狩矢神
かりやじん
アニメ『BLEACH』のオリジナルストーリー『バウント篇』のラスボスで、バウントのリーダー。
元の名前は「ユージン・カリヤー」であり、元々は髪と目も黒であったが、ドールと融合したことで現在の色へと変化した。
ドールを生み出す研究の犠牲者であったために死神に復讐することを目的としていた。そのために生きた者の魂を食らって虚圏に行き、そこで何らかの力を得る事を画策しているのではと黒崎一護達からは予想されている。
バウントを「ただでさえ少ない貴重な一族」と言ったり一見仲間想いな言動を取るが実際には他のバウント達のことは目的達成の駒としか見ておらず、現に自らに反旗を翻した宇田川稜を一之瀬真樹に始末させる形で容赦なく処刑したり、阿散井恋次に敗北が確定した宇柿をあっさりと見殺しにしたりしている。ただし他のバウント達も狩矢を信用している者は殆どおらず彼に加担して忠誠を誓っていた一之瀬や過去のトラウマから狩矢に付き従っていた古賀剛ですら最終的には狩矢を裏切っている。沢渡からも内心では「バウントを統べるのは自分がふさわしい」と不満を持たれていた。
このように狩矢が仲間を捨て駒にしか思ってないのと同様、同胞達からまともな信頼関係も築けてはいなかった。
ドールは風を操る「メッサー」。
風を操って攻守共に利用する戦闘スタイルであり、戦闘の力は隊長等と並ぶといわれている。
実際の強さは卍解した朽木白哉と互角に渡り合える程の物(とはいえ白哉は吭景や一咬千刃花を使っていない他、当時そこまでの設定があったのかも怪しい為、本当に互角なのかは不明)だと判明しており、少なくともよっぽどの強さを持つ者でない限り、始解レベルでは太刀打ち出来ない。
ここから下はバウント編のネタバレを含みます。
双極の丘で卍解した一護と最後の死闘を繰り広げ、最後は灰になり死亡。今際の際、一護に何かを伝えようとしていたがそれが何だったのかは不明。ただ『作られた命』であり、なおかつ『現界にも尸魂界にも居場所がなかった』彼の境遇から推察すると、「作り物の命である自分でも、死んだらどこかへ行けるだろうか?」という旨の問いを、(現世に留まる魂を弔うのが本来の仕事である死神の)一護にしようとしていたのかもしれない。
狩矢の場合は他のバウントの最期と異なり苦しむことなく一瞬で、衣服すら残らずに消滅していたがその理由も不明。
仮に虚圏に行った場合、藍染惣右介や十刃と遭遇していた可能性があるが、どうしていたか不明。
解放前のグリムジョーに毛が生えた程度の実力しかない彼が正攻法で勝てる可能性は低いと思われる。少なくとも卍解した一護と同格の狩矢では、それを上回る面々である一部の十刃(第0~第5の6名)とワンダーワイスにタイマンで勝つことは不可能だと考えられる。
また、バウント側は少数精鋭(一之瀬入れても11人)なのに対し、破面側は副隊長及び隊長クラスともある程度渡り合える輩が沢山いる(ロカを入れても32人)ので、質と数の面でも圧倒的不利を強いられるだろう。仮に追い詰められた場合は遊び心のある藍染の性格からして服従と言う形になると思われる。
狩矢もそれが分かっていたからこそ、虚圏に行かなかったというのもあるのかもしれない。
瀞霊廷を潰すにしても卯ノ花烈、山本元柳斎重國を始めとした強敵を全員あしらう必要がある上、仮に壊滅に成功しても千年血戦篇のようにその後、零番隊が登場することになったと思われるが、狩矢は零番隊とどうやって戦うつもりだったのかも不明。
仮に零番隊と直接戦うことがなかったとしても、零番隊のもとで修行した隊長格と戦うことになったと思われる。
本当は瀞霊廷を潰す気なんてさらさらなかったのかもしれない。
もしくは瀞霊廷の壊滅という復讐さえ達成できれば、あとは自分が零番隊に始末されようがどうなろうがどうでもいいという投げやりの気持ちでの犯行だったのかもしれない。
罪人を処刑するための場所である双極の丘を「決着を付けるには相応しい場所」と言っていたことから、実は復讐さえもどうでも良く、単に死に場所を求めていただけだったのかもしれない。
狩矢を倒した後、最終話で一護が狩矢の気持ちについて考察するシーンがある。
この要素を作者が気に入り、後に原作に逆輸入させた(戦闘中に藍染の孤独を感じ倒した後に藍染の気持ちを考察、戦闘中に銀城空吾の哀しみを理解)という説もある。
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