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概要編集

通称”未来国バルジモア”。偉大なる航路のとある海域、流氷の漂う極寒の海の上に存在する冬島「からくり島」に存在する。現在海軍本部の科学班のトップを務める天才科学者ベガパンクの生まれ故郷。


国中常に雪が降りしきり、見渡す限り銀世界が広がる国。そしてもう一つ特徴的なのが、雪山中を徘徊しているサイボーグ化された動物たちである。これらは全て若き日のベガパンクが自分の計画と発明を実現させるための労働力として動物たちを改造したために生まれた存在で、現在は主人が居ない個体が野放しの状態になっており、不用意に接近すると危険。なお、そうまでしてベガパンクが実現したかった「島ごと温められる土暖房システム」だが、形だけは完成したものの現代の技術力と当時のベガパンクの資金力では限界があり、結果的に長らく未完成のまま放置されていた。


また、ベガパンクが生まれ育った家兼研究所には世界の宝と言っても過言ではない天才的な発明の設計図(2、3百年先の技術がないと到底実現できないとされるものが大半)などがゴロゴロと存在していたため、ベガパンクが居ない現在では関係者以外立ち入り禁止とされた。もし中にある資料に傷を付けようものならそれだけで刑法に掛かるとされるほど貴重な資料であった。


…のだが。


バルジモアの悪夢編集

およそ二年前、マリンフォード頂上戦争が勃発し、白ひげ火拳の死が世界に伝えられた頃、海軍本部に緊急連絡が入る。バルジモアのベガパンクの研究所に賊が侵入したというのだ。急行した海軍は確かに侵入者らしき人影を確認、しかし迂闊に発砲すれば世界的な研究資料に傷を付けかねず、そうこうしているうちに侵入者を見失ってしまう。

やむなく海軍は体勢を整えるため、一旦全員施設から離脱した。


その直後、とてつもない大爆発が研究所を跡形も無く吹き飛ばしてしまった。


何があったのか詳しくは不明だが、何らかの拍子に研究所内の自爆スイッチが起動してしまったらしい。無論、中に収められていた資料や設計図、機材なども全て木端微塵に消し飛び、その損失は間違いなく今世紀最大のものと試算されている。


なお、侵入者の正体については最後まで不明であった。

一部の目撃情報によれば、かの麦わらの一味の”鉄人”フランキーのような人影だったというが、本人を含めた麦わらの一味はこの事件より一ヶ月未満のうちにシャボンディ諸島にて目撃されており、それほどの短期間でバルジモアに到達できるとは考えにくい。また、からくり島にはフランキーに匹敵するほどがたいの良いサイボーグゴリラが生息しており、それを侵入者として勘違いしたのではないかとも言われている。いずれにせよ、常人であればあれほどの爆発に巻き込まれれば無事では済まないだろう。

海軍本部のゴリラ大佐率いる探索隊も結局それらしき人物は発見できなかったが、代わりに全身に炎を纏いながら雄叫びを上げる恐ろしい怪獣を目撃したという。これが現在でも偉大なる航路の各地で語られている「バルジモアの燃える霊獣伝説」の発端である。


事件の真相編集



「一つだけ聞いていいか……?」

「万が一 そのスイッチをおれが押しちまったとして……」


それ…おれのせいか……?(ニコッ)



結論から言えば、だいたいフランキーのせいである。


シャボンディ諸島でバーソロミュー・くまに吹っ飛ばされたフランキーはバルジモアに降り立った。新聞を読んでマリンフォード頂上戦争について知ったフランキーは、一刻も早くバルジモアから脱出するためにベガパンクの研究所内にあるらしい砕氷船を拝借しようとした。しかしそこを見つかってしまい、侵入者として海兵に追われる羽目になってしまう。あくまで目的は砕氷船だけだったが、フランキーも自分の体を改造できてしまうほどの「技術者」。ベガパンクの資料の価値が十分に理解できたため、それ等を傷付けたくないがために反撃できず、海軍は海軍で同じ理由から迂闊に発砲するわけにもいかず、双方はひたすら鬼ごっこを続けるしかなかった。

やがて海軍をまき、ある一室に侵入したフランキーはふと壁に描かれた「海賊のマーク」に気付く。その上にDANGERと書かれていることに気付かず手を当ててみた瞬間、コチッという音が。その後どうなったのかはもう語るまでもないだろう。とはいえ、建物の奥の方という明らかに避難する間もない場所にある剥き出しのスイッチを押した瞬間に研究所全体が吹き飛ぶとは普通は思わないだろうが


その後、どうにか一命は取り留めたものの、体の前半分の皮膚が吹き飛び、内部の機械的な部分が剥き出しになってしまったフランキー。大爆発によって研究所は吹き飛んでしまったが、その爆発によって別の研究所の入り口が露わとなった。兵器的な開発の資料が封印されていたこちらの研究所にフランキーは一時的に住むことを決め、虎の毛皮を被り(機械部分が剥き出しなのを現地人に怖がられたため)、暖炉に火をくべた

…までは良かったが、なんと羽織っていた虎の毛皮に火が引火。あっという間に火達磨になってしまい、たまらず絶叫しながら外に飛び出した。そこに鉢合わせたゴリラ大佐たち。流石にこれがフランキーだとは気付かず、結果的に「フランキーは発見されなかった」代わりに霊獣伝説が生まれたわけである。



余談編集

エネルの扉絵連載に登場したロボットたちの開発者ツキミ博士がこのバルジモア出身らしい。


関連タグ編集

ONEPIECE 偉大なる航路 ベガパンク フランキー

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