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概要


ONEPIECE』の劇場版第10作。

"海賊王ゴール・D・ロジャーや"白ひげ"エドワード・ニューゲートらとしのぎを削り合った大海賊"金獅子のシキ”率いる金獅子海賊団と主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味との戦いを描いた作品である。


原作者尾田栄一郎氏が初めて製作指揮を執った映画として注目を集めた作品で、尾田氏は一度考えたシナリオ(クリスタル航海記(後述))を捨てて一から書き直した(そのため、当初はこれまで通り3月公開の予定だったのが9ヶ月も遅れてしまった)り、彼の希望で監督に境宗久が起用されたり、劇場配布用にロジャー全盛期の話を収録した0巻を製作するなど、相当な気合いの入れ込みようであった(当初本人はその気がなかったが、「主題歌がMr.Childrenだったら」という条件の下、それが叶う事を信じて製作をしたとのこと)。なお、それらの努力が功を奏したのか、前売り券の売り上げは36万3532枚、興行収入はワンピース映画の中で当時の歴代最高記録を更新し(現在は歴代5位)、実に前作の5倍以上の金額を叩き出した


ストーリー中の時系列がほぼ明らかになっている数少ない作品であり、スリラーバークを出航してから再び赤い土の大陸に辿り着くまでの数日の間に起こったことが描かれていると考えられる。


なお、この作品は、尾田栄一郎が0巻に『ルフィの17歳最後の冒険』とコメントしている通り、『サバイバルの海 超新星編』では最後の劇場版作品となった。(厳密には次作が最後だが、次作は番外編として見られることが多い)

その後、原作では公開から8ヶ月後の2010年8月より、『最後の海 新世界編』に移行、ルフィの年齢は19歳に変更された。(アニメでは、1年後の2011年10月より移行)


その後、2012年12月に、『最後の海 新世界編』では最初の映画となる『ONE PIECE FILM Z』が公開された。(こちらも尾田栄一郎が本作ほどではないものの、総合プロデューサーとして映画に関与している)


本作公開以前のアニメ映画は毎年放映されるが故の上映期間の短さや子供向け作品・限られたファン層に向けた作品が殆どだった事もあり、興行収入が伸び悩む作品が多く(実際、当時はほぼジブリ一強であり、次点でポケモンの40〜50億円台、ドラえもんコナンも当時は30億円を超えれば歴代トップクラスだった)、アニメ映画の立ち位置は非常に低いものであった。

しかし、本作の公開以降、0巻商法を始めとする客を呼び込む要素が確立された事により、アニメ映画市場は一気に巨大化する事になった。

その為、現在でも続くアニメ映画の記録的ヒットの火付け役と評する声も多い。

更に本作公開直後は原作単行本の部数もランキング200位以内に既刊全巻がランクインするなど部数を大きく伸ばし、集英社の株価にも大きく影響を及ぼした。


あらすじ

偉大なる航路で航海を続ける主人公ルフィ率いる麦わらの一味に東の海の島が次々襲われているという情報が入る。東の海出身者が顔色を変えるその矢先に空を飛ぶ巨大な海賊船に遭遇し、航海士ナミはサイクロンが迫っていることを察知。ナミの助言によってサイクロンを回避することができた金獅子海賊団の提督シキは優れた航海術を持つナミに目をつけ、麦わらの一味を自身のナワバリである「メルヴィユ」まで誘導した後にナミを誘拐。一味はシキの能力によってメルヴィユ内で離散させられてしまう。また一味は各自でメルヴィユを冒険する中で現在のメルヴィユの実態と、シキが東の海襲撃の犯人であることを知る。

こうして麦わらの一味はナミを取り戻し、東の海も守るべくかつてロジャーや白ひげと渡り合った伝説の海賊"金獅子のシキ"との戦いに挑むことになる。


キャラクター

麦わらの一味

本作が劇場版初登場。


原作からのキャラ


オリジナルゲスト


スタッフ


連動企画

2009年11月15日より4週に渡って本作と連動したアニメオリジナルエピソード「金獅子の野望編」が制作され、ゲストとして矢口真里ヨーコ役で出演した。


余談

本作に「海賊」役として出演した、青野武は、シリーズの主要キャラであるルフィゾロナミウソップ以外では、全ての劇場版シリーズに様々な役でゲスト出演していた(簡単に言えば、彼は常連ゲストである)が、2010年5月末に入院する事になったため、シリーズの持ち役であったジュラキュール・ミホークを降板するなどして活動をやめたが、その2年後の2012年4月10日、「多発性脳梗塞」により死去したため、ONE PIECEシリーズに出演したのは、本作が最後となった。


アニメ映画において映画ドラえもんのおもちゃのような入場特典は珍しくないが、本作の入場特典として、尾田栄一郎による0話が収録された0巻が登場。

0話そのものは、入手困難を予測してか映画公開当時の週刊少年ジャンプ2009年53号に掲載される処置もされたが、0巻そのものの入手が難しいと思われたこと、「原作は好きだが、原作者の関わっていないこれまでのアニメや映画にあまり興味を持っていなかった」原作ファンにも大きく注目され、劇場には初日から大勢の観客が押し寄せ、チケットを買い占めた転売ヤーが、0巻の品切れ時にネットでチケット以上の値段で売ろうとするといった問題も発生したほど。


これが日本映画業界に与えた衝撃は大きかったようで、以降、『BLEACH』『HUNTER×HUNTER』『FAIRYTAIL』『実写版鋼の錬金術師』など日本漫画原作の映画化の際、原作者による書き下ろし漫画・設定画をまとめた小冊子が付属することが日常的になり、先の転売ヤーの買い占め問題も含めて「0巻商法」とも言われるようになった。


その後、2012年にキャラクターブック『ONE PIECE BLUE DEEP CHARACTERS WORLD』にて0話は再録された。


  • クリスタル航海記

本作の前身にあたるシナリオ。尾田栄一郎先生曰く、「ナミの知られざる過去が明らかになるなど、複雑な人間事情が絡み合う感動物語だった。」とのこと。しかし、尾田先生が「少年をワクワクさせるものにしたい。」と考え直し、現在のシナリオになったそうである。本作でナミにフォーカスが当てられている点や麦わらの一味の映画限定の衣装が極道のようなデザインである点などはその名残かと思われる。

なお、シキがラスボスとして立ち塞がることは当初から決定事項だった。


関連タグ

劇場版ONEPIECE FILMシリーズ


ルナミ:この作品で一躍有名になったルフィとナミのカップリング。

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