『魔のものたちは企てる』の主人公。
種族はサキュバスだが、第三話までは後述の理由から小悪魔(インプ)と偽っていた。
概要
魔王軍幹部“憐憫卿”ゼゼ・シュ・ガズノォムの助手を務めるサキュバス。
憐憫卿の主な仕事は「冒険者を苦しめるトラップの開発」であり、そのアイディア出しの手伝いや、時には体を張ってトラップの実験台をつとめる。
外見や性格など
常時、気だるそうなジト目の表情を浮かべており、態度や口調も淡々と事務的。
普段の姿は「尖った耳」「第三の目」「ヤモリのような尻尾」のついたスレンダーで小柄な少女だが、これは上記の「インプであると偽っているときの姿」であり、サキュバスとしての本来の姿になると、ここに角と翼が追加される。
ただし作中では、正体を明かした後も角と翼は出していない(インプの)姿が基本である。
性格は外見通り淡々としており、上司である憐憫卿へのツッコミ役。
作品がエロコメ傾向のためいわゆるエロトラップの実験台になることも多いが、サキュバスゆえかエロ耐性は高く、触手攻めにされても一切表情が変わらない。
一方で「予想外の事態」には意外と弱く、ホラー展開に巻き込まれた時などは、普段のクールな態度が一転して作画崩壊レベルの泣き顔になることも。
また細身で小柄な体形ながらとんでもない大食漢であり、大柄な魔物がギブアップする量の食事を平然と食べ尽くすフードファイター。
とはいえ太らない体質というわけではなく、とあるエピソードで憐憫卿が魔王軍各部署からのワイロ攻勢(すべて食べ物)を受けた際は、代わりに全て食べたことでボールのような肥満体になってしまったことも。
経歴
元々は魔王軍のサキュバス支部に所属していたが、サキュバスとして全く成績をあげられないお荷物だったことでクビとなり、身分を偽って憐憫卿の助手にもぐりこんだ。
というと、ありがちな「エロ行為が苦手なポンコツサキュバス」を想像するところだが、レツェの場合は前記の通りそうした行為自体に忌避はなく、その理由はかなり斜め上のものであった。
まず、この世界のサキュバスは、魔王軍の一員ではあるが「エロ目的で召喚した人間に気に入られて、契約して継続的に呼んでもらう事で長くじっくり精気を得る」という、いわば「人気商売」を行っている種族である。
呼んだサキュバスが召喚者の好みにあわなければ「チェンジ」を宣言することもできるなどサービスは手厚く、従って「召喚された際の第一印象」は特に重要なのだが……
レツェは性的アピールの薄いスタイルに加えて「顔面の筋肉が死んでる」といわれるほど笑顔が苦手(※1)であるため即チェンジされてしまって本契約に行きつけず、成績はいつもドン底であった。
挙句の果てに、「要は精気が取れればいいんでしょ」とばかりに呼び出されるなり召喚者を殴り倒して気絶させ、本番ナシで精気だけ吸い取ってくる(※2)という暴挙にでてしまう。
上記の通り人気商売、継続して呼んでもらわねば話にならないサキュバス稼業においてこの暴挙は論外の極みであり、当然ながらクビになった結果、憐憫卿の助手へと流れつくこととなる。
※1 引きつり笑いと半笑いと邪悪な嘲笑のミックスのような、何とも言えない表情
※2 この世界のサキュバスは、額にある第三の目から局部にビームを発射することでも吸精が行える。