「ああ… 一つ言い忘れてた 訂正しろ… ヴェルゴ“さん”だ」
概要
しかし本人は荒くれどころか紳士的な良識人で、部下や市民からの信頼も厚い好漢である。
……というのは表の顔で、正体は海賊。
それも元王下七武海・ドンキホーテ・ドフラミンゴ率いるドンキホーテファミリーの最高幹部(初代コラソン)であり、ドフラミンゴの指示で海軍に潜入、約15年かけて中将に上り詰めたやり手のスパイ。
プロフィール
本名 | ヴェルゴ |
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異名 | 鬼竹のヴェルゴ |
年齢 | 41歳 |
身長 | 247cm |
所属 | ドンキホーテ海賊団最高幹部、元海軍本部中将・GL第5支部基地長 |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 北の海 |
誕生日 | 7月5日 (G-5=アルファベット7番目) |
星座 | かに座 |
血液型 | X型 |
好物 | ハンバーガーセット (ハンバーガー・ポテト・いちごシェイク) |
初登場 | 単行本68巻 第671話『ガスガスの実』 |
CV | 諏訪部順一 |
人物
偽装
荒くれ者揃いの海軍G-5基地長とは思えないほど温厚で物分かりも良く、海兵の部下からも部下思いの良き上司として信頼を集めている。その信頼は非常に強固なもので、ヴェルゴが部下を攻撃する光景を目の当たりにしても「偽物に決まってる」と、彼に裏切られたなど微塵も思わないほど。
しかしこれは正体を隠すための演技であり本性は酷薄。市民や部下の事など何とも思っていないし、自らを慕う部下達を一切の躊躇いなく始末しようとする非情な男である。
また非常に用心深く、犯罪の臭いに敏感なスモーカーでさえすぐ近くに居ながらその正体に気付く事はできなかった。
仲間
一方でドンキホーテファミリー、ひいてはドフラミンゴへの忠誠心は非常に強く、今際の際で彼に自分の不手際を謝罪され、最期の別れを告げられた時にも黙って笑顔を見せるなどの強い信頼がある。
ちなみに礼儀に厳しい一面があり、かつての仲間であるローに対して事ある毎に「さん」付けを強要する。
奇癖
しかしながら長年のスパイ生活で周囲を欺いて嘘の自分を演じ続けているせいか、度々自分に無いはずのキャラ設定を堂々と口走るという奇癖を持つ。
これはスパイとして騙さなければならない相手に対してのみではなく、仲間に対しても大真面目にありもしない設定で語りかけては訂正されている。
ヴェルゴ「全てを切り裂いてやる…!! ん?変だな剣が見当たらない…!!」
モネ「あなた剣士じゃないじゃない…」
ヴェルゴ「そうだおれは剣士じゃなかった」
さらに飲食後のスプーンや食べ掛けの食品が丸ごと顔の周りに貼り付いているという珍プレーを度々披露する(これに関して本人は至って無意識・無自覚である)。
ヴェルゴ自身は特にハンバーガーやフライドポテトなどのジャンクフードが好物らしいが、朝食として食べたハンバーグ(半分以上残っている)やフライドポテト(一本や二本ではなく何本も)が頬に貼り付き、そのまま海兵としての任務に赴く事も日常茶飯事。
ちなみにこれは少年期の頃から続いている癖。食べかす程度ならまだしも(それはそれで相当だらしないが)、なんだか超ピンポイントな能力の実でも食べたんじゃないのかとすら思えてくる。
一体どうやったらこんな珍プレーが身に付くのだろうか?
戦闘能力
武器
ドンキホーテ海賊団最高幹部の中では唯一の非能力者であり、得物はなんの変哲も無い竹竿。
だが武装色の覇気を纏わせる事で凄まじい威力を発揮し、スモーカーとも激闘を広げる戦闘力を誇る。
またこの棒は吹き矢にもなっており、息を吹き込めば鋼鉄の壁を粉砕するほどの威力の弾丸を放つ遠距離攻撃も可能。覇気をまとって超強化していたとはいえ、竹竿が風船のように膨れ上がるという完全に物理的性質を無視した状態から繰り出されているのでこの威力も納得せざるを得まい。
体術
この他体術に非常に長けており、勢いをつけた蹴りで麦わらの一味のサンジの足にヒビを入れる程。
また、悪魔風脚の蹴りを受けても大きなダメージにはならないほど頑丈で、サンジからは「鉄の塊か何かかこいつは」と表現された。
覇気
武装色・見聞色の覇気を体得している。特に武装色の覇気の達人であり、怒りが頂点に達すると武装色を全身に纏い黒く硬化した状態になる。
ルフィを制止しようとするシーザーには「奴の武装色には誰も敵わねェ」と称され、ボスのドフラミンゴも「(オペオペの実の能力でも)こいつの覇気は全てを防ぐ」と豪語するほどの使い手である。その状態のローとの勝負の行方は活躍欄を参照。
六式
また曲がりなりにも海軍本部の中将なだけあって、六式のうち"指銃”、"剃”、"月歩”の使用が確認されている。他に使用可能な六式があるのかは不明だが、作中における戦闘描写と他の指銃の使い手は全員習得している点から"鉄塊"が使える可能性は高い。
技
鬼・竹(オニ・タケ)
武装色の覇気を纏わせた竹竿を振り回し、遠心力を加味した上で力一杯振り抜く。相手の武装色の覇気を纏わせた武器をそのまま破壊し、振り抜いた衝撃波で少し離れた壁までへこませてしまう。
パンクハザードの研究所の壁は鋼鉄でできている描写があり、その威力が窺える。
蹴りや吹き矢には技名が無いため、ヴェルゴの名前付きの技はこの「鬼・竹」のみ。
活躍
幼少期は当時のボスであるトレーボルや仲間のピーカ、ディアマンテの三人と共に北の海の果てにあるゴミ山に暮らしていた。
29年前にドフラミンゴと出会い、彼をトレーボルに紹介する(またこの出来事がきっかけでドフラミンゴと主従関係を結び、現在のドンキホーテ海賊団が組織されていくこととなる)。
16年前の時点ではすでに海軍の兵士だったようで、10年前の段階では大佐の地位となっていた。
初登場はパンクハザード編。
麦わらの一味と同盟を組んだ王下七武海・トラファルガー・ローの前に現れ、彼の心臓を握り弱らせ、更に武装色で硬化させた竹竿で殴りつけて気絶させた後に牢屋に放り込んだが、その場で別の場所でシーザーに敗れて投獄されたルフィを含む麦わらの一味の一部や自分の部下であるスモーカーやたしぎと出会い、自らの正体をルフィ達に明かした。
その後、ルフィ達が研究室から脱出して麦わらの一味やロー、海軍G-5支部の共闘で反撃に転じると自らも戦いに参戦し、戦いでは部下のたしぎを含むG-5支部の面々相手に大立ち回りをした後は助けに現れたサンジと戦い、蹴り技同士の戦いで彼の足にヒビを入れる。
その後は単独行動をしていたローの元へ現れ、手に持った心臓を利用しながら攻撃しローを追い詰める。彼の助太刀に来たスモーカーと戦いになり激闘の末スモーカーを撃破するが、その戦闘の最中、わざと的を広げ囮となっていたスモーカーにローの心臓を奪い返されており、ローが戦線復帰する。
電伝虫越しにドフラミンゴを挑発したローに激怒し、ドフラミンゴも認める全身武装色で硬化して突っ込むもオペオペの実の一撃により胴体を両断されて敗北。その後、ローにより体をバラバラに分解され、毒ガスが立ちこめるパンクハザードに放置され、モネ共々生死不明になる。
なお、過去編ではコラソンことドンキホーテ・ロシナンテの内通を暴いたが、彼のことは他のメンバー同様信頼を置いていたようで、彼が海軍のスパイだと知った際には珍しく驚愕したような様子を見せていた(もっとも、一瞬で冷徹さを取り戻し攻撃したが)。
余談
- ドンキホーテファミリー
ファミリー幹部には手厚いドフラミンゴが自ら「相棒」と呼ぶほどの絶大な信頼を置いており、ローも「ドフラミンゴの最も重要な部下」と称している。ちなみにドフラミンゴとヴェルゴは同い年(41歳)。
なお同じ最高幹部であるトレーボルはかつてのボスにあたり、彼がトレーボルにドフラミンゴを紹介した事で、現在のドンキホーテ海賊団が組織されていく事となった。
最高幹部の中では唯一本名が明かされている人物である。
- 全身武装色
武装色の覇気を全開にした時の消耗の激しさや時間制限などは主人公の変身姿でもたびたび描写されており、ヴェルゴの全身武装色も短期決戦用の状態だと思われる。
なおその後の本編でも全身武装を使用したドンキホーテファミリーの幹部がいたり、アニメオリジナルエピソードや映画にも同じ全身武装色の使い手がいるなど、ごく少数ながらも登場はしている。