※この記事は単行本未収録の重大なネタバレを含みます。
概要
偉大なる航路前半部サンディ島に存在する、1000万人の国民を抱える偉大なる航路でも有数の文明国家である。島の殆どが砂漠であり、非常に高温で乾燥した気候となっている。
この国を統治するネフェルタリ家の先祖は元々世界政府の創立に携わった「20人の王」の一人だったが、他の王家の様に聖地マリージョアに住むことを拒否したため天竜人になっていない。
五老星と謁見したコブラによれば、当時の女王であるネフェルタリ・リリィは天竜人にはならなかったものの、なぜか国へも戻っておらず完全に消息が途絶えているという。
アラバスタはリリィの弟が王位を継承し、その子孫がコブラやビビである。
なお五老星はリリィは国へ帰ったものと考えており、その後の行方については全く知らなかったが、彼らの「もっと上」は彼女について何か知っている節を見せている。
基本情報
国名 | アラバスタ王国 |
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首都 | アルバーナ |
君主 | ネフェルタリ・コブラ(ネフェルタリ家第12代国王) |
領土 | サンディ島(サンディアイランド) |
原作での関わり
アラバスタ編
主人公モンキー・D・ルフィを船長とする麦わらの一味は偉大なる航路(グランドライン)突入後、双子岬のクロッカスから偉大なる航路の進み方を伝授してもらったあと、ウイスキーピークに上陸する。島の住民から思わぬ歓迎を受けるが彼らの正体はバロックワークスという名の秘密犯罪組織であった。
寝込んだ一味を彼らは襲撃するも警戒していたゾロが一人で撃退する。しかしその直後組織の上層部オフィサーエージェントのMr.5とミス・バレンタインが来訪し、組織のMr.8とミス・ウェンズデーの正体が組織の標的であるアラバスタ王国の護衛隊長イガラムと王女ネフェルタリ・ビビであることが発覚する。彼らを救うことで莫大な利益を得られると考えたナミは彼女らに取り引きすることを提案。一味はビビと共にバロックワークスの社長にして王下七武海の一人であるサー・クロコダイルの巨大な陰謀に立ち向かうことになる。
リトルガーデン、ドラム王国と進み続け途中で船医トニートニー・チョッパーを新たに仲間に加えた一味は遂にアラバスタに上陸。ビビの案内の元で国の現状を確認した一味は決意を固め、オフィサーエージェントを集結させて国民の反乱を扇動して国を乗っ取る「ユートピア作戦」の最終段階に入ったバロックワークスと首都アルバーナで全面対決を繰り広げる。
双子岬、ウイスキーピーク、リトルガーデン、ドラム王国から続くアラバスタ編の最後の舞台であり、ルフィが海の三大勢力の一角である王下七武海と初めて直接対決をした舞台である。クロコダイルは当時のルフィを圧倒し、2度も勝利を収めたことから読者に圧倒的な存在感を与えた。またクロコダイルの補佐を務めるミス・オールサンデーは後に麦わらの一味に加わる重要人物ニコ・ロビンであり、オフィサーエージェントの一人である。
そしてルフィの義兄であるポートガス・D・エースが本編で初めて登場した舞台でもある。
最終的にルフィはクロコダイルを打倒し、オフィサーエージェントらも一味によって撃破。他のバロックワークスのエージェント達も真実を知ったスモーカーら海軍に拿捕された。平和を取り戻したがビビは王国の復興のために一味との別れを決意する。
アラバスタ編の最後は読者必見の名シーンである。
世界会議編
2年後、王族の一行は4年に1度開催される世界会議に出席するため、海軍本部の護衛を受けながら聖地マリージョアを訪問。コブラ王は海軍大将藤虎及びドレスローザのリク王と共に話をまとめて王下七武海制度の撤廃を実現させ、ビビは2年振りに再会したドルトンと、ルフィと親しくなったしらほしやレベッカと親交を深めた。
しかし世界会議終了後、信憑性は不明だがコブラ王は革命軍の参謀総長サボの手によって殺害され、ビビは突如謎の失踪をすることになった。
悪政の噂すらない平和な国の為、ロビンは革命軍のターゲットにならないとして首を傾げていた。
エッグヘッド編
ビビは現在、世経でなぜかワポルと行動を共にしていることが判明した。
地理
- アルバーナ
アラバスタ王国の首都で、国内最大都市。
- レインベース
「夢の街」と称されるギャンブルの街。
- ナノハナ
アラバスタの玄関口である港町。
- サンドラ河
国土を南北に流れる大河。川幅約50km。
- エルマル
サンドラ河の下流に位置する街。
- ユバ
かつては無人のオアシスだった。しかし、トト率いる開拓団によって街が築かれ、後に発展を遂げた。
- カトレア
オアシスから発展した街。
- タマリスク
多くの四角い塔が存在する港町。
- スイレン
反乱軍のエリックの生まれた町。町は枯れている。
主要人物
王国の要人
国王/ネフェルタリ・コブラ(画像中央)
護衛隊副官/チャカ(画像右)/通称“ジャッカルのチャカ”
護衛隊副官/ペル(画像左)/通称“ハヤブサのペル”
護衛隊隊長/イガラム
王女/ネフェルタリ・ビビ(画像中央)
反乱軍リーダー(現環境大臣)/コーザ(画像右)
超カルガモ部隊隊長/カルー(画像左)
王妃/ネフェルタリ・ティティ
侍女/テラコッタ
ツメゲリ部隊/ヒョウタ、ブラーム、アロー、バレル
バロックワークス
副社長ミス・オールサンデー/ニコ・ロビン(画像左)
ミス・ダブルフィンガー/ザラ(画像右)
Mr.2ボン・クレー/ベンサム(画像右後方)
生息生物
作中での立ち位置
アラバスタ王国、及びその王家は原作においてもう初期に登場した存在でありながら、ワンピースのストーリーにおける重要な存在として、アラバスタ編以降も度々登場する
特に重要なのは、古代兵器の存在と、アラバスタ王家の立ち位置である。
アラバスタ王家は、かつて世界政府を設立した20ある王家の一つであり、本来ならば世界貴族すなわち天竜人の一員となるべき家系であったが、どう言う理由によるものか、彼らだけは世界貴族に加わる事もなく、アラバスタ王国を治め続けることになった。
このことが今後どのように物語に作用するかはわからないが、天竜人の存在が物語のキーを握る以上、彼らの存在も大きなキーとなっていくことは確かだと思われる。
また、アラバスタ編で登場した人物は、後に再登場してはストーリーの大きな転換点を作ることが多く、特にルフィの兄であるエースはマリンフォード頂上戦争の引き金となった人物であり、クロコダイルに至っては最終章にてキーパーソンとして大きく活動を始めている。
また誤解されることも多いが、アラバスタにあるのは『プルトンの在処を記した歴史の本文』であり、『プルトン本体』ではない。プルトンの在処が判明したことにより、クロコダイルは見当違いな所を探していたなどと言われるが、全く的外れな指摘である。尤も、ニコ・ロビンの離反などでポーネグリフが解読できなかった場合、アラバスタを手当たり次第掘り返すつもりだった上に、プルトンの在処を支配するのは当時世界最強生物とされる大海賊だったので、計画は最初から頓挫していたと言えなくもないが...
一方で、その後のエピソードと比べて、ルフィ達の活躍が一般市民に知られない戦いということもあり、その後のストーリーにおける大事件などから、市民の麦わらの一味に対する好感度と、王家(およびイガラムなどの側近や部下の兵士ら)の麦わらの一味に対する好感度の差が激しい国でもある。
(具体例.インペルダウンにおけるクロコダイルの脱獄、世界会議編におけるサボによるネフェルタル家襲撃)
余談
モデルになったのはエジプト及び一部はインドらしく、作中に登場する建物などは実際に現地にあるものが参考にされている。
また国王から国民に至るまでしっかりとした考えを持っておりワンピースに登場する国家の中で最も優れた国家と指摘するファンも多い。ブルックのセリフから少なくとも彼が生身だった昔から良政をしていた様子で、サボがコブラ王を殺したと報道された際には本当であれば許さんと革命軍を率いているドラゴンも憤っており、国家として真っ当で優れた統治を続けていたことが判る。
世界政府に上納する天上金が国民の数だけ支払わなければいけないということが明らかになり、1000万人の国民がいて問題なく国を運営できたことで更に評価が上がった。
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本編の流れ