『正面突破でイセカイ界トォォタルゥ!!』
概要
バトルスピリッツ(バトスピ)が世界的に流行している世界。
バトスピが大好きな少年、馬神トッパはある日、自身が持つ輝石の力によって「イセカイ界」という世界に行けることを知る。
そこでは実際にスピリットを召喚して戦うことができた。
その後、バシンは伝説のXレアカードが存在することと、それらを全て揃えると伝説の最強王者と戦えることを知った。
バシンはXレアカードを巡り、同じように輝石を持つ者達とカードバトルを繰り広げていく。
作風
2008年9月7日から2009年9月6日まで『恐竜キング』シリーズの後番組として放送された。全50話。
スターターパック『爆炎の流星~BURNING STARDUST~/混沌の守護神~CHAOS GUARDIAN~』の発売に先駆けての放映となった。
2000年代の世相を一部反映しつつも、AI技術が発展し、専用の番組や店が存在するなど、他のカードゲームアニメよろしく『バトルスピリッツ』が老若男女に浸透している世界を舞台としている。
また、本作のXレアカードはブースターなどで入手するものではなく、後述する方法で入手する。
『出ましたっ!パワパフガールズZ』でキャラクターデザイナーを担当したしもがさ美穂氏がデザインを担当しており、シリーズ全体の中で見ても非常に可愛らしいデザインになっている。
主題歌『GO AHEAD!!』をあの及川光博が担当した点も特筆すべき点であり、挿入歌の『NEVER SURRENDER』の他、次回作の前期EDも担当した。さらに1stED『冒険記録』をLittle Non、2stEDを『dear-dear DREAM』をスフィアが担当している(歌唱は高垣氏が担当し、その他のメンバーはコーラスを担当)。
ストーリーは明るめであるものの、主人公たちが小学校高学年から中学生に進学したり、すれ違いから弟子や恋人との人間関係が拗れてしまったカードセンセや澤ラギ父子の確執などカードゲームアニメでありながら、人間ドラマに主軸を置いているジュブナイル作品となっている(流石に後続作品のように社会の闇にまで踏み込んでいるわけではない)。
バトルフィールドに相当するのが、輝石の所持者が『ゲート・オープン!界放』の口上で行ける『イセカイ界』という空中コロシアムであり、終盤ではイセカイ界ドームというスタジアムでバトルを行っていく(本作における異世界要素となっている)。この場所ではスピリットの足場はなく、空中に浮遊するのが仕様である。また、バトルフォームのある後続作とは違ってライフを砕かれてもカードバトラーに直接ダメージが行く事はなく、ライフにあるコアが砕けるだけとなっている。
とはいえ、バトル面は最初期作という事もあってスピリットのモーションのバリエーションは少なめであり、スピリットは後続作とは異なり、バトルに敗北すれば粒子化して消滅。ターン数を示す専用のバンクが存在していたり、各ステップも省略気味であるなどテンポは早めとなっている。しかし、最終盤で次シリーズのXレアが登場するというお約束がこの作品で既に存在するなどカードゲーム販促アニメとしてのセオリーはキチンと守っている。
こうした課題点もシリーズを追うごとに改善・洗練されていった。
最初期作でありながら、『異界見聞録』シリーズの人気に圧倒されがちであるものの、本作のキースピリットである龍皇ジークフリードの派生種が登場したり、『バトルスピリッツ烈火魂』では本作の主人公であるバシンがゲスト出演するなどファンから非常に愛されている作品なのは確かである。
実はMTGのゲームデザイナーも務めたマイケル・エリオットが登場した唯一の作品だったりする(流石に声は別人だが)。
次回作には『少年〇〇(主人公名)』というタイトルや馬神というキャラクター名などが受け継がれたが、それ以外に関連する要素はない(わかりやすく例えるならば、ヒーロー名がブランド化されている特撮ヒーローのようなもの)。アニメ作品としての続編もないが、ゲーム作品の『輝石の覇者』が後日談となっている。
ケロケロエースにて藤異秀明先生による漫画が連載されたが、ストーリーはほぼ別物といっても過言ではない。それもバトスピではよくあることである。
キャラクター
カードバトラー
ペット
輝石の力で知能を得た動物たちで言葉を話したり、バトスピをする事も可能。
輝石の輝きを失えば喋れなくなってしまうが、再び最終回後は喋れるようになった。
アイボウ(CV:中川里江)
お京(CV:木村亜希子)
キャップ(CV:笹田貴之)
ナナリン(CV:福圓美里)
ピンク(CV:チョー)
ぐらぐり(CV:根谷美智子)
サウスピ団
正式名称は「サウザンドスピリッツ団」。
子供達の間では「ナゾオトナ」と呼ばれ、コードネームに数字を冠したナンバーズエリートと呼ばれる幹部を倒す事でハイランカーパスやXレアを手に入れる事ができる。イセカイ界ドームに本拠地を置き、大会指揮権を有するほどの大組織のようである。
後半からは一部メンバーに掌握され、トアル町の人々を含む大人たちがマスクを付けられて洗脳されてしまう。
最終回後はサワラギグループに権利を譲渡して解散した…のだが、残党が『烈火伝』の世界に侵攻している。
ウチュウチョウテン王/グレート/馬神トーハ(CV:志村知幸)
ク条キューサク/No.9(CV:)
イノ頭マサコ/No.8
渡辺ナナ男(ギャラクシーセブン、セブン先輩)/No.7(CV:岸尾だいすけ)
スマイル/No.4
マイケル・エリオット/No.2(CV:茶風林)
バトスピTV
女子アナ(CV:福圓美里(1〜3話)→高木礼子(4話))
解説さん(CV:チョー)
その他
バイト君/村井ロクロータ(CV:勝杏里)
バイトさん(CV:大本眞基子)
澤ラギミヤコ(CV:進藤尚美)
関連イラスト
関連動画
関連タグ
バトルスピリッツ覇王:1番作風が近い作品だが、『悪の組織』に該当する存在がいない、Xレアの入手方法が割と現実的、バトルフィールドが異世界ではなく、デジタル技術の賜物(つまり、異世界要素がない)などの明確な差異も多い。