概要
男女ともに用いられる緩いズボン(Trousers)で、スペルは「Slacks」。
ほとんどの場合、センタープレス(両足の前面中央の折り目)が入っており、ウエストにはベルトを通すためのベルトループがある。
ひとくちに「スラックス」といっても、裾口に向かって、先細りになっているもの(テーパード)や、それをさらに細くしたタイプ(スリム・スラックス)、極端に太いもの(オックスフォード・バックス)などさまざまなシルエットがある。また、タックが入っていないものからツータックのものまでバリエーションがある。
歴史
スラックスは、「緩い」という意味の「スラック(Slack)」から派生したアメリカ語で、1930年代に登場した。
元々は、緩みの多いズボンや軍隊用の作業ズボンのことだったが、カジュアルなズボンをさすようになり、のちにはズボンの総称となった。
1970年(昭和45年)ごろから日本でも流行。幅が広く裾広がりのズボンは「パンタロン」、細身のズボンを総称して「スラックス」、と分けて呼ばれていたこともあった。しかし1980年ごろからは、男女が用いるあらゆるズボンを総称する「パンツ(Pants)」というアメリカ語が、若者の間で用いられるようになった。
学校・職場での導入
学校制服では基本的には男子生徒用だが、スカートとの選択制で希望すれば女子生徒でも着用可能な学校もある。
また女子生徒のスラックス着用が強制されているケースも存在する。北海道、新潟県、長野県の一部の道立高校(県立高校)または市立中学校では、冬でもあまりタイツやストッキングをはきたがらない女子が多いため、教師や父母から心配する声もあり防寒対策として冬期のスカート着用を禁止している学校がある。
しかし、女子学生の制服はスカートが人気のため、高校でスラックスの着用を強制にした場合、その高校を志望する生徒が減ってしまうこともあると言われている。
医療機関でも、女性看護師(看護婦)のナース服にスラックスを採用している病院がある。こちらもスカートとの選択制の場合と強制の場合がある。
女性用のビジネススーツでは、スーツ・スラックス・スカートの3点セットで販売されていることも多く、パンツとスカート両方の着こなしを楽しめる。
関連イラスト
関連タグ
スーツ / 背広 学校制服 / 学生服 作業服 スポーツウェア
ワイシャツ / Yシャツ ベスト / ジレ ネクタイ サスペンダー 革靴
その他「スラックス」と呼ばれているもの
外部リンク
- スラックス(Wikipedia)