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「鬼ヶ島」討ち入りの作戦は!!!何一つ狂っていない!!!


錦さん!!さすがはおれ達のリーダー!!

やはりあんたは尊敬に値する!!!


修羅場でござる…


概要編集

新世界ワノ国出身ので、かつての九里大名・光月おでんに仕えていた家臣団「赤鞘九人男」の一人。

錦えもんと並び、おでんの家来の中では41年前から仕えている最古参でもある。


元々は首都「花の都」で暮らしていた孤児であり、錦えもんとは当時からの幼馴染。錦えもんが起こした「山の神事件」を機におでんと知り合い、その後、都を追放された彼に強引についていく形で家来となった。


Kyoshiro

ワノ国編第二部終了まで当時の赤鞘達の中で唯一登場していないと思われたが、実は黒炭家御用達の両替屋にして、花の都の侠客として名を広めていた居眠り狂死郎の正体こそが現在の傳ジローであった。

20年前、主君であったおでん並びにその奥方光月トキカイドウ黒炭オロチの手によって失ってしまい、長年仕えた主君の命も家名も守る事が出来ない自身への不甲斐なさ、そして主君らを追い詰め死に追いやった敵への憎悪から傳ジローは激しい怒りと悲しみの狭間で苦悶し、白舞の閻魔堂に篭って言葉にならない叫び声をあげ続けた。堂を出る頃には、多大なる精神的ショックからか髪は青色に変色し、目元は鋭い切れ長のツリ目となり、額や頬に血管を浮かべた憤怒の形相へと変貌していた。

(傳ジローは自身のこの変貌について、後に再会した日和に対して「“怒りという妖怪”に取り憑かれた」と表している。)


幸か不幸か、かつての面影を殆ど残さないその姿に周囲は彼が赤鞘の侍の傳ジローと気付くことはなく、閻魔堂を後にしたそのままの足取りで花の都まで流れ着いた。都のゴロツキ数人に因縁を付けられるも瞬く間に叩き伏せ、その腕っ節の強さに惚れ込んだゴロツキ達は手の平を返して傳ジローに「自分達を手下にしてほしい」と懇願する。彼らに名を訊ねられた傳ジローは“狂死郎”と名乗り、以降も都中のならず者達をまとめ上げていき、侠客組織「狂死郎一家」を立ち上げた。

以降、敵だけでなく味方にも正体が露見しないように振る舞い続け、20年間を敵であるオロチの側で過ごしていた。また、遊郭を築き上げた頃にはおでんの娘である光月日和が都に流れ着いた際には彼女にのみ正体を明かし、小紫という名を与え、それまで日和を守り続けてきた河松から引き継ぐ形でオロチの魔の手から守り続けていた。


プロフィール編集

本名傳ジロー
年齢47歳
身長306cm
所属光月家家臣「赤鞘九人男」、ワノ国希美大名
覇気武装色見聞色
出身地偉大なる航路 新世界 ワノ国 花の都
誕生日10月26日(でん←10、じろー←26)
星座さそり座
血液型XF型
好きな食べ物牛すじ
嫌いな食べ物くさやの炭火焼き
趣味昼寝
イメージ動物ボルゾイ
初登場単行本95巻 第960話『光月おでん登場』
WT10083位(10448票)
CV岸尾だいすけ

人物編集

容姿編集

狂死郎親分

20年前までは青みがかった黒の長髪を一つ纏めにして後ろで結び、サングラスのような眼鏡を掛けていた。

初登場した当時は子供であったため低身長であったが、大名家家臣となった数年後はおでんや他の家臣と並ぶほどの長身に成長。楕円形だった顔もシュッとした面長の凛々しい顔立ちとなった。後ろ結びの髪は年々伸びており、黒いシルエットのみ公開された当初も異様に長く描かれていた。


傳ジローと狂死郎の怒り

現在は怒りの妖怪に取り憑かれたことで髪色が変化。元々青みがかった黒髪は色素が薄まって完全に青髪となり、更に髪と同系統の色のリーゼントの鬘を被り、特徴のある髪型を作っていた。錦えもんたちに正体を明かした後は鬘を放棄し、本来の一つ纏めにした長髪姿になっている。ただし眼鏡は20年前に壊れてしまったため現在は身につけていない。


性格編集

幼い頃から言葉巧みに金をチョロまかし、安い値段で高い商品を買い叩くなど口が上手い。また、自分よりも年上を見下しており、普段から「全ての愚かな大人達」と毒づいているが、光月おでんのことは当時から唯一尊敬していた。「山の神事件」で初めておでんに直接会った際には、町が崩壊するほどの大騒ぎの最中にもかかわらず、声をかけられたことに感激して涙を流して喜んでいた程である。


大名家家臣となってからもその商才を活かし郷の財政管理も請け負っていたようで、おでんに対して金銭面での報告や意見をする場面も多く見られた。

とある一件で霜月康イエから大金と薫陶を授かってからは、他の家臣団共々武芸や勉学に励むようになり、特に傳ジローは地頭の良さもあってか他の家臣達(イゾウ含む)に黒板を使って学問を教える描写もあった。

おでん不在中、新たな将軍(国長)となった黒炭オロチの悪政により財政が著しく低迷した際には、郷の財政難を立て直すべく各方面に頭を下げ金の貸し借りを行っていた。


この金銭に関する才能は20年間を耐え忍ぶ際にも発揮され、将軍となったオロチの家臣となり、両替屋という立場を築き上げることに成功した。



戦闘能力編集

基礎戦闘力編集

おでんの家臣となり、康イエに「ワノ国の守り神」になるよう諭されたことで仲間たちと共に武芸を学んだ。現在、その剣術は達人の域に鍛え抜かれており、その力は軽い一振りでも百獣海賊団の巨大なガレオン船を両断する斬撃を放ち、ゾロの斬撃も涼しい顔で受け流す程。作中回想シーンにおいてもカイドウの部下と戦い「赤鞘九人男は化け物のように強かった」と称されている他、ワノ国編の序盤でも錦えもんから「味方とすれば百人力」と言われている。

また繊細な剣捌きをすることができ、作中では小紫として振る舞っていた日和をオロチから守るために彼女の懐に忍ばせていた血糊だけを斬り、あたかも日和を絶命させたと見せかけることにも成功していた。


覇気編集

基本的な2種類の覇気(武装色・見聞色)を修得している。


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  • おでん二刀流 桃源十拳(とうげんとつか)

主君である光月おでんが使用していた"おでん二刀流"の構えを取り、現在もカイドウの腹に残る傷を与えた"桃源十拳"を錦えもん、イヌアラシアシュラ童子と共に再現する。


来歴編集

おでんとの出会い編集

41年前は「都の身なし子」として花の都で暮らしていた。

ある日、当時チンピラであった錦えもんと出会い、彼が国内で「山神」として祀られる巨大な白猪の子供を捕まえたことを知らされ動揺する。傳ジローの予想通り、直様都に子供を取り戻そうとする山神が現れ、次々に民衆を建物ごと丸呑みにしていき大騒動となる。


錦えもんの幼馴染である鶴女(後の妻・お鶴)も丸呑みにされてしまい、自責の念に駆られた錦えもんは涙を浮かべながら、死を覚悟の上で山神を止めようと決意を固める。そんな二人のやりとりを物陰からみていた将軍家の嫡子・光月おでんが現れ、自らが錦えもんの罪を肩代わりしようと猪の子を預かり、山神を斬り伏せた。

(後の描写によると命までは奪わず、騒動後に縫合して蘇生した模様。)


この一件も含めて、これまで数々の問題を起こしてきたおでんはついに実父である将軍スキヤキに見限られ、絶縁だけでなく都からの追放令を言い渡され放浪することになる。傳ジローは、おでんの実力を目にしたことで彼に対する忠誠心が芽生え、同じくおでんの人柄に惚れた錦えもんと共に強引におでんのお供として同行した。


その後しばらくは、おでんと懇意である「白舞(はくまい)」大名の霜月康イエの屋敷で過ごすが、彼から「無法地帯九里を巣食う“鬼”」の噂を聞いた3人は九里を目指し再び旅立つことになる。この道中で出会ったイゾウ菊の丞カン十郎雷ぞうもまた、それぞれおでんに惚れ込み家来に加わった。九里を牛耳るアシュラ童子の一味をたった一人で捻じ伏せたおでんは、その後、彼らゴロツキ共を束ねることを決意。傳ジロー含む家来達もこれに協力し、共に九里を楽園へと復興させた。


2年後、将軍スキヤキはその功績を認め、おでんとの絶縁を解くと共に「九里大名」の地位を与え、おでんもまた、復興に協力してくれた家来達(+アシュラ童子)を正式に「家臣」として取り立て、侍の身分を与えた。


光月家の家臣として編集

家臣に取り立てられた傳ジローだったが、新たにイヌアラシネコマムシ河松と家臣が日に日に増え、更にはおでんが(白舞で知り合った康イエのコマ使い)オロチが頼んでくるのを断りきれず何度も金を貸し与えてしまうことで財政は芳しくなく、このことで常々おでんに意見していた。


遂には忍びの雷ぞうを筆頭に家臣団で白舞大名屋敷へ盗みを働こうとするも失敗。康イエの前に突き出されてしまうが、康イエは彼らの忠誠心に免じて不問とし、それどころか、彼らが盗もうとした郷の予算に加えて自らも懐から金を分け与えてきた。こうした施しは、おでんが将来将軍家の跡取りとして邁進することを期待しての行為であり、家臣たちに対して「“次期将軍の家臣”に相応しい侍になれ」と薫陶を与えられる。


九里に戻った傳ジロー達は康イエの言葉を胸に、身なりや言葉遣いを改め、勉学と武芸を身に着けるために日々研鑽し、3年後(30年前)には民衆が思わず見入るほどの立派な武士へと成長を遂げる。


しかし同年、九里に漂着した白ひげ海賊団と遭遇したおでんは、強引に彼らの仲間になろうと国を出てしまい、それを止めようとしたイゾウ、及びついて行こうとしたイヌアラシとネコマムシもまた海外へ旅立ってしまう。残された傳ジロー達は、おでんが帰国する25年前までの間、大名不在となった郷を必死で切り盛りすることになる。


居眠り狂死郎になるまで編集

20年前、将軍となったオロチとの約束を信じて5年間裸踊りを続けていたおでんは、それが嘘だったことや懇意であるヒョウ五郎一家への仕打ちを伝えられとうとうオロチを討つことを決意。傳ジローも、後に“赤鞘九人男”と数えられる家臣の一人として従軍した。しかし、道中で待ち伏せていたカイドウ百獣海賊団1000人に阻まれてしまい、善戦むなしく敗北。その後、10名は「将軍に逆らった大罪人」として釜茹での刑が言い渡される。


処刑当日、おでんの計らいにより家臣達9人は無傷のままその場から逃がされ、主君の遺志である“ワノ国の開国”を胸に、その妻子を救わんと急ぎおでん城へと向かった。この道中でも、追手である百獣海賊団が大軍勢で押し寄せ、言い争いをしていたイヌアラシとネコマムシが打ち倒されてしまう。


このまま全員での本丸到達は不可能と判断し、傳ジローはアシュラ童子と協力し、カイドウ一味を引きつける殿(しんがり)を務め、そのまま仲間達とはぐれることになる。


カイドウの追手達をどうにか退き生き存えた傳ジローだったが、その間におでん城は崩落。おでんの妻・トキは、おでんとの子であるモモの助日和をそれぞれ家臣に任せて逃がし、自らは絶望する領民達の前へ現れ、20年後に希望を持つようメッセージを含んだ歌を詠みながらカイドウ一味の銃弾を受けて絶命。傳ジローは自身の無力さをとカイドウ及びオロチへの恨み、怒りを募らせて白舞の閻魔堂に籠もって叫び続け、雪が積もる頃には狂死郎の容姿に変貌した。


こうした状況下においても傳ジローは至って冷静であり、このままオロチを討ったところでカイドウの支配は終わらないことも理解していた。そこで傳ジローは、新たな顔と名前を得たことを好機に、敢えてオロチからの信用を得ることで光月家を再興する突破口を見出そうと考える。ヒョウ五郎一家の壊滅によりカラとなったナワバリを掌握し、新たに両替商や遊郭などの事業展開を始めた。予てよりの金策の手腕が功を奏して事業は大成功を収め、いつしかその噂は将軍オロチの耳にも届くようになる。とうとうオロチとの謁見にまで漕ぎ着けたが、怨敵であるオロチを眼前にしつつも傳ジローは怒りを押し殺し、深々と頭を下げて忠誠の誓いを立ててみせた。目論見通りオロチは狂死郎を大いに気に入り、以降は“将軍家御用達”という太鼓判の下、ワノ国中で名の通る有名人となった。


民衆からの熱狂的な人気ぶりから、最早彼が傳ジローであることに気付く者はいなかった。これは敵であるオロチやカイドウのみならず、かつて苦楽を共にした仲間の家臣たちや主君の子息も同様であったが、これも彼の狙いであった。おでん生前の頃から自身らの計画が何故かオロチに筒抜けになっている状況が多々あり、実際カイドウも光月家家中に「スパイ」がいることを匂わせる発言をしていたことから、仲間の中に“密告者”がいることを疑っていたためである。後に、外出した遊女達が日和を保護して帰ってきた際には唯一彼女にのみ正体を明かし、お互い生きて再会できたことに喜びつつも「たとえ錦えもん達であっても自身の正体を伝えないでほしい」と釘を刺し、彼女にも光月家再興の日まで「遊女の“小紫”」として生きるように諭した。また、日和には常に血糊を懐に携行するように指示し、万が一オロチ達に殺される状況に陥った時は自らが切り捨てるフリをして逃がすことを考えていた。また殺されなくても無理にでも夫婦にしようとしていた場合、何らかの形で逃がすという手段を考えていた。


尚、こうした華々しい生活の裏で、傳ジローは義賊としても活動しており、夜な夜な黒炭将軍家配下の屋敷に忍び込んでは大金を盗み出し、貧困にあえぐ下々の民が生きられるように配って回るようになった。正体不明の義賊はいつしか丑三つ小僧と呼ばれ、貧民達の希望の星となっていった。


ワノ国編編集

第一幕〜第二幕編集

将軍家御用達の両替屋"狂死郎一家"の親分"居眠り狂死郎"として本編に登場。オロチ城で開かれた宴会では、小紫として行動していた日和がオロチに平手打ちをしたことで命の危機に晒されたため、前から仕込むように指示していた血糊を活用して日和の危機を救う。また、日和を斬り捨てたように見せかけた際に討ち入りの集合場所を示す判じ絵が落ちるも、オロチに見つからぬように回収していた。


小紫の火葬及びえびす町の太鼓持ちのトの康…改め白舞の元大名霜月康イエの処刑の際には遅れて駆けつけた麦わらの一味による乱闘が勃発。

自身はあくまでも討ち入りに影響が出ないようにするためにオロチを守り、ゾロ十郎と交戦。刀を一本奪われたうえに傷を負っていたとはいえ、数々の強敵を倒してきたゾロと互角の戦いを展開した。


第三幕編集

火祭りの当日、花の都の留守番を命じられたことで遂に赤鞘九人男の一人である傳ジローとして自由に動けるようになり、討ち入りのために羅刹町牢屋敷に囚われていた侍1000人を解放。更に狂死郎一家の200人の家来も率いて兎丼の常影港に向かい、錦えもん達の前に姿を表して彼らの窮地を救った後に自身の正体を明かす。

そして康イエの手によって変更された討ち入りの判じ絵の本当の意味と、錦えもんたちがかき集めた4200人もの同志が無事に合流した理由を明かす。なお、傳ジローはこの一連の流れを黒炭家の内通者であったカン十郎を欺くための錦えもんの一計であると考え、彼に尊敬の目を向けていたが実は錦えもんが判じ絵の読み間違いをしていただけであり、買い被りであることに本人は気づくことはなかった。


鬼ヶ島上陸後は南軍の侍たちを率いてカイドウがいる城の裏口を目指す。途中飛び六胞ササキと遭遇するも狂死郎として応対し、隙をついて彼を容易く拘束。自身の正体が光月家の家臣であることを明かした(この真相に対して狂死郎を親友と認識していたササキはショックを受けたようで、ワノ国の歴史はどうでもいいとしつつも、自身を裏切ったことに対する怒りを募らせていた)。


裏口に到達したあとは赤鞘の侍全員で城内に突入し、カイドウに渾身の一太刀を与えて討ち入りを討ち入りに開始させる。

ドクロドーム屋上でのカイドウとの決戦では錦えもん、イヌアラシ、アシュラ童子とともにおでん二刀流"桃源十拳"を再現してカイドウにダメージを与えるも、致命傷には及ばず一方的に蹂躙されてしまう。赤鞘の侍全員が倒された樣子が描写された際には一人涙を流して倒れ込んでいた。


錦えもんによって屋上に遅れて駆けつけたルフィたちに打倒カイドウを託された後、自身は仲間と共にローの能力で城内に避難させられる。しばらくは戦線を離脱していたが何者かの手当てを受けたことで僅かながら回復。カン十郎による偽おでんによって混乱されるもアシュラ童子の捨て身の行動によって命拾いし、戦線に復帰する。


城内を進む中、オロチ及び福ロクジュに遭遇。オロチは能力を発動するも傳ジローは仲間と共に首を斬り捨てる。そして雷ぞうに福ロクジュの相手を任せ自身は城内を進む。


その後赤鞘の侍は戦力を拡散させるために分散。傳ジローは単独で城内を駆け回っていたが、先刻自身に手当てを施した人物の正体に気づいたのか、あるいはオロチがまだ生きていることに気づいたのか定かではないが宝物殿まで戻り、オロチの道連れになりかけていた日和を救う形で登場。再びオロチの首を斬り捨てて黒炭家の復讐の念を完全に断ち切り、危険な場所であるにもかかわらず1人で戦場に乗り込んで果敢にオロチに挑んだ日和に激励の言葉を贈った。


現在は希美の大名を務めている。


余談編集

  • 元ネタ

初登場シーンで鍋の下取りをダシにお金をちょろまかしたのは落語『壺算』のパロディ。古典的な詐欺の手法であり、漫画『ドラえもん』でもジャイアンのび太に行ったことで有名である。


  • 正体探し

上述通り消息不明となった傳ジローについて、ファンの間では様々な考察が展開されており、特に、先行して本編時系列に登場した“酒天丸”ことアシュラ童子のように名前や立場を変えて活動していると考えられていた。


また、国内に出没する殺人鬼“人斬り鎌ぞう"も候補に挙げられていた。鎌ぞうについては、当初シルエットのみだった傳ジローと髪の形が一致していることから有力視されてもいたが、後に別の人物が変貌した姿であることが判明。作者によるミスリードであった模様。


また、ロロノア・ゾロの師匠でもある“東の海”シモツキ村の一心道場師範・コウシロウについても、容貌や名前の語呂が似ていることや「スナッチ(捨名ッ知)」という九里の古い方言を教えていたこと、アシュラ童子の回想の中に一心道場の紋所と同じものを掲げる侍がいたこと、村の名前が“シモツキ(≒霜月)”であることなどから何らかの関係があるのではないかとも推察されていた。


  • 容貌の変化

狂死郎の容貌は、過去の傳ジローの頃とは大きく異なっているようにも見えるが、よくよく見ると雲吹き出しのような生え際のラインや鼻の形など、過去と変わらない部分が意外と多い。

(目に関してはサングラスで隠されてほとんど描写されていなかったが、現在の狂死郎ほどつり上がってはいなかった)

髪型に関しては、髱(たぼ)を緩ませて髷の毛先を顔の前に流してはいるものの、割と簡単に昔の髪型に戻せるような構造になっている。パーマリーゼントのような髷部分は実はカツラであり、本物の長い毛先を鞘(というか海老天の衣?)のように包む構造になっていた模様。

またオロチに対し表面上は忠実な部下を演じられても、怨敵に頭を下げる事だけは憤怒の感情が隠し切れず顔に出てしまっていたが、同時にリーゼントで正面からは表情を見させない壁の役割もはたしていた。もっとも討ち入りの際には素性と本音を隠す必要がなくなったのもあり、錦えもん達に正体を明かした際にはぞんざいに外して投げ捨ててみせた。


因みに、傳ジローの正体が発覚する以前に、TVアニメ版ではフルカラーの狂死郎が描かれているが、彼の髪色は白というよりは淡い青で彩色されている。また、上述のカツラ部分もよくよく見ると色味が異なっている(地毛の部分がやや紫寄りの青、カツラが水色)。


  • 傳ジローの伏線

上述のような外見に関する事柄以外にも、居眠り狂死郎が傳ジローであることを匂わせる伏線は意外に多い。


  • 傳ジローは初登場の際に「金をちょろまかし」、大人になってからも「金勘定」に詳しいが、狂死郎が現在両替商を営み、大富豪となっている点。

  • 狂死郎初登場の際に、光月トキについて話す際に「おでんの奥方」とやけに畏まった言い方をしている点。アニメ版では更に、トキの回想シーンに入る直前に目を強張らせ「く…!」と苦々しそうな声を漏らしている。

  • 黒炭オロチに粗相を働いた小紫を真っ先に切り捨て、死を偽装した点(その後、何の後遺症も無く小紫が脱出したことを見るに、最初からグルだと考えるのが自然である)。そして物語が進む中で小紫に「常に懐に血糊の袋を忍ばせておくように」と進言していたことが明かされた。

  • オロチに対して常々「拙者将軍の犬ゆえ」「将軍に歯向かえば誰であれ大罪人」と自身の忠誠心を示す発言をするが、普段は「オロチ様」と呼んでいるのに、そのようなセリフを発する際には敢えて「将軍」と呼称している点。(“将軍”という言葉がオロチではなく“光月家”を意味しており、後者の台詞はオロチ達が先代将軍・光月スキヤキを始末したことへの皮肉とも解釈できる)

  • 後に鬼ヶ島へ向かう錦えもん達の前に現れた際も、百獣海賊団から援護を求められ「を沈めるんだな」と言いながら百獣海賊団の船を斬りつけている。

  • おでんや自分達が恩ある康イエが捕らえられ晒し者にされることになり、更にオロチが小紫の殉葬として彼を処刑するのを決めた際、声は冷静でありつつも表情が見えず耐えるように畳に爪を立て引っ掻いていた。

  • アニメ版OP『OVER THE TOP』では傳ジローが登場しないが、赤鞘九人男が紹介されるシーンにおいて、アシュラ童子の背景に映るのがなぜかオロチの手駒であるはずの狂死郎である点。


  • 丑三つ小僧・居眠り狂死郎

黒炭オロチのもとに潜伏していた彼が裏では“丑三つ小僧”として活動していたのは前述の通りだが、日中に居眠りする彼の癖はその暗躍が原因と思われる。また、居眠り癖と自身で付けた名である「狂死郎」が合わさったのが〝居眠り狂死郎”という名が定着した経緯だが、民達は当然に彼を丑三つ小僧とは思わず「夜遊びが過ぎるせい」と解釈していた。


  • 錦えもんへの評価

傳ジローは錦えもんが策を練ってくれたおかげで同志達の本当の集合場所がバレずに済んだと称賛の声を挙げたが、錦えもん本人は集合場所について本当に勘違いしていただけだった。これ以後も錦えもんが二重の作戦を用意しているものと思い込む(実際のところ二つ目の作戦はローが考えたものだった)など、錦えもんについてどこか買い被っている節が見受けられる。


  • 狂死郞とササキ

ササキとは狂死郞としては友人関係であった故か傳ジローとして敵対する事になった際は拘束するだけに留めて一切危害を加えなかった。ササキの方も「ワノ国の歴史に興味はないが自身を裏切った罪は重い」と言いつつも特に恨んでいるような表情は見せていなかった。お互いに立場上、敵対する事にはなっても複雑な心境だったのかもしれない。



関連タグ編集

ONEPIECE 


ワノ国 光月おでん 光月トキ

光月モモの助 光月日和


赤鞘九人男 錦えもん 河松 イヌアラシ ネコマムシ 雷ぞう イゾウ お菊 カン十郎 アシュラ童子


カイドウ 黒炭オロチ

ササキ 福ロクジュ


居眠り狂死郎 丑三つ小僧

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