概要
零番隊の"刀神"二枚屋王悦が創り出した斬魄刀の原型であり、全ての死神が最初に手にする刀。
死神が浅打と寝食を共にする事で“己の斬魄刀”を創り上げる
王悦曰く、尸魂界の開闢以来これに例外はない。
基本的には霊術院入学と共に支給されたものを生涯使い続けるが、他の死神のものを手にする事で己が刀にするケースも確認されている。
更木剣八は少年期に死神の死体から浅打を盗んで自分のものにし、最終的に卍解まで至っている。
またやや異なるが、東仙要は志半ばで倒れた親友が始解まで到達していた斬魄刀を受け継ぎ、鍛錬で自分のものにしている。
能力
一見すれば特長を持たない量産型だが、それぞれの死神の斬魄刀の元となるため、あらゆる性質に変化する特性を有する。
これを指して王悦は「何にでもなれる最強の斬魄刀」と称しており、事実、死神の力を取り戻した後の完現術で強化された黒崎一護でも(刀無しのハンデがあるとは言え)敗北している。
人型の外見は真っ黒で、眼の位置に口がある異形。
成り立ち
どういった作製方法かは明かされていないが、王悦によると、藍染惣右介らが造った虚「ホワイト」と成り立ちが同じらしく、そこから推測するに数多くの死神の魂魄を重ねて生み出されていると思われる。
一護が浅打を経ずに斬魄刀を所持できたのは、母・黒崎真咲を経由して入り込んだホワイト=内なる虚が浅打の代わりとなったからであり、千年血戦篇中盤、一般の死神同様浅打を介して「真の斬月」を手に入れている。
余談
浅打の存在が最初に登場したのは原作初期、一護の精神世界で斬月のおっさんとの対話で「斬魄刀の開放もできない下級死神に貸与される量産品」扱いされていた場面だが、後に判明した成り立ちと大きく異なる事がネタにされている。
しかし、これは「ある理由でおっさんが詳しくは知らなかった」ということの裏返しであり、いわば伏線の1つだった。
更に言うなら浅打を浅打のまま戦場に持ち出してくるのは確かに「開放もできない下級死神」であるため、彼の立場から見るならそう的外れな解釈でもない。ひとえにBLEACH登場人物のお家芸である「類推、推測、自己解釈を事実かのように断定して発言する」という悪い癖がネタにされている原因である(他の最たる例が「一護の斬魄刀は更木剣八と同じ常時開放型」等→そもそも一護のそれは斬魄刀ではないし、剣八の斬魄刀は当時始解すらまだの浅打なので、実は「常時開放型の斬魄刀」に該当例がない)
一護が選んだ浅打(メイン画像)は王悦の鍛冶が始まるまで体育座りで待っているなど、ある意味可愛い描写が多く、ギャグシーンが少ないアニメでもしっかり再現された。
このように浅打である時点から既に意識があるので、剣の手入れなどをしっかりしていたり、常日頃から話しかけていると開放が早くなったり、逆に必要もないのに地面に突き刺したり放り投げたりと雑に扱っていたら拗ねて開放が遠のいたりという事例も発生しうると思われる。