攻撃すら通じなくなったホーディ・ジョーンズが遠方へ吹き飛ばされ、意識も吹き飛ばされる程の威力を発揮する。
※炎の発生メカニズムなどの詳しいことについては該当項目参照。
ギア2を使用した連携技
- ゴムゴムの巨人のJET砲弾(ギガントジェットシェル)
ギア3とギア2を併用した技。自身を弾丸に見立てて相手へと突撃する技。巨大化した相手にも攻撃できる強力な技だが、反動はとてつもない。
- ゴムゴムの悪魔風羊肉JET六百煩悩攻城砲(ディアブルムートンジェットろっぴゃくポンドキャノン)
ルフィの「ゴムゴムのJET攻城砲」、ゾロの「百八煩悩砲」、サンジの「悪魔風脚 羊肉ショット」の同時攻撃。PX4戦で使用。
- ゴムゴムのジャイアントJET槍(ジャイアントジェットランス)
アニメオリジナル技。ミニミニの実の能力で小さくなったリリー・エンストマックがルフィの体内で大きくなり、巨大化した状態で放つ「ゴムゴムのJET槍」。シューゾ戦で使用。
巨大化しているために威力は凄まじく、小島を大きく破壊し、風圧によりサウザンドサニー号が大きく1回転してしまう程。
- ゴムゴムの炎神銃(ヒートマグナム)
ゲーム『海賊無双3』でドンキホーテ・ドフラミンゴに対して使用したルフィとサボの連携技。ゴムゴムの火拳銃と火炎竜王の同時攻撃でドフラミンゴが防御用に指から放った糸を容易く打ち負かし、更にぶっ飛ばす程の威力を誇る。
余談
ブルーノ戦が初出であるギア2だが、実はエニエス・ロビー前のストーリーを描いた映画『ONE PIECE カラクリ城のメカ巨兵』にて、敵であるドクター・ラチェットからの攻撃を受けた際、足がポンプのようになり、体から蒸気を発し出した描写がある。その後に繰り出したのは「ゴムゴムのバズーカ」と言っているが、速度描写や体の様子はまさにギア2のそれを思わせるものになっている。気になる方はぜひ映画をご覧あれ。
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ONEPIECE モンキー・D・ルフィ ゴムゴムの実 必殺技 麦わらの一味