ルルシア王国
るるしあおうこく
世界政府加盟国で世界会議参加が認められている国家だが、天竜人への天上金などの影響もあり、決して豊かとは言えない模様。
現国王セキ王の即位以降、国外では王女コマネが世界会議に向かう最中に海賊に身代金目当てに誘拐されたり、国内では黒ひげ海賊団傘下桃ひげの襲撃を受けたりと、情勢が不安定な模様。
国王。天上金の搾取により庶民の多くは貧しい生活を強いられているが、当の国王含め王族たちは、それを特に気に留めようとは思っていなかったようである。実際、彼は即位こそ近年であるものの、即位から生活が苦しくなっているために民衆からの評判は悪い。
王女。マリージョアに向かう途中で身代金目当てに海賊に誘拐されたがコビーとヘルメッポによって救出された。捕まった海賊を足蹴にしたり、後の内乱では反逆者の処刑に自らも参加したいという苛烈な性格の姫。
扉絵連載にて、溺れていたエースを救った女性。
両親は海軍G-2基地に勤務している海軍関係者。
モデルとなった国家はおそらくルーマニア。
国王が望んでいた「串刺しの刑」は、15世紀にルーマニア南部を支配したワラキア公国の君主、ヴラド・ツェペシュの異名、「串刺し公」を想起させる。敵のみならず自国民をも串刺しにして処刑し、敵将から「悪魔」として恐れられた彼は、吸血鬼ドラキュラのモデルとしても知られる。
国王セキの名は同国の少数民族セーケイ人から、王女コマネの名は「白い妖精」と謳われた同国出身の体操選手、ナディア・コマネチからか。
現王政に不満を抱いていた中での桃ひげの襲来とそれを対処したベロ・ベティら革命軍の鼓舞による革命の芽は、サボが世界会議で起こしたとさせる事件を契機に民衆によるクーデターとして萌芽した。最終的に国王を含め王族たちが、民衆たちの手によって幽閉されるという事態へと発展。国王や王女は当然の如く怒り狂い、民衆に向かって上記の「串刺しの刑」を叫んでいた。ルルシア王国は「8か国革命」の一国として世界に大きく知れ渡ることとなった。
また、アラバスタ王国国王ネフェルタリ・コブラ殺害の容疑がかけられたサボであるが、政府の追手から逃れる為、この国に潜伏している事も判明する(革命直後の混乱の最中ということで、隠れるには都合が良かったのかもしれない)。
しかし実際のサボは既にルルシアを離れる船の上。革命軍参画を志す国民達を乗せてカマバッカ王国へ向かっている最中であった。そして電伝虫の間接通信を使い、仲間の革命軍のメンバーたちに今回の事件での自分の無実を訴え、さらにマリージョア暗躍中にパンゲア城に乗り込んだ際、そこで虚の玉座のとんでもない真実を目の当たりにした事も必死に伝えようとする。この時海軍の通信部もこのやり取りを傍受しており(第三者が傍受できるように意図的に設定していた可能性も考えられる)、彼の居場所を突き止め、直ちに五老星たちに共有された。
そして五老星たちは...
「運のない男だ……」
「いや、これが運命…」
と何やら意味深なつぶやき。
そしてほぼ同時刻、パンゲア城内の花の部屋にて本来は存在しない、してはならないはずの人物が、地図上に記されたルルシア王国に×印を付ける。
※下記の台詞はシェパード・十・ピーター聖が発したもの
通信部、よく聞け...
お前達は何も探知していない
何も傍受していない...
『ルルシア王国』?
─── そんな国は...
元々...ないではないか...
サボが自分の無実を訴え虚の玉座の真実を伝えようとしたその時、ルルシア王国の上空に謎の巨大な物体のようなものが突如として出現、突然の事態にその場にいた民衆たちも不安と恐怖を感じ始めたその瞬間、サボの目前で謎の十六の光線が島めがけて襲いかかり、その場にいた民衆、捕らわれていた王族、全てを丸ごと飲み込んで、島ごと一瞬にして跡形もなく消し去ったのである。
これが主犯自身の能力なのか、或いは古代兵器の類なのかは現時点では不明である。
世界政府加盟国であったルルシア王国は、その世界政府によって最初から存在を亡き者にされたのであった。
なお、かつてロジャーとガープが手を組みロックスを討ち取ったとされる島は現在地図上からはもちろん、実際に島そのものが跡形もなく消えているとされている。似たような手段としてバスターコールがあるが、それはあくまでも地図上から存在を抹消するだけのものであり、その後の痕跡自体はしっかり残る。島そのものが跡形もなく消えた点で、今回の事件と共通していることから実行犯は同じ人物であり、かつルルシア王国と同じ手段を過去にも用いて、2つの島を物理的に抹消した可能性が非常に高くなった。
また現国王のセキ王が即位して以降、国民の多くの生活は目に見えて悪化し、その芽は最終的に革命へと繋がった訳だが、それにしてはセキ王への敬意自体は国民にもあり、幽閉後も「セキ様」と呼ばれている。さらに“罪”を認めるよう言われていたが、どのような罪を犯したのか疑問が残るところであり、ただの革命ではないことを匂わせている。
また、同時期にDr.ベガパンクを抹殺する指令がCP‐0へ下されており、エッグヘッドヘ送り込まれたロブ・ルッチは今回の抹殺指令がルルシア王国消滅と関係があるのではと疑っている。そしてその抹殺理由が「空白の100年」について知りすぎたからとベガパンクは推測しており、もしルッチの考えが正しいのならばルルシア王国も「空白の100年」にまつわる何らかの重大な事実を抱えていたのかもしれない。
なお実際にルルシア王国が滅ぼされた理由は近いという酷く曖昧な言葉で明かされている。
いずれにせよサボが真実を伝える前に、ルルシア王国は跡形もなく消え去ったことで、このことが世間に明るみに出ることは(現時点では)無かったのだが、1089話においてルルシア王国のあった場所に、海に開いた巨大な穴に海水が流れ落ちる「海の滝」が形成されていることが発覚。
さらに関連性は不明ながらルルシア消滅から6日後、世界全土を大規模な地震が襲い、海面が1メートル上昇するというとんでもない災害が発生している(主犯の様子からすると世界政府にとっても想定外だった模様)。
作中世界と現実世界の地学現象
「作中世界における巨大地震がなぜ起きたのか?」などの様々な議論が行われているが、地学現象は元々複雑なため、単純に説明できる現象ではない。具体的には、
- 地震などの地学現象については、最短でも何百年・何千年というスケールで考慮する必要があり、自然現象においては6日などの数日どころか数年という単位では人間がほんの瞬きをした時間(1秒にも満たない時間)と同じであるため、人間の時間軸で考慮して導きだせる現象ではない
- 地学現象は地下活動である以上、複雑でその多くが未知な現象なため、大体が仮説である
等が理由である。
なお、作中世界の地震の規模は被害の範囲や世界全土から推定すると、作中世界の世界全土であることから、最低でもM9どころか10クラスはあっても不思議ではないほどの地震と推定できる。なお、これくらい規模の地震が発生した場合に起こり得る事象は、
- M9クラスの巨大地震でも地球規模で影響(地球の自転軸がある程度ずれるなど)したり、何も隔てる島などが無ければ、数千km以上も離れた場所まで津波が到達したりするのは普通に起きている現象であるため、さらに大きな地震ともなれば津波などの大きな影響は何日も続き、広範囲にわたるとされている
- M(マグニチュード)が巨大過ぎて、1か所に留まらず、広範囲で破壊が起こり、短時間であらゆる場所で大多数の地震が発生することになるため、直後は観測精度が欠落して震源地(震央)の特定が不可能になる
- 作中世界の観測精度がどのくらいなのかは不明だが、地震発生直後はマグニチュードの推定もM8程度で頭打ちになるため、すぐに正確な規模を求めることができない(実際に、現実世界における東北地方太平洋沖地震では、速報値でM7.9と過小評価してしまう事態に陥った)
- M7前後以上の余震が数日の間で多く発生する
- 揺れの継続時間はおよそ20分~1時間程度となる
- 揺れている最中に津波が襲う地点が多く出てくる
等である。
なお、現実世界においては起きるかどうかは分からないが、M10であれば理論上では起きる可能性は否定できないとされており、研究データがある。実際に現実世界で想定されたM10クラスの地震は、
- 「マリアナ海溝+伊豆・小笠原海溝+日本海溝+千島・カムチャツカ海溝+アリューシャン海溝」の約8800kmが20mずれ動いた場合、M9.9
- 「日本海溝+千島・カムチャツカ海溝」の約3000kmが60mずれ動いた場合、M10.0
- 「アリューシャン海溝」全体の約3400kmが60mずれ動いた場合、M10.0
- 「ペルー・チリ海溝」全体の約5300kmが60mずれ動いた場合、M10.3
の4つである。作中世界で生じた地震の規模はこれくらいのエネルギー量はあっても全く不思議ではないため、観測精度に問題が発生しても何も不思議ではない。
また、作中では「関連性は不明だが、ルルシアの消滅から6日後」となっているが、直接的な関連性はないにしろ、間接的に影響を及ぼした可能性は否定できない。仮にルルシアに対する攻撃の影響が最低でも地下10km程度以上の深さに及んでいた場合は、6日の期間が空いていたにしろ、その事象がきっかけとなって隣接する領域で異常な地震活動の活発化を誘発させ、最後の一押しとなって巨大地震を誘発させた可能性は考えられる。
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⚠️これは夢小説ではありません。夢主もCPも存在しない二次創作です。 本誌1082話のネタバレがあります。単行本派・アニメ派の方は閲覧をお控えください。12,250文字pixiv小説作品