「悪りィー名前忘れた」
「俺が十刃最強だ」
「情けが仲間を救うと思うな」
巻頭ポエム
俺たちは虫
不揮発性の
悪意の下で
這い回る蠕虫
首をもたげる
月より高く
憐れなお前等が
見えなくなるまで(33巻)
プロフィール
誕生日 | 11月11日 |
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身長 | 215cm |
体重 | 93kg |
階級 | 破面No.5(アランカル・クイント)/第5十刃(クイント・エスパーダ) |
司る死の形 | 「絶望」 |
孔の位置 | 左目(眼窩) |
帰刃 | 『聖哭螳蜋(サンタテレサ)』 |
CV | 神奈延年 |
概要
が、自身は最強であると主張しており、第3十刃のハリベルや第4十刃のウルキオラなど格上相手にも噛み付く性格で、強者との戦いを好む戦闘狂である。
また、同格の者や格下に対する扱いもぞんざいで、従属官であるテスラ・リンドクルツへの扱いも冷淡。だが部下への情が全くないわけではないようで、テスラが死神の中でも最強格の更木剣八に挑んだ際には咄嗟に「馬鹿野郎!逃げろテスラ!!」と叫んでいる。
尸魂界側の戦闘狂である剣八があくまでも『純粋に強者との戦いを楽しむ』主義であり、真っ正面からの一騎討ちを好むのに対して、ノイトラは『倒せる敵は倒せる時に倒しておく』『弱っている敵を狙う』主義で、既に消耗した敵を狙ったり、不意討ちや奇襲と言った現実的な戦法を好んで使用する。
そう言った性格や思想からか、相手に情を掛ける事も、自分が情を掛けられる事も嫌う。
一方で、虚や破面を「救われない存在」と絶望し、そう言った絶望から戦いの中で斃れる事を望んでおり、純粋な戦闘狂と言うよりも、破戒僧的な価値観を持っている。
このため、藍染に対しては力を与えてくれたことには感謝こそしてはいるがバラガンやグリムジョーと同じく忠誠心は無きに等しい。
外見は吊り上がった目に眼帯をした長髪で長身痩躯の男。
円形の巨大な襟や輪を繋げた鎖状のアクセサリーを着用する。
虚の孔は左目。眼帯の下には同じく眼帯状の仮面の名残があり、孔の周りには歯が並んでいる。
また、舌には階級を表す「5」の数字が記されている。
戦闘能力
細身の体格ながらも腕力に非常に秀でており、連戦で疲労した状態とはいえ、黒崎一護にその力の強さを驚かれていた。
一方で、狡猾な性格から霊圧探知能力にも長ける。
表皮を硬質化させる能力である鋼皮(イエロ)は破面の中でも飛び抜けて頑丈であり、本人曰く「俺の鋼皮は歴代全十刃最高硬度」。また、この防御力と腕力を活かした手刀はかなり強力であり、劇中では多用している。
虚閃(セロ)は舌の先端から放つ。
帰刃:聖哭螳蜋(サンタテレサ)
解号は【祈れ『聖哭螳蜋』】。
解放前の形状は三日月型の刃を二つ合わせ8の字のようにした大鎌。石突きにはフラフープ大のリングが鎖状に連なっており、これを持って鎌を投げ飛ばす遠距離攻撃や、鎌を敵に引っ掛けて引きずり回すなどの用途に使用できる。
解放すると、頭部には三日月のような角が生え、仮面の名残の歯は牙のように尖り、腕は昆虫のような外骨格に覆われ4本(最大で6本)に増える。
斬魂刀はオーソドックスな形状の大鎌に変わり、全ての腕に所持。なくしても腕から新たな鎌を出すことが可能。
過去
かつては第8十刃(オクターバ・エスパーダ)。この頃は髪は短く、服には丸い襟は付いておらず、斬魄刀も三日月型の鎌は一つだけだった。
当時第3十刃(トレス・エスパーダ)だったネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクを敵視し、ザエルアポロ・グランツと共謀し彼女を罠にはめ従属官もろとも放逐した。
「戦場の中でメスがオスの上に立つのが気に入らない」と、ノイトラが一方的にネリエルを敵視しているようだったが、実際にはネリエルがノイトラに付き纏っていたらしく、ネリエルもそれを認めている。
ネリエルはその理由を「自分よりも弱いから」と称しており、実際に無謀な戦いで命を落としかけたノイトラを彼女は救っており、その事がノイトラの中でかなり深い心の傷として残っている様である。
一方で、ネリエルに対する想いはかなり複雑なものがあったようで、彼女には自身が戦う理由を話しており、彼女を罠に嵌めて倒した際にも、あくまでも彼女を超える為、一時的な弱体化として彼女を襲撃していた。その為、ネリエルがネル・トゥの姿となった際には、彼女を嘲笑いながらも、二度と戦えなくなった事に残念がってもいた。
本編の活躍
- VSチャド
虚夜宮でガンテンバイン・モスケーダを倒したチャドを襲撃、巨人の右腕の上からチャドを切り伏せて圧倒的な戦闘力を誇示した。
- VSグリムジョー
その後、一護と第6十刃のグリムジョーの戦闘を傍観し一護の手の内を全て学習。一護に敗北したにもかかわらずまだまだ諦めずに一護に挑もうとするグリムジョーに不意打ちで止めを刺し、命まで奪おうとするも一護がグリムジョーを庇ったことで殺害に失敗。グリムジョーの命を奪うことを一旦保留にし、グリムジョー戦で満身創痍になった一護を襲撃する。
- VS一護(初戦)
斬れない身体で終始優位に立ったまま一護と交戦し、更にネルを盾にすることで一護の動きを制限するなどの卑劣な戦法を使いつつ圧倒。止めをさそうとするも、そのショックでネル・トゥが記憶を取り戻してしまい、ネリエルを復活させてしまう。
- VSネリエル
そのままネリエルと連戦し、帰刃したネリエルに苦戦し逆に始末されそうになるが、彼女がネル・トゥの姿に戻った事もあり、刀剣未開放のままネルを退けることに成功。
- VS一護(再戦)
再び一護に攻撃し、テスラに一護の始末を命じ、テスラが代わりに立てなくなった一護を一方的に攻撃し止めをささせようとするも駆け付けた剣八に阻止された上テスラを瞬殺され、彼と連戦する。
- VS剣八(眼帯)
当初は一護と同様、斬れない体で終始優位に立っていたが、剣八がノイトラの眼帯を攻撃したことで止めを刺されてしまう。
かのように見えたが実はノイトラの眼帯の中に虚の穴があり、そこを貫いていたことが判明。結局、正攻法で倒すしかなくなった。
引き続き優位に立つが、最硬の鋼皮すら慣れることによって徐々に切り裂いていけるようになり、更に虚閃が通じなくなったことで焦りを覚えうっかり剣八の眼帯を外してしまう。それが仇になり眼帯を外した剣八の大一撃を顔の左側に受け、満身創痍になったことで初めて帰刃を行う。しかし帰刃直前に受けた大一撃だけは帰刃してもなお完治しないほど大きかったらしく、帰刃後も大きな古傷として残り、奇しくも剣八とお揃いの形になった。
帰刃したことで腕も武器も4本になり、一転して優勢になった。
- VS剣八(本気)
当初は先制攻撃してきた剣八を4本の鎌で防御、更に膂力で吹っ飛ばし一撃で剣八を気絶させ、更に草鹿やちるを攻撃しようとするが、実は剣八は気絶したふりをしていただけであり、気絶したふりをしたまま考える作戦に引っ掛かった(要するに不意打ちをされた)ことで腕を1本飛ばされる。
しかし、この腕を再生し剣八との戦闘を再開、更に剣八に追い込まれたふりをしつつ(さっきの仕返し?)、どさくさ紛れに腕を2本増やし(つまり6本になった)その増やした2本の手刀で刺したことで再び優勢に。
ところが帰刃で再び一方的な戦いになったにも拘わらず尚も剣八は普通に斬りかかってきており、当初は特に気にしていなかったが徐々にそれを不愉快に感じるようになり怒りが頂点に達したことで、通常の斬り合いをやめ剣八に大一撃を与え、自分の死を実感させるほどまでに剣八を追い込む。
しかし実はここまで剣八は剣を片手持ちにしたまま戦うというナメプをしており、奥の手として剣八がかつて山じいに習った「剣道」(剣の両手持ち)を使った事により、鎌を持った腕もろとも斬られ(この時、3本の左腕が飛んだ)再び満身創痍になり、一転し、ノイトラの敗北が決定した。
剣八はここでとどめを刺さず立ち去ろうとするのが、ここで止めを刺されないことに納得がいかず、最期は敢えて剣八を挑発し、剣八に止めを刺す気にさせ戦闘続行したことで、望み通り片手でもう一撃切り伏せられ死亡(この時に2本の右腕が飛んだ)。
敵の名前をまともに覚えることなく死亡したノイトラに対して、剣八は「愉しかったぜ “ノイトラ”」と彼の名前をしっかり覚えた上で、彼なりに敬意を表していた。
なお、剣八はノイトラに腕を1本だけ残すと宣言していたが、皮肉にもその宣言通りノイトラは右腕を1本だけ残した状態で絶命したのであった。(アニメ版では規制のためか腕ではなく鎌を飛ばされる形に変更された。それでも鎌を1本だけ残して絶命した形にはなるが)
戦いには一切情けをかけず、勝つためなら非道な手段を選ぶことも厭わなかった男は、戦いを全力で楽しむ男によってその生涯を終えたのだった。
その後
最終章・千年血戦篇及び小説『Can't_Fear_Your_Own_World』では名前だけ登場。
千年血戦篇では卯ノ花八千流が剣八の稽古をする際、剣八が一護に紙一重で負け、ノイトラに紙一重で勝てた理由について言及した。
小説『Can't_Fear_Your_Own_World』では、グリムジョーが横になったままノイトラ戦をずっと見続けていたことが判明。剣八にノイトラを斬った死神か確認していることから、グリムジョーから自分を斬った相手といえど、それでも仲間だと認識されていた可能性があるが、グリムジョーのノイトラに対しての心理描写が全くないため不明。また、剣八もノイトラ戦及びノイトラの名前をずっと覚え続けていることが判明。
余談
彼のキャラクター造形は徹底してカマキリが意識されており、斬魄刀の名前である「サンタテレサ」とはスペイン語圏におけるカマキリの異名。
自分より実力・階級が上回る相手にも噛み付く性格は「力の無い者が強い相手に立ち向かう蛮勇」を意味する故事成語「蟷螂の斧」に因む。
また、カマキリは前足の鎌を構える様子が祈りを捧げている様に見える事から、日本での別名を拝み虫とも言い、スペイン語圏での異名もキリスト教の聖人が祈りを捧げる姿になぞらえたものである。解号の「祈れ」や、戦闘狂でありながらも救いを求めるような言動はここから来ていると思われる。
まごう事なき完全な敵キャラだが斃されるまでの登場期間の長さ、対決した剣八とは別ベクトルの戦闘狂であること、強キャラアピール(グリムジョーを普通に斬れるようになった卍解一護が全力で戦っても歯が立たない)や、内面や過去の掘り下げ具合が深かったこともあり、良くも悪くも読者の印象に残った敵キャラの1人であることは間違い無いだろう。
特にまさかのグリムジョー襲撃という形で無理矢理一護とグリムジョーのやり取りを終わらせたインパクトのデカさ、そのまま次のボスになった上、グリムジョーより強いことが判明したシーンの絶望感がデカいことや、グリムジョー戦とウルキオラ戦の間を繋ぐ敵キャラであったなど、何かと目立っていたのも大きいと思われる。
ただ、帰刃能力が手数の増加のみであることや、その好戦的態度、本編での貢献度の無さ(及びネリエルの脱落阻止)の観点から、二次創作の破面オリ主にぶちのめされる筆頭キャラという不遇を背負わされている(次点はヤミー、現世に赴くシーンやネルを描くため)
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帰刃のその先へ……ゲームのオリジナル形態