魔のものたちは企てる
まのものたちはくわだてる
『ドラドラしゃーぷ#』で連載中の漫画。原作は「ナイツ&マジック」のコミカライズや「メカニカルバディユニバース」を手掛ける加藤拓弐氏、作画はガしガし氏が手掛ける。
ファンタジー世界で様々な策を企てる魔物たちと翻弄される人間を描いたコメディ漫画。元々は原作者である加藤氏が趣味でtwitterにあげていた漫画がベースとなっている。
魔物サイド
本作の魔王軍は業務ごとに細かい部局に分かれており、おおむねそれらの組織単位でエピソードに絡んでくる。
罠研究開発室
- “憐憫卿”ゼゼ・シュ・ガズノォム
魔王軍開発局局長として、各支部の監督役も務める複眼の魔物。
負の感情を生み出す「恥辱を与える罠」の開発にいそしんでいる。
性格は「困ったときに頼れる、誠実な人格者」であり、魔王軍の面々から厚く信頼されているが、一方で根っこはマッドサイエンティスト気質でもあり、研究にのめり込むと斜め上の方向に暴走する。
冒険者からは「魔王軍の呪われし頭脳」「憐れみの死神」として恐れられている。
憐憫卿の助手を務める魔物で、種族はサキュバス。不愛想で淡々と仕事をこなすタイプ。
卿が発案するトラップの実験台を務めたり、アイディア出しのサポートを務める。
かつては夢魔支部に務めていたが、問題行動を起こしてクビになってしまい、憐憫卿の元にやってきた。詳細は個別記事も参照。
洗脳支部
- ヒュプノアイ
洗脳支部所属に所属する一つ目の魔物で、ファンからの愛称は「エロ目玉」。
作中キャラからも「エロ目玉」呼ばわりされているが、こちらは大抵、本能に忠実すぎるエロでゲスな彼に対する蔑みの言葉である。
洗脳については、自身の愉悦のためにエロい方向へ持っていきがち。
- メタモワーム
洗脳支部所属の魔物で、ずんぐりしたイモムシ型の魔物。
ヒュプノアイに比べると常識的な性格だが、洗脳についてはエロ嗜好が薄いぶんガチ寄りのこだわりを持っている。
ただしどうにも不器用なため、そのこだわりを上手く再現できたことは無い。
- シャリ―
魔王軍が捕らえた冒険者マリーを元にメタモワームが作り出した複製体。
「シャドウマリー」略して「シャリー」と呼ばれている。
魔物開発支部に無断で製造する、というルール違反のため廃棄されそうになったが、メタモワームの必死の嘆願で処分を免れた。
このためメタモワームには忠実だが、処分騒ぎの際に自己保身のためアッサリ見捨てようとしたヒュプノアイには塩対応。
余談として本物のマリーは洗脳した上で暗殺任務を与えられ解放されたが、(恐らく、エロ目玉のせいで)おかしな方向に暴走した。
魔改造支部
- スタァゼ・メタ
魔改造支部長を務める魔物。
体格の良い紳士、といった外見だが、頭部は目鼻がなく歯がむき出しになっている異形。
互いの美学が全くかみ合わないヒュプノアイとは犬猿の仲で、顔を合わせると「薄汚れた水晶体」「歯ぐき」と罵りあう。
人間サイド
- メリシャ
冒険者協会「勇者級」認定目前と噂される期待の女性冒険者。
快活で確かな実力の持ち主だが、魔物たちの間では詰めの甘さにも定評がある。
基本的には勇者らしい前向きでくじけない精神の持ち主だが、出番の多さに比例してエロトラップの被害に遭いまくった結果、露出癖に目覚めてしまった。
また承認欲求モンスターな一面があり、後輩冒険者から素直な賞賛を浴びた時には(心理描写ではあるが)女の子がしてはいけない類の表情を浮かべたりする。
- ギウス
ソロで活動している男性冒険者。
剣とメイスを武器にしているが、素手でも竜種を倒せるほどの異常な強さの持ち主。
更には「多種多様な毒をひとまとめにブチこんだ食事を食わされても平然としている(盛られたこと自体に気づかない)」など、もはや人間なのか疑わしい超スペックを誇る。
一方でとんでもない天然ボケ気質のお人好しであり、つきまとって散々に妨害を働いてくるムナ(魔物カオスピード)の正体にも、妨害をされている事にも全く気付かない。
- ルミナイーラ姫
ルクセン王国の姫君。企画段階だが、魔王軍の拉致標的候補に選ばれている。
この噂を聞きつけた魔王軍の各部署が色めき立ち、各自さまざまな”活用案“を提示してしのぎを削る事となる……
が、あくまで企画止まりだったため結局実行されず、本人は蚊帳の外であった。
- ディム&リズ
「白金の双翼」というパーティ名をもつ、男女コンビの凄腕冒険者。メガネイケメンの魔術師ディムグリムと、凛々しい女剣士のリーズベッド。冒険者としての息はピッタリだが、感情面では大きなすれ違いがあり、ディムを異性として意識しているリズに対し、ディムの方は「リズは尊敬するかけがえのない仲間」と曇りのない目で力強く言い切って憚らないため、リズをやきもきさせている。
- 変化の杖
第10話で登場した、憐憫卿謹製のマジックアイテム。洗脳魔術を応用し、変身先の姿形がもとと大きく違っても、違和感なく身体を動かせる仕組みとなっている。変身先は特に指定されてるわけではないが、作中でテスターを務めた魔物たちは、なぜか皆「人間の女性」に変身したがり、憐憫卿を不思議がらせている。本作におけるトラップやアイテムは1エピソード限りの登場がほとんどだが、これは演出映えするためか、その後も継続的に登場している。