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記録指針

ろぐぽーす

記録指針とは、ONEPIECEの世界の海を渡る上では欠かせない、海賊たちの生命線とも言える道具の一つとなっている(メイン画像のナミが左手に付けているものが一般的なもの)。
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概要編集

漫画『ONE PIECE』のキーアイテムの1つ。

私たちの住む現実世界においては「羅針盤(方位磁針、コンパス)」が近しい存在であると言える道具になっており、一般的なものはガラス質の球体の中に、方位を指し示すための針が固定された腕時計型の道具になっている。ただし、記録指針には、方角を示す字(E=東、W=西、S=南、N=北)は一切存在していない。

※作中では、一般的なコンパスは「羅針儀」の当て字が成されている。


この道具は、『ONE PIECE』の世界で、行商人の他にも「海賊」と呼ばれる人間たちが、気候や事象が何もかもデタラメな偉大なる航路(グランドライン)を渡るのには必要不可欠となるレベルであり、これを無しに航海するのはもはや自殺行為と呼べる無謀な行為となっている。

一方で偉大なる航路の外の海域では必要性の無い代物であり、それ故にあまり流通しておらず、存在そのものを知らない者も少なくない。勿論知らないまま偉大なる航路に突入し、いきなり躓く航海者もいる。


仕組み編集

先述した通り、一般的な羅針盤、コンパスは全くもって偉大なる航路には通じない。その理由は、偉大なる航路にある島々には鉱物が多く含まれているため、一般的な羅針盤、コンパスが指し示せる方角を表す磁気以外の磁気によって磁気異常を起こす為である。現に、麦わらの一味が持っていた、ただの羅針儀(コンパス)はグルグル回転するだけでまるで使い物にならなかった。


しかし、この磁気たちには法則があるため、島と島とが引き合う磁気を記録することができ、これによって次の島への進路を指し示すようになる


一般に見られるコンパスと比べると明らかに異質な外見だが、偉大なる航路の島々は必ずしも「海の上」に存在するわけではなく、場合によっては方向にも進路を指し示す必要があるため、基本的に「透明な球体の中に宙吊りにされた針」という独特なデザインでなければならない。

ちなみに強度は決して高いと言えるものではないので、乱暴に扱ったり事故に巻き込まれるなどしてあっさり破損する危険性もある。


なお、この記録指針が記録する磁気は「記録(ログ)」と呼ばれており、この記録は島ごとに溜まる速度が異なっているのが特徴。例えば、島”リトルガーデン”からの記録は1年かけてようやく溜まるものとなっているが、魚人島からのものは半日もあれば十分に溜まる。とにかく記録が溜まるまでの時間差は、数時間~数年と非常に激しいことから、年単位で記録が溜まるとわかった者たちが記録指針を当てにせずに次の島をやみくもに探すこともしばしば。

…まあやみくもに探したところで作中に出てきたような「島食い」と呼ばれた巨大な金魚型海王類のような海中生物、偉大なる航路特有の異常気象・事象らに当てもないまま立ち向かい、命を落とすことになるほか、記録が溜まりきる前に島で襲われるなどして命を落とす事例もあることから偉大なる航路での航海は本当に運任せなのである。ただし、クロッカスのいた双子岬、及びリヴァース・マウンテンからは7本の磁気が出ているため、その中の1つを選んで航海が可能であるが、どちらにしろ航海士の実力や運は非常に絡んでくる。


記録は島によって溜まる速度の他に磁気の大きさも違うが故に、磁気の強い島に記録が上書きされることもある。作中では、麦わらの一味の所有する記録指針は、一度既に溜まっていた、アラバスタ王国の次の島である、ある秋島の記録を空島(スカイピアのものかは不明)のものに上書きされてしまっている。


…とこのようにこれではてんで安全に進めないため、後述している派生種である、「永久指針(エターナルポース)」を使用することで特定の島に行きやすくする場合もある。


派生種編集

記録指針そのものの派生編集

  • 永久指針(エターナルポース)

一般的な記録指針は島ごとの記録を更新し続けるが、永久指針は島特有の磁気を記憶し続けることから、ただの記録指針ではありがちだった、行き先とは違う島に記録を奪われるという事故を防ぎつつ航海が可能となる優れ物。特に、海賊らにとっては行き先の島が固定化されることから道中の敵や生き物、天候など外的要因さえクリアできれば安全に海を進めるほか、これは交易をする行商人や船にとっても非常に重宝する。

それでも島同士を行き来するのはかなり困難なため、偉大なる航路では島ごとに文化や文明が独自の発展を遂げることが多い。


ここまで述べてきたように、記録指針は航海には必須かつ信頼のおける道具だが、それが通じるのは偉大なる航路"前半"の話であり、後半の海、通称”新世界”ではそこまでで使っていた物は全く役に立たなくなる(使えないこともないのかもしれないが、後述するものに取り換えないと遭難は愚か、下手をすると全滅するなどのリスク回避が難しくなるため交換が強く勧められる)。


新世界用の記録指針は3つの半球1つ1つに指針が1つずつ、これらそれぞれが3つの別々の島を指し示すという形を取っている。これら3つの指針は記録が溜まりきっても、中には指針が固定されずに、程度を問わずブレるものが存在していることも多い。この指針がブレる原因はその島には、磁気が形成する磁場でさえも動かしてしまうような強力な”異常”が存在するということを指していることから、海賊たちにとっては基本絶対に避けねばならない脅威の存在を示している可能性が高いのである。


当然航海する者はその3つの指針の中からなるべく安全などれか1つを選んで進むということになるのだが、この航路選びがまた難しくなっており、「指針が激しくブレているほど危険度が高い」という一応の目安を頼りにしながら航海を進めることになる。加えて、島特有の磁気が変動したり、消失さえしてしまったりする島も新世界には存在していることから新世界の航海はギャンブル性が非常に強くなっている。つまり、今後の航海には、これまでに発揮されてきた航海士の実力の他に、針のブレ方の違いを見極め、よりブレの少ない安全な航路を選び抜くという勘も試される。


…まあ危険大好き、その先のリスクなど知ったこっちゃない鬼の冒険バカが身内にいる場合は非常に気の毒な事態になるのだが…


その他の目的地へ向かうための方法編集

特定の人物の爪の切れ端から作成される不思議な紙。記録指針は島そのものを指し続けるが、こちらは特定の人物のいる方角に向かって動くため、記録不要で移動に使用可能なのがメリットであるのに対し、「命の紙」の別名通り、その元となった人物が死亡した(=命が尽きた)途端に消滅してしまうことがデメリットとなるため、どちらが良いのかは結構ケースバイケース。

作中で麦わらの一味が2年後の新世界編にて、シャボンディ諸島に集結するのに使用されたり、シリュウラフィット含めた黒ひげ海賊団の艦隊が、ジーザス・バージェスの持っていたビブルカードによって革命軍の元本拠地である”バルティゴ”に辿り着き襲撃、バルティゴを壊滅させたりした。また、ゾウなど磁気を持たない島に上陸する際にも使用される。


いつ如何なるときも、首を無理矢理動かされても、自身が意地を張って首を別方向に動かしても絶対に首が南を向くジャヤの森に生息する奇妙な鳥。南という方角を知るのにはうってつけな生物であるため、以前、麦わらの一味が空島を目指すために、「突き上げる海流(ノックアップストリーム)」の立ち昇る南方の海上へ行くために使用。


登場編集

初めに名前が出たのは巻十二第105話「”記録指針(ログポース)”」から。

記録指針(ログポース)は偉大なる航路(グランドライン)の外での入手は困難であると言われており、麦わらの一味は、偉大なる航路に入ったことのあるクロッカスからラブーンの一件の礼として貰い入手するという方法をとった。以降、様々な島の航海で活用され、ときには行く予定のなかった空島に記録を奪われたり、記録指針の指針が示さない島に行きつつも、ナミの左腕から、安全な航海をするための航路を指し続けていた。


この前半の海で使用されていた記録指針は、巻六十六第653話”ヒーローの帽子”にて魚人島リュウグウ王国の左大臣から新世界版のものに取り換えられる。なお、魚人島からの行き先は、新世界編からは海軍G-5支部に身を置いたスモーカーのセリフから「リスキーレッド島」、「ライジン島」、「ミストリア島」であると判明し、スモーカーはモンキー・D・ルフィの冒険気質から、一番指針のブレがあり、実際に雷が引っ切り無しに降りしきるという危険を孕んだ「ライジン島」にて待ち伏せを行っていたが、当の麦わらの一味は「白い竜(ホワイト・ストローム)」と呼ばれる新世界特有の大渦を巻く海流に巻き込まれて全く別の場所に飛ばされた挙句に、3つの内どの指針も示していなかったパンクハザードへと足を踏み入れていた。

記録指針があったとて、何が起こるかわからないが故に行き先は全くの予測不能という、新世界の航海の異常さが際立つエピソードである。


ちなみに、永久指針(エターナルポース)も数度登場しており、初めてその名が明かされた巻十三第113話「”大丈夫!!!”」にて登場した、ネフェルタリ・ビビが所持していたアラバスタ王国行きのもの、まだニコ・ロビンバロックワークスに所属していたときに当時の一味に渡された、アラバスタ王国の手前の「何もない島」行きのもの(巻十三第114話「”進路”」)などがある。しかしその一方で完全な「イレギュラー」もかつて存在しており…









ラフテル行きの永久指針(エターナルポース)編集

このラフテルという島は、本当の偉大なる航路の最果ての島であり、作中では後にも先にも確認できたのはゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団ただ一つという島であり、辿り着いたら海賊王の名声を欲しいがままにできる島であるが、行くためには4つの「ロード歴史の本文(ポーネグリフ)」それぞれが指し示す地点の中心を炙り出す必要があるため、辿り着くことは愚か、まず以て見つけることも難しい島である。

(ちなみに、記録指針が指し示す限りでの偉大なる航路の最果ての島(仮初の終点)は「水先星島(ロードスターとう)」である。)


そんな中ひそかに存在していた、これがあれば『ONE PIECE』の物語、ひいては大海賊時代そのものが終わってしまいそうなある種のイレギュラーにしてタブーとも呼べる代物。詳細はラフテルのタグ先により詳しく書いてあるが、この永久指針は映画『ONEPIECE STAMPEDE』のキーアイテムとなっている。


かつてロジャー海賊団によって作られていたものの、ゴール・D・ロジャー自身がこれを海へ投棄。後にとあるきっかけで発見され、これを基にした奪い合いや戦いが勃発したが、最後にはこの存在を善しとしなかったモンキー・D・ルフィの手によって破壊された。なお、この永久指針には島の名の英字綴りである"LAUGH TALE"が刻印されている。


余談編集

  • 記録が溜まる速度には数時間~数年の差があると先述したが、現状一番溜まる速度が長いのはリトルガーデンの1年となっており、これ以上の島はまだ登場していない。…もっとも、それ以上の島を出すとそれに対する対策か何かがいるので、最終章に入った『ONE PIECE』には少し難しいのかもしれない。
  • ご存じ『ONE PIECE』初代オープニング曲「ウィーアー!」の歌詞には「羅針盤なんて 渋滞のもと」という歌詞があり、その次に「熱にうかされ 舵をとるのさ」と続くが、羅針盤は渋滞以前に、まず以て通用しない海を冒険への熱のみで舵を切り、進むのは非常に危険なので『ONE PIECE』の世界に生きる海賊たちは注意しようという喚起が込められているのかもしれない(?)。
    • また、アニメ版の魚人島編のアバンで、海底に沈む朽ち果てた海賊船の船内を転がる記録指針が映るシーンは、志半ばで散っていった者達の夢の跡を感じられる印象的なモノとなっている。
  • 『ONE PIECE』という漫画の人気から、キャラそれぞれのコスプレをするコスプレイヤーも存在しており、特にナミのコスプレをする方が記録指針を自作している例もある。ちなみに、公式の商品化も何度かあった模様。
  • 映画『ONE PIECE FILM RED』の舞台となった島であり、かつての音楽の都エレジアは偉大なる航路”前半”にあることが判明しており、既に偉大なる航路”後半”にいる麦わらの一味がどのようにしてエレジアまでウタのライブへと足を運んだのかは不明となっている。時系列がどこにあるのかが詳しくわかっていないほか、一応、かつて白ひげ海賊団内で四番隊隊長サッチを殺したマーシャル・D・ティーチを追っていたポートガス・D・エースという、偉大なる航路を逆走している例もあるのだが方法が不明…。もしかするとエレジアの永久指針も存在していたのだろうか?こう考えてみると赤髪海賊団がエレジアに辿り着けているのも納得がいくと思われる。…ちなみに赤髪海賊団の航海士はこの方

外部リンク編集

アニヲタWiki(仮)「記録指針(ONEPIECE)」


関連タグ編集

ONEPIECE 羅針盤 コンパス

偉大なる航路 新世界

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