概要
扉絵連載の『エネルのスペース大作戦』に登場した老科学者で、現在世界政府に所属する天才科学者ベガパンクと同じ、未来国バルジモアの出身。
ロボットであるスペーシー中尉達の発明者であり、彼らにとって親とも言える存在。のんびりと団子を食べながら月見をするのが趣味で、人相からもとても穏やかな人物であることが窺える。しかし、とある日の月見の際に、宇宙海賊達による月面爆破を見たショックで、食べていた団子が喉に詰まり窒息死した。
扉絵連載のみでの登場だが、バルジモアの科学者というだけあって技術はかなりのもの。
確認されている物だけでも「意志を持ち、感情を持つロボットを一から何体も発明できる(しかも見聞色の覇気で感知できるレベル)」と作中の時代はおろか現実の現代においても破格で、ベガパンクに迫るものを感じさせる。もっと言えば、彼の造ったロボットは月に置き去りにされたロボット兵と酷似しているため、その方面の知識を持っていた可能性もある。
考察
本編中でも様々な人型の機械が登場しているが、いずれも生身の生物を改造したサイボーグだったり感情の存在しない人間兵器だったりと、ツキミ博士が造っていたような完全自立思考型のロボットは、地上では今なお確認されていない。感情を持つロボットを造ることが、非常に困難であることの証左であろう(出てきていないだけかもしれないが)。それこそ作中で実現できそうなキャラと言えば、今の所ベガパンク以外に浮かんで来ない。
それ故に、それ程までに高度な技術を持っていたツキミ博士が、あの世界政府に目を付けられず、ましてやどこの組織にも所属せずに単独で活動していたとは考えにくく、「博士はベガパンクの関係者だったのでは?」と疑う読者もいる。いずれにしても、世界の財産とも言うべき技術を持った1人とも言えるツキミ博士を外的要因で失ってしまったことは、控えめに言っても非常に残念と言える。