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南海トラフ巨大地震

なんかいとらふきょだいじしん

南海トラフ沿いが震源域とされる巨大地震。
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南海トラフ巨大地震の特徴と概要

南海トラフの地震は、過去に90~150(中世以前は200)年の周期で発生している。この地震にはいくつか発生パターンが存在し、東海東南海南海日向灘の震源域で同時に連動するか、そのいづれかの震源域で発生し、もう片方がタイムスパンで連動して発生するものと考えられている。もちろん、単独で発生する可能性もある。また、2006年から南海トラフの海底の15カ所で音波を発信する装置を使い地殻変動の調査をした結果、震源域では1年間に平均3~5cmずつひずみが蓄積されており、特に1年間に高知県沖で5.5cm、三重県沖では5.1cmという5cm超えのひずみが蓄積されていることが分かっている。しかし、これらは観測点のある場所で推定したものなので、観測点のない場所では推定ができていない。
想定は最大でM(マグニチュード)9.1となっており、発生したら最悪の場合は東日本大震災を上回る被害が出る可能性も否定できない。

将来の地震発生確率

  • 地震の規模 M8~9クラス
  • 地震発生確率 30年以内に、70%~80%
  • 平均発生間隔 88.2年 


被害想定

原因最悪の場合の死者数
津波約23万人
建物の倒壊約8万人
火災約1万人

と合計で最悪の場合の死者数は約32万人、経済的被害は約220兆円に上ると想定している。

専門家の中には南海トラフ巨大地震が発生する40~50年前から西日本で直下型地震が発生しやすくなる特徴があると指摘する者もいる。

南海トラフ巨大地震のシミュレーション

※この動画には衝撃的な映像が含まれています。精神的なストレスが生じる可能性がありますので、ご注意ください。


※動画の想定はM9.2となっていますが、必ずしもこの規模で発生するとは限りません。

過去の地震

過去に発生した地震はM8クラスを超える巨大地震が多く発生し、揺れや津波による被害が広範囲で発生。死者も多数出している。中には最大のものでMw(モーメントマグニチュード)9クラスの超巨大地震を引き起こしたのではないかという研究者も存在する。ここでは最近の地震を取り上げる。表に関しては南海トラフ巨大地震の他にも西日本の地震(特に直下地震)を掲載している。特に南海トラフと疑われる地震については太字となっている。

宝永地震

  • 発生日と時刻 1707年10月28日の13時45分前後と推測
  • 震央 東海道・南海道沖の北緯33度12分0秒・東経135度54分0秒と推測
  • 規模 M8.4 ~8.6, Mw8.7 ~9.3と推測 
  • 最大震度 震度7:静岡県(遠江袋井)、愛知県(三河野田)、大阪府(河内布施)、高知県(土佐室津・宿毛大島)と推測

南海トラフのほぼ全域にわたってプレート間の断層破壊が発生したと推定され、記録に残る日本最大級の地震とされている。死傷者数は5000~2万人と推定され、津波の高さは25mを超えたところもあったと推測されている。地震の震動時間は現在の高知県で30分から1時間も揺れが継続したような表現がある。もちろん、それは余震も含めた時間とされるが、大地震の恐怖感からきた誇張的な表現という見方もある。

この地震の49日後に富士山の側面が大爆発(宝永大噴火)したという記録が残っている。

安政東海地震

  • 発生日と時刻 1854年12月23日の9時15分頃と推測
  • 震央  東海道沖の北緯34度0分0秒・東経137度48分0秒と推測
  • 規模 M8.4 , Mw8.4~8.6と推測 
  • 最大震度 震度7:山梨県(甲斐甲西)、静岡県(駿河相良・遠江袋井)と推測

南海トラフ巨大地震の一つとされ、安政南海地震とともに安政大地震とも呼ばれている。死傷者数は2000~3000人と推定され、津波の高さは20mを超えたところもあったと推測されている。被害は関東地方から近畿地方におよんだという記録がある。また、サンフランシスコまで津波が到達したという記録も。この約半年前には伊賀上野地震(M7 1⁄4)が発生している。

安政南海地震

  • 発生日と時刻 1854年12月24日の16時半頃と推測
  • 震央 南海道沖の北緯33度0分0秒・東経135度0分0秒と推測
  • 規模 M8.4 , Mw8.5~8.7と推測 
  • 最大震度 震度6:和歌山県(紀伊新宮)、高知県(土佐中村)と推測

この地震は、安政東海地震の約32時間後に発生した南海トラフ巨大地震の一つ。死傷者数は数千人と推定され、津波の高さは15mを超えるところもあったと推測される。被害は中部地方から九州地方へ及び、2つの巨大地震が重なった近畿地方では東海地震における被害と明確に区別ができない。この40時間後に豊予海峡地震(M7.4)が発生している。

昭和東南海地震

  • 発生日と時刻 1944年12月7日の13時35頃
  • 震源 熊野灘沖の北緯33度34分12秒・東経136度10分42秒で深さ40km
  • 規模 Mj(気象庁マグニチュード)7.9, Ms(表面波マグニチュード)8.0, Mw8.1~8.2 
  • 最大震度 震度6:静岡県(御前崎)、三重県(津)

1945年前後にかけて4年連続で1000名を超える死者を出した4大地震(鳥取地震、三河地震、南海地震)の一つ。死者・行方不明者数は1223名とされ、津波の高さは8~10mとされている。戦時中のため地震のことはあまり触れずに被害の隠蔽をした。この地震の約1年前に鳥取地震が発生している。

昭和南海地震

  • 発生日と時刻 1946年12月21日の4時19頃
  • 震源 紀伊半島沖の北緯32度56分06秒・東経135度50分54秒で深さ24km
  • 規模 Mj8.0, Ms8.2, Mw8.1~8.4
  • 最大震度 震度6:岡山県(西大寺)三重県(五郷)兵庫県(郡家)香川県(津田・下高瀬)高知県(野根・母島)

昭和東南海地震の約2年後に発生した地震。南西日本一帯では地震動、津波による甚大な被害が発生したが、他の年代に発生した南海地震と比較して、被害の規模は小さかったと考えられている。死者数は1330人とされ、津波の高さは4~6mとされている。

他にも684年には白鳳地震、887年に仁和地震、1096年には永長地震などが発生している。また、1605年の慶長地震は南海トラフを震源とする地震と考える研究者もいれば、南海トラフではなく遠地(小笠原近海など)の地震と考える研究者もいる。未だに謎の部分は存在している。

発生年地震名地震の規模備考欄
684年白鳳地震M8~9東海道・南海道沖が震源と推定。
約203年間畿内七道地震、 天平地震、南海トラフ巨大地震(797年)?、大宝地震、播磨国地震、出雲で地震、京都で地震
887年仁和地震M8.0~8.5東海道・南海道沖が震源と推定。
約209~212年間京都などで地震、山城・近江地震、万寿地震
1096年永長地震M8.0~8.5東海道沖か南海トラフ全域が震源と推定。
1099年康和地震M8.0~8.3南海道沖が震源と推定。畿内の地震の可能性もあり。
約262~265年間文治地震、南海トラフ巨大地震(1200年頃)?、京都で地震、正中地震、紀伊で地震、 元弘地震(東海地震?)紀伊・摂津地震(東南海地震?)
1361年正平地震 M8 1⁄4~8.5震源域諸説あり。
約137年間応永地震、山城・大和地震、日向地震
1498年明応地震M8.2~8.4東海道沖(南海道沖も連動の可能性あり)が震源と推定
約106年間摂津・河内地震、紀伊・京都で地震、大阪・京都・伊勢・三河で地震、天正地震、中央構造線状の連動型地震(慶長伊予地震・慶長豊後地震・慶長伏見地震)
1605年慶長地震M7.9~8.0震源域が明らかになっていない。
約103年間肥後八代で地震、熊本で地震、加賀大聖寺地震、寛文近江・若狭地震、外所地震、 安芸・伊予で地震、遠江・三河地震、壱岐・対馬地震、豊後で地震、阿蘇山付近で地震
1707年宝永地震M8.6~9.3南海トラフ全域が震源と推定。
約147年間因伯美地震、三河、伊那遠山谷で地震、日向・豊後・肥後で地震、京都地震、善光寺地震、伊賀上野地震など
1854年安政東海地震M8.4~8.6東海道沖が震源と推定。
同年安政南海地震M8.4~8.7南海道沖が震源と推定。
約90~92年間豊予海峡地震、飛騨地震、飛越地震、浜田地震、濃尾地震(日本観測史上最大規模の直下地震)、北但馬地震、北丹後地震、河内大和地震、鳥取地震など
1944年昭和東南海地震M7.9~8.2三重県南東沖が震源。
三河地震
1946年昭和南海地震M8.0~8.4紀伊半島沖が震源。
約72~74年(現在)紀伊水道で地震、福井地震、北美濃地震、松代群発地震、長野県西部地震、兵庫県南部地震、鹿児島県北西部地震、鳥取県西部地震、芸予地震、福岡県西方沖地震、能登半島地震、長野県北部で地震、淡路島付近で地震、長野県神城断層地震、熊本地震鳥取県中部で地震大阪府北部で地震など
20××年???最大M9.1

警戒態勢

気象庁は東海地震の警戒体制を改めて、南海トラフ地震に関連する情報の運用を2017年11月1日に始めた。ケースとしては以下の例が発生したときに発表される。

ケース
1南海トラフ巨大地震の震源域の片側でM8クラスの地震が発生したとき。(半割れ)
2南海トラフ巨大地震の震源域の一部でM7クラスの地震が発生したとき。(一部割れ) ※東日本大震災が発生する2日前にM7クラスの前震が発生していた。
3プレートの境界面の断層がずれ動いているとき。(スロースリップ)

他にも今までとは異なる異常現象が観測された場合には臨時情報を発表することがある。また、巨大地震は突発的に発生することも考えられるため、臨時情報が発表されないで大地震が発生してしまうことがある。それと反対に臨時情報が発表されても長期間にわたって大地震が起きない可能性もある。

政府の対応

「半割れ」の場合

直近の2事例(安政東海・南海地震、昭和東南海・南海地震)でも東西が連動し、被災を免れた逆側でも時間差で被害を受けたことから、大地震が起きる可能性が他のケースより高いと判断。津波到達までに明らかに避難が完了できない地域は、事前に全住民が避難すべきだとした。避難が間に合わない可能性がある地域も、高齢者や障害者には避難を促すことにしている。
避難を検討すべき地域は、地震発生から30分以内に30cm以上の津波が予想される地域を想定している。

「一部割れ」の場合

直近7事例でその後に大規模地震が起きたケースがなく、大地震が発生する可能性は「半割れ」の分10の1以下になるため、避難の呼びかけは行わない。ただ、住民が自主的に避難する場合は知人宅などを基本とし、市町村などには避難先の確保を求めた。

「スロースリップ(ゆっくりすべり)」の場合

科学的な評価が難しいため、住民に避難は呼びかけず、避難経路の確認や家具の固定など日ごろの備えの再確認を促すことにしている。

「半割れ」「一部割れ」のケースでは、臨時情報が発表されても長期間にわたって大地震が起きない可能性もあるため、警戒期間は1週間程度を基本とすることにした。

※臨時情報が発表されたら安全な避難路の確認と心の準備をして適切な対応をすることが大切。また、この情報を冷静に受け止めて、災害をどう減らすかが重要だ。当然、この情報が発表されたらするのではなく、日本列島で巨大地震は南海トラフ巨大地震に限らずいつどこでも発生するので、日頃からの備えが必要である。

臨時情報の問題点

臨時情報を発表して犠牲者を減らすことはできるが、その反対に問題点もでてくる。

  • ネット上などでデマな情報や不確かな情報が掲載され、大混乱が起こる
  • モノ不足やガソリン不足の懸念
  • 事前避難の長期化

など色々な問題が発生する。たとえ、巨大地震が発生せずに臨時情報が解除されても発生する確率が下がったわけではないので、十分な警戒をして生活していく必要がある。

想定と津波

東南海、南海地震等に関する専門調査会

今後発生が予測される南海トラフの地震のうち最大のものはマグニチュード8.7、破壊領域は長さ700km程度の宝永地震レベルとされていた。しかし、2011年東北地方太平洋沖地震発生後、この想定は見直されることなり、中間報告では、南海トラフ連動型の最大クラスの地震・津波の想定がなされ、M9.0との暫定値が発表された。日本の地震学者の阿部勝征は、想定の地震が起きれば巨大西日本地震となると述べている。2012年8月に10mメッシュによる津波の高さと浸水域などの推計結果による被害想定が発表され、冬季の深夜にマグニチュード9クラスの超巨大地震が発生、駿河湾から紀伊半島沖を中心に大津波が発生した場合、関東以西の30都府県で最悪32万3000人の死者が出る可能性があるとした。

中には南海トラフと琉球海溝が連動した超巨大地震が起きる恐れがあると指摘する専門家も少なからず存在する。同時連動すれば間違いなくM9クラスになり、最悪の場合は1960年に発生した世界最大規模の超巨大地震のチリ地震(M9.5)に匹敵する可能性はあるだろう。

地方自治体など

  • 三重県

2011年の報告によるとM9連動地震の想定では、津波は熊野市二木島で高さ19mとなり、防潮堤が機能すれば130㎢が高さ2mで浸水、防潮堤が機能しない場合は機能したときの面積よりも約2.5倍で浸水する。防潮堤点検結果によると、空洞化している部分が少なくとも138カ所あるため対策が急がれている。熊野市・尾鷲市・紀宝町などでは、地震から津波の到達まで3~4分しかなく、避難時間確保のためにも防潮堤の復旧が大事だ。

2011年の報告によると浸水面積は従来の想定の73㎢から2倍以上に拡大し、美波町阿部漁港奥から海陽町宍喰海岸で約20mの津波の高さとなっている。内陸部の徳島市富田地区(高さ1~2m)や北島町などが新しく津波浸水地域に指定された。20cmの津波の到達時間は、牟岐町牟岐漁港湾口で3分、徳島市のマリンピア沖洲東端で32分とされ、最大の高さの津波が来る時間は30分から90分後となっている。
  • 高知県
2012年の報告によると黒潮町で30m以上の津波が予想されている。高知空港全域も浸水し、最大7m以上になる

2018年3月、永松伸吾関西大学教授と宮崎毅九州大学准教授は、発生後5年間の国と自治体の復興費用を162兆円と見積もっている。


地震予知は可能?

ネット上では、「南海トラフ地震が20××年の〇月〇日に発生する」など予言している者が多く存在。しかし、地震予知をできた者は誰もいないのが現状である。
詳しくはこちら

関連情報

主にスロースリップについて掲載している。
スロースリップとは普通の地震によるプレートのすべりよりもはるかに遅い速度で発生する滑り現象のこと。別名ゆっくり地震などと呼ばれることもある。東日本大震災発生以降にこの現象が巨大地震を発生させる要因と考えられるようになった。しかし、スロースリップが発生したからすぐに巨大地震が発生するというわけではないが、この現象が最後の一押しとなって発生する可能性はある。

気象庁は、「現時点では南海トラフ沿いで巨大地震が発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まったとは言えない」としている。

東海地域

  • 2000年から2004年にかけて浜名湖付近で年間1cm程度の速度で発生していることが判明。銭洲海嶺の影響で高間隙水圧帯ができ、そのため、スロースリップを起こす部分の幅が通常よりも広くなり、スロースリップの規模が大きくなっている。
  • 2009年8月11日にM6.5の「駿河湾地震」が発生した。
  • 2017年11月静岡県と長野県の観測地点でわずかな地殻変動をとらえていた。
  • 2018年8月現在、静岡県の御前崎では、地盤が沈降する傾向が続いている。

最新情報(2018年11月7日更新)

  • 2018年9月18日以降、東海から紀伊半島〜四国にかけての一帯で、プレート境界付近を震源とした深部低周波地震を観測している。


東南海地域

  • 2004年9月5日にM7.4の「紀伊半島南東沖地震」が発生。
  • 2006年1月に紀伊半島から愛知県にかけての地域で、短期的なスロースリップが発生した。
  • 2016年4月1日に三重県南東沖で約72年ぶりにM6.5のプレート境界型地震が発生。この約13日後に熊本地震が発生し、熊本地震本震後に微動地震が活発化した。
  • 2017年11月に奈良県と三重県の県境で深部低周波地震が始まり、次第に北東に活動領域を拡大し、愛知県で活動が続いている。
  • 2018年9月に奈良県から伊勢湾にかけて、通常の地震波より低周波が低く、揺れが小さい低周波地震を観測した。奈良県と三重県で始まった活動は次第に北東へ広がり、伊勢湾にまで拡大した。三重県中部で発生した地震と愛知県中部で発生した地震はいずれも深部低周波地震であり、Mw5.8の規模だった。

最新情報(2018年11月7日更新)

  • 2018年9月18日以降、東海から紀伊半島〜四国にかけての一帯で、プレート境界付近を震源とした深部低周波地震を観測していおり、10月4日には深さ42キロを震源とするM5.0の地震が発生し、最大震度4の揺れを観測した。


南海地域

  • 2001年3月24日に安芸灘で最大震度6弱を観測するM6.7(Mw6.8)のプレート内部の地震が発生した。「芸予地震」とも呼ばれる。
  • 2014年3月14日に伊予灘で最大震度5強を観測するM6.2(Mw6.3)のプレート内部の地震が発生した。
  • 2018年2月下旬以降に四国中西部でプレートのスロースリップによる地殻変動が起きた。19日には、愛媛県と豊後水道でM5クラスが同時に2回、M3.9の地震が1回起き、いずれもフィリピン海プレート内部の地震と考えられている。愛媛県南部で始まった深部低周波地震は、次第に南西に活動領域を広げた。
  • 2018年3月には、四国の広範囲に深部低周波地震が確認された。
  • 2018年7月に愛媛県と豊後水道でスロースリップが原因とされるM6クラスの深部低周波地震が発生。特に愛媛県中部から南部と、瀬戸内海西部の伊予灘では通常の地震波より低周波が低く、揺れが小さい低周波地震を観測した。また、豊後水道でも低周波地震が発生している。
  • 2018年8月に四国中部の瀬戸内海側で7月と同様の現象が起きていた。また、紀伊水道沖の海底では2017年末からこれまでとは異なる傾向の地殻変動が起きている。高知県の室戸岬と和歌山県の潮岬では地盤が沈降する傾向が続いている。
  • 2018年9月29日以降、豊後水道から愛媛県中部にかけて最大Mw6クラスの深部低周波地震を観測しており、活動領域は次第に北東側に拡大した。
  • 2018年9月18日以降、東海から紀伊半島〜四国にかけての一帯で、プレート境界付近を震源とした深部低周波地震を観測し、紀伊水道沖に沈み込むプレート境界がゆっくりすべる「スロースリップ」が起きている可能性が高い。
  • 2018年11月2日に発生した最大震度4を観測した紀伊水道を震源とするM5.4(防災技術科学研究所はM5.7)の地震で、気象庁は「フィリピン海プレートが沈み込む境界内で発生したスロースリップが引き起こした可能性が高い」とした。また、同月5日にも最大震度3を観測した紀伊水道を震源とするM4.5(防災技術科学研究所はM5.1)の地震が発生し、その後も地震が相次いで発生した。現在は収束している。

最新情報(2018年11月17日更新)

  • 現在、和歌山県南方沖の深さ0~10km付近で小規模の群発地震が発生している。


日向灘

  • 1996年に日向灘で10月19日と12月3日にそれぞれM6.6の地震が発生。
  • 1997年に豊後水道付近でスロースリップを観測。
  • 2002年にスロースリップが発生。
  • 2003年と2004年に南海トラフの固着域に近づくようにスロースリップが相次いで発生。
  • 2006年にも2003・2004年のようなスロースリップを観測。
  • 2013~2015年にも2003・2004年のようなスロースリップを観測。
  • 2016年の熊本地震の影響で、微動地震が活発化した。

最新情報(2018年11月7日更新)

  • 2018年6月ごろから九州北部で、これまでとは異なる地殻変動がとらえられており、原因は宮崎県沖の日向灘北部のプレート境界深部でスロースリップが発生していることが原因だと推測。


プレスリップ

大きな地震が発生する際に、震源となる断層破壊を誘導する微小な割れ目を形成する地震のこと。前兆すべりともいう。気象庁は東海地震をこれをもとに予知していた。

「駿河湾地震(2009)」が発生したとき「東海地震観測情報」が発表されたが、「想定される東海地震に結びつくものではない」と判断された。

「東海地震観測情報」は2017年11月から「南海トラフ地震に関連する情報」になった。詳しくは上記の警戒態勢を見るとよい。


過去の地震の前兆現象について

過去に発生した地震にも前兆現象があったらしい。前兆現象が実際に起きたからといって必ずしも地震が発生するというわけではない宏観異常現象については科学的な根拠がないのが現状。しかし、油断もできない

宝永地震(宝永4年10月4日)

  • この地震が発生する21年前に遠江・三河地震(M6.5~7)の内陸地震が発生
  • 名古屋において10月3日に発光現象
  • 前震と思われる地震の記録が9月25、26、28日に見られる


安政東海地震(嘉永7年11月4日)

  • 前年の小田原地震によって袖師町(現・静岡市清水区)では海岸が遠浅となり隆起を示唆する記録
  • 御前崎付近では地震前に浜が次第に壊されていくなど沈降と思われる現象が発生
  • 周辺では数年前から中規模地震が続発し、特に半年前からは紀伊半島から伊豆半島にかけて地震活動が高まっていた


安政南海地震(嘉永7年11月5日)

  • この地震の約1か月前の10月1日頃には干潟が広がり異常な干潮を観測
  • この地震の3~5日前には海底の鳴動、地鳴り、遠音、が見られた
  • ミミズが地中より這い出し死
  • 井戸水が枯れたり濁る


昭和東南海地震

  • 本震発生前の約20年間のユーラシア大陸東部地域(北東中国から西南日本)の浅い地震活動が活発であった
  • 地震の発生直前に、静岡県掛川市において、プレスリップと見られる現象を観測


昭和南海地震に関しては終戦混乱期であったため、データ不足が多くあまり断定できるデータがない。また、この前兆現象と地震との因果関係については不明な点が多く存在している。


外部リンク

東海・東南海・南海地震 南海トラフ巨大地震のシミュレーション

Youtube

南海トラフ巨大地震のシミュレーション【PLUM法】あり 

関連タグ

地震 災害 防災 宏観異常現象

海溝型地震

東日本大震災 関東大震災

西日本の直下型地震

平成28年熊本地震 阪神淡路大震災 鳥取地震 大阪府北部地震など

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