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「十一番隊隊長 更木剣八だ てめえと 殺し合いに来た」

「負けを認めて死にたがるな! 死んで初めて負けを認めろ!」

「俺に斬れねえものは無え」

「知ってるか?剣ってのは片手で振るより、両手で振った方が強ェんだとよ」

「俺が『剣八』だからだ」

ポエム

誇りを一つ捨てるたび

我等は獣に一歩近づく

心を一つ殺すたび

我等は獣から一歩遠退く

(13巻)

斬れぬものなど

何も無い

ただ

お前以外には

(アニメ千年血戦篇 第8話)

プロフィール

所属護廷十三隊十一番隊隊長
誕生日11月19日
身長202cm
体重108kg(後に発行されたオフィシャルキャラクターブックでは90kg)
羽裏色滅紫
趣味昼寝
特技決闘
食べ物好き:無し 嫌い:納豆
休日の過ごし方昼寝
CV立木文彦

概要

護廷十三隊十一番隊隊長で、十一代目「剣八」。

斬魄刀卍解はおろか始解すらしておらず、隊長就任の実質的な条件ともいえる『斬魄刀の卍解』を満たしていない史上初の隊長。

当人は斬魄刀に意志があるとすら考えていなかったが、黒崎一護に倒されてから一度だけ斬魄刀と対話を試み、その後、千年血戦篇にて始解及び卍解を修得するまでに至る。

人物

風貌・言動共に荒々しく、圧倒的な威圧感を持って十三隊最強の戦闘部隊を率いており、本人も価値観の全てを戦闘に置き、戦いと、相手が強いかどうかだけが全て。その実力はケタはずれであり、特に霊圧に関しては、隊長内でも屈指の大きさを誇る。

しかし、悪評の多かったらしい前隊長とは違い、隊長としての責任感や義務感もある程度持ち合わせており、意外にも野蛮人キャラとしては職務態度は真面目なほう。(あくまでも、『仕事』に対して真面目であり、『人』に対しては別)

どんなに激昂した状態であっても、隊長としての責務を諭されれば冷静に職務を執行しており、方向音痴のせいもあり遅刻はすれども隊首会議には毎回必ず出席したり、戦いが絡まない任務であっても態度は悪くとも真面目にこなし、十三隊の連絡事項はしっかり聞き、命令にも素直に従い、単独行動はとらないなど、表面上の振る舞いはともかく、組織人としてはしっかり行動をしている。

部下思いな面もあり、涅マユリ斑目一角を手に掛けようとしたときには、それを庇っており、部下の顔を立てて敵を譲ったりもしている。そのためか、隊の者からは恐れられていると同時に慕われてもいるようで、カリスマ性はかなり高い。

その自分勝手な言動や振る舞いから、同僚から疎ましがられる事はあるものの、戦闘におけるその実力は隊長格の中でも一目置かれており、更木剣八の生死が戦局を左右すると言われ、眼帯を取ったかどうかで敵の力量を測るほど。

彼にとって重要なのはあくまでも「強い者との戦い」であり、必ずしも「自分が強くなること」とは一致しない(むしろ後述の戦闘能力の項にもある通り、彼にとって「強くなる」ことはデメリットでもある)。また、「負けた相手にトドメを刺すこと」には拘りは無く、剣八が戦えなくなったと判断した者は基本的に見逃す(それでも尚、立ち向かって来た場合は容赦なく殺す)。

大義や正義とはかけ離れた位置にいる性格のため、東仙要からは忌み嫌われており、掟を重視する朽木白哉とも仲が良くない。

神経質なところのあるマユリとも仲は悪いが、彼の場合は上記二人とは違い、任務よりも自分の欲求を優先する。一方で「自分本位ながらも隊長としての責任感を持っている」「副官に対して親子の様な関係を持つ」「自分と似た嗜好を持つ部下からは信頼されている」など、似た部分も多い(実際、日常編ではゲームを作る企画が持ち上がった際に、二人は同じ様な発想で同じ様な内容のゲームを作ろうとしていた)。

また最終回で、空席になった副隊長の枠を三席が継いだという妙な共通点が追加された。

また山本総隊長などをはじめ、目上の人に対する思いやりなどは一切ない。ただ、卯ノ花烈に関しては後述の事情もあって話は別だった模様。

嫌いな食べ物は納豆(糸が切れず、いつまで経っても食べられないから)。また、尸魂界での争乱後を描いた小説『BLEACH THE HONEY DISH RHAPSODY』ではカレーライスの匂いについて「鼻が馬鹿になりそうだ」と言っていた。

容姿

「鈴も 眼帯も より戦いを愉しむ為だけにつけてんだ」

右目の眼帯と、顔の左側にある縦一文字の傷が特徴的で、額が眼窩上隆起した眉なしの凶悪な人相の大男。

死覇装はいつもボロボロで羽裏色は滅紫(けしむらさき)、羽織は袖のないタイプ。ボロボロではあるが身だしなみは意外とシンプルで、何気に足袋もしっかり履いている。

頭髪は11本に束ねてあり、1つ1つの先端に1個ずつが編み込まれている。上記の台詞の通り、これは相手に音で自分の位置をあえて知らせ、戦いをより愉しむためのもの。

この奇抜な髪型は自分でセットしており、石鹸で洗っている(『カラブリ+』より)。そのためいつもパリパリの状態である。綾瀬川弓親がやりたいと言っても気持ち悪いのでやらせない。アニメ版の「死神図鑑ゴールデン」では、髪の鈴をつけるのに3時間以上掛かるという。雀部長次郎から勧められたトリートメントで髪がサラサラになり、いくらセットしても束ねた髪がシナシナになって苦悩した経験がある。それからは雀部のことが少し嫌いになったらしい。

「あ?スズ? つけてたっけかそんなモン」

ただし鈴は死神代行消失篇以降は取っており、単行本のおまけページでもはぐらかしている(理由としては恐らく『戦いを楽しめる相手が増えた』、メタ的に言えば『作者が描くのが面倒になった』)。

以降は腰ほどまである黒いザンバラの長髪となり、より荒々しく獣を彷彿とさせる外見となった。ちなみにこめかみ辺りに剃り込みも入れられている。眼帯のデザインも紐付きではなく眼に直接装着できる物へと変わった(しかし最終回である10年後では髪型は長髪のままだが眼帯は初期の紐型へ戻っている)。

実力

人物像の項でも語られている通り、「強者追求思考」の持ち主であり、常に強い相手との戦いを望むが故に普段は意図的に自分を弱体化させている。

眼帯は自身の霊圧を抑制するためのリミッター(正確には常に霊圧を食い続ける呪物)であり、本気を出すときはこの眼帯を取る。

戦闘においては、鬼道や斬魄刀による特殊能力を使う他の死神とは一線を画し、常に片手で刀を振るうと言う、ある意味で一番王道な戦闘方法を取る。また、白打に関しては未知数ではあるが、劇中の描写では一度刀を置き、敵を素手でぶちのめしている描写があることから、ある程度の実力はあると思われる。

野生的な戦闘スタイルと相まってその攻撃は荒々しいが、一撃必中の理にかなってもいる。

少年ジャンプ作品の登場人物としても異例の存在で、作中の攻撃がよりド派手にエスカレートしていく中で、元からのスペックのみで正攻法で相手を正面から打ち倒すという離れ業(?)を達成している。

例)

……なんなんだアンタ

上記の様なある種異常とも言える事態は、剣八のあまりの強さにある。

剣八の本来の実力は作中で戦った敵のほとんどを瞬殺できるほどに圧倒的なものだが、生まれてからあらゆる敵を実力を出すまでもなく殺していた剣八は、卯ノ花との戦いで本気で戦う楽しさを知ってしまったため、何よりも戦闘を楽しみたい剣八は本能的に敵に合わせて霊圧に枷をかけ、実力を調整しているのである(眼帯はさらに細かく実力を調整するためのもの)。

一護との戦いでは、戦いの中で急激に成長した一護相手に調節が遅れたために敗北したが、その後の戦いで一護よりはるかに強い敵に対して勝利している。

十刃最強を誇るノイトラの鋼皮に対しては改めて力の調節を行うことで破っている。

その強さからユーハバッハからは「未知数の【戦闘力】」として特記戦力の一人にカウントされている。

後に千年血戦編での卯ノ花との殺し合いによる斬術の稽古によって本来の力を取り戻した。

小説『Spirits_are_forever_with_you』において、シエン・グランツ痣城剣八との戦いで霊圧を全開近くまで解放した際は、余りの強大さに痣城がその圧倒的差に霊圧を感知することすらできず霊圧だけで物質を破壊した。

なお、この小説版において藍染は『井上織姫の最大の効果は更木剣八を虚圏に隔離できた事』だと語っており、「隊長格の中で真に障害になると判断したのは山本元柳斎重國と更木剣八の二人だ。

特に更木剣八とは、崩玉の力を覚醒させ不滅の肉体を得るまでは闘うべきではないと判断した」とまで言わしめている。

余談だが作者によると、名字の由来はゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの敵グループを即死させる呪文「ザラキ」とのこと。

斬魄刀

元々は死神の死体から手に入れた浅打で、解放前は刃こぼれしまくったボロボロの刀。

576話で名前が野晒(のざらし)と判明、続く577話で遂に始解が行われ、さらに669話で卍解を会得した。

解号は【呑め】

詳細は個別記事を参照。

経歴及び活躍

過去

流魂街で最も治安が悪い北流魂街80地区「更木」出身。

幼年期(アニメでは数百年前)にはすでに死神の死体から奪った斬魄刀を用いて殺生を重ねており、卯ノ花が十一番隊隊長であったときに戦い、彼女の胸元に今も残る傷をつけたが、自身も顔に傷をつけられた。

その後、青年に至るまでの間「更木」で暮らしたのちに、北流魂街79地区「草鹿」へと行き、そこで赤ん坊時代の草鹿やちると出会う。

やちると出会った時に、彼女に自身が唯一憧れた人の名前を与え、自分自身も地名を姓とし、代々最強の死神に与えられる称号「剣八(幾度切り殺されても絶対に倒れないという意味)」を自ら名乗り、「更木(の)剣八」として活動することになる。

それからは、暫くの間尸魂界中を放浪して回り、強い者を見つけては戦いの末に倒すと言う生活を送り、その時代に斑目一角綾瀬川弓親と出会う。

その後、入隊試験を受けず、前十一番隊隊長・鬼厳城剣八を決闘で殺害して実力を見せつけ、いきなり隊長の地位に就いた。

※一見野蛮に見えるが、決闘自体は隊規にも定められた正式な隊長就任方法の一つであり、かつ「剣八」としてある意味最もふさわしい襲名方法である。

他作品に例えるなら伝承する方法が弟子が師匠を殺害するというもの、一子相伝という設定と似たようなものか。因みに剣八はこの一件を除き、身内から戦いを仕掛けられることはあっても自分から身内に仕掛けるようなことはほとんどなく(止められたり逃げられたりはしている)、尸魂界篇の東仙要戦を除けば独断行動も全くなく、戦闘狂キャラとしては弁えているほうではある。

尸魂界篇

初登場。貴族の矜持を盾に、処刑される朽木ルキアを斬ろうと言って白哉を煽り、市丸ギンにそれを宥められ布でぐるぐる巻きにされると言うややコメディチックな形だった。

実は隊長の中では、白哉の次に市丸と共に登場しており、登場人物としてはかなり初期からである。

その後は、尸魂界に侵入した旅禍こと、黒崎一護一行の中で一番強い者を倒そうと駆け回る。

一角の報告を受けて、一護の存在を知り、彼を倒そうと阿散井恋次戦を経て成長した一護に戦いを挑んだ。

一護を殺気だけで怯ませるというメンタル攻撃をした上、更に霊圧だけで攻撃を受け止めて逆に一護を負傷させる(本人曰く、死神の戦いは霊圧の戦いであり、剣八の霊圧に押し負けたから一護の攻撃は剣八の霊圧で完封され、逆に一護が剣八の霊圧で怪我することになった)など、心身両面で優位に立っていたが、チャドの敗北から立ち直り覚悟を決めた一護に斬られるようになる。

しかし、一護が勝機を見出したことで気を抜いたためうっかり止めをさしてしまうも、斬月のオッサンに助けられたことで一護は復活。斬月のオッサンに助けられた際、精神世界に赴き白一護と稽古していたことで一護の霊圧は飛躍的に上がっており、思いっきり斬れるようになった一護に対して戦いを心底楽しみ、傷つきながらも笑いながら戦闘。そして眼帯を外し遂に全力を出すが、斬月の力を一護が借りた事により一護の霊圧も全開になり、相討ち(両者共に、自分が負けたと思っている為、精神的な意味でも相討ち)。成長した一護によって倒される形になった。

その後、怪我の療養をしている中で経緯は不明ながら井上織姫の身柄を保護することになり、一護を探す為に織姫と一角、弓親を連れて移動中に東仙要檜佐木修兵狛村左陣射場鉄左衛門と遭遇。一角と弓親が両副隊長を引き受けている間に隊長二人との戦闘に突入。

東仙の初見殺しとも言える卍解を触覚と超反応とゴリ押しで倒し、そのまま狛村と連戦するが、ルキアを救い出した一護を補佐する為に浮竹十四郎京楽春水山本元柳斎重國と戦った事で狛村が戦闘を離脱したため決着はつかなかった。なお剣八はこの一件以降、独断での行動はしていない。

藍染惣右介の裏切りが発覚した後は、一護が十一番隊に留まっていた所を襲撃し、逃げる一護を追いかけると言った、彼なりの平穏な日々を送る。

破面篇

現世へ赴いた日番谷冬獅郎率いる日番谷先遣隊に尸魂界に戻る様に伝言するために一時登場する。

その後はしばらく登場しなかったものの、十刃グリムジョー、ノイトラとの連戦で消耗した一護がテスラによって満身創痍にされとどめを刺される直前に一護を間一髪助け、ノイトラの従属官テスラを瞬殺し、そのまま戦闘不能の一護に代わり、ノイトラとの戦いを引き受ける。ノイトラを慣れだけで切り、帰刃したノイトラを剣道で斃した。この時の戦いは『BLEACH』でも屈指の名勝負と言われ、剣八は死亡したノイトラに剣八なりの敬意を表していた。

その後、一護に織姫と共に空座町に戻って町を守る様に伝えるが、その直後にコヨーテ・スタークによって織姫を奪還される。

その後、白哉と共にヤミー・リヤルゴに挑み、彼を撃破する。

ヤミー戦の感想を「つまんねえ戦いだった」と語っており、詳細は不明ながら満足のいく戦いではなかったようである。

死神代行消失篇

一護から死神の力を奪いパワーアップしたXCUTION沓澤ギリコと不本意ながら戦うも、彼が調子に乗って自分の能力語りをしているところを瞬殺した。

ギリコが格下(本人曰く、雑魚)であることは戦う前から察しており、本当は月島秀九郎と戦いたかったらしいが、雪緖の能力でマッチングを決められた上で結界に閉じ込められギリコを倒さないと脱出できない状況になったため、不本意ながら戦闘した。

千年血戦篇

第一時侵攻時の初戦で、星十字騎士団ジェロームベレニケ、Lのロイド・ロイドの三人を斃した後にユーハバッハ(正体はユーハバッハに化けていたRのロイド)に挑むが返り討ちにされ、トドメを刺されそうになるが元柳斎が駆けつけたことで生き延びる。その後は初代剣八こと、卯ノ花八千流との修行により始解を会得する。(余談だが第一時侵攻時点で星十字騎士団を斃したのは彼と元柳斎のみ)

第二時侵攻では、滅却師最強」を謳うグレミィ・トゥミューと戦い、理不尽極まる彼の能力を真正面から打ち破って斃したが流石に無傷とはいかず、満身創痍の状態で居たところをバンビーズに襲撃され瀕死にまで追いやられるも、一護の助けにより事なきを得る。

霊王宮への襲撃の際には花太郎、一角、弓親と共に便所に行っていたため行き損ねかけるが、マユリとネムが再び門を開けたため彼らに付いていく形で霊王宮に赴く。

そして到着早々、遭遇したペルニダ・パルンカジャスに襲いかかるがペルニダの能力との相性の悪さから負傷し、そのまま殺されかけるもマユリの手によって事なきを得る。しかし全身を麻痺されたためそのまま戦線離脱し、治療を受けることとなる。

その後、治療の終了と共に白哉と冬獅郎がジェラルド・ヴァルキリーとの戦いで圧されている所に現れ、参戦。眼帯を外し始解も使うもジェラルドの能力に苦戦し一時的に戦闘不能になるが、グレミィ戦後から行方不明になっていたやちるが現れ、彼女の力で卍解を修得。一時はジェラルドを圧倒するものの、卍解の力に剣八の肉体が耐えきれずに自壊し戦闘不能になる。だが満身創痍になってもジェラルドの足を掴んで転倒させるなど白哉と冬獅郎をサポートした。

三人の連携でジェラルドの肉体を粉砕するが、なおも復活するジェラルドを前に窮地に陥るものの、ユーハバッハの聖別によりジェラルドが死亡したことで決着がついた。

戦争の終結後は、新たに一角を副隊長にして十一番隊隊長を続ける。

余談

呪術廻戦』の作者である芥見下々東堂葵を「自分なりの更木剣八」として生み出している。

コメント

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