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フィッシャー・タイガー

ふぃっしゃーたいがー

フィッシャー・タイガー(FISHER TIGER)とは、少年漫画『ONE PIECE』に登場した冒険家及び海賊である。
目次 [非表示]

このタイヨウの海賊団は『解放』と『自由』 それ以上の意味は持たねェ!!!


行くぞお前ら…

こいつは必ず 故郷へ送り届ける!!!


おれは…… 自分の心の奥に棲む“鬼”が ……一番恐い………!!!


概要

魚人街出身のタイ魚人冒険家。同じ魚人街の顔役だったジンベエアーロンからは「アニキ」、「大アニキ」、「タイの御頭」と呼ばれ尊敬されていた人物。


15年前に単独で世界政府の本拠地・聖地マリージョアを襲撃し奴隷解放を行い、世界政府に指名手配される。

奴隷解放後は解放した奴隷やタイガーに賛同する魚人&人魚達と共に敵との戦闘において不殺を貫くタイヨウの海賊団を結成し、海上戦の強さから世界中に名を轟かせた。

傲慢な性格の上に男を嫌っている王下七武海ボア・ハンコックをして敬意を評されるなど救われた奴隷達からは英雄として尊敬を集めている。


プロフィール

本名フィッシャー・タイガー
年齢享年48歳
身長520cm
懸賞金2億3000万ベリー
所属タイヨウの海賊団初代船長
所属船スナッパーヘッド号
出身地偉大なる航路 魚人島 リュウグウ王国 魚人街
種族タイ魚人
誕生日11月5日(フッシャータイガー
星座さそり座
血液型S型RH-
好物タイ焼き
初登場単行本63巻 第620話『憧れの遊園地』
CV石井康嗣

人物

容姿

タイの魚人らしく赤みがかった肌が特徴で、ジンベエやアーロンよりも巨漢。タイヨウの海賊団結成後は胸にタイヨウのシンボルを刻んでいた。


性格

荒くれ者が集う魚人街の出身だが非常に度量が広く、自身が魚人街に入るまで街のリーダー格だったジンベエを始め、粗暴な性格のアーロンや卑怯者のマクロからも尊敬を向けられるカリスマ性を持つ。

内心は(後述の理由もあり)人間を一切受け入れられない心情でも、人間の血の輸血を断る時まで決してそれを表に出すことはなく、その際にも人間のすべてが悪いものではないと語り、その上で人間に対する憎しみを次の世代へと受け継がせてはならないと遺した。


戦闘能力

海軍か?

フィッシャー・タイガー

魚人族故に人間よりも基礎戦闘力が高く、かつてはジンベエアーロンらと戦って実力で親分となった経緯を持ち、少年期からその強さの片鱗を見せている。

また「赤い土の大陸」を素手でよじ登り、単騎でマリージョアを襲撃し奴隷解放を成功させただけあって腕力は強かったようだ。

他にも、銃撃されて命に関わる程の出血を伴いながらも単騎で海軍少将を一蹴りにし、他の海兵を薙ぎ倒して戦い続けられるほどの生命力の持ち主でもある。


“魚人島の英雄”の壮烈なる生涯

奴隷解放~タイヨウの海賊団結成

15年前、訳ありで長い間留守にした魚人島へ帰還したタイガーは竜宮城へ向かい、ネプチューンオトヒメマリージョアにいる天竜人の奴隷たちを解放することを宣言。そして「赤い土の大陸」を素手でよじ登ってマリージョアに到達すると、力の限り暴れ回って奴隷たちを解放。魚人族及び人魚族に加え、長年魚人族を虐げてきた人間の奴隷たちも差別することなく解放し、後に王下七武海となるボア・ハンコックゴルゴン三姉妹たちはタイガーに感謝することになった。


事件後、海軍本部から追われる身となったタイガーは解放した魚人や人魚に加え、事件を聞きつけ海上に駆けつけたジンベエアーロン一味たちと共にタイヨウの海賊団を結成。元奴隷の烙印を消すべく構成員全員にタイヨウのシンボルを刻んだ。

タイヨウの海賊団は海戦における驚異的な強さを見せながらも、タイガーの方針から戦闘において敵への不殺を貫く異質の海賊団となり、海にその名を轟かせた。


12年前、航海の途中で元奴隷の人間の少女コアラを故郷に送る仕事を頼まれ、彼女の故郷である偉大なる航路フールシャウト島に送り届けた。

しかし、政府と取り引きをした島人に裏切られて通報された事でその動きを察知した海軍本部中将ボルサリーノ指揮下の少将ストロベリーの部隊に襲撃され瀕死の重傷を負ってしまう。

  

人間への葛藤

タイガーは出血多量で輸血が必要な状態だったが、 「入れるな!!!そんな血で生き永らえたくはねェ!!!」 と頑なに輸血を拒む。

確かに治療をしていた船は海軍から強奪した軍艦で船員の中にはタイガーと同じ血液型の者もいないため、輸血できる血液はすべて人間のもの。そうはいっても魚人と人間の血液は成分的には同じであるにもかかわらずそれでもタイガーが輸血を拒んだのは、彼の心情の問題であった。


「おれは!!! 奴隷だった!!!」


そこで船員たちに語られたのは、かつて消息を絶った時に天竜人に奴隷とされていた事実。

それ以来、人間の狂気と差別意識を知ってしまったタイガーは平和を望むオトヒメの思想の正しさを理解しながらも、人間への恨みが消えず、「体がその血を拒絶する」と例えた。

 

しかし人間を憎悪していてもその和平を望む心は本物。タイガーはコアラのように何も知らない純粋な子供たちが次の世代を担い魚人島を変えられる様に「魚人島には何も伝えないこと」を仲間たちに願う。

 

「──だから頼む!!お前らは島に何も伝えるな!!おれ達に起きた“悲劇”を!!人間達への“怒り”を!!」


人間にも優しい者は一杯いるのだから、自分達の様な死んで行く者が恨みを残すべきじゃない。頭では分かっていても、彼自身は心の奥の「鬼」が人間を憎み身体がその血を拒絶する。

人間との和平を望む意思をコアラや魚人島の子供達などの次の世代に託すことはできても、自分ではもうそれができなかった。


フィッシャー・タイガー 英雄の叫び

「おれはもう…!!! 人間を……!!!愛せねェ………!!!」


当時の船医にして同じく元奴隷のアラディンから 「お頭っ!!何を言おうと解放して貰った全ての奴隷達にとって…!!あんたは一生の大恩人なんだ!!! 偉業を成した“魚人島の英雄”なんだよ!!!」 と聞かされると、 「嬉しいねェ………」 と一声呟き、48歳にしてそのまま息を引き取った。

自分の中に芽生え、深く根差した人間への悪感情と、それでも「魚人と人間の和平」を望む心。タイガーは最期まで葛藤し続けたのである。


死後

魚人島で元々探検家として憧れの存在だった事や天竜人からの奴隷解放という偉業を達成した事から、現在も魚人島民や解放された奴隷達に英雄視されており、方法は違えど共に魚人差別撤廃に尽力した偉人としてリュウグウ王国王妃オトヒメとは並び称される。


残るタイヨウの海賊団のメンバーのうちジンベエアラディンはタイガーの恨みを残すなという意志を継いで魚人島の変革や保護に動いたが、アーロンは怒りと悲しみのままに無謀にも単身で海軍を襲撃し、返り討ちにあって逮捕されてしまう。タイガーの死に関する取り調べに際しては「(タイガーが)拒否しなきゃ生きられた」「魚人の血液さえあればフィッシャー・タイガーは死ななかった」「人間があの人を死に追いやった」としか言わなかった結果、海軍側がアーロンの証言を「人間に献血を拒否されたので失血死した」と解釈して発表してしまい、オトヒメの活動に大きな支障を残すことになった(説明不足に関してはタイガーの名誉を守るために敢えて真相を話さなかったという事情があった)。

またアーロン本人もジンベエの王下七武海加盟後に釈放されたものの、人間嫌いを矯正する気は微塵もなく人間をより一層憎み迫害する道を選ぶことになる。


また作中では、人間を愛そうとしたが奴隷としての過去から愛せなかったタイガーと違い、いわれの無い悪意から人間を憎む者も台頭する事態になった。


FILM GOLD

映画オリジナルキャラのギルド・テゾーロも同じく天竜人の奴隷だった事が明らかとなった。これでタイガーによって解放されたことが判明した作中人物はボア・ハンコックボア・サンダーソニアボア・マリーゴールドゴルゴン三姉妹コアラアラディンに続く7人目となる。

小説版によると自分を奴隷から解放してくれたタイガーに対してテゾーロなりに感謝しており、天竜人をはじめとする世界政府中枢と深い関係を持っているにもかかわらず、彼の国「グラン・テゾーロ」においては魚人差別が根付かないように配慮していた。


備考

赤い大陸をよじ登ってマリージョアで奴隷解放の襲撃・戦闘をこなすスタミナっぷりだが、世界会議時でなかったのは運が良かっただろう。実際、ルフィがワノ国でカイドウに立ち向かった当時、マリージョアでは世界会議の最中に革命軍が神々の地を襲撃し、海軍大将が応戦していた。タイガーが襲撃した日が世界会議時ならば護衛の海軍大将に討死されていたかもしれない。

マリージョアには革命軍も恐れる神の騎士団(おそらくは神々の地の自警団)もあり、さらにはサイファーポールイージス0 (CP0)という殺し屋用心棒も存在するため、もしタイガーがこれらと応戦しつつ奴隷解放できたならば、主人公補正なみの激強運っぷりだろう。



関連タグ

ONEPIECE

海賊 冒険家 奴隷 人種差別

魚人族 タイ 兄貴 英雄 救世主


魚人島

リュウグウ王国 オトヒメ

魚人海賊団 タイヨウの海賊団 ジンベエ アーロン アラディン はっちゃん マクロ一味


コアラ

ゴルゴン三姉妹(ボア・ハンコックボア・サンダーソニアボア・マリーゴールド)

ギルド・テゾーロ

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