「あいつらは… 我々の待ち望んだ海賊達だろうか… 何とも不思議な空気を持つ男だ」
「なァ… ロジャーよ」
概要
“偉大なる航路(グランドライン)”の入り口である双子岬で灯台守をしている老人。
かつて、後に海賊王となるゴール・D・ロジャーの海賊船で船医を務めていた経歴を持つ。
ロジャーと出会う前、ヨーキ船長率いる「ルンバー海賊団」と出会い交友を深め、彼らが偉大なる航路を一周するまでの間、連れていた迷子の仔クジラ・ラブーンを預かることを約束した。しかし、数年経ってもルンバー海賊団は岬に戻らず、彼らの身を案じたクロッカスは、その後に現れたロジャー海賊団に船医として乗船し、その消息を辿った。
双子岬に戻ってからラブーンに「ルンバー海賊団は偉大なる航路から逃げ出した」という情報を伝えようとするも、ラブーンはこれを受け入れようとせず、以来、反り立つ赤い土の大陸(レッドライン)を破壊しようと自傷行為を繰り返すようになり、クロッカスはこれを止めるために苦心することになる。
本編では、灯台守の傍ら、ラブーンが暴れ出してもすぐに対応できるように、彼の胃の中に一軒家を設けて暮らしていたが、麦わらの一味との一件によりラブーンは元来の大人しさを取り戻し、現在は本来の守役に従事しながら仲良く暮らしている。
プロフィール
本名 | クロッカス |
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年齢 | 71歳→73歳 |
身長 | 203cm |
所属 | 双子岬の灯台守、ロジャー海賊団船医 |
所属船 | オーロ・ジャクソン号 |
覇気 | 見聞色 |
出身地 | 偉大なる航路 |
誕生日 | 6月4日 (クロッカス=6,4) ※1 |
星座 | ふたご座 |
血液型 | XF型 ※2 |
好物 | 大王イカ焼き |
初登場 | 単行本12巻 第102話『さて、偉大なる航路』 |
CV | 納谷悟朗 → 天田益男 |
※1:キャラクター大名鑑「BLUE DEEP」では「1月4日 (医師=1,4)」
※2:作中では「AB型」と言っているが、故郷ではそう呼ぶらしい。(第66巻SBSより)
人物
額から頭頂部にかけて禿げ上がった白い長髪に顎髭を蓄え、頭の周りに花弁のようなものが生えているのが特徴。かなりの高齢だが非常に屈強そうな体つきをしており、実際に若い頃は見事な逆三角形の筋骨隆々とした大男だった。
表情は険しく、丸眼鏡からのぞく眼光も相まって非常に威圧的なのだが、性格は非常にマイペース。
偶然出会った麦わらの一味のサンジに無言で睨みを効かせて威圧したかと思えば何も言わずに新聞を読み始めたり、声をかけてきたゾロに対して「人に物を尋ねる前に自分から名乗るのが礼儀ではないか?」と無礼を指摘したかと思えば、二言目には名前や職業、年齢に星座や血液型までつらつらと答え、彼らの怒り(?)を買っている。また、ラブーンの体内で暮らす上で遊び心から彼の胃の内側に青空模様をペイントしたり、ヤシの木の生えた小島を浮かべてワンマンリゾートを建設していた。
ルンバー海賊団との邂逅や、ロジャー海賊団への入団の経緯から、現在麦わらの一味の船員となったブルックや、シャボンディ諸島で暮らすコーティング職人とも面識があり、彼らの口からそれぞれ名前が触れられ懐かしまれている。
能力
戦闘能力のレベルに関して詳細は不明だが、過去編での戦闘シーン直前に銛を構えていたことや投擲で大王イカを瞬殺したりと一応戦闘の心得はあるようで、かつて酒の勢いでロジャーと殴り合いを繰り広げていた程。流石に現在では寄る年波もあってか、ルフィが船医として勧誘してきたのを断ったり、当初麦わら一味に大砲で威嚇された際には「やめておけ、死人(自分)が出るぞ」と返しているが、自傷行為を始めたラブーンを止めに行くために胃液の海を泳いで何ともなさそうであったり、Mr.9&ミス・ウェンズデーペアによるバズーカ砲の弾を2発同時に受け止めてなお軽傷で済ませている辺り、基礎体力は常人よりも遥かに上であることが窺える。
また、覇気については見聞色を会得していることが判明している。
経歴
“偉大なる航路”に入って早々、ラブーンに船ごと丸呑みにされた麦わらの一味と出会う。
当初はその異様な存在感や、ラブーンの異常な様子を見た一味は、クロッカスが「クジラを内部から苦しめて殺そう(捕鯨しよう)としている」と勘違いし、彼らから疑惑の目を向けられていた。
その後、ウイスキーピークの食糧問題を補うため、ラブーンを狩猟しようとするMr.9&ミス・ウェンズデーペアが現れるが、彼らの撃った砲弾を全身で受け止めてラブーンを守り、一味からの誤解が解かれる。その後、偉大なる航路の脅威について伝える形でラブーンの境遇について説いていたところ、突如としてルフィがラブーンを相手に喧嘩を始めて“引き分け”を宣言。「一周したら今度こそ決着をつける」という約束を交わし、約束を上塗りすることでラブーンの辛い過去を払拭した。
一味の食事に招かれたクロッカスは、これから偉大なる航路を渡ろうとする彼らに「記録指針(ログポース)」の使い方を教えると共に私物の記録指針をナミに譲った(なお、ナミはこれより前に先程倒したMr.9ペアの物を奪う形で入手していたが、こちらは喧嘩するルフィとサンジの巻き添えで壊されてしまった)。
そこで、かつてロジャー達とともに“偉大なる航路”の最終地点・“ラフテル”まで足を踏み入れており、シルバーズ・レイリーとならぶ「世界の真実」や「ひとつなぎの大秘宝」の正体を知る数少ない生き証人であることが判明する。
一味が去った後、クロッカスは遠のくその姿を見送りながら、ルフィの持つ不思議な空気を振り返り「我々の待ち望んだ海賊」なる意味深な言葉とともにロジャーの名を呟いていた。
以降は長らく出番がなかったが、スリラーバーク編終盤にも再登場。
ルンバー海賊団の音楽家だったブルックの気配を感じ取ったラブーンの姿を「機嫌がいい」と感じ、共に笑顔を浮かべていた。原作631話の扉絵では、ワノ国の者と思しき謎の人物と酒を酌み交わす姿が描かれていた。
この他にも、0話にてロジャー海賊団の一員として「エッド・ウォーの海戦」に参加した際の姿も描かれた。
ロジャーの容態を理由にドクターストップをかけてほしいと願うバギーに「残念ながら絶好調だ」とノリノリで答えるユニークな姿をみせていた。