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「他人が苦労の末手に入れた宝ってのはまた… 格別の味がするもんだ ………人がおれを何て呼ぶか教えてやろうか "ハイエナ"だ ハハッハハ!!!」

「いいか…海賊が夢を見る時代はもう終わったんだ!!!」 



「──もうお前を笑わない」


「──いや 本望さ もう一人だけおれが憧れた男に… 引導を渡されるんなら!!」

「ありがとよ…!! "友達" と呼んでくれて」


概要編集

偉大なる航路で活動していた海賊で、元王下七武海の一人であるドンキホーテ・ドフラミンゴの元傘下。

現在は海賊稼業から足を洗い、とある町で染物職人見習いとして修行の日々を過ごしている。


名前の由来は北アメリカ出身の実在した海賊「サミュエル・ベラミー」。


プロフィール編集

本名ベラミー
異名ハイエナのベラミードレスローザの凶弾
年齢25歳→27歳
身長240cm
懸賞金5500万ベリー→1億9500万ベリー
所属ベラミー海賊団船長、元ドンキホーテ海賊団傘下
所属船ニュー・ウィッチ・ベロ号
悪魔の実バネバネの実 (超人系)
覇気武装色見聞色
出身地北の海 ノーティス
誕生日8月7日 (ハイエナ=8,7)
星座しし座
血液型F型
好物牛骨スープ、豚骨料理
笑い方ハハッハハ
初登場単行本24巻 第222話『大型ルーキー』
CV高木渉

人物編集

新旧ハイエナ

ルーキー時代編集

ドフラミンゴと似て非なる利益主義・リアリスト

ひとつなぎの大秘宝”などの伝説・夢・ロマンには一切興味はないために夢を語る者・追い求める者を毛嫌いし嘲笑する。

また、カードゲームに自分が負ければ「イカサマしたろ」と文句を付けて相手暴行するなどの素行も非常に悪く、極悪非道そのものであり、他人が苦労して手に入れたお宝を横取りする事を好むがゆえに「ハイエナのベラミー」という異名で呼ばれていた。


ベラミー自身は幼少のころからドフラミンゴに憧れ、彼を尊敬しているものの、ベラミーは退屈な生活に嫌気がさして海賊となったため、「世界を恨み、不幸な生い立ちや憎しみを重視する」ドフラミンゴからは内心嫌われている。


ジャヤ島のモックタウンに拠点を構えていた時に副船長のサーキースモンキー・D・ルフィと出くわした事をきっかけにその後の飲み屋で騙し討ちを仕掛けるも、ナミ空島の事を聞くと全否定しルフィらを嘲笑し侮辱。ルフィらが喧嘩を買わないと決心したことでどんなに殴りつけても反撃してこない為に、呆れてナミらを追い出させた。(人の夢は!!!終わらねェ!!!!


その後、猿山連合軍モンブラン・クリケットが黄金を持っているという噂を聞きつけ偶然ルフィらがサウスバードを狩りに行ったタイミングで襲撃。帰ってきたルフィの怒りを買う。

バネの瞬発力でルフィを翻弄しようとしたが、それ以上の速さを持つ敵との戦闘経験を持つルフィには意味を成さず一瞬で勝敗が着いてしまった。

懸賞金額=強さでしか測れないベラミー海賊団には必然的な結果だったと言える。



新世界編編集

ルフィに敗北し、ドフラミンゴからも見捨てられた彼は、仲間を喪いながらも絵空事だと思っていた空島にたどり着いたことで価値観が一変する。

2年後、新世界ドレスローザにてルフィと再会した時には、悪辣さや残虐な言動こそより過激になっているものの、ルフィに対して「もうお前を笑わない」というようにまでなった。


また、ドフラミンゴに子供の頃から非常に憧れているためにいつかファミリーの幹部としてドフラミンゴの近くで行動する事を夢見ており、またルフィについても本人の前では「自分の経歴に泥を塗った」などと口にしながらも、自分の世界観を変えるきっかけを与えてくれ、更には2年後の変化した自分を認めてくれたルフィに対して内心では憧れと敬意を抱くまでになっている。

ドレスローザ編ではこの両者に対する想いから苦悩し、最終的にはドフラミンゴに完全に見捨てられた事を知って涙するという一幕もあった。海賊としても男としても、実力的にも精神的にも大きく成長し筋を通す姿をルフィから認められ、当のルフィから友達」と言い切られる程に信頼されるに至っている。


バルトロメオキャベンディッシュと違い、ドレスローザ終了時点で懸賞金は上がっていないようである。


戦闘能力編集

悪魔の実編集

「一瞬で片づけてやるよ」

ベラミー

名称バネバネの実
分類超人系
解説体をバネに変化させる

体の各部をバネに変え、それを押し沈めてから解放する事で驚異的な瞬発力を発揮できる「バネ人間」

ルフィのゴムゴムの実の能力のように腕や足を伸ばして攻撃することも可能。


基礎戦闘力編集

本人の基礎戦闘力と動体視力(見聞色の覇気に含まれるのかは不明)の高さにより、能力を利用した直線的な移動速度は圧倒的で、跳躍を繰り返しながら加速していけばやがては人間の肉眼では確認できないレベルまで速度を上げられ、その勢いを利用した突進鉄拳を最大の武器としており、強烈な一撃で相手を場外まで吹っ飛ばすことが出来る。また、充分に力を溜めてから飛び出す際にはその反動として強烈な衝撃が足元に発生し、これにより足場が崩壊してしまう場合もある。しかしその点も充分に理解しており、逆に足場を破壊して相手の体勢を崩すことでその隙に攻撃を仕掛けるという戦法も用いる。


基本的に武器などは使わず(コリーダコロシアムでは隠し持ったナイフで相手の足を床に縫い付けて動きを封じたりしていた)、能力を駆使した接近戦及び遠距離から一気に間合いを潰して襲い掛かる奇襲戦法を得意とする。しかしその性質から攻撃は直線的なものが多く、更には自ら相手の懐に飛び込む形になる技が多いため、そのスピードを見切られたりカウンターを仕掛けられたりすると弱い。また、バネであるために縦方向からの負担や衝撃には強いが、横方向からの攻撃にはほとんど耐性が無い。ルフィとの戦いではその弱点を突かれて敗北した。


覇気編集

新世界編では覇気を習得しており、ドレスローザ編では見聞色の覇気で「想像を遥かに超える覇気」とルフィの覇気の強さを感じ取り、成長性を高く評価していた。また、武装色の覇気を拳に硬化させて纏い、ルフィにもダメージを与えるなど、億越えに恥じない実力を身につけている。


編集

  • スプリング狙撃(スナイプ)

バネに変化させた足を押し沈めて力を溜め、自らを銃弾の如く撃ち出して殴りかかる。その威力は体格で遥かに勝るショウジョウを一撃で吹き飛ばし、一軒をぶち抜く程である。


  • スプリング跳人(ホッパー)

周囲の床や壁、天井などを利用して敵の周囲を跳ね回ることを繰り返すことで加速し続け、人間の肉眼では視認できなくなるスピードで突撃を仕掛けるスプリング狙撃の上位技。

ベラミー自身が着弾・跳躍する度にその場所に凄まじい衝撃が掛かるため、この技を使用した後の周囲は無数のクレーターが形成され、さながら絨毯爆撃に晒されたかのような光景となる。


  • スプリング死拳(デスノック)

ルフィの「ゴムゴムの銃(ピストル)」に似た対中遠距離用の攻撃技。バネに変化させた腕を押し縮め、拳を発射する。また、ジャヤ編では使用されず、いつ体得したのかも不明であるが、コリーダコロシアムでのバトルロイヤルで初披露となっており、スプリング跳人に次ぐベラミー自身の新技が本編で登場したのは475話ぶりである。


活躍編集

ジャヤ空島編集

島の無法地帯“モックタウン”で、たむろする海賊たちの筆頭かつ大型ルーキーとして名をはせており、カードゲームの対戦相手である処刑人ロシオを言いがかりで制裁を喰らわした。


その後、サーキース達からルフィ達のことを聞いて面白半分に新時代の海賊にふさわしいかテストする名目で彼らがいる酒場を訪れて、ルフィに気前よく飲み物を奢るように見せかけて、飲もうとしたルフィの頭をカウンターに叩き付けたことで、ゾロに刀を向けられて一触即発状態となる。そこにナミが酒場の店主に「空島」についての情報を知りたいという発言に、自分達どころか居合わせた他の海賊達と揃ってルフィ達を大笑いし、「夢追いのバカ」と罵倒してルフィとゾロに対しては一味総出で一方的に暴力を振るうも、ルフィやゾロは、「(夢を追う者と、追わない者、同じ土俵にすら立っておらず)買う必要すらない喧嘩」とそれを一切無視(ベラミー達はそれを「自分達に敵わないと悟って抵抗するのを諦めた」と解釈)したためにその場は何事もなく終わった。

一方、ジャヤで何も問題を起こさぬようルフィ達に釘を刺していたナミも、この時自分がその約束を撤回したにもかかわらず、ベラミー達に一切やり返そうとしなかった理由を理解できずにいたが、ベラミー達に対して「お生憎」「あんた達みたいな小物チームには私は勿体無いわ」と啖呵を切り、悔し涙を浮かべつつ、ボロボロになった二人を引きずりながらその場を後にした(しかし、船に戻ったその後も自分達を嘲笑したベラミー達や酒場の連中に対して終始怒り心頭だった)。


その後に、「うそつきノーランド」の子孫であるモンブラン・クリケットについて聞き回っているの話を耳に挟み、そのクリケットが金塊を所有していることを聞いて強奪することを目論む。麦わらの一味の空島へ行く協力をしていたクリケットらを麦わらの一味がサウスバードを探しに森へ行った隙に襲撃し、彼の所有する金塊を強奪した事でついにルフィの怒りを買ってしまう。


その後、モックタウンに戻ってクリケットらを嘲笑して宴をしていた最中、酒場に駆け込んできた男がベラミーに危険が迫っていると警告する。その男の手には届いたばかりの新たな手配書を持っており、そこには「【麦わらのルフィ】1億ベリー」と「【海賊狩りのゾロ】6000万ベリー」という自分よりも高額な懸賞金が書かれていた。店にいた一同が騒然とする中、ベラミーは手配書を偽物だと信じず(昼間の出来事や過去に自分で手配書の懸賞金額を偽造してハッタリをした海賊がいたことを例に出し、懸賞金が上がった理由世界政府の隠蔽で世間に公になっていなかったこともあり、手配書を偽物と断じた)、直後に外から自分を名指しで呼び出すルフィが現れ、自ら赴いてルフィと対峙。


「パンチの打ち方を知ってんのか!!? ハハハハ!! てめェみてェな腰抜けに何ができる!!!」

「もう二度とその生意気な口がきけねェ様にしてやるっ!!」

ルフィvs.ベラミー


昼間と同様にルフィを完全に見くびり、ルフィとクリケットらを侮辱する言動を終始取り続け、"スプリングホッパー"を駆使してルフィを完全に仕留めようとする。すると、ルフィはおもむろに拳を振り上げる。


ルフィ「パンチの打ち方を知ってるかって?」


「何が"黄金郷"!!? 何が"空島"!!!? 夢見る時代は終わったんだ海賊の恥晒し共!!!!」

「あばよ!!!! 麦わら」

!!!?

「!!!?」


ルフィは飛んできたベラミーをパンチによる一撃でノックアウト。この時のルフィが放った攻撃はこの一回のみであり、ゴムゴムの銃に代表されるゴムゴムの実の技を一切使用せずまるで戦いになっていなかった。

そのパンチはベラミーの殴られた側頭部にルフィの手形が残り、スマブラみたいに体ごと敵を吹っ飛ばす描写の多いルフィの手に血が付着するほどであった。その呆気ない終わり方は周囲の人々も何が起きたかすぐに理解できず、サーキースもベラミーに「冗談よせよ」「からかっているんだろ」と呼びかけるがベラミーは何も反応せず、その後も必死に呼びかけ続けるが、そこに新しいルフィの手配書が飛んできてそれを見てサーキース達は悲鳴を上げ、手配書は本物だったと確信した人々は呆然とするサーキース達を除いて全員逃げ出した。ルフィが金塊を取り返して帰ろうとするのをサーキースは虚勢を張って呼び止めようとするが、ルフィが一言声を掛けられただけで腰を抜かしてしまった。


敗北後編集

その後、ルフィに敗れた事でマリージョアからの帰りに寄って来たドフラミンゴに「俺のシンボルにドロを塗った」ことで「俺の配下に弱者は要らねえ」と痛罵されながら見限られ、ドフラミンゴに操られた仲間のサーキースに斬られるという残酷かつ侮辱的な制裁を受ける。

その際には生死も描写されておらず、ベラミーの去就について読者は「これで完全に退場したのか、あるいは再登場があるのか」と年単位で考察されていた。そんなベラミーの再登場は第2部「新世界」の章におけるドレスローザ編を待つこととなる。


ドレスローザ編集

2年後には懸賞金1億越えの賞金首となって新世界ドレスローザのコリーダコロシアムでルフィと再会する形で再登場。


本編で描写されていなかった期間の行動についてはベラミー自身の口から語られた。ルフィとの一件でドフラミンゴに見捨てられた後、自身の海賊団の面々と航海に出て、ルフィ達麦わらの一味が辿り着いたのと同じ空島のスカイピアに仲間を失いながらも到達し、価値観が一変することとなる。スカイピアの黄金を経緯は不明ながら手にしており、それをドフラミンゴに献上することで傘下に復帰した。


復帰後はドンキホーテファミリーの本拠地たるドレスローザを中心に活動。ドレスローザを海賊国家と嘲る諸外国を荒らし回る。

その愛国精神じみた執念「ドレスローザの凶弾と評されてコロシアムの観客からも絶大な人気を得る。


失った仲間は空島に向かう際の冒険で死んだのかどうかは明言されていない。ただしどういう経路で空島へ行ったかを推測すれば仲間を失った理由が付く。

  • 空島への到達手段は、突き上げる海流(ノックアップストリーム)かハイウエストの頂を経由するルートの二択である。
  • 突き上げる海流は全員が生き残るか全員死ぬかの二択であるのに対し、ハイウエストの頂は途中脱落者(おそらく死亡者)を大量に出し、100人で登っても数人しか空島には到達できない。
  • 空島ではガン・フォール「今時バケモノ海流(突き上げる海流)で空島へ行く者は居ない」という旨の発言をしている。
  • そもそもベラミー一味は猿山連合軍の恨みを買っているため、今更クリケットに助力を求める事は出来ない。
    • 仮に助力を求めようにも、黄金郷が空にあると判明した事で捜索を打ち切り、新たなるロマンである幻の島「夢幻郷(ナクロワ)」を求めてジャヤを発ったと思われる猿山連合軍を偉大なる航路で探すのは流石に厳しいものがある。

これらの仮説から、ベラミー一味が突き上げる海流を使った可能性は低いため、ハイウエストの頂から空島へ行ったと考えるのが妥当と考えられる。

そしてハイウエストの頂を登ったのであれば、その途中で少なくない数の仲間達が命を落としたことは想像に難くない。


コロシアムで行われる自然系悪魔の実「メラメラの実」争奪闘技大会にドンキホーテファミリーの推薦枠として参加し、コロシアムの予選Bグループでは有力な参加者数名を軽くあしらう活躍を見せたが、超新星であるバルトロメオの「バリバリの実」の能力の前に苦戦し、最終的にはエリザベロー2世必殺技に巻き込まれて敗北する。

敗北後はコロシアムを監督するドンキホーテファミリーの最高幹部の一人であるディアマンテに呼び出され、ファミリー入りの再チャンスとしてルフィの暗殺を命令される。しかし、実際のところは最初からアテにされてなかったらしく、上からの指示を受けた幹部のデリンジャーに始末されかかるが、バルトロメオの乱入で助けられてコロシアムを抜け出す。


その後、ドフラミンゴに自分への抹殺命令の真意を問いただし、を選ぼうとするもドフラミンゴに操られて不本意ながらルフィと戦わされる。その後はドフラミンゴから自由にされると、ドフラミンゴの全てを知った上でも“勝手に憧れた男を今更裏切れない”とマヌケなりの「筋」を通すためやもう一人憧れたルフィに引導を渡されるために自分の意思でルフィに「最期のケンカ」を売る。


「構えろ臆病者!! お前がもしパンチの打ち方を知ってんならなァ!!! あばよ!!"麦わら"ァ!!!」

無題

最終的には自身を友達と呼んでくれたルフィに対して内心で感謝しつつも、上記の通り2年前と同じようなセリフで挑発。ルフィはギリギリまで売られたケンカを買おうとしなかったが、貫くべき"筋"があることを認めさせ、最終的に2年前と同じようにパンチによる一撃を受けて力尽きる。


ルフィとドフラミンゴの死闘の決着後はマンシェリーの能力によって奇跡的に生還を果たした。その後、麦わらの一味やコロシアムに参加した海賊と共にドレスローザを脱出し、麦わら大船団に参加こそしなかったものの、ルフィのビブルカードを手に去って行った。


その後編集

表紙連載によると、経緯は不明だが海賊を辞めて染物屋の仕事に就き、新米として師匠のセリザワから厳しい指導を受けながらも海賊旗を描いている姿が見られる。

そんな彼が仕事をしている染物の町には、赤髪海賊団らしき海賊旗が掲げられているが……?


ちなみによく堅気になったと言われてるが、作っている物が海賊旗である事と上記の通り町そのものが海賊の縄張りと思わしき描写がある事、更にベラミー本人が海賊を辞めても、今までの海賊としての罪やその首にかけられた懸賞金が帳消しになるわけでは決してないため、本当に堅気の町なのかはかなり微妙である。


映画『ONE PIECE FILM RED』ではエンディングに登場。変わらず染物職人として奮闘してる姿が見られる。



余談編集

  • 2年後の装い

当初掲げていた「唇から舌が出ている」海賊旗は2年後においては姿を見せていない。ドンキホーテファミリーのシンボルがあしらわれた胸をはだけており(刺青かペイントかは不明)、羽織った袖なしベストの背面には海賊旗お決まりのドクロが十字架で塗りつぶされている。この十字架はおそらく、空島に行く過程で失った仲間たちへの弔いと、その仲間たち以外とは海賊「団」を結成するつもりがなく自身の名前で旗揚げするつもりが金輪際ないことを示唆しているであろうと考察されている。


  • ドフラミンゴが直接処刑した理由

ベラミーを語る上でよく「楽園の序盤も序盤のチンピラであったベラミーの敗北を何処から、誰からか耳聡く聞き付け、新世界のドレスローザからわざわざ処刑しにきた」事がネタにされるが、その理由としてドフラミンゴがベラミー(及びベラミー海賊団)の存在そのものをこれ以上ない程嫌っていた可能性が考察されている。

根拠として挙げられるのが、ベラミーがドフラミンゴのマークを借り受け傘下入りした過去回想のシーンのベラミーの台詞である。


トレーボル「生まれは何処だ?」

ベラミー「俺ら全員ノーティスだ!」

ト「裕福な街だろう、何が不満だ」

ベ「退屈なんだ!あんな街!!

ベ「ドンキホーテ海賊団は"北の海"の誇りだ!」

ベ「おれらあんたらみてェな海賊団になりてぇんだ!夢見がちなそこらの海賊とは一味違う!


この時のドフラミンゴの表情が、作中散々見せた「ブチギレている時の表情」なのである。


ドフラミンゴのキレポイントは大きく分けて三つで、セリフの太字部分。

第一に、ベラミーは"裕福な生まれでありながら退屈だからとそれを捨ててきた"と言っているが、ドフラミンゴは望んでもいないのにこの世界で最も裕福な身分を捨てさせられ、それで途轍もなく苦労するハメになったので、恵まれている立場を自分から捨てると言い放つベラミーの動機には反吐が出る思いだっただろう。

第二にベラミーはドフラミンゴを"北の海"の誇りと言っているが、ドンキホーテ海賊団の旗揚げが北の海なら、ドンキホーテ一家が天竜人としての身分を捨て降り立ったのもまた北の海なのである。すなわち自分と家族を散々迫害した下々民の誇りと勝手に祭り上げられているのも同然だったのだ。(ベラミーがドフラミンゴの過去を知らなかったことを加味しても、未だに選民思想の残るドフラミンゴがこれを聞いた時の気持ちは想像に難くない)

第三に"夢見がちな海賊とは違うドンキホーテ海賊団のようになりたい"と宣っているが、第一の動機で述べたように、"裕福な身分を捨てて"第二の動機で述べたように、"出身地の誇りの海賊の部下になる"等控えめに言っても「夢見がちなガキすぎる行動」である、つまりこの時点でベラミーは自分がどれだけ愚かな行いをしているのか、全く無自覚だったドフラミンゴの父親であるホーミング聖と同じなのである。


ハッキリ言ってここまで地雷を踏んでおいてこの段階で抹殺されなかったのは相当の豪運か、ドフラミンゴが直前まで相当機嫌が良かったか、或いは仲間入り志望の者を気分を害した程度で処断しては面子が立たず今後に差し支えると思ったのだろうか、としか言えない。何にせよベラミーはマークを借り受けた時点でドフラミンゴの仏の顔を三つ全て使い切っていた訳である。マークを貸す際にドフラミンゴは誰かに敗北した場合は傘下から抜けてマークも返上するよう忠告していたが、当のベラミーはルフィに敗北した後に「負けはしたが、やり方に背いたつもりはない」と見苦しく弁解していた。


要はルフィによる敗北により以前からハラワタが煮え繰り返っていた胸糞悪いガキを殺す大義名分が立ったのだから、それはもう嬉々として駆けつけて粛清するだろう。


アニメ版では上述の会話の直前に馴れ馴れしい態度で傘下入りを頼み込むシーンが追加されており、その態度に激怒したトレーボルとディアマンテに門前払いされそうになるが、彼らに凄まれたり、ディアマンテに剣を喉元に突き付けられても全く臆さずに食い下がる度胸に興味を抱いたドフラミンゴの制止で事なきを得ていた。折角度胸を買って話を聞いてやったのにその挙句がコレでは不興を買っても仕方ないものだろう。


勝手に俺を慕い・・・思い通りに事が運ばねェとヤケを起こす。────人は生まれ持った”性”を変えられない!!お前はどこまでいこうとチンピラなんだよベラミー!!!


ドフラミンゴのベラミーに対する評価はこの台詞に全て集約される。



  • ゴーイングメリー号との関係

麦わらの一味はゴーイングメリー号とエニエス・ロビー戦後に別れる事になったが、その最大の原因となる竜骨を致命的に損傷させたのは隙を見て襲撃した他ならぬベラミー一味である。実際にエニエス・ロビーの後に船首が折れる場面ではベラミー一味が破損させた部位を起点に再度真っ二つに折れている。

ルフィと再会したドレスローザ編では言及されなかったが、よく許されたものである。



  • 声優

声優の高木渉はTVアニメのパイロット版である『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』でゾロの声を演じていたため、新旧ゾロの共演となる。また、後に魚人島編にてバンダー・デッケン九世の声も担当している。




関連タグ編集

ONEPIECE 海賊

ジャヤ モックタウン

ドンキホーテ・ドフラミンゴ サーキース ドレスローザ


ヒグマ:本編の第1話で登場した山賊であり、ある意味ベラミーの先駆けと呼べる悪党。

ビル(ONEPIECE)シルバー海賊連合のリーダー。同じく夢を語る者・追い求める者を毛嫌いするリアリストであるが、ベラミー海賊団は曲がりなりに仲間意識があったのに対し、こちらは仲間を完全に道具扱いしている。

ヴィンスモーク・ジャッジジェルマ66の総帥。彼もまた作中にて、夢見がち過ぎる行動を取った事で信じる相手を間違え取り返しのつかない状況を生み出してしまったという共通点を持つ。


章ごとのボス

サー・クロコダイルベラミーエネル

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