概説
「河童はきゅうりが好物だから」、「断面が河童の頭の皿に見える」など、名称には諸説存在する。
実は誕生したのは太平洋戦争後の、食糧難の時代と定番ネタとしてはサーモンと並んでかなりの若輩者でもある。
当時、寿司屋は戦中・戦後の配給制によって絶滅の危機に瀕していた。
特に米と魚介類は配給で厳しく供給量を管理され、さらに飲食店特措法によって政府が許可した飲食店以外の営業を禁止されてしまう。
そこで江戸前寿司店の組合が東京都知事に直談判し、「家庭から持ち込まれた配給米を寿司に加工する」寿司加工業への転向を志願。魚介類でも貝など配給の対象外にあるものや、魚介類以外のネタを提供することを提案。
ようやく都知事から許可を得て、寿司屋と江戸前寿司の文化はは断絶の危機を免れた。
この折に、ある寿司屋で野菜寿司の一つとして考案されたのがかっぱ巻きだった。
予想を超える人気ぶりに、あっという間に寿司ネタの定番になったかっぱ巻きは、以後寿司ネタの箸休め的なネタとして名脇役の座を射止めることとなった。