金太郎とは―
…である。
概要
※本項では 2.を扱う。
日本の有名な童話の一つ。日本の昔話における三大太郎(桃太郎と金太郎と浦島太郎)の一人に挙げられ、その特徴的な容姿から高い知名度を誇る。金太郎飴という菓子の名前にもなっている。
しかしながら、その物語の筋立てを覚えている人は少ない。『トリビアの泉』で調査したところ、4700人中67人、1.4%しか完璧にストーリーを覚えている人がいないという結果が出た。
auのCMでも、金太郎(演:濱田岳)が、桃太郎と浦島太郎に「オレが何やったかしらないだろ?」と自嘲するネタまである始末。また、『妖怪ウォッチ』でも「妖怪むかしばなし」で唯一取り上げられなかった。
ウラタロス「でもさ、桃太郎と浦島太郎はあらすじを言えるけど金太郎は言えないんだよね」
モモタロス「確かに言われてみれば…」
キンタロス「金太郎と言や鉞担いで熊と相撲取って…アカン、それまでや…」
(イマジンあにめ3より)
大筋の物語
とおい昔、足柄山に金太郎という赤子がいた。山姥に育てられた金太郎は、母である山姥をよく助け、山の動物たちと遊び、優しく元気に育っていった。金太郎は特に相撲を好み、熊と相撲をとっても勝って見せるほどの大力を身に付けていったという。
そんなある日、鬼退治のために都へと上っていた源頼光という侍が足柄山の峠を通りかかる。そこで金太郎親子と出くわし、金太郎の力量と人間性を見込んで自身の家来にと誘った。
こうして金太郎は立派な侍となるべく、頼光とともに都に上った。そして坂田金時と名を改めて、源頼光の四天王として見事大江山の鬼を退治したという……。
全容が知られない理由
金太郎の物語や伝承は数多く、伝承ごとに細かい部分で多くの差異が見られる(金太郎の父親は雷神や龍だったりする)。
ただ、足柄山で育ったこと、「金」と書いた腹掛け一枚だけを毎日着用して元気に過ごしていたこと、熊をはじめとした動物と遊んでて育ったこと、相撲が大好きなことなどは多くの伝承で共通している。
後半期を忘れがちなのは、「英雄なのに誰かの『家来』になるのはつまらない」「家来になって以降の展開がダイジェストで済まされる」「鬼退治なら桃太郎の方がよほど有名」などの要素があるからかだと思われる。
とはいえ、強い子に育ち有能な人物に見込まれて出世する事から金太郎の話はそんなに悪いわけではない。
死因は病死である。
『まんが日本昔ばなし』で紹介された際にも、熊に勝った所で終わっている。そりゃ日本人の99%が後半を知らんわけだ…。
一応、頼光四天王になった後の話も実は放送されている。もっとも、そこでの主役は渡辺綱で金時はチョイ役だが…。
なお、金時が属する頼光四天王が対峙した妖怪は酒呑童子、茨木童子、土蜘蛛と有名どころが多い。
また、桃太郎は室町時代に成立したのに対し、金太郎が活躍した(とされる)時代は平安時代である(そもそも上司の源頼光が活躍したのが平安時代である)。
容姿
ほとんどの場合、金太郎は元気いっぱいの男の子として描かれる。
頭頂部を剃ったものの、髷を結わずにそのままにしている大童(おおわらわ)という特徴的な髪型に、真っ赤な腹掛け(はらかけ)をしている。場合によっては体は真っ赤で、鉞(まさかり)をかついだ姿で表されることもある。置物などで見られる金太郎は熊にまたがっていることが多い。
五月人形は金太郎をモデルにしているとも言われ、武将姿は四天王の一人になった金時の姿とも。
この影響で金太郎がモデルのキャラクターは斧や鉞で武装している事が多い。
母親について
日本の三大太郎の中でも唯一、母親が登場する。金太郎の母にも様々な説があり「金太郎の実母」「金太郎の乳母」「実母だが山姥」等がある。
何故山に母子だけで住んでいるのかについても諸説あり、「何らかの理由で逃れて足柄山に住み着いた」といったものがある。いかなるパターンでも金太郎の父親は誰なのかについては語られる事がほぼない。
この為、誰かの落胤説もあるがはっきりしない。
金太郎をモデルにしたもの
金太郎をモデルにしたキャラクター
- サカタ・ザ・ゴージャス・キンタロウ(THE MOMOTAROH)
- 遠山金太郎(テニスの王子様)
- キンタロス(仮面ライダー電王)
- キンタロニャン(妖怪ウォッチバスターズ)
- オタスケキンタ(タイムパトロール隊オタスケマン)
- 戦桃丸(ONEPIECE)
- 金太郎(桃太郎伝説)
- 矢島金太郎(サラリーマン金太郎)
- 坂田銀時(銀魂)
- 黄金の戦斧ゴールディー(クイーンズブレイドグリムワール)
- キントキドウジ(ペルソナ4)
- カラクリ怪人(バトルフィーバーJ)
- 坂田金時(Fateシリーズ)
- 高杉真吾/グリーンツー(超電子バイオマン)
- 皇牙獣キンタローグ・ベアー(バトルスピリッツ)
- きんたろう(にゃんこ大戦争)(にゃんこ大戦争)
…など
金太郎が正式名称になっているもの
…など
金太郎が愛称になっているもの
- 「ECO-POWER 金太郎」(JR貨物 EH500形電気機関車)
- 金太郎ふじみライン(静岡県道365号足柄峠線)
…など
関連イラスト
関連タグ
きんぴらごぼう:名称の由来は坂田金時の息子である坂田金平に由来する。
石破茂:内閣総理大臣(首相)にもなった政治家。父親の石破二朗は金太郎と名付けようとしていたが、妻(茂の母親)の石破和子の猛反対で取りやめにし、吉田茂にあやかって命名した。