「我等が掟を守らずして 誰が掟を守るというのだ」
「この勝負 兄の勝ちだ」
「命を捨てて振るう刃で護れるものなど無いと知れ」
巻頭ポエム
我々は涙を流すべきではない
それは心に対する肉体の敗北であり
我々が心というものを
持て余す存在であるということの
証明にほかならないからだ(7巻)
散りて二度とは 咲かずとも
炎のごとくに 散るぞ美(うるわ)し(57巻、アニメ版千年血戦篇 6話)
プロフィール
所属 | 護廷十三隊六番隊隊長 |
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誕生日 | 1月31日 |
身長 | 180㎝ |
体重 | 64㎏ |
斬魄刀 | 千本桜 |
解号 | 「散れ『千本桜』」 |
卍解 | 千本桜景厳 |
趣味 | 夜の散歩 |
特技 | 書道 |
好きな花 | 桔梗 |
好きな食べ物 | 辛いもの |
嫌いな食べ物 | 甘いもの |
CV | 置鮎龍太郎 |
実写版キャスト | MIYAVI |
概要
現隊長の中では最も有名であり、朽木家歴代最強と謳われている。一人称は「私」。
外見は長身痩躯で、肩にかかる位の黒髪に黒い瞳(一部の公式イラストでは紫になっている)。
頭部に牽星箝(けんせいかん)と呼ばれる貴族にのみ着用を許される髪留めをつけ、首に朽木家当主の証である銀白風花紗(ぎんぱくかざはなのうすぎぬ)という襟巻きを巻いている。
人物像
性格は生真面目で冷静沈着。厳格でルールに厳しい。
休日は四大貴族の集会に参加、読書や書道などして心静かに過ごしている。
四大貴族の一として「全死神の規範であるべき」という強固な信念を持ち、朽木家の誇りを守るために戦う。真面目ではあるが、尊大でプライドが高く皮肉屋である。
無表情で口数が少なく自分の感情を滅多に表に出さない。
尸魂界篇において、ルキアの極刑が決まった際も異論を唱えず、妹の死を静観しようとした。一見冷徹に思えるが、これはある理由(後述)のために掟を守るという誓いを立てていたためであり、内心では動揺していたことを後に明かしている。
ルキアとの蟠りが解けた後は妹を気遣う言動を度々見せており、一部の読者からはシスコンとまで言われている。
ルキア同様珍妙な美的センスの持ち主で、「わかめ大使」なる謎のオリジナルマスコットを作り出して愛着を注ぐ。微妙な芸(牽星箝を外して携帯電話の物真似をする)を披露して周囲を凍りつかせたこともあり、やや天然気味な一面も見られる。
アニメ版の「死神図鑑ゴールデン」などでは原作やカラブリ以上にコミカルな一面を見せる描写が多く、副隊長の阿散井恋次が留守の間は自らが会議に出席するなどの真面目な所や、草鹿やちるからは「びゃっくん」というあだ名を付けられている。
また朽木邸にはやちるの提案により涅ネムが建設した女性死神協会の秘密アジトが存在し、白哉すら知らない仕掛けが多数ある。
池には通常の3倍は大きく黄金色に輝く珍しい鯉が泳いでいるが、浮竹への見舞い品として深夜にやちるが盗んでは雨乾堂の池に放流しているため、半数以下に減少。使用人の間で「朽木家の怪」と噂になっている。
110年前(過去篇)は短気な熱血少年で、当時二番隊隊長だった四楓院夜一にからかわれる様子が描かれているが、現在の性格に至るまでの経過は不明。
ただ短気な所は割と変わっておらず、黒崎一護に足を掴まれたときは「余程その腕を切り落とされたいと見える」、一護の卍解・天鎖斬月を初めて見た際に「我々の誇りを汚された」などと批判、更木剣八に挑発された際には目の前の十刃そっちのけで卍解を使い攻撃し始めたりと、所々でその一面が出てきている。
斬魄刀
詳細はいずれもリンク先を参照。
余談だが、卍解は通常、始解よりも強力だが能力が複雑化したり、強力であるが故にそう簡単に使えない制約が付いたりと、何かと扱い難いものが多いのだが、この千本桜景厳は始解の能力が順当に強化されただけの代物であり強力でかつ扱いやすいという破格の性能を持っている。物理攻撃系では最強といっていいだろう。
ちなみに卍解が始解から順当に強化される斬魄刀は、斬月・氷輪丸・神鎗と結構ある。
経歴
祖父の朽木銀嶺は110年前の六番隊隊長で、少年の白哉が「爺様」と呼び強く慕っている様子をみることができる。
実父の朽木蒼純は六番隊副隊長を務めていたが若くして戦死。
55年前に流魂街出身の女性「緋真」と恋に落ち、周囲からの反対を押し切って結婚するが、5年後にあえなく死別する。その翌年に緋真の遺言通り実妹・ルキアを探し出し、実姉と言わず、朽木家に養子として迎え入れ自らの義妹とした。
流魂街の者の血を混ぜてはいけない、という掟を二度も破った白哉は、「掟を破るのはこれが最後 これより先は必ず守り抜く」と父母の墓前で誓いを立てた。物語当初の、掟に固執しルキアの処刑を静観しようとした姿勢はこれが理由である。
本編での活躍
死神代行篇
第六巻で初登場。
ルキアを連れ戻す為に恋次と共に現世を訪れ、一護にその実力差を見せつけた。
尸魂界篇
ルキアを連れ戻した後、上記のように中央四十六室の決定事項には従い、ルキア処刑に異を唱える浮竹十四郎や恋次の言葉にも聞き入れなかった。
ルキア処刑前に卍解を習得した恋次と対決し、自身も卍解・千本桜景厳を披露して圧倒的な力の差で彼を倒す。
それでも立ち上がり、最後まで戦おうとした恋次の姿勢に敬意をみせ、止めをささずに処刑場へ赴く。
一護の手でルキア処刑が失敗に終わると、双極の丘で彼と再戦する。
卍解を得て戦う一護に対し自らも千本桜景厳の派生技「殲景」を使い追い詰めるも、途中で一護が内なる虚の力が表に出てきてしまい半虚化の彼に圧される。その際、戦いを優勢に持ち込んだ力を「邪魔」と斬り捨て、仮面を自ら剥がした一護のことをここで初めて一人の死神として認め、それ以降は見下すことなく一目置くようになる。
正気に戻った一護を前に最終奥義である「白帝剣」を発動させるも、紙一重で敗北する。
藍染惣右介の陰謀が発覚後、市丸ギンの神鎗で用済みとして処分されそうだったルキアを庇い、重傷を負ったが、緋真がルキアの実姉であること、掟に縛られ処刑を止めなかったことをルキアに語り、自分を改心させた一護に礼を述べ、ルキアに今迄の事を謝罪した。
破面篇
浦原喜助が作り出した黒腔を通り、涅マユリ、卯ノ花烈と共に虚圏へと潜入。第9十刃アーロニーロ・アルルエリとの戦いで瀕死のルキアを止めを刺そうとした第7十刃ゾマリ・ルルーと交戦する。
帰刃したゾマリの能力に劣勢になるも、ルキアを人質にしたゾマリに静かなる怒りをみせる。
ゾマリによって操られ自害しそうになるルキアを、六杖光牢で止め卍解を発動。ゾマリを圧倒的な力で斬り刻み、勝利する。
「死神は一体何の権利があって我々虚を斬るのか」と叫ぶゾマリに対し、ゾマリを斬るのは「死神として」などではなく、ただ自分の誇りであるルキアに刃を向けたからであると告げ、彼を斬り伏せて勝利する。
その後は剣八と協力して帰刃した第10十刃ヤミー・リヤルゴから一護を救い、そのまま剣八と共闘。戦闘描写は殆どないが、千本桜景厳でヤミーに傷を与えたりと時折貢献。重傷になりつつも最終的に勝利した。
死神代行消失篇
月島の能力により、千本桜最大の弱点である無傷圏を看破されて劣勢となるが、無償圏に千本桜景厳を入れ、怪我したどさくさに千本桜景厳の刃を手中に隠し持ち、鬼道を放つふりをしながら相手に密着して、相手が鬼道を放つと思い込んだタイミングでこれを解き放つという即興で思いついたフェイントの戦術で月島を撃破する。
その際、月島によって過去を改変され、彼のことを「恩人」だと認識していたにもかかわらず、月島は黒崎一護の敵という理由で斬り伏せたことと述べている。
千年血戦篇
第一次侵攻
星十字騎士団のエス・ノトと交戦し、相手の静血装を打ち破るが、恋次の制止を振り切り卍解を発動させて逆に奪われてしまう。(死神側は封印の類と誤認していた)
エス・ノトによる「恐怖」の能力により、ルキアが白骨化・腐爛して死ぬ、全身に蠅が集るイメージを見せられ動揺してしまい、奪われた千本桜景厳を使った猛攻の前になす術なく敗北する。
一護が到着した時には既に虫の息であり、仲間を守れないまま敗北し、命を落とすであろう自身を恥じ、「頼む…尸魂界を護ってくれ 黒崎一護………!」と彼に後を託して意識を失った。
その後、卯ノ花による治療でも救えない程の危篤状態となり、零番隊の麒麟寺天示郎が住む霊王宮の温泉・麒麟殿で治療を受ける事になった。
第二次侵攻
麒麟殿での温泉の効果もあり全快、霊王宮での修行によってさらなる力を身につけ帰還。
完聖体のエス・ノトに苦戦していたルキアを千本桜によって援護する。「恐怖」の能力に呑まれかけたルキアに、エス・ノトの恐怖は彼自身の怯えから来るものである事、またルキアの成長した霊圧を感じ取り「強くなったな ルキア」と激励の言葉を贈ることで、ルキアの心を奮い立たせる。
ルキアがエス・ノトを破った後は、一護を支援する為の戦いに参加し、ロバート、キャンディス、ナジャークープに無傷で勝利する。
その後、ペペ・ワキャブラーダが現れ、彼に操られた檜佐木修兵と戦う。ペぺの能力で千本桜を奪い取られ、苦戦するが、完聖体のぺぺを涅マユリ率いるゾンビ部隊が戦闘不能に陥らせる。
真世界城
ユーハバッハが創り上げた真世界城における最終決戦では、日番谷冬獅郎や剣八と共にジェラルド・ヴァルキリーと交戦。
完聖体を発動したジェラルドを日番谷が真の卍解によって氷結させ、自身も奥義「一咬千刃花」を発動し、連携技によって撃破する。
直後にジェラルドは能力を使って更に復活するが、最終的にはユーハバッハの聖別によって死亡した為、事なきを得た。
後日談を描いた小説『WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』では、ルキアと恋次の結婚を祝福した上でルキアを励ましたり結婚式の準備をしたりスケジュールを担当したりしていた。