概要
2007年3月25日9時41分57秒に能登半島沖で発生した大地震。震央は北緯37°13.2′・東経136°41.1′。震源の深さは約11kmと浅く、地震の規模(マグニチュード)はM6.9であった。震源に近い能登地方で特に揺れが激しく、最大震度6強の激震が石川県の輪島市・七尾市・穴水町を襲った。輪島市門前町では震度7(計測震度6.5以上)に近い計測震度6.4を観測している。
各地で家屋倒壊・道路崩落や、電気・ガス・水道などのライフラインの寸断が発生し、震源地に近い沿岸部や富山県の氷見漁港などでも液状化現象が発生した。地震によってエレベーターが緊急停止し、エレベーター内に人が閉じ込められる事故も相次いで発生した。
震度
震度6強
震度6弱
震度5強
震度5弱
人的被害
- 死者 1人
- 重傷者 91人
- 軽傷者 265人
住家被害
- 全壊 686棟
- 半壊 1740棟
- 一部損壊 2万6958棟
余談
- 本震の震源地は能登半島沖であったにもかかわらず、気象庁がこの地震を「能登半島沖地震」ではなく「能登半島地震」と命名した理由は、余震域が主に能登半島内の内陸部であったためである。
- 元来は「能登半島地震」といえばこの地震のことを指していた。ところが、2024年にマグニチュードおよび犠牲者数が17年前をはるかに上回る巨大地震(令和6年能登半島地震)が発生すると、2007年の地震は完全に上書きされるかたちとなり、「能登半島地震」といえば2024年の地震を指すことが圧倒的に多くなった。2024年の地震が起きるまで、能登半島地震が2007年にも発生していたという事実を知らなかったという国民も多い。