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概要編集

種類超人系
特性
  • 揺れ(振動・震動)
    • 【震動】地震を引き起こせる能力 ※1
概要
  • 振動を操り、あらゆるものに波動を伝播させることで、揺れ動かすことができる
    • 強く揺れ動いたものは、最終的に「揺れ⇒破壊」につなげることができる
    • 「揺れ⇒破壊」というプロセスを大気に応用することで、大気を使用した地震の再現を行える(以下は地震の比喩)
      • 大気=プレート
      • 大気のヒビ・ずれ=地震(断層破壊)
      • 大気の破壊開始点=震源
      • 大気の破壊領域=震源域
      • 大気破壊によって発生した空振(くうしん)=地震波
      • 大気破壊による空振の影響を受けた対象物の揺れ=地震動
  • 「大気の地震」が発生した場合、その衝撃で周囲を激震させる〝震動〟につなげて地震を引き起こすこともできる(以下はグラグラの実の能力によって誘発された地震の種類)
    • 内陸地殻内地震
    • 地殻内地震
仕組み
  • 発震機構(揺れの性質による「地震発生メカニズム」)
    • 波動となって大気に伝播した揺れが強くなると「揺れ⇒破壊」の力に発展し、そのプロセスが力尽きるまで、現象が大きくなりながら繰り返されて次々と連鎖していく仕組みで、一部の大気を使用した地震の再現は逆断層型と呼ばれるメカニズムで発生していると推定
  • 発生プロセス
    • 強い振動として大気に発揮されると、大規模な現象に次々と発展する複雑なプロセスとなっている
      • 【振動「波動」⇒「揺れ」⇒「破壊」】⇒【震動「波動(空振)」 ⇒「揺れ」⇒「破壊(地震⇒地震波⇒地震動…)」】
      • 余力を残していた場合、陸・海・空で発生する「震動」のプロセスが再び繰り返されることになる
能力
  • 体の内部から振動を起こせば、ヒエヒエの実の能力による氷などで拘束されても、破壊して脱出することができる
  • 自身の体の一部や武器に〝振動〟の波動を纏うことで、揺れの力を伴った強力な攻撃として繰り出すこともできる
    • 武器に纏った波動を飛ばすことができる
    • 強い波動は、大気にかかる応力の状態によっては、以下に記述している「大気割れ」に発展させることもできる
  • 触れたプレート扱いの大気に波動を伝播させて、強い衝撃を与えれば、あらゆるタイプの地震を引き起こせる
    • 拳の勢いで大気に波動を伝播させ、そこにヒビを入れることで、その衝撃で生まれた振動を大気の圧力波として伝播させる「空振」として攻撃できる(=【大気割れ】大気の「プレート内地震」の再現
    • 規格外な「〝振動〟+剛腕」で大気を掴み、一気にずれ動かして破壊することで、島を周囲の海ごと一時的に大きく傾かせ、破壊の衝撃で発生した猛烈な空振が周囲の陸・空・海の空間全体に伝播して大きな揺れを起こす(=【大気のずれ】大規模な大気の「プレート境界型地震」の再現)※2
    • 「大気の地震」は、強大になるとあまりにも強い空振により「震動⇒地震」というプロセスに移行するため、環境次第では、以下のような大規模な自然現象を容易に誘発させることができてしまう
      • 地震を引き起こし、海震を発生させることができる
      • 海で大規模な地学現象が発生した場合、津波を誘発させることもできる
現象
  • 〝揺れ〟の能力によって誘発される可能性のある自然現象
    • 空振(大気が破壊された場合)
    • 地震(大気の破壊による強い空振が発生し、その影響で地殻に凄まじい応力がかかった場合・能力の影響による地殻変動で、さらに地殻に複雑な応力変化が起きた場合) ※2
    • 液状化現象(埋立地・三角州・砂丘・干拓地などの地下水の水位が高く、影響を受けやすい地盤に、強い空振や地震による震動の影響を受けた場合)
    • 地滑り・山体崩壊(大規模な大気の破壊による強い空振が発生し、山などの地形に伝播した場合・山などの地形が強い震動(地震動)の影響を受けた場合)
    • 津波(海などがある環境で大規模な地学現象が発生した場合)
    • 火山噴火(火山地帯で空振や地震波の通過、地殻変動による応力変化の影響で、マグマ活動に何らかの影響を及ぼした場合)※2
利点
  • 超人系最強に相応しいポテンシャルを持つので、実力者であればあるほど戦闘において非常に有利な能力である
  • 「大気のずれ」は、能力で再現できる地震の規模が元々大きい力ということもあって、実力者も含めて周囲の大勢の敵を大きく減らせる可能性がある
弱点
  • グラグラの実は超人系の中で最強クラスのポテンシャルを秘めているため、膨大な能力として扱う際、能力者の実力と扱い方・能力を扱う場面次第では、能力のコントロールに細心の注意を払う必要がある
    • 能力の力の扱い方が分からずに、コントロールしきれていない状態で扱うのは非常に危険なため、正しく能力を使いこなせるようになってから実戦に活用するのが理想である
      • 能力者の実力がそれに追いついていない状態で能力を扱ってしまうと、その持て余した力に振り回されてしまうので、周囲を危険にさらし兼ねない
    • 海の付近・火山地帯となっている場所で人が多数いる環境で扱うと、不測の事態を招き、二次災害を誘発する懸念がある上、強すぎると影響範囲が超広域になる可能性がある
    • 「大気のずれ」は、元々規模が大きい力ということもあって、以下のようなデメリットが存在する
      • 巨大地震を引き起こすのと等しいので、被害を拡大させるリスクがある以上、何回も多用できない
      • 巨大地震を引き起こすのと等しいということは、当然使用するエネルギーも桁違いなので、最初は例え強者ですらもコントロールが容易ではない
  • 海底の震動や空振などによって津波も引き起こすこともできるが、能力の扱いに長けたヒエヒエの実の能力者のように相手が津波を防ぐことが可能な力を持っている場合は、津波の効果は発揮しない
  • 地震を発生させるには、岩盤にひずみを蓄積させなければならなない
(実の形は不明)
(実の色は不明)
備考
  • 能力の強大さに「世界を滅ぼす力」と称されている
  • 超人系の悪魔の実の能力の中でも最強と呼ばれ、自然系にも引けを取らないほどの高いポテンシャルを持つ能力である
  • 能力による「地震」や「揺れ」については、専門的な内容が含まれているため、前提知識が一切ない状態では、大気の地震の再現の仕組みや意味の把握、そして地震発生に至るまでの仕組みの把握が困難となっている(作中で登場する地震関連の用語の例:「震源」「海震」「津波」「大津波警報」)

※1「地震」は、厳密には比喩表現として扱うことを除き、グラグラの実の能力の特性にイコールとして結びつけるのは不正確(「地震を起こす」という解釈の仕方を分かりすく別の能力であるマグマグの実で例えてみると、「能力の特性=マグマ」であるにもかかわらず、それを「能力の特性=火山噴火を起こす」という認識を持っているのと同じなのである)。しかし、作中では地震の能力として知れ渡っており、能力の一部の発揮方法は地震と同じなので、一応『特性』の覧に記述している。

※2「応力」とは、地殻などの物体に外力が加わった場合に、その変形に抵抗しようとして内部から生じる力の大きさのこと(能力で大気に触れることができるためこちらの用語を使用するが、地震波のように空振として伝播した場合は「圧力」として記述)。「ストレス」とも呼ばれる。なお、作中における地震を引き起こす原因である外力は、グラグラの実の能力者の能力を利用した力のことで、それが強いと大気の破壊が起き、伝播した空振が強いと地震が発生する。


認識に課題編集

この能力に限ってはいろんな齟齬が生まれていて、多くの課題が残された。

課題は主に以下3つなのだが、特に問題となっているのは3番目の課題で、一般読者が行うとなると、一筋縄ではいかないものとなっている。


  • 【課題1】作者の言及文が読めておらず、文章の意味を理解していない者が意外と多い

読者の質問作者の回答
尾田先生こんにちは!質問です。白ひげ、エドワード・ニューゲートは、自然ですか?超人系ですか?でも白ひげは青キジのこうげきをくらっても、こおらなかったんで、個人的に自然だと思うんですが…!?ムズかしいでしょ。答えは超人系です。〝グラグラの実〟は、数ある超人系の中でも最強の実といわれています。地震人間だから自然系かなーと思いがちなんですが、その場合、〝白ひげ〟が〝地震〟そのものでなきゃなりません。白ひげは地震を引き起こせる、言い方を変えると「震動人間」。というわけで、自然系にも引けをとらない超人系の能力者でした。

(出典: 尾田栄一郎. ONEPIECE 巻五十八. 集英社. 2010. p24)


以上は58巻SBSの質問と回答を引用したもの。

解説の本筋は「グラグラの実が属す悪魔の実の系統について」なのだが、その情報で明かされた内容を読み解いてまとめると、『グラグラの実は超人系の系統に属し、その中では最強といわれている能力。能力者である白ひげは「震動人間」で、地震を引き起こせる。』というようになる。


明かされた解説文の構文は、「〝能力者〟は〝能力〟を起こせる」ではなく、「〝能力者〟は(〝能力〟で)現象を引き起こせる」という説明になっていて、行間を読まなければならない構造になっている。「震動」は、「地震を引き起こせる」の言い換え表現で両者は同義であり、グラグラの実の能力で引き起こせる現象が「地震」、すなわち誘発地震に過ぎないので、特性は「地震」よりも、「揺れ(振動・震動)」の方が正確であるというメッセージも込められた説明なのである。実際にその意味を理解できていないと、描写の解釈がおかしなことになって、矛盾だらけになってしまうのだが...。

なぜか多くの誤解が生まれていて、意外にも「地震専門能力」という認識のままになっている者が多い。

ディスレクシアなどの元々文章読むことに悩まされている者達は読めなくて仕方のないことなので除き、それ以外の者達は、見ていない者やただの娯楽目的ならともかく、解説目的で情報を流す際には改めて注意する必要がありそうだ。


  • 【課題2】多くの者は一部の描写だけで判断しがち

文章以外にも、一部の描写(主に特徴的になっている描写)しか見ていないという問題もある。所謂、描写の確認不足だ。

多くの者の能力解説は、「能力者が最初に起こした大気割れによって引き起こされた海震と津波」「能力者が大気のずれを起こして島や海が傾く」などの何れも地震関連の特徴的の描写に意識が向きがちになっていて、描写の一面だけで判断したり、描かれてることが全てと思いがちになっていて、結論を急ぎすぎていることが多い。

こちらも注意して描写を見る必要があるだろう。


  • 【課題3】プロセスや現象の意味を把握する場合、元々専門分野で扱う高度な現象も含まれている能力なので、現象についての基本知識が不十分な一般読者では認識不可能(知識人の意見)

多くの者の最大の壁はここだろう。

知識人が見れば、何回か読んだり見たりすれば、大気の破壊による衝撃波「空振(くうしん)」が伝播して周囲の対象が揺れたり破壊される現象は地震現象と同義だろうということが分かるのだが、そもそも現象のプロセスの多くが専門分野で扱われる内容。しかし、描写を見ている殆どの読者は、地震や振動などについては専門家でもなければ、知識人でもない一般の人達。そのような読者が、高度な概念も含まれる現象を把握しようもしても、教育不足の問題もあって未だに基礎知識の理解が不十分な点が多いので、現状の状態で描写の意味や仕組みを認識できる可能性は限りなく低い。能力を使用している対象が大気であれば尚更で、知識人である読者ですら少し躓くところが出てくるほどかなり高度なものなのである。

事実、「地震」そのものの意味を一般的に使用される「地面の揺れ」と解釈しがちな多くの人達は、「地震」と同義である「大気で起きた現象」の意味に疑問を抱いている者が多数。また、白ひげが起こした水面の爆発などの描写の例でも、知識人であれば、2022年1月に発生したトンガの大規模な火山噴火の衝撃波「空振(くうしん)」が通過したことによる津波と似た原理で起きたものであると推定できるのだが、それを一般読者が解読できるのかと言えば、さすがに難解すぎて無理である。

このように作中の地学・気象現象は、現実の専門分野を落とし込んでいることが意外とあるので、こちら側も多少高度な概念についてもある程度の基本知識を持って理解して対応していかなければ、そもそも認識できない場合がある。

作中で地震関連で登場するワードは、「津波」「地震」「海震」「大津波警報」「震源」「海溝」「震源地(=震央地名)」などがあるが、果たしてこのような基本中の基本用語の意味や地震現象の仕組みを即答できる者はどのくらいいるのだろうか…。そして、基本である「マグニチュード」「震度」の違いを即答できる者はどのくらいいるのだろうか…。


能力の特性について編集

能力の正体編集

能力の特性を把握する場合、実は「グラグラの実は地震を起こす能力」という認識では、あまりにも不可解な点が多く、全く説明できない現象が多いので、正確ではない。実際に「地震を起こす」は、周囲の者が外見で判断して発言しているだけで、能力の本質の説明には一切迫っていない。

一見しただけでは、グラグラの実のある特徴的な描写が目に焼きついてしまい、自然と「グラグラの実の特性は地震を起こす」という認識なって特に疑問を持つことはないので、錯覚を起こしやすい能力なのである。


実際に特性を〝地震〟として、作中における多くの者の発言を鵜呑みにしてしまうと、


  • 地震は「地面の揺れ」「岩盤がずれ動く現象」という意味で、対象物を指定している時点で以下は全く説明ができない未知の現象だということになる
    • 白ひげがクザンの氷を能力で割る
    • 拳などに纏う波動
    • 空が揺れる
    • 大気にヒビが入ったり、ずれたりする
    • 相手の空中からの攻撃を防御できる
  • 作中で能力を使用した描写はすべて、地震が起きていることになってしまう
    • 地震が発生する描写がある一方、全く発生していない描写もある
    • 能力の説明ルールに違反している(以下詳細解説)

などのグラグラの実の能力を使用した描写は多くの問題点が生じてしまうのである。もう一つ問題点を挙げるとするなら、特性とするにはいくらなんでも現象が大き過ぎるということだろうか。

そこで上記の問題点を一気に解消するかのように、

公式の解説や一部の作中の描写には、


  • 白ひげが能力で氷を割った際、クザンが「“振動”は凍らない」と発言をする描写が存在する
  • 58巻SBSの白ひげの能力解説は、「地震を引き起こせる=震動」という意味での解説になっている
  • 『VIVRECARD ~ONEPIECE図鑑~』の黒ひげのページでも同様に、「グラグラの実の能力=揺れ(振動・震動)」と受け取れる内容がはっきりと記載されている

という発言や解説がされていて、公式側の方では「グラグラの実の能力=地震を引き起こすことができる」と解釈できる解説はされている一方で、「グラグラの実の能力=地震」と解釈できる解説は一度もされたことがないのである。

つまり、作者の発言や公式情報に記載されている通りに解釈すれば、


  • グラグラの実の能力=揺れ(振動・震動)
  • 【震動】グラグラの実の能力で引き起こすことができる現象=地震

という意味になるので、能力そのものと地震現象は直接的には無関係だということ。つまり地震は、グラグラの実の能力によって引き起こされた現象で、あくまでも「震動」という枠組みの中で起きた現象の一つに過ぎないのだから、本当は特性に該当しない。これで上記のすべての矛盾はこれで一気に解けた。

ただ、SBSの言及における「地震を引き起こせる」という内容の意味には、「大気の破壊現象」も含んだ意味なのかどうかは解説文からは読み取れないので不明。でも仮に含んでいたとしても、グラグラの実の能力の特性が〝揺れ〟であることには変わらないので、影響するものではない。


能力のルール編集

グラグラの実に関しては、「大気に触れることが特性」と見ている者も一定数存在する。

解説や描写では本質には触れられてはいないのだが、大気に干渉する能力は以下のように他にも存在している。


悪魔の実説明
ドアドアの実触れた場所にドアを作り出すことができる。大気に扱う場合、大気にドアを作って別次元の亜空間に移動する。
ニキュニキュの実肉球で触れたあらゆるものを弾き飛ばすことができる。大気に扱う場合、肉球で触れた大気を弾き飛ばすことができる。
グラグラの実波動として伝播させたあらゆるものを揺れ動かす(振動を起こす)ことができる。大気に扱う場合、強いパワーで触れた時に大気に波動を伝播させて破壊する。

グラグラの実は性質上、触れるという表現は相応しくないので使用していないのだが、「波動が対象に通過すると揺れる」こと自体は、能力が対象に触れてから、その性質から行える動作をしている。つまり、グラグラの実で大気に触れること自体は、あくまでも能力のルール上の説明に沿ったものに過ぎないので、特性でも何でもないし、「地震を引き起こす」も能力のルール上で説明するとなると、大気に伝播させ複雑なプロセスをたどった結果、引き起こされた現象である時点ですでに相応しくない。


特性は外見での判断は不可能!?編集

外見だけでグラグラの実の能力の特性を把握すると、


  • 能力者が大気を対象として能力を使用していることが圧倒的に多く、しかも大気を通じて「震動」の段階に突入して地震が発生すると、多くの者の記憶の中に「地震」という強大さが記憶の中に鮮明に残るようになってしまう
  • 能力の性質上の問題と大気を対象としていることの2つの問題が合わさり、外見で確認することは不可能なプロセスが含まれている。

が理由で、「グラグラの実の能力=地震」と錯覚してしまう。このように見た目だけで能力の特性を判断することはほぼ不可能と考えて良い。よく作中のキャラクターが、「地震能力」などと発言していることが多いのだが、能力専門で見た場合はキャラクター目線の発言に過ぎないので、信憑性ない。


現象の前提知識編集

※前提知識のある者はこの項目は飛ばして問題なし


地震編集

プロセスの中身には、地震発生メカニズムとなっている部分がある。


この場合に求められる最初の課題は、地学や地理で習う程度の最低限の地震の基礎知識を身につけて、代表的な2種類の地震発生メカニズムを把握することなので、そちらから先に改善しなければならない。それぞれの「大気の地震」のプロセス構造の把握は、その後の話。

先に地震関連で使用される基本用語を解説。ただし、『地震』が本題ではないので、ざっくりとした内容に留める。

なお、一部の大気の地震の再現の仕組みには「プレートテクトニクス」の説の一部も含まれていると思われる。

用語意味や備考
地震岩盤が破壊される・ずれ動く現象。断層破壊とも呼んだりする。専門的には一般的に使用される意味とは違う。
震源岩盤の破壊が始まった場所。地震情報などで「✕」で表記される。
震源域岩盤の破壊領域全体
地震波地震によって発生した波。震源断層面で破壊が起きるとその衝撃が周囲に波となって伝播していく。地震波が通過すると揺れが発生する。地震波は実体波と表面波に分かれ、実体波は学校で習うP波(初期微動)とS波(主要動)、表面波はラブ波とレイリー波というものがある。「緊急地震速報」のシステムにも重要な要素となっている。詳しく知りたい方は当該記事を参照するか、気象庁HP・ウェザーニュースなどのサイトを参照する良い。能力を把握する場合(原作に限る)は単に地震波という認識で十分であり、細かく波を分ける必要はない。
地震動地震によって発生した揺れ。専門的に使用する場合は、こちらの用語を使用する。気象庁では揺れの大きさを0~7までの10段階に分けた「震度」、長周期地震動(長い周期の揺れ)の大きさを4段階に分けた「長周期地震動階級」として表している。
マグニチュード地震そのものの規模を表した指標値。具体的に言うと、岩盤の破壊の大きさの目安を対数で表したもの。能力で例えると、能力者の攻撃力を指標化したものである。記号は「M」。「震度」とよく混合されがちで、勘違いが多い。以下で目安を解説。
海震海上の船舶が感じる地震動のこと。作中ではこちらの用語がよく使用されている。地震動なので、この発言があった場合、地震発生後ということになる。
プレート地球の表面を覆ている板状の分厚い岩盤。地学用語では「リソスフェア」とも呼ばれたりする。世界では大雑把に十数枚のプレートに覆われている(日本では、「太平洋プレート」「北米プレート」「フィリピン海プレート」「ユーラシアプレート」と大雑把に4枚で構成されており、我々はこのような環境で生活をしている)。プレートの境界やその周辺では地震多発地帯となっている。
プレート内地震プレートの内部が割れて発生する地震。その中でも大陸プレートの内部で発生する地震と、海洋プレートの内部で発生する地震に分かれる。代表例では1995年兵庫県南部地震(M7.3)・令和6年能登半島地震(M7.6)・1994年北海道東方沖地震(M8.2)・1933年昭和三陸地震(M8.1)など。
プレート境界型地震海洋プレートの沈み込み運動に伴って大陸プレートが引きずり込まれていき、限界近くまで歪を溜め、耐え切れなくなって跳ね上がる地震。プレート間地震とも呼ばれ、このようなメカニズムで発生する地震はプレート同士が近づき合う「収束型境界」で起きる。代表例では、2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)や1923年大正関東地震(M7.9)、現在騒がれている南海トラフ巨大地震(1707年宝永地震(M8.9)など)。場所によってはプレートが遠ざかる「発散型境界」、プレート同士がすれ違う「すれ違い境界」があるが、今回は上記の「収束型境界」だけ把握しておけば問題なし。
津波海底の大きな変動などによって、海底から海面までの海水全体が大きく動き、周囲に波として広がっていく現象。波長は数~数百kmにも及び、高潮などと比較したら単純計算では1000倍も違い、速度は普通の人間が全力で走ったとしてもすぐに追いつかれる。数十cmの津波でも危険で、1mの津波に飲み込まれてしまえば、普通の人間は100%と言ってもいいくらいもう助からない。大規模な地学現象が発生した場合、隔てる地形が殆どなかったりすると、津波は数千km以上も離れた場所まで到達する。仕組みは様々なのだが、プレートの境界で大地震が発生した場合は、大陸プレートが跳ね上がり、その時に海自体も急激に持ち上がるので、津波が発生する。一般的になっている勘違いもあるので記述するが、「地震=津波」ではないということに注意。津波は「海底地滑りが発生する」「土砂が海に流れ込む」「大規模な噴火が発生する」「マグマ活動に伴う地殻変動」などによっても発生するため、決して地震だけが原因とは限らない。

  • マグニチュード

地震はマグニチュードが1上がると、


{(断層の長さ×約3倍)×(断層の幅×約3倍)}×(断層の変位量×約3倍)=地震そのものの規模は約30倍(正確には31.6倍)


となる対数関数的な性質を持つので、発揮すればするほどどんどん強大になる(以上の計算はよくモーメントマグニチュード使用される)。

破壊力の目安は、M3程度を基準にしている。

地震の規模破壊力の目安地震の大きさ分類
M4程度1〜2km程度。基準値の地震が約32回(この段階で小型核爆弾の破壊力の目安となる)小地震
M5程度数km程度。基準値の地震が約1000回中規模地震
M6程度十〜十数km程度。基準値の地震が約3万2000回(広島に落とされた核爆弾の破壊力の目安)日本では平均1~数か月に1回程度の頻度で起きる規模
M7程度数十km程度。基準値の地震が約100万回(大多数の人がいる環境で、内陸の浅い場所で地震が発生した場合は震災を引き起こす) 大地震(日本では平均1~数年に1回程度の頻度で起きる規模)
M8程度100〜200km程度。基準値の地震が約3200万回 巨大地震(日本では平均十~数十年に1回程度の頻度で起きる規模)
M9程度数百〜1000km程度。基準値の地震が約10億回。超巨大地震(世界観測史上最大規模は1960年チリ地震(M9.5)。世界規模で見た場合は100年に数回の頻度で起きる規模で、「地球自由振動」が発生する。)

2024年能登半島地震は、震源断層が150km程度に達し、複数セグメントが同時活動したことによるものだった。2011年東北地方太平洋沖地震は、岩手県沖〜茨城県沖までの南北450km程度・東西200km程度の領域が震源域となり、滑り量は最大で64mとなっている。

M10は地球上で起こり得る可能性のある最大規模で、M12は現実の地球が真っ二つになるとされる。


その他の用語編集

用語意味や備考
振動物理的な揺れを意味する。大気の地震の場合は、大気破壊になる前のプロセスを指す。作中ではこちらの用語が使用されている。
震動自然的な揺れを意味する。大気の地震の場合は、大気破壊後に起きる陸・海・空の揺れのプロセスを意味する。SBSの解説では、能力者が主語なので、そのことを考慮した上でこちらの用語が使用されている。
空振(くうしん)火山噴火や爆発などによって、周囲の大気中に振動が圧力波として伝播していく(空気が振動する)現象のこと。大気割れによる衝撃波は、専門的な言い方で「空振」と呼ぶこともできる。伝播速度は平均的には音速と同等。「空振」は特に火山噴火で発生し、強い空振だと窓ガラスが破損するなどの被害が発生することがあり、時には体が強く押されるように感じることもある。場合によっては「空振」によって世界中で津波が観測されることもある。なお、「空振」そのものは作中では描かれない

解説編集

超人系悪魔の実の1つ。

食したものは振動を操ることで、あらゆるものを揺り動かすことができる「振動人間」になる。もっと正確に言うと振動を操り、対象に波動を伝播させることで揺り動かすことができる能力である。

ただ作中では四皇白ひげエドワード・ニューゲートや“黒ひげマーシャル・D・ティーチのように大地や海を大きく揺らしたりするなど、陸・海・空を激震させるほどに実の能力を引き出す能力者だったため、「震動(地震)人間」と呼称される。

つまり分かりやすく言えば、グラグラの実は〝揺れの力〟を操る能力である。


ポテンシャル編集

〝振動〟の性質は、能力を強く発揮すればするほど強大になる。それは〝振動〟は強くなると対象を破壊させる、波動として空間的に広がる性質を持っているためで、能力の力量と破壊力は指数関数的な増大する関係性を持つ性質を持っているから。対象物があまりにも強く揺れ出したり、凄まじい圧力を伴う波動にもなり得えたりすると、耐えきれずに最終的に破壊につながることも多く、事実上「強い揺れとなった能力=破壊する・歪ませることができる能力」にもなるのである。

「世界を滅ぼす力」と称されるほど強大になる根本的な理由だろう。


ただし空気の振動とはすなわち音であるため、ナギナギの実能力者には能力の扱い方と強さ次第で無効化される可能性がある。

なお、武器に纏わせた〝振動〟は、覚醒能力による可能性があるが、現段階では不明。


プロセスの基本編集

  • 「触れた対象に波動が伝播→対象が揺れる→対象が破壊」

発動すると、触れた大気に波動が伝播し、「大気の地震」を引き起こすことが可能。プロセスの詳細は『大気の地震』の項目を参照。


身体や武器に球状の波動として纏う攻撃も可能。纏った波動は多少の拡大が可能なので、伝播させる範囲も拡大できる。それが物体などの対象に触れると、対象は振動を起こす。


強い〝振動〟は破壊に!?編集

波動が伝播した対象は振動を起こすのだが、そのとき対象は耐えきれず破壊になることが多い。

振動には対象をより大きく揺らす「共振」と呼ばれる現象を起こす性質がある。「共振」は、対象物自体が持つ大きな揺れを起こしやすい周期と能力者が発揮した揺れの周期が一致したときに起きる現象。それが発生すると対象は破壊につながる原因の一つになる(「周期」とは、揺れが1往復するのにかかる時間のこと)。

さらにもう一つ、凄まじい圧力を伴う「振動」だ。

その力を生物や物体に伝播させることで直接相手に叩き込むこともできる。波動の影響を受けた対象には圧力も生じる。そのとき、押されるような力も働き、生物や物体の内部に伝播していくと、性質の問題で内部破壊になる。

それらは能力者がある一定以上の強い〝振動〟として発動した場合に発生する可能性が高まる。


破壊に転じてしまえば、直撃した段階で並大抵の武装では意味を成さずに破砕され、並大抵の者であればあっという間に戦闘不能になる。

作中では巨人族の海軍本部中将すらも一撃で沈む上、当時大将のサカズキですらダメージを負うほどのポテンシャルを発揮。クザンの〝〟ですらもあっという間に割って脱出もできるほどのポテンシャルも発揮していた。


このように能力を得た者が強者であればあるほど、どんどん破壊の力になっていくのが振動の性質で、拘束されても海楼石などで封じなければ止めることはほぼ困難なものとなっていく。


制御難易度編集

グラグラの実の能力自体のポテンシャルは非常に高いのだが、それはあくまでもグラグラの実の能力そのものが持っている強さに過ぎず、それを如何に強く効果的に発揮できるかについては全くの別問題。実際に、SBSでものちに「能力の強さと能力者の強さはイコールではない」とはっきり言われていることである。

地震を引き起こすほどの〝震動〟になっているのも、能力者の実力があってこそ、それだけのポテンシャルを引き出せているだけ。別に強者でもない一般的な能力者が地震を引き起こせる可能性は限りなく低いだろう。


危険性編集

絶大な破壊力と影響範囲のため、使いどころを間違えると味方にまで甚大な被害が及んでしまうのも欠点。

他の能力と比較すると影響範囲が広くなりやすい理由は、波動の性質を持ち、強大になればなるほど遠くまで伝播して世界の裏側にまで伝播していく可能性があるから。

巨大地震等の誘発に伴い、扱う場所や環境によっては大規模な噴火などの二次災害を引き起こし、想定外の事態を招きかねないので、必要のない場面で強く能力を発揮するのは禁物だ。


  • 大量の波動の伝播

グラグラの実の能力は強大になればなるほど、多数の実物の地震を誘発するため、影響は能力そのものだけではない。特に大地では、振動が一つではなく、同時多発的に多数発生しているイメージなので、周辺であればあるほど揺れの強さは大きい。空振や地震波が通過すれば、場合によってその場所でも破壊が生じる可能性も否定はできない。

実際にマリンフォード頂上戦争では、どうしても味方側を危険にさらし兼ねない状態になることも多かった。


  • 火山活動が活発な地域で能力を使用すると、火山噴火を誘発する可能性

火山活動が活発な地域で、グラグラの実の能力を使用すると、噴火を誘発する危険が相対的に高まる。

例えば、ワノ国で強大な実力者がグラグラの実の能力を強く発揮し、その力を複数回強く発揮し続けると仮定する。そうなるとワノ国やその近海ではグラグラの実の能力によってあらたな二次災害を誘発させる可能性は平常時よりも極めて高くなる。そもそも、ワノ国の地下には巨大なマグマ溜まりがあり、作中の描写から火山活動が活発な地域であることが分かる。マグマ溜まりにいつ噴火しても不思議ではないほどにマグマが限界まで溜まっているよう場所で、そこにグラグラの実の能力を強大な力として発揮してしまえば、当然それは地震だけでなく、大規模な噴火にまで発展してしまう可能性が高くなるのだ。

実際にワノ国では、「ローが覚醒能力の大技をビッグ・マムに叩き込む」「ルフィが最大級の大技をカイドウに叩き込む」などの火山活動に影響を及ぼしてもおかしくはない大技が、2連発叩き込まれたことで、少し時間を置いてから、マグマ活動が活発になり火山性地震を誘発し最終的に噴火を誘発している。グラグラの実の能力で強大な力を叩き込んだら当然噴火を誘発する可能性は目に見えるだろう。


大気の地震編集

【注意事項】プロセスは、専門的な内容が大いに含まれてしまっているので、一般の人達にはとても理解し難い内容が続々登場する。なので、最低でも地震情報の見方が分かる程度の基本知識がある者のみこの項目を参照し、グラグラの実の能力を使用する原作・アニメ版の複数描写と照らし合わせながら参照することを推奨。理解が不十分な者は諦めて、前提知識をつけてから出直すことを推奨。



振動の性質を大気に応用すれば、「大気の地震(=大気破壊)」を引き起こすが可能。能力者にとってはグラグラの実の能力の基本的な技となっている。この力の恐ろしいところは性質上、能力者が発揮する〝振動〟の強さと環境、その応用次第では、発生プロセスは〝震動〟の段階にまで突入するほど発揮でき、地震や津波などの大規模な自然現象を簡単に誘発できてしまう点である。


プロセスは、「〝揺れ〟の性質による地震発生メカニズム」という複雑なものとなっていて、全体的なプロセスは、「【振動(波動⇒揺れ⇒破壊)】⇒【震動(波動⇒揺れ⇒破壊)】」という流れとなっている。

以下は地震の比喩。


能力における説明地震に置き換えた場合の説明
【振動の破壊】大気の破壊地震(震源断層の破壊)
大気の破壊が始まった場所震源
大気の破壊領域震源域
【震動の波動】大気の破壊による衝撃波「空振(くうしん)」地震波
【震動の揺れ】空振による対象物の揺れ地震動


つまり能力者が発揮した〝振動〟がある一定以上の強さになると、“振動”の波動の影響を受けた対象は共振などによって最終的に破壊の力に転じる性質を持っているので、〝振動〟の強さが増して大きな破壊を起こすと、さらにその衝撃による誘発現象としての同様のプロセスが限界まで繰り返される連鎖型の能力となっていて、〝震動〟は〝振動〟を累乗した力になるプロセスとなっているのだ。


ポテンシャルの高さ編集

〝振動〟は初期段階の「揺れ」の力のこと、〝震動〟は第2段階以降の「揺れ」の力のことを指し、〝振動〟の性質上の問題で、プロセスが1段階・2段階違うだけで、発揮した能力の力量に何倍・何十倍…と桁違いな差が生じるほどの規模の攻撃力となる描写となっている。

これは、大気破壊が起きた場合は、一気に破壊の衝撃による空振の力も加わり、それが一気に遠くまで地震波のように伝播していくため。このとき以下の関係が必ず成り立ち、能力者の攻撃力は、「〝震動〟のプロセス>〝振動〟のプロセス」となり、能力者の攻撃力をEとし、プロセスの段階数をnとして表すと、


  • E=(波動→揺れ→破壊)^n

と表せ、〝震動〟の段階に突入したときの方が圧倒的な攻撃力となる。

「震動」の段階に突入し、それが大規模であった場合、能力者次第では空振や地震波が惑星の裏側にまで到達する可能性もあるので、能力自体が持つポテンシャルはセンゴク曰く、本当に「世界を滅ぼす力」にもなり得る(規模の目安は『地震の前提知識』の項目を参照)。


「大気の地震」の種類編集

大気の破壊方法は主に2種類。中には空間自体がずれ動く大規模な破壊もある。勿論、発動すると人工的な誘発地震となり、底の見えない巨大な地割れが発生する。


大気割れ(大気の「プレート内地震」)編集

  • 概要
地震の種類プレート内地震
規模の下限大気を割ることができれば可能になるので、特に下限はない
空振(くうしん)
  • 原作
    • 空振=地震波
  • アニメ版
    • 目視不可能な空振=P波(Primary Wave)
    • 目視可能なより強い大気の圧力波となった空振=S波(Secondary Wave)
特徴
  • 制限がないので、再現しやすいタイプの地震で、実力者であれば能力を得た段階でもすぐに行うことが可能
  • 大気割れによる空振を伝播させる方向も、能力者の意思で制御できる
    • 地面の方向に強い空振として伝播させると地震を誘発
    • 空の方向に強い空振として伝播させると空中が激震
    • 海の方向に強い空振として伝播させると津波を誘発
    • 全方位に強い空振として伝播させると陸・海・空の空間自体が激震

  • 発生メカニズム
能力における説明地震に置き換えた場合の説明
殴りつけて触れた大気に波動を伝播させて、大気にヒビを入れることで、その衝撃が振動の衝撃波(=空振)となって周囲に伝播していき、対象を揺れ動かすことができるプレートの内部で地震を起こすことで、地震波が伝播していき、地震動を発生させる

大気のヒビは、能力者の強い振動などの外部の猛烈な力によって、大気にあまりにも強い応力がかかったことで発生したもの。能力者が大気に波動を伝播させて強い外力を加えている間は、大気割れ発生後も、大気にかかる応力はさらに増大し続け、破壊が次々伝播していくため、「ビキキ!」「バキバキ!」などの音が生じる。

実力者が繰り出すと、物理的な破壊を生んだり、大きな物体が押されたり、町はあっという間に破壊されたりする。

また、能力者が発動した〝振動〟による大気割れから発生した「空振」の力の大きさ・伝播方向の制御も可能だ。


【大地震の誘発(海震)】

の付近で強い振動として大気に行使すれば、大きな大気割れに伴う衝撃で、海にも強い空振が伝播し、海底で大地震を引き起こすので、島一つをあっさり沈めることが可能な大津波を引き起こす。因みに白ひげが引き起こした津波の高さは、サンファン・ウルフの身長から最大波で180m超で、数百m程度と推定(東北地方太平洋沖地震の津波は遡上高でも40m程度で、その数倍以上の高さはある)。



大気のずれ(大気の「プレート境界型地震」)編集

  • 概要
地震の種類
  • プレート境界型地震(海溝型地震の一つ)
    • 圧縮力に伴う逆断層型のメカニズム
規模の下限
  • 巨大地震
    • 「作中の描写」と「現実の過去の地震記録」からの推定で、M7.5〜8.0程度の規模が目安
特徴
  • 破壊が収束するまで時間がかかるので、揺れの継続時間は「大気割れ」よりも異常に長い
  • 行うと必ず巨大地震の力となり、周囲は猛烈な震動が発生する
    • 大気を一気にずれ動かすと、連動型のずれが起きるため、斜め上下に空間がずれ動く
    • 陸・海・空は変動が起きた近辺を中心に激震し、しまいには島は周囲の海ごと傾く
  • ずれ動かし方が「スロースリップ」のようになって制御しきれなくても、力を最後まで発揮できれば、巨大地震の再現が可能(アニメ版で判明)※
  • 四皇クラス以上の強者が本気で行えば、M9クラス以上の超巨大地震を引き起こせてもおかしくはないほどのポテンシャルを持つ
欠点
  • 最小規模が大地震の領域なので、被害が甚大になりやすく、例え強者でも多用するのは現実的ではない(作中の能力者は、頂上戦争ではそれぞれ1回しか使用していない)
  • 能力者は、最低でも「規模の下限」に記述した規模の地震に相応しい力量が求められるので、完全に相応しくないと例え四皇の強者ですらも上手く制御できず、ぎこちないずれ動かし方になってしまう
  • 規模が大きすぎる挙句、凄まじいパワーを持つ能力者が直接大気に触れてずれ動かす必要があるので、能力だけで行うことは不可能

※ 「スロースリップ」とは、文字通りプレートや断層がゆっくりと滑る現象のこと。人が体感できる揺れは感じない。


  • 発生メカニズム
能力における説明地震に置き換えた場合の説明
規格外な「強い振動+能力者の豪腕」を以て大気そのものを掴んで、それを斜め下の地面の方向にずれ動かして二つに破壊して、巨大な大気のずれを引き起こし、陸・海・空を激震させる ※1枚のプレートを斜め下方向に押し続けて膨大なひずみを蓄積させ、そこから「海洋プレート」と「大陸プレート」の二つに破壊して、逆断層型の巨大地震を引き起こし、猛烈な地震動が発生する

恐らく上記の再現よりもこちらの方がよく分からない者が多いだろう。

対象が大気なので、作中の描写からは非常に分かりずらいのだが、メカニズムはプレート間地震とほぼ同じ。なので、破壊に転じる「振動」と能力者の力の両方の規格外なパワーが、大気の応力場を斜め下方向に変化させ、膨大なひずみを蓄積。そこから猛スピードでずれ動かし、動的破壊を起こしてひずみを一気に解放する「巨大な大気のずれ」を起こすことで、空間変動を誘発させる。

つまり、この時点で低角逆断層を形成するように空間が上下にずれ動いたことになる。そのため、一定時間揺れるどころか、海洋プレート扱いになっている島や海は、空間の動きに連動して傾こうとする動きが働いている(ゲーム作品などでは一瞬ながらも本当に天地がひっくり返り、敵が「空に落ちていく」というとんでもない光景を目にすることもできる)。事実、それを証明するかのようにマリンフォード側の島や海は沈降するように低角度に斜め下方向に傾き、マリンフォードからある程度離れた海は少し隆起した外観になっていて、本当に空間に「プレートの沈み込み帯」のような境界が形成されてずれが起きたような描写になっている。

ただし、巨大地震そのものを能力者自身がコントロールしているのと一緒。最初は強者ですらも制御が非常に難しく、使いこなせたとしてもあまり多用できないという欠点がある。黒ひげは、能力者になった当初、「コントロールが上手くいかない」と発言をしていた。



能力者編集

当初は”世界最強の男”と呼ばれた四皇白ひげエドワード・ニューゲートが能力者だった。

白ひげ本人の規格外な高い戦闘力も相まって、マリンフォード頂上戦争では「世界を滅ぼす力」と呼ばれる程にまで磨き上げられていた。

しかし、老齢・持病による身体の限界、更に"黒ひげ"マーシャル・D・ティーチによる集中攻撃が致命傷となり戦死

グラグラの実の能力者は姿を消したかに見えた。

だが、黒ひげは白ひげの遺体とともに黒い布の中にこもり、出てきた途端にグラグラの能力を披露。

このため、グラグラの実は作中で初めて2人以上の宿主が描写された悪魔の実となり、悪魔の実のメカニズムを読者が知る上で重要なヒントを与えた実となっている。




覚醒しているのか?編集

悪魔の実の能力には覚醒という段階があり、超人系の場合は自身の能力が周囲に影響を及ぼすようになる。

例としては

実の名前基本能力覚醒能力
イトイトの実自身から糸を生み出す。周囲の物体を糸に変える。
モチモチの実自分の体を餅に変える。周囲の物体を餅に変える。
オペオペの実手術室を作り、その中から手術室内を手術(操作)できる。外部に手術の性質(手術室)を付与し、手術室の外からその空間内を手術できる。
ジキジキの実磁力を操る。相手に磁力を付与する。

仮にグラグラの実の基本能力が「振動を伝える能力」で、覚醒能力が「物体を傾ける能力」なのだとすれば、能力を一度も使ったことのない黒ひげが最初から使えることに矛盾が生じる。

事実、黒ひげが島や海を傾かせたときは、それを完全にコントロールできるだけの力を有していなかった。

一度覚醒した能力は、他者が引き継いでも覚醒能力まで使えるということなのか?

また、カイドウの発言の通り「(能力者の)心身が(悪魔の実の)能力に追いついくこと」が覚醒条件で、それだけで考えれば、強者のうちの一人である黒ひげもすぐに覚醒能力を扱えることになるのだが、それではあまりにも不自然。そこで、もう一つ求められる条件として考えられるのは、「能力者が持っている能力の特性について正しく熟知した上で、その能力を自身の力で頻繁に扱い、限界まで使いこなす」ということである。実際に上記に示した覚醒者は、何れも能力を頻繁に扱って使いこなしている強者で、能力を正しく使いこなしていない強者が自然に覚醒に至ったという事例はない。すなわち、頂上戦争時の黒ひげは完全には使いこなせていないので、島や海を傾かせた技については覚醒能力ではなく、通常能力で行える非常に強大な能力の効果に過ぎない可能性の方が高いということだ。


さらに従来の悪魔の実の覚醒者を見ると、各悪魔の実の能力が持つ特性によって、覚醒に至る基準となる心身の強さが異なっている可能性も考えられる。グラグラの実においては、超人系最強クラスの能力であることから、その能力自体が持つポテンシャル(エネルギー量)は、他の一般的な能力と比較して桁違いに高く、四皇クラスの強者ですらも中々覚醒には至りにくい能力である可能性もあるということだ。

グラグラの能力を使用して発揮できる「地震」で例えると、この自然現象は対数という数値でその規模を表し、マグニチュードが0.2上げるとエネルギー量はおよそ2倍、1上がればおよそ32倍に膨れ上がる性質がある。分かりやすく、この数値表現を悪魔の実自体が持つ力に当てはめて、以下のように3つに段階分けをする。


  • M6.0のエネルギーに相当するポテンシャルを持つ悪魔の実の能力を「Aの能力」(ポテンシャルの低い能力)
  • M7.0のエネルギーに相当するポテンシャルを持つ悪魔の実の能力を「Bの能力」(ポテンシャルが中程度の能力)
  • M8.0のエネルギーに相当する、或いはそれを超えるポテンシャルを持つ悪魔の実の能力を「Cの能力」(ポテンシャルの高い能力)

そうすると、「Aの能力」を覚醒させるには、M6.0に相当するエネルギー量を持っているので、能力者も必然的にその力を完全に使いこなせるだけの強大な力と精神力が必要となるのだが、この段階でもハードルは非常に高い。「Bの能力」は、能力自体が持っているエネルギー量はM7.0相当、すなわち大地震を引き起こすレベルに相当するエネルギー量となる。なので、仮に能力者がM6.0程度までの実力しかなかった場合は、現状のおよそ32倍分心身共にパワーアップさせないと「Bの能力」は覚醒には至らないということになる。そして「Cの能力」については、M8.0に相当するほどのポテンシャルを持っているので、巨大地震を引き起こしてしまうほどの莫大なエネルギー量。すなわちこの場合、能力者がM7.0程度までの実力しかなかった場合は現状のおよそ32倍分・M6.5程度までの実力しかなかった場合は現状のおよそ178倍分・M6.0程度までの実力しかなかった場合は現状のおよそ1000倍分心身共にパワーアップさせないと「Cの能力」に追いついたとは言えないので、覚醒には至らない。また、この理論では、強さがM9.0に相当するなどのポテンシャルが桁違いに高い能力であれば、能力者の力の現状が仮にM6.0相当までの能力の力しか操れない場合、さらにそのおよそ3万2000倍分心身共に限界まで追い込んで強くならないと覚醒は起きないので、いくら実力者の多い作中世界でも、このような能力に限っては、「覚醒者が現れるのは平均数百年~数千年に1人」ということになり、それは「極めて稀な現象」ということなる。

つまりグラグラの実においては、この場合における「Cの能力」に該当しているので、余程な強者でない限りは覚醒の実現は非常に厳しいということになる。

このように能力自体のポテンシャルが高すぎてしまうと、もしかしたら「覚醒」には至りにくいのかもしれない。


ただ、全盛期はロジャーと互角に戦えた(ロジャーの死後は名実ともに世界最強の大海賊だった)白ひげが、『悪魔の実の覚醒というステージに到っていない』とは考えにくいため、作中で描写されたいずれかの描写が『覚醒』によるものか、あるいは『老齢や病気のために全力で戦えていないため、悪魔の実の覚醒能力を引き出せなくなっている』かのどちらかが最も有力だろう。『覚醒』として最も可能性の高いのは、薙刀に「振動(=グラグラの力)」を付与する描写で、現状では後の能力者である黒ひげは1度も使用していない。


余談編集

東日本大震災の影響編集

アニメ版でこの実の能力が初登場した当時、近畿広域圏を放送域としていた関西テレビは、フジテレビ系主要局同時ネットから丁度1週遅れで同番組をネットしていた。

ところが、2011年3月11日東北地方太平洋沖地震が発生し、それによって東日本大震災が発生。フジなど最速局ではこの放送が行われた後だったのに対し、関西テレビではちょうど3日後に放送を控えた状態で震災を迎えた……。

当然翌日曜日は全局で放送が延期となったものの、この実の能力があまりにダイレクトに直近の災害とリンクしてしまうことになってしまったため、関西テレビでは翌々週以降も放送期間を出来るだけ先延ばしすべく特別編を一定期間放送。

その結果最速局から6週にも及ぶ遅れが発生してしまい、長らくこの遅れが解消されなかった。

2012年8月に夕刻以降の時間を利用して当初遅れ分の5話を一挙放送し震災以前の1週遅れに戻したあと、2016年の番組改編時期を利用して1時間放送を実施し、最速系列局との同時ネットに復帰。

この時の遅れを挟み、2006年10月の朝ローカルセールス枠以降以来9年半ぶりに最速系列局への復帰となった。


作中の「地震」について編集

作中では後にグラグラの実の能力以外の力によって発生した桁違いな規模の地震で、「震源地」という言葉も使用されているが、これはあくまでも「震央地名」を指した言葉で、メディアなどが使用しているものなので、学術用語ではないということに注意。「震央地名」は、震央の位置を示す地名で、気象庁が定めたものである(気象庁HPより)。


地震名震災名震央地名(震源地)
兵庫県南部地震阪神・淡路大震災大阪湾
新潟県中越地震新潟県中越地方
東北地方太平洋沖地震東日本大震災三陸沖
平成28年熊本地震熊本県熊本地方
北海道胆振東部地震胆振地方中東部
令和6年能登半島地震石川県能登地方

作中では「震源地不明」とはなっているが、「不明」という部分には地名が入る。

また、グラグラの実関連では「震源地=能力者(白ひげ・黒ひげ)」という認識は誤りで、「震源地=マリンフォード」とするのが正確。

作中では「マリンフォードを震源とする地震により…」ときちんと意味も考慮し、能力者の名前ではなく、地名として描かれている(ただこちらは、実物の地震のことを指していると考えられるため、比喩である「大気の震源地」のことを指している言葉ではない)。

因みにグラグラの実の場合は、能力者が大気を破壊したことで発生したので、震源の深さは必然的に0kmとなる。


歴史に残る巨大地震の大きさ編集

歴史に残る巨大地震の規模はM8クラス以上のことを指すことが多く、震源域(岩石の破壊範囲)は数百km以上に及び、スーパーサイクルのようなM9クラスになると地震波が地球を数周以上する(数十万km駆け巡る)程巨大

実際に東北地方太平洋沖地震の震源域は南北約450km・東西約200kmに及んでおり、およそ10万㎢にわたって破壊が及んだ。

また、地震の力はM7とM9は一見すると差がそこまでないように思えるが、実はM2違うだけで1000倍近くもエネルギーに差がある

ここでも大津波を引き起こすほどの巨大地震の凄まじさが窺える。


関連タグ編集

ONEPIECE 悪魔の実 超人系 振動 地震

エドワード・ニューゲート マーシャル・D・ティーチ


地学現象を引き起こす悪魔の実編集

マグマグの実...こちらは「火山噴火」の力に発展する

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