概要
海苔と酢飯と具を組み合わせ、棒状に巻き上げたもの。別名「巻物」。海苔を外に見せない「裏巻き」(カリフォルニアロールなど)や、海苔の代わりに薄焼き卵や昆布を使って巻き上げた巻き寿司もある。
大別すると、半切海苔を使い1種〜少数の寿司種を巻く細巻き寿司と、全形海苔を使って多数の具材を巻いて絢爛豪華に仕上げる太巻き寿司、そして6等分に切った海苔で巻いた酢飯の上に寿司種を乗せる軍艦巻きがある。太巻きと細巻きの中間的な「中巻き」なるものもある。太巻き、細巻きともメイン画像のような「巻き簾」を使って巻くのが一般的。軍艦巻きは伝統的なスタイルではなく、昭和になってから広まったものである。
太巻き寿司には、切り口に花やキャラクターなどの絵柄や文字を浮かび合わせる、「飾り巻き寿司」と呼ばれる技法があり、言って見れば金太郎飴のような巻き寿司である。
pixiv百科事典の「太巻き」「細巻き」の記事には「西日本では太巻きが主流だが、江戸前寿司に代表される関東の巻き寿司は細巻き」などと解説してあるが、これは誤り。握り寿司には細巻きを組み合わせることが多いので誤解されやすいが、関東にも太巻き寿司も古くから普通にある。江戸前寿司でも「細工寿司」の一つとして、飾り巻き寿司の技法が継承されているなど、独自の太巻き寿司の伝統を有している。
千葉県では飾り巻き寿司が「太巻き祭り寿司」として親しまれているが、これは複数の全形海苔(または薄焼き卵)を組み合わせて巻き、直径10cm以上に達する極端に太いものもある。