概要
略称はウイポ。
タイトルの「ウイニングポスト」とは、英語で競馬場のコース内の決勝線の延長線上の内柵側に立てられた板状の鏡である「ゴール板」を指す。
馬が重なり合って入線した際に内側から見た像を鏡に写しこむことによって、どの馬が勝ったかを判定する際の参考としている。
プレイヤーが牧場経営者兼馬主となって競走馬を生産・育成し、出走・繁殖入りさせることで血統をつないでいくことを目標とする。
1993年に第1作目が発売され、2023年現在本編のナンバリングとしては10作がリリースされている。
年が変わるごとにマイナーバージョンアップされた作品が発売されるため、シリーズ作品数は多い。
スマホゲーム(『100万人のウイニングポスト』)としてもリリースされている。
ウイポ4マキシマム以降は、同じくコーエーから発売されている騎手シミュレーションゲーム『ジーワンジョッキー』シリーズとデータ互換機能がある。
ジーワンジョッキーにウイポで育てた自分の馬を登場させたり、ウイポにジーワンジョッキーで育てたプレイヤー騎手を登場させることができる。
また2001年にコーエーから発売された『ホースブレーカー』は、ウイポが馬主視点であるのに対しこちらは調教師視点となっているという点で異なっていた。
なおホースブレーカーは1作のみで続編は発売されず、ウイポとの連動機能もない。
他作品との比較
同時期に発売された『ダービースタリオン』(ダビスタ)シリーズとよく比較される。
ダビスタシリーズではライバルとなる競走馬(基本的に実名であるが、「III」以前の初期の作品では変名を用いていた)が何度も若返りループする(ゲーム上のライバルは一部の例外を除いて実在馬となる)のに対して、本シリーズはライバルたちも年を取り引退し、繁殖入りするのでゲーム全体として世代が入れ替わるのが特徴である。
そのため世代が進むと実在馬が出てこなくなる。
登場人物・馬名
第1作では馬主・騎手・調教師・プレイヤー周りの人物など、全員の架空の人物・組織が登場していたが(モデルとなる実在人物が存在すると思われるキャラクターもいる)、ウイポ2ファイナル97では一部騎手が実名化された。なおエディットモードが存在する作品では馬主・騎手・調教師などを実名に変更してプレイすることは可能である。また競馬評論家の須田鷹雄氏など、実在人物がそのままゲームに登場している例もある。
競走馬については現在は実在馬は基本実名で登場するが、以前の作品では一部の繁殖牝馬は架空の名称で登場していた(ウエストフラワー、トキアマゾン、エーグループ、メイジノーベル、シーキングザダイヤなど。最後はモデル馬の産駒の名前になってしまった)。
開始年度
ウイポ6までは実在馬が引退して数年後からスタートしていたが、『7』以降は過去の年代からスタートしてプレイできるようになった。『7』では1984年、『8』では1982年、『9』は最初のナンバリングでは1991年のみだったが、2021年版からは1984年・1998年・2005年が追加、2022年版ではさらに1976年・2012年が追加。『10』では1976年スタートがさらに掘り下げ、シリーズ最古となる1973年からのスタートが可能となった。『2025』ではこれがさらに塗り替えられ、1971年からのスタートとなる。もちろん実在馬がすべて引退した近未来からスタートすることもできる。実在馬に混じりながら競走馬を育成できる他アイテムを使って実在馬を所有することもできる。ただしレースカレンダーは発売年度のものが使用されるため、「メジロラモーヌが秋華賞を勝って牝馬三冠達成」「弥生賞ディープインパクト記念がディープインパクト出生前からその名前で開催(近作品では年代によって名称が編集されるようになっている)」といった現象も発生している。
なお現役引退年度を史実より遅らせたり、予後不良が発生したりすることによって、当該馬の子孫である実在馬が登場しなくなってしまう現象が起こる場合もある。その現象をゲーム内では「ロスト」と呼ぶが、ウイポ9 2020より「引退示唆」という機能が追加され「その年の年末に引退しないとロストが発生する」馬に印が付くようになった。
スーパーホース
固定の名前で登場する、能力の高い本作オリジナルの架空競走馬。
シリーズが進むにつれ、同じ名前のスーパーホースでも血統が変更されることがある。
また近年ではスーパーホースの添削が行われるようになった。
関連項目
コーエーと合併した同社の『ギャロップレーサー』シリーズは『ジーワンジョッキー』の競合作品であった。
本作のスーパーホース名の一つ。
競走馬繋がりの作品監修としてシブサワ・コウが関わっている。