※未アニメ化の内容を含みます |
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概要
黒崎一護の斬魄刀「斬月」の1形態(姿)の通称。
なお「二刀」とあるが、後述の通り片方は刀ではなく鞘なので、この呼称は正確ではない。
しかし鞘だと判明したのが原作完結から数年経った時期だったこと、見た目のわかりやすさから、ある程度浸透はしている。
別名は「新たな斬月」「真の斬月」。ただし後者は後述する別の姿と重複してしまう。
解説
千年血戦篇序盤、折られた卍解「天鎖斬月」を直してもらうべく霊王宮に行った一護は、紆余曲折を経て自身のルーツを知り、一般の死神と同じく浅打から自身の斬魄刀を作成。
零番隊の二枚屋王悦の手で打ちなおされた斬月は、作中でもこれまで3例しか登場しなかった2本に分かれた形をしており、二枚屋親衛隊も驚いていた。
これは自分に宿る、本来は相反する要素の虚と滅却師の力を分けたため。
まるで仮面に開いた眼の部分のように刀身に隙間のある長刀が虚+死神、弓にも似た包丁のような短刀が滅却師。3つの力を持つ一護ならではの形態である。
斬月
もうあんたに「力を貸してくれ」とは言わない
「俺の邪魔をするな」とも言わない
そして「一緒に戦おう」とも言わない
俺は俺自身で戦う
ありがとう斬月
あんたは 俺だ
(原作542話 / アニメ13話 "THE BLADE IS ME" より)
同じく零番隊の修多羅千手丸に衣装を新調してもらい、短刀は腰に、長刀は背中に差す。
技・能力
斬月のオッサンがストッパーをかけるのをやめたからか、同じ始解でも以前よりかなり強い。
具体的にはバンビーズをまとめて一撃で吹き飛ばしたり、リルトットの聖文字を余裕で避けたり、滅却師完聖体のキャンディスを圧倒したりしている。
バンビーズも隊長格に匹敵する強さは持っている筈のため、少なくとも、以前の天鎖斬月に匹敵する強さは持っていると思われる。
一方で吹っ飛ばされたバンビーズが全員無傷であったり(キャンディスにバカ避けろと警告するくらい甘いため、手加減していたのかもしれないが)、ミニーニャ、ロバート、ナジャークープ、滅却師完聖体バズビーの4人がかりの連携には普通に苦戦する(ミニーニャの攻撃は無傷とはいえ全て命中し、バズビーの攻撃も恋次に助けられていなければ喰らっていた)、ナックルヴァールの攻撃で普通に意識を失うなど、ユーハバッハ以外の星十字騎士団にも普通にやられているため、以前より物凄く強くなったというわけでもない。
少なくともウルキオラ戦の時の完全虚化一護よりは強いであろう。
斬月のオッサンの「お前が今迄遣ってきたのは、私が抑え込み切れなかったお前の力の欠片に過ぎぬ」という発言から考えると、無月よりも遥かに強い筈ではある。
超越者藍染を仕留めきれなかった無月に対し、超越者藍染をその気になれば仕留められるユーハバッハ相手に善戦していることや、超越者藍染より間違いなく強いであろう霊王も仕留めてしまっているなど、実際に無月より強いと思われる事例が幾つかある。
※この状態の一護を唯一まともに追い込んだナックルヴァールは浦原さんすら相討ちとはいえ再起不能にまで追い込んでいる強者である。浦原さんは超越者藍染でさえ再起不能にまで追い込むことは出来なかったほどのチートキャラのため、そこまで追い込めた時点でナックルヴァールは超越者藍染より強い可能性はかなり高い。
- 月牙十字衝
キャンディスの最大技である特大の雷「電滅刑(エレクトロキューション)」をかき消し、さらに片腕を吹き飛ばすほど強力で、一護も思わず「馬鹿避けろ!」と叫んでいた。
顔の左半分にその面影を残しているが、暴走せず使いこなせるようになった。
ただしこの形態に自由自在になれるわけではなく、初回はユーハバッハの霊圧を敢えて浴び続けることで発動している。
- 王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)
長刀と角を重ねて月牙天衝と同時に放ち、ユーハバッハに本気を出させた。
- 卍解:天鎖斬月
バスターソードのような1本の大きな刀。「真の天鎖斬月」とも呼ばれる。
これまで鎖は始解・卍解ともについていたが、この姿で初めて切っ先から護拳部をつなげており、完成されたと同時にさながら弓を思わせるデザインとなっている。
作中では満を持して見開きで披露したが、同時にユーハバッハが発動した聖文字"A"「全知全能(ジ・オールマイティ)」の未来改変能力により、次ページの見開きで一度は折られた。
しかし織姫の「双天帰盾」でも元に戻らなかったが、月島が「ブック・オブ・ジ・エンド」で折られなかった過去を挟むことにより修復に成功。万全かは不明だが、その状態で使用した。
威力は月牙天衝を使おうが、使わずに普通に斬ろうが関係なく、攻撃が一度でも当たれば霊王を吸収したユーハバッハを一撃で倒せるほどの威力を誇る。
尤もユーハバッハは自力で蘇生するというチート能力があるため、一護の力だけではどうやっても倒しきることが出来ず、最終的には石田の投げた鏃で能力を封じた(蘇生出来ないようにした)状態で倒すことになった。
卍解状態で完全虚化するとどれほど強くなるのかについては最後まで有耶無耶にされ、遂に明かされることはなかった。
まあ完全虚化なしでも恐ろしい威力のため、ユーハバッハが全知全能を使って全力でこの併せ技を阻止したのも頷けるが。
その実態
当初は長刀・短刀の二刀流と思われたが、作者によると「一方は刀ではなく鞘」。
曰く、斬魄刀は鞘があるのが「正しい形」であり、これまで柄の包帯(晒)を巻いてその代わりとしていた斬月を打ち直したものがこの形態。
※王悦が親衛隊戦で扱った「鞘伏」も例外として明言されている。
※例えば班目一角の「鬼灯丸」は刀と鞘をつなげて始解するなど、鞘も斬魄刀の一部、というのは当初から仄めかされていた。
新しくなった卍解では1本に戻るのも、おそらく刀を鞘に納めた=自身の全ての力を合わせた最も強力な状態であることを表しており、
その鞘(外枠)が砕けた中から現れたのが「真の斬月」である。
最終決戦以降の獄頤鳴鳴篇などではこの大刀1本の状態で戦っているが、一護次第では2本の状態にすることも可能らしい。
ちなみに同篇では、劇場版の地獄篇の時は完全虚化しなければ破壊できなかった地獄の鎖を易々と斬っており、強さは健在であることがわかる。
なお、どちらが鞘かまでは明言されていないので注意。
一見サイズからすれば大きい方に小さい方を納めるのが普通だが、考察界隈では
・背負って移動したり右手に持って戦うなど、長いほうをこれまでと同じ使い方をしていること
・鞘代わりだった晒は滅却師を連想させる白色であること
・おっさんが斬月を名乗っていた際に白一護から「鞘を付けたままどうやって戦うんだ」と言われたこと
から、短い滅却師のほうが鞘とするのが有力。
鞘を弓にした上で、斬魄刀を神聖滅矢として放って使う戦法もあるではないかという説もある。
関連イラスト