「残念ながら… 船の査定は まじめにやった」
「天竜人に逆らうな 子供でも知っとるぞ」
概要
ウォーターセブンの船大工で造船工場「ガレーラカンパニー」1番ドック大工職職長。
だがその真の姿は世界政府付属機関である諜報機関サイファーポールのメンバー。
それも「政府に非協力的な市民」を秘密裏に暗殺する権限を与えられた"殺し屋集団"CP9の諜報部員であった。ちなみにメンバー内では最年少である。本当は彼よりも若いメンバーは居たには居たが。
プロフィール
本名 | カク |
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異名 | 山風(ガレーラカンパニー潜入時) |
年齢 | 23歳→25歳 |
身長 | 193cm |
所属 | CP9諜報部員→CP-AIGIS0諜報部員、元ガレーラカンパニー1番ドック大工職職長(潜入任務) |
悪魔の実 | ウシウシの実 モデル“麒麟ジラフ”(動物系) |
能力 | 六式 |
道力 | 2200(2年前) |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 東の海 |
修業地 | 偉大なる航路 グアンハオ |
誕生日 | 8月7日(8←は,7←な) |
血液型 | X型 |
好物 | バナナ、カステラ |
CV | 置鮎龍太郎 |
人物
長い真四角の鼻とチョッパーやペローナのようなパッチリした目、いつもかぶっているキャップ(2年後はハットをかぶっている)、そして何より一人称が「わし」だったり、語尾が基本的に「○○じゃ」だったりと老人っぽい口調が特徴的な青年。
髪型は短い金髪だが、鼻が長いというだけでよくウソップと間違えられた(特にルフィには)。
鼻の長さはウソップとほぼ同じだが、鼻の先端も角張っているため彼より僅かに短いらしい。
明るく陽気な好青年と思いきや、諜報員としては極めて冷静沈着で忠実に職務をこなす。まるで別人のような変わりようだが、彼の好青年ぶりは決して演技ではない。
同僚のジャブラとはあまり気が合わないようだ。
なおゾロとの戦闘中、草食動物呼ばわりされた事に対し「どちらかと言えば肉の方が好きじゃと言うとろうが!」と言っていたが、後に判明した好物はバナナとカステラであった。
ちなみにバナナは一応野菜にあたる。
戦闘能力
「やかましい! わしはキリン気に入っとるんじゃ! キリン大好きじゃ」
悪魔の実 | ウシウシの実 モデル“麒麟ジラフ”(動物系) |
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能力 | キリンに変身できる |
エニエス・ロビーに帰還した際にスパンダムから手渡された悪魔の実を口にして、キリンに変身できる「キリン人間」となった。
長い手足や首は相手からの攻撃対象にされやすく、一見すると弱点にもなりかねないが、それを自由に動かせるだけの筋力も獲得しているので見た目ほど隙だらけではない。
むしろその首を振り回して周囲を薙ぎ倒したり、そのリーチから生み出される遠心力を利用して攻撃の威力を高めたりできる。
獣型ではごく普通のキリンの姿だが、人獣型に変身した場合は自身の鼻の形状が反映されてか、全身が箱のような四角形で構成されている。その外見はゾロが思わず「かっこ悪っ!!」と叫んでしまうほどアレな姿。
そして後述の技を見ればわかるが、明らかに普通のキリンとは異なる珍妙な特徴も得ている。
そのため、「そんなキリンいねェ」とか「何の生き物だ あいつは一体…!!」、「どんな仕組みだおめェの体は!!」などとツッコまれた場面も。
なお「キリン人間」という能力は同僚ジャブラのツボだったらしく、初見の際「その能力最高だ!!」と大笑いされ、以降も散々バカにされている。
が、カク本人は(本心なのか強がりなのかは不明だが)「わしは気にいっとる」「キリン大好きじゃ」と割と前向きに受け入れている。
ゾロと戦った際はほぼぶっつけ本番に近い状態だったため、完全に使いこなす事はできず、意図しない形態に変身して戸惑うシーンも。
しかし持ち前の機転と身体能力を活かして即席ながらも多彩な技を編み出し、さらに「首を押し込めると手足を伸ばせる」事も判明。
その際「わしは不測の事態も好機(チャンス)に変える戦闘のプロ!!」と豪語しており、それを証明するかのごとくゾロを防戦一方に追い込むほどの猛攻を繰り出した。
基礎戦闘力
2年前の時点では、ロロノア・ゾロ(エニエス・ロビー編時点)と渡り合う実力を誇り、体術のレベルも道力の数値上はCP9の中でナンバー2。
しかし、2年後の戦闘描写はないため、実力は不明。
覇気
武装色・見聞色の覇気を修得しており、公式で六式は覇気の修業と類似した鍛錬により実現するとされている。
六式
六式全てを修得しており、さらにその派生技も操る。
剣術
「悪いが 四刀」
二本の刀(長ドス)を主たる武器とする剣士で、基本的に逆手で持っているのが特徴。しかし二刀流ではなく、両足から放たれる嵐脚も併用した「四刀流」である。
その剣術はゾロと真正面から切り結べるほど高い実力を誇り、本人曰くCP9随一。
技
- 嵐脚 ”白雷(はくらい)”
上空から相手へ向けて巨大な斬撃を打ち下ろす。
威力はゾロの”七十二煩悩鳳”と相殺する程度。
- 嵐脚 ”乱(らん)”
一発一発が床をかち割るほどの威力があり、状況によってはそのまま床が底抜ける事もある。
- 嵐脚 ”周断(あまねだち)”
キリン人間の人獣型のリーチとパワーを最大限に活かして繰り出される「最強の嵐脚」であり、その威力は司法の塔を真っ二つに両断してしまうほど。
威力には自信があったようで、「阿修羅」を発動させたゾロとの最後の撃ち合いでは「さっきのデモンストレーションとは訳が違うぞ!!」とも豪語していた(結局あっさり破られてしまったが)。
- 嵐脚 ”線(せん)”
CP9の新入りとして登場したネロも使用していた。
- 鼻銃(ビガン)
岩に四角い穴を穿ち、ゾロの斬撃と真正面から張り合うほどの威力を誇る。
どこぞのそげップより凄い鼻である。
- 鎌麒麟(かまキリン)
- 鉄塊 ”無死角(ムシカク)”
「四角なのに 死角無し」
「うるせェよ!!!何やってんだてめェ!!!」
仮にも戦闘中なのにふざけているようにしか見えず、しかもその格好のままシャカシャカと手足を動かすカク。
これには思わず「だから戦う気があんのかよ!!?」とツッコむゾロだったが……
- 嵐脚 ”麒麟時雨(キリしぐれ)”
鉄塊 ”無死角”からの連携攻撃。
体を折り畳んだまま両手両足をシャカシャカと動かし、小さな斬撃を天井へ乱射。そして天井にぶつかった斬撃は折り返して雨のように降り注ぎ、一帯をズタズタに切り刻むという圧倒的手数を誇る攻撃である。
一撃必殺の威力はないものの、絶え間なく降り注ぐ斬撃のつぶては防御や回避で凌ぎきることをほぼ不可能にする。
自分にも降りかかってしまうが、そのための鉄塊 ”無死角”である。
- 嵐脚 ”龍断(ロウダン)”
ゾロの”獅子歌歌”を受け止めるために使用されたが、本来は防御用の技ではないと思われる。
「"鉄塊"で受けるかどうかはわしの目で判断することじゃ」
- キリン砲台(キリンほうだい)
「そんなキリンいねェ」とはこの時の台詞である。
- 極・鼻銃 ”麒麟マン射櫓”(きょく・びがん キリマンジャロ)
通常よりもリーチが伸びた分避けられると隙だらけ、かと思いきや首を捻じりながら体の方を引き戻し、嵐脚 ”ネジ白刃”に繋いで隙を潰すこともできるのでかなり強力。
後に主人公も似たような技を使っている。
- パスタマシン
「どんな仕組みだ おめェの体は!!」
しかしそんな不測の事態に、カクは咄嗟の思い付きで「パスタマシン」と命名、技として認定してしまった。戦闘のプロとしてこれの不測の事態も活かさんとしばし考察するも、初回は結局何も思いつかなかったのかとりあえず麒麟マン射櫓で攻撃した。
しかし実際にはこれがやけに有用で、長い首が収納できて急所を攻撃されにくく、手足が通常より伸びるのでリーチを伸ばせ、さらにキリン砲台の特性は残っているので隙あらば麒麟マン射櫓を繰り出して攻撃可能、と敵にとっては厄介極まりない。カクはこれを活かして再び二刀を持ち出してゾロに猛攻をかけた。
- 嵐脚手裏剣(ランキャクしゅりけん)
- 鞭竹林(へんちキリン)
勢いを加速させて猛襲を掛ける”猛竹林(もうちキリン)”という強化技もある。
- 逆鱗(げキリン)
その猛襲はゾロをも一時防戦一方に追い込んだ。
「止めることなき連珠の四剣」
活躍
ウォーターセブン編で初登場。
同僚数人と共にウォーターセブンで数年間の諜報活動を行った末、古代兵器の設計図とニコ・ロビン、フランキーの身柄を確保。
ロビンを追ってきたゾロに重傷を負わせた後、ルッチ・ブルーノ・カリファと共に海列車でエニエス・ロビーに帰還した。
続くエニエス・ロビー編では、上司のスパンダムから手渡された悪魔の実を食べてキリン人間となりゾロと再度対戦するも、新たな大技である『鬼気九刀流 阿修羅 弌霧銀』を受けて敗北。戦闘後はゾロから「ガレーラの若頭から伝言だ… てめェら"クビ"だそうだ」と伝えられ、「そうか、困ったわい…殺し屋という仕事は潰しがきかんというに……」と呟くも、これに対してゾロは「動物園があるじゃねェか」と返す。
そして「わはは…言うてくれる……!!」と軽く笑いながらロビンの手錠の鍵を渡し、力尽きたカクはそのまま気絶。
しかしその表情は妙に晴れやかで、ただ眠っているだけにも見えるものであった。
その後スパンダムのミスでバスターコールに巻き込まれると、ブルーノのドアドアの実の能力で救出され、島を脱出した後は他のメンバーと共に春の島セントポプラへと赴く。
そして、ルフィとの戦いで重傷を負ったルッチの治療費を稼ぐためにキリンの姿で路上に座り、文字通り体を張って滑り台を務めていた(フクロウが同行してお代を受け取っていた)。
その後、エニエス・ロビー陥落などの全ての責任をスパンダムになすりつけられ、しばらくは政府に追われる身になっていたが、2年後においては世界会議編でCP‐0のメンバーになっており、世界貴族の護衛としてルッチとステューシーと供に登場した。
余談
船大工として
任務のための潜入捜査とはいえ仕事に一切手抜きはなく、その実力はガレーラカンパニー社長のアイスバーグも認めている。事実、ゴーイングメリー号の査定も真面目にやっていた。尚、諜報員に戻った後でも、メリー号を海に破棄する際にウソップに「仮の姿とはいえこの街ではれっきとした船大工だった自分の意見を聞き入れて欲しい」と述べていたり、幼少期から船の模型で遊ぶ様子がかかれていたりと、船大工としての仕事への愛着は本物だった様子。アニメでは、ゾロからパウリーの解雇通知を聞いた際にウォーターセブンでの風景と、自分達に向かって「今までお前らを本当に“仲間”だと思ってた!!!」と泣き叫ぶパウリーの姿を思い浮かべているなど、その心情が深く描かれている。ある意味彼は、こういった部分や、諜報員としても最年少ながらナンバー2の実力に上り詰める努力家な部分も含めて、CP9のメンバーの中でも最も人間らしい部分が描かれた人物と言えよう。
また、絶壁を飛び降りる跳躍力・それに耐える身体・ルフィが探していた船大工・ウソップとの類似、これらの要素から当時はパウリーと共に麦わら一味の船大工候補とされていた。
再登場
扉絵以降はまったく音沙汰のない状態が続いていたが、2年後編のドレスローザにてカク、ルッチ、スパンダムらしき人物が政府最強の諜報機関CP‐0の一員として登場。
今後の再登場が期待されている。
人気
その真面目で人に好かれやすい性格や、キリン人間になった後のコミカルさから読者の人気も高く、第三回の人気投票ではエースやシャンクスといった人気キャラを差し置いて第9位を獲得している。
アニメのウォーターセブン編OP「ココロのちず」のサビに挿入された高いところから健脚猛ダッシュ、からの下の市街へスカイダイビングしていくカットの圧倒的格好良さは必見、というかこのシーンで好きになった人も多いらしい。
声優
担当声優の置鮎龍太郎氏は、後に逝去した石塚運昇氏に代わりボルサリーノの声も担当している。
関連イラスト
関連タグ
ONEPIECE・ワンピース・サイファーポール
スパンダム・ロブ・ルッチ・ジャブラ
ブルーノ・クマドリ・フクロウ・カリファ
ネロ