斯くて刃は振り下ろされる。
概要
『BLEACH』第一章。
別名・一護篇。
原作の1話~70話、単行本では1巻~8巻の内容にあたる。
初期は一護と朽木ルキアのバディが霊にまつわる日常の騒動を解決してくエブリデイ・マジック的な要素が強かったが、次第にそうした要素は薄れ、グランドフィッシャーが討伐されてからは虚より人間の方がストーリーの中心になっていき、次章・尸魂界篇からは敵対勢力とのバトル中心のストーリー展開となっていく。
終盤、一護はルキアから貰った力を失い、それ以降は一護自身に覚醒していた死神の力で戦うようになる。
ルキアの死神の力から、一護自身の死神の力に切り替わった(=ルキアの代わりではなくなった)ことで死神代行篇は終わったとも言える。
あらすじ
黒崎一護・15歳。霊が見えること以外は普通の高校生。だがある日、死神と名乗る黒装束の少女・朽木ルキアと出会う。最初は死神の存在を信じなかった一護だが、そんな二人の前に魂魄を食らう悪しき魂、虚(ホロウ)が現れ一護の家族を襲い出す。自分の高い霊能力を求めてやってきた虚から家族を護るため、一護はルキアから死神の力を分け与えられ、死神となって虚を退治した。
しかし、一護がルキアの予想以上に死神の力を吸い取ってしまった為、ルキアは死神としての力をほとんど失ってしまう。現世に留まるルキアの代わりに死神代行として虚退治をすることになった一護は、クラスメートである井上織姫、茶渡泰虎らを襲った虚退治など、様々な騒動に巻き込まれていく。
そんな折、亡き母の仇である虚・グランドフィッシャーとの戦いや、自らを滅却師(クインシー)と名乗り、一護と同じく虚を倒す力を持つクラスメート、石田雨竜との争いを経て、物語は新たな事態に襲われる────
人間に死神の力を譲渡するのは死神の世界・尸魂界(ソウル・ソサエティ)では重罪だった。大虚の一件で自身の状況が漏れたと確信したルキアは書き置きを残し、何も云わず一護の元を去る。
追いかけた一護は、ルキアを連行しに現れた死神、阿散井恋次と朽木白哉に手も足も出ずに敗北。さらに白哉に止めとして鎖結と魄睡を破壊されたことで、ルキアからもらった死神の力を全て失ってしまう。
その後現れた浦原喜助からルキアが1か月後に処刑されることを知った一護は、彼の提案により、自身の本来の死神の力を呼び覚まし、さらに使いこなすためのトレーニングを始める。
一週間後、死神の力を取り戻した一護は、同じく修行を終えた織姫、チャド、石田と共に四楓院夜一の案内で尸魂界に旅禍(りょか)として乗り込む。
アニメ版
1話~20話にあたる。丸々オリジナルの話はなく、全て原作エピソード準拠。
アニメ1話につき平均で原作3~4話を回収している。
主な相違点
- 原作第1話は「ある日の出来事」だったのが、2日間の出来事に変更。
- 一護が不良たちを追い払う決定打の行動が「少女の幽霊を見せつける」から「更に不良たちを数発痛めつけて脅す」に変更。互いに合意の上とはいえ死人を見せ物のように扱うのはまずかったためだろうか。
- 原作でフィッシュボーンDに捕食された少女の幽霊は、アニメ版では街中で別の虚に襲われていたところをルキアに助けられ、その後捕まりかけたところでフィッシュボーンが一護の魂を嗅ぎつけて黒崎家に向かったため捕食されずに済んでいる。また辻褄合わせのためか少女の幽霊に因果の鎖が描写されている。
- フィッシュボーンによる黒崎家襲撃の際、原作では家族全員が襲われたが、アニメでは一心だけ町内の会合に行っていたので襲撃を受けていない。またフィッシュボーンに捕らえられている人物が遊子ではなく夏梨に、一護に助けを求めるのが夏梨から遊子になっている。
- 一護が死神の仕事を正式に手伝う決意を固めるタイミングが原作に比べて遅く、原作ではヘキサポダス戦後でルキアの言い分がおかしいと言いつつ引き受けるが、アニメではアシッドワイヤー(織姫の兄・井上昊)浄化後にその影響で引き受けている。
- ルキアが現代語の勉強のために読んでいたマンガが「翡翠のエルミタージュ」ではなくなっている。
- アシッドワイヤーは原作では台詞通り井上昊本人が虚になった設定だが、アニメではグランドフィッシャーの部下に虚圏に拉致され、グランドフィッシャーの指示を受けた部下の虚に人格を乗っ取られたという謎設定に変更されている。アシッドワイヤー本人の台詞の変更はないため、違和感のある展開となった。
- グランドフィッシャー戦が既にジャンプフェスタにてアニメ化されていた関係からストーリーがだいぶ異なっており、この時点でアニオリキャラが登場し、伏線となる「死神の力の渡譲は重罪」という設定が語られる。
- コンが家出するエピソードでのコンがチャドに追い回される強制イベント、ドン・観音寺初登場の前日のエピソードは尺の都合でカットされた。このためアニメ版でのコンはチャドに苦手意識を持っていない。
- 全体的に日常パートでのギャグシーンが軒並みカットされている。
動画
一護による150秒解説
関連タグ
死神代行篇→尸魂界篇