概要
尸魂界に二つしかないという二刀一対の斬魄刀。もう一つは京楽春水の花天狂骨。
解号は【波悉く我が盾となれ 雷悉く我が刃となれ『双魚理』】(なみことごとくわがたてとなれ いかずちことごとくわがやいばとなれ)。
始解前は一刀だが、解放すると二刀に分かれる。
能力
片方の刃で相手の飛び道具を吸収し、縄を通して逆側の刃から跳ね返すことができる。
アニメ版では山本総隊長の炎や、卍解した黒崎一護の月牙天衝も跳ね返していた。
相手に攻撃を返す際は、斬魄刀の間に付いている縄に繋がれた5枚の札で返された相手が躱すタイミングを誤るよう攻撃の圧力や速度をほんの少しだけ変えることが出来、対峙したコヨーテ・スタークからは「性悪な能力」と評された。
また相手の攻撃を一度吸収してから返す事から吸収限界があるのではとスタークからは推測されていたが同じ場所に千発の虚閃を撃ち込もうと試す前に京楽の横槍が入ったため真偽は不明。
京楽春水の花天狂骨と比べ作中での活躍が少ないため、詳細な能力について不明な点が多い。
公式Q&Aによると、名前の一部である「双魚」は中国の話(民間歌謡)の中で手紙を表すもの(=双鯉)として使われており、能力はそこから「手紙のやりとり」→「エネルギーの循環」という感じでイメージされている。
能力が判明する以前のゲームでは、CG版では雷属性、DS及びWii版では水属性、SCEI全般のゲームでは両属性を併せた技を使用する。
なお、護廷十三隊隊長になるには(更木剣八を除き)卍解を会得することが必須条件であるため、卍解は会得していたはずだが作中では未使用に終わった。
斬魄刀異聞篇
CV:嶋村侑
神道系の衣服を着た小さな双子の男の子。
常に手をつなぐか隣同士にいる。やんちゃないたずらっ子。
折りたたまれた書簡から、殺傷能力のある扇を出現させて投げつける投扇興という技を用いる。
村正による洗脳から解放された後は、浮竹と親子のような微笑ましいやり取りを見せる。
二刀一対の斬魄刀について
「二刀一対」とされるの斬魄刀は、山本が作中で言及した時点では双魚理と花天狂骨としか確認されていなかったが、後に二刀斬月が登場しており、その他にも、始解や卍解による形状変化を含めると、風死や鬼灯丸などもある。
「二刀一対」の斬魄刀は、死神とは別に、もう一つ異なる魂を内包する者に発現する場合が多い。
花天狂骨は、伊勢家の「神剣・八鏡剣」を隠すために花天が後天的に「狂骨」を生み出すことで二刀になっており、成田良悟による小説『Can't_Fear_Your_Own_World』において、双魚理が二刀になった原因は、浮竹の肺に宿っていた霊王の右腕であるミミハギ様の影響なのではないかと京楽が推察している。
同様に、二刀斬月は一護の中の虚と滅却師の影響を受けて発現したものと考えられる。
しかし、とある理由から二刀一対の斬魄刀は本来存在しないのではないかという説を支持する声が増えている。京楽自身が、檜佐木修兵の風死について「一見すると二刀だが、普通は二刀一組の斬魄刀は存在しない」と述べている。
風死はその本質が刃ではなく鎖であり、「二刀一対のように見えていただけ」であることが語られている。また、二刀斬月の一方は鞘であるため、鬼灯丸と似た原理であること、これらも厳密な二刀一対ではないと判明している。
斬魄刀自体が「所有者の魂の精髄が徐々に浸透し、斬魄刀側とのやり取りを経て進化する」というアイテムなので、所有者一人の一つの心に対して二本の刀が最初から生まれるということがあり得ないのではないかという指摘もある。
他人の斬魄刀を受け継いだ場合もあるが、公式のQ&Aによると、「魂の精髄は基本的に上書きされるが混在する場合もある」とされており、既に覚醒した他人の斬魄刀を受け継ぐ場合と、他人の斬魄刀を受け継いだ後で自身の影響によって覚醒させる場合があるということになる。つまり、「一本の刀に対して二人以上の所有者の心」があっても、二刀一対になるというわけではないのである。
獄頤鳴鳴篇にて、地獄の門から登場した双魚理は一本だったが、浮竹からミミハギ様の力が失われたことは確実であるものの、浮竹の死後に双魚理に変化が起きたのか否かは不明である。