概要
集団昇天呪文(1グループを即死させる死の呪文)。
初登場は『ドラゴンクエストⅡ』で、次作の『ドラゴンクエストⅢ』からはザキ系として系統が確立。逆の効果の「ザオリク」と同じく、上位版→下位版と登場した呪文である。
『ドラゴンクエストⅡ』の取り扱い説明書に記載された説明文によると、古い書物に書かれた死の呪文であり、相手の血液を凝固させ死に至らしめる呪文で、かつて魔王たちはこの呪文を使って地上を支配したとされているらしい。
この凝固させる=凍結させるという事で、この時点では冷気系を操るモンスターが使ってくる場合が多く、同作ではブリザードの得意技……というかこれか「ルカナン」しかしないという恐ろしい二択になっている。
『ドラゴンクエストⅢ』以降は血液云々の文言がなくなり、「死の言葉を投げかけ、敵の命を奪う」と曖昧な説明にされたものの、なんやかんや上記の設定が古参モンスターであるブリザードと一緒に残っているようで、ここから転じて他の冷気系モンスターも使う事が多く、「パルプンテ」でザラキ効果を引いた場合「血も凍る様な寒気が襲う」というような表現がされる
初登場の『ドラゴンクエストⅡ』では一応ロンダルキアへの洞窟以降の敵の一部に有効なため、そこそこ使い所があるものの、後発作品ではザラキを覚える頃には中~強耐性の敵が増えており中々即死してくれなかったりするため、こちらが使おうとするとザキ耐性が無い敵を見極めて使わないといけなかったりして、少々使い勝手が悪かったりもする(ちなみに「無駄にザラキばっかりするやつ」として有名な『ドラゴンクエストⅣ』のクリフトだが、同作ではコンスタントに耐性なしの敵が最終盤まで出現するので実は結構刺さって雑魚を倒してくれる事はあったりする)。
一方で、敵が使ってくる場合は一発で複数の死人が出る可能性もあるので、中々嫌な呪文である。
ただし成功時の効果が強力な事から、「ザラキ」自体の成功率が低めに設定されている事も多く、複数で出現して連打でもされない限りは3人4人と死んでしまう確率は1/512以下だったり、そもそもこちら側もザキ耐性を付けられる、保険として代わりに消費されるアイテムがあるなど、一応対策は可能になっている。
ちなみに海上に出現する敵は何故か毎回即死耐性が低く、「ザラキ」でバンバン倒せたりする。海上には大抵やたらHPが高い敵も居て、まともに戦うと苦しめられるのだが、そんな彼らが「ザラキ」であっさり全滅してしまう事もある。
メディアミックス
漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』ではザボエラがバダックに使用。相手の耳に直接禍々しい言葉を送り込み、それに負けた者の命を奪う呪文となっている。読者向けのガイドブックなどでは「卑怯なザボエラならではの技」と悪印象が抱かれるような書かれ方をされてしまった。
漫画『ドラゴンクエストモンスターズ+』では『ドラゴンクエストⅡ』を基にした世界で、主人公一行を襲撃したブリザードが使用。
即死に完全耐性を持つぶちキングにこそ効かなかったが、強耐性を持つ他2体のスライムを問答無用で即死させてしまった。元祖ザラキ使いの貫禄といったところか。
なお呪文の発動時には「邪羅鬼」という漢字が当てられている。
外部作品
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にファイターパス(DLC)で参戦した勇者の下必殺ワザにランダムで選ばれるワザとしても登場している。発動後、自分の前に広範囲の闇魔法を放つ。当たった相手は確率で即死する。蓄積ダメージが高いほど成功しやすい。「ザキ」とは違い、遠くに飛ばす事は出来ないが、その分範囲が広く、複数の敵をバーストさせやすい。
主な使い手
クリフト
仲間キャラ
敵モンスター
- イベント戦で使う:アスラゾーマ(『イルとルカの不思議なふしぎな鍵』)、マルチェロ(3DS版『ドラゴンクエストⅧ』)
- 野生の状態で使う:ブリザード、ミミック、ホロゴースト、ブリザードマン、どぐうせんし、ホークブリザード
- 野生の状態で…使えない:ベビーサタン
仲間モンスター
小ネタ・バグ技
『ドラゴンクエストⅠ・Ⅱ』の「ドラゴンクエストⅡ」には「マヌーサザラキ」という技がある。
ムーンブルクの王女が「マヌーサ」をかけるorひかりのつるぎを使用してマヌーサ状態にした後、サマルトリアの王子が「ザラキ」を唱えるとほとんどの敵を即死させる事ができるというとんでもない裏技である。
これは同作の状態異常呪文の判定にまつわるプログラミングミスが原因で、通常状態異常系を唱えた際に「既にその状態異常になっている敵に対しては100%ヒットするという処理になっているものが、「ザラキ」の場合その参照先が間違えて「マヌーサ」になっているため「マヌーサになっている敵に対しては100%ザラキがヒットする」となってしまっている。なので、マヌーサ耐性が低い敵に対しては「マヌーサ→ザラキ」でほぼ即死させる事ができる。
こうなるとあろうことがラスボスのシドーにすらザラキが通る様になるのだが、今作のザラキは処理の都合上「即死」ではなく16bitの最大数である「255ダメージ」であるため一撃死こそしないが最強のダメージソースとなる。
また、スーパーファミコン版『ドラゴンクエストⅤ』ではやまびこのぼうしを利用したザラキ運用も可能。
これはバグではなく完全に仕様の範疇なのだが、呪文耐性に貫通力という概念が登場し、更にSFC版では主人公のレベルが「そのエリアで100%逃げられるレベル+5」になると呪文の貫通力が1段階本来よりも上昇するという仕様がある。「ザラキ」含むほとんどの確率効果系の呪文は中貫通のため、これが起こると高貫通となり、弱耐性の敵に対しては100%、高耐性には75%通るようになる。また、やまびこのぼうしを使って複数回発動させれば高耐性でも95%で即死するようになる。
ドラゴンクエストモンスターズシリーズでは、『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』からラッキーという瀕死でパワーアップする特性が発動すると完全耐性でもない限り必ず即死させるという仕様になりラッキーザラキという戦法が生まれた、『ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵』では特性を入れ替えられるため狙いやすくなり、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』では「呪文暴走」が無効だろうと耐性を貫通するようになり更にラッキーが発動すると暴走も必ず起きるため、ラッキー発動→呪文暴走で耐性減少→ザラキが効くように→効果判定100%→死、という凶悪さになった、後のアップデートで「会心完全ガード」で対策出来る様になったが持っていなければ容赦なく死ぬので対策を怠れば危険なのは変わりない。
暴走ザラキ、相手は死ぬ。
関連タグ
ドラゴンクエスト ドラクエの呪文一覧 死のタコツボ ザキ ザラキーマ 毒針
更木剣八:漫画『BLEACH』に登場する、作中きっての戦闘狂。苗字の由来がこの呪文であることが作者によって明かされている。