『カードを持てば、誰でも覇王!!』
概要
前作『バトルスピリッツ ブレイヴ』より世界観を一新し、近代日本に近い世界観となった。前作のスピリットのモチーフは『星座/惑星』であったが、本作のスピリットのモチーフは物語や歴史上の英雄となっている(なのでタイトルがヒーローズ)。
前作があまりにもハードすぎる展開だったことを踏まえてか、前2作までのシリアスな作風とは一転し、コメディタッチな作品となっている。
また、前後作品を含めたカードゲームアニメによくある超展開が殆どなく、「新カードの入手方法がカードダス」「環境を席巻しているカードについて言及」「自分が愛用していたキーカードが禁止カードになったため引退」といったリアルのTCGでも見られるような光景が描写されているのも特徴。
バトルタクティクスのレベルの高さはシリーズでも屈指であり、具体的には
・BPアップのマジックを相手のスピリットに使い、破壊時効果の発生を防ぐ
・新要素《バースト》を利用した様々なブラフ戦法
・〔烈神速〕を使う際にトラッシュにコアを送るために、意味のないマジックをあえて使う
といった、現実でも利用されるような高度なテクニックが多く見られた。
一方で主人公のハジメが肝心な場面で負ける展開が多いのも特徴。大会の優勝がかかった試合では必ず負けており、ライバルキャラにはとことん勝てない等どこぞのモンスターバトルアニメの主人公を彷彿とさせる。
この他にも、中盤での移動手段が潜水艦だったり、本物のクレオパトラが登場したり、安土桃山時代時点でバトスピのカードが存在していたりと超展開がないわけではない。
実は歴代でも珍しい異世界要素が全くない作品であり、バトルフィールドも純粋な科学技術により作られたものである(同じく近代日本を舞台としている『少年突破バシン』にさえ、イセカイ界という異世界要素が存在していた)。のちに『バトルスピリッツ烈火魂』がこれに続いた。
更に主人公のキースピリットがジーク系列から脱却した初めての作品でもあり、桃太郎をモデルにしたロード・ドラゴン系譜という新たなカテゴリーが登場した。
ちなみに、これだけ作風は前作と正反対ながら、シリーズ構成含めた主要スタッフは前作とほぼ同じである。(監督は途中で前作から代わっているが、当初は同じだった。ついでに言えば実は激覇から最強銀河まで主要スタッフはほぼ同じまんまだったりする)
あらすじ
バトルフィールドシステムを研究する両親が国際バトスピ協会に招聘されたため、デンジロウ博士の家に預けられることなった。
そこにはスピリットが実体化する画期的なシステム「バトルフィールドシステム」のデモ機が。
ハジメは早速テストプレイでデンジロウの娘・キマリにバトルを挑み、実体化したスピリットを見て大興奮。
バトルフィールドシステムの導入で活気づくバトスピ界。ハジメは自身のキースピリット「英雄龍ロード・ドラゴン」とともに、さまざまなライバル達とバトルを繰り広げる。
主な登場人物
陽昇ハジメ(声:平田真菜) | 巽キマリ(声:藤田咲) |
---|---|
巽コウタ(声:高木礼子) | 棚志テガマル(声:福山潤) |
仁霧コブシ(声:松田健一郎) | 日下チヒロ(声:水沢史絵) |
大泉マナブ(声:武藤正史) | 大泉カタル(声:松岡美佳) |
芹沢イサミ(声:近藤隆) | レナード・ウィリアム・アードレイ(声:岸尾だいすけ) |
ノラ・ニャオ(声 :神田朱未) | アブラ・カタブラ(声くまいもとこ) |
薬師寺アラタ(声:羽多野渉) | 如月ミカ(声:高橋美佳子) |
ギャラクシー渡辺(声:諏訪部順一) | アントニー・スタルク(声:島﨑信長) |
用語
覇皇
覇王編で登場した系統。特に高名な英雄をモチーフとしたスピリットに贈られる系統。
この系統を持つXレアは覇王Xレアと呼ばれる。主要人物はこの系統を持つスピリットカードを一枚は有している。
名称 | 属性 | 使用者 | モチーフ |
---|---|---|---|
英雄龍ロード・ドラゴン | 赤 | 陽昇ハジメ | 桃太郎 |
爆炎の覇王ロード・ドラゴン・バゼル | 赤 | " | " |
爆氷の覇王ロード・ドラゴン・グレイザー | 白 | " | " |
超覇王ロード・ドラゴン・セイバー | 赤/白 | " | " |
海皇龍シーマ・クリーク | 白 | 陽昇ハジメ(未使用) | 浦島太郎 |
皇牙獣キンタローグ・ベアー | 赤 | 棚志テガマル | 金太郎 |
刀の覇王ムサシード・アシュライガー | 赤 | " | 宮本武蔵 |
呪の覇王カオティック・セイメイ | 紫 | 巽キマリ | 安倍晴明 |
魅惑の覇王クレオパトラス | 黄 | " | クレオパトラ |
ナスノ・アーチャー | 紫 | "(未使用) | 那須与一 |
風の覇王ドルクス・ウシワカ | 緑 | 仁霧コブシ | 源義経 |
グラント・ベンケイ | 緑 | " | 武蔵坊弁慶 |
氷の覇王ミブロック・バラガン | 白 | 日下チヒロ | 土方歳三 |
魁の覇王ミブロック・ブレイヴァー | 白 | " | 近藤勇 |
ミブロック・ジーナス | 白 | 芹沢イサミ(未使用) | 沖田総司 |
鉄の覇王サイゴード・ゴレム | 青 | 大泉マナブ | 西郷隆盛 |
ヤギュード・ジュウベイ | 青 | "(未使用) | 柳生十兵衛 |
光の覇王ルナアーク・カグヤ | 黄 | 大泉カタル | かぐや姫 |
龍の覇王ジーク・ヤマト・フリード | 赤 | 薬師寺アラタ | ヤマトタケル |
天剣の覇王ジーク・スサノ・フリード | 赤 | " | スサノオノミコト |
ショーグン・ペンタン | 黄色 | バトスピ仙人 | 徳川家康 |
太骨望 | 紫 | Dr.サンセット | 太公望 |
蒼穹の覇王カーン・ウルフ | 緑 | 立花タメル | チンギス・ハーン |
ロック・アラディン | 青 | アブラ・カタブラ | アラジン |
ディクタトール・シーザー | 青 | " | ジュリアス・シーザー |
騎士の覇王ソーディアス・アーサー | 紫 | レナード・ウィリアム・アードレイ | アーサー王 |
闇騎士ランスロット | 紫 | " | ランスロット卿 |
烈の覇王セイリュービ | 緑 | ノラ・ニャオ | 劉備 |
コジロンド・ゴレム | 青 | 柴門ケイスケ | 佐々木小次郎 |
軍師鳥ショカツリョー | 緑 | バトスピサンタ | 諸葛亮 |
ミスティック・ヒミコ | 黄 | ゲストが使用 | 卑弥呼 |
シェリフ・イーグル | 白 | フレディ・ジェイソン | ワイアット・アープ |
ヴァイキング・レイヴ | 白 | ベツバラ | レイフ・エリクソン |
アマゾネス・クィーン | 黄 | ラゴシア伯(未使用) | ヒッポリュテ |
ハンゾウ・シノビ・ドラゴン | 赤 | なし | 服部半蔵 |
ゴエモン・シーフドラゴン | 赤 | なし | 石川五右衛門 |
ドラグ・クリシュナー | 赤 | なし | クリシュナ |
炎の覇獣ハヌ・マーグ | 赤 | なし | ハヌマーン |
冥快傑ゾロ | 紫/赤 | なし | 快傑ゾロ |
エンプレス・ヨウクイーン | 紫 | なし | 楊貴妃 |
闇騎士トリスタン | 紫 | なし | トリスタン卿 |
コーカサス・リョフ・ビートル | 緑 | なし | 呂布奉先 |
小さな侍イッスンアントマン | 緑 | なし | 一寸法師 |
ターザニア・グレート | 緑 | なし | ターザン |
氷聖女ジャンヌダルク | 白 | なし | ジャンヌ・ダルク |
サンク・シャイン | 白 | なし | シャクシャイン |
グリムの天使シンデレラ | 黄 | なし | シンデレラ |
ドクトル・ファウスト | 黄/白 | なし | ファウスト |
レボルシング・ゼヨン | 青 | なし | 坂本龍馬 |
古の覇王ギルガメッシュ | 青 | なし | ギルガメッシュ |
翼の覇獣スパ・ルーダ | 青/緑 | なし | ガルーダ/スパルナ |
雄将
系統:覇皇を持つスピリットとの連動をコンセプトにしたスピリットまたはブレイヴカードの事。
覇皇同様に世界各地の英雄や英雄に関する武具などをモチーフとしている…が、闇騎士ガウェインのようになぜか雄将が与えられなかったスピリットもいる。ほぼ、覇王編でのみ展開された系統であり、後のシリーズで登場した英雄モチーフのスピリットには雄将が付加されていない。
名称 | 属性 | 使用者 | モチーフ |
---|---|---|---|
オーガ・ドラゴン | 赤 | 陽昇ハジメ | 桃太郎の鬼 |
闇騎士パロミデス | 紫 | レナード・ウィリアム・アードレイ(未使用) | パロミデス卿 |
闇騎士アグロヴァル | 紫 | "(未使用) | アグロヴァル卿 |
闇騎士パーシヴァル | 紫 | "(未使用) | パーシヴァル卿 |
ツンドック・ゴレム | 青 | 大泉マナブ | ツン |
骨孩児 | 紫 | ノラ・ニャオ | 紅孩児 |
グアン・チョーウン | 緑 | バトスピサンタ(未使用) | 趙雲 |
駿将ムカリ | 緑 | 立花タメル(未使用) | ムカリ |
駿将チラウン | 緑 | "(未使用) | チラウン |
駿将ボオルチュ | 緑 | "(未使用) | ボオルチュ |
駿将ボロクル | 緑 | "(未使用) | ボロクル |
大首長ジャムカ | 緑 | "(未使用) | ジャムカ |
セリザワンド・ダック | 白 | 芹沢イサミ | 芹沢鴨 |
ミブロック・ザ・ワン | 白 | 日下チヒロ(未使用) | 斎藤一 |
レッド・エイリーク | 白 | ベツバラ(未使用) | 血斧王エイリーク |
キング・ハーラル | 白 | ベツバラ(未使用) | ハーラル1世 |
バット・ホリディ | 白 | フレディ・ジェイソン(未使用) | ドク・ホリデー |
ジェロニモンド | 白 | "(未使用) | ジェロニモ |
バッファロング・ビル | 白 | 未使用 | バッファロー・ビル |
カルミオン・キャット | 黄 | ラゴシア伯 | カルミオン |
マジン・ゴレム | 青 | アブラ・カタブラ | ランプの魔人 |
グガランナー | 青 | "(未使用) | グガランナ |
フンババー | 青 | "(未使用) | フワワ |
エンキドゥ・ゴレム | 青 | "(未使用) | エンキドゥ |
豹人アリババ | 青 | "(未使用) | アリババ |
アラビアン騎士シンド・バード | 青 | "(未使用) | シンドバッド |
雄将レオニダース | 青 | "(未使用) | レオニダス |
雷光将軍ハンニ・ヴァル | 青 | "(未使用) | ハンニバル・バルカ |
千夜一夜物語の女帝シェハラザード | 青 | "(未使用) | シェヘラザード |
爬獣使い百地ダイル | 赤 | なし | 百地三太夫 |
アルジュナス | 赤 | なし | アルジュナ |
リュー・ラーダー | 赤 | なし | ラーダー |
ツクヨミ・ドラグーン | 赤 | なし | ツクヨミ |
守獣シシンガ | 赤 | なし | 獅子 |
守獣シシンギニ | 赤 | なし | 獅子 |
闇騎士ラモラック | 紫 | なし | ラモラック卿 |
ドン・ディエゴッド | 紫 | なし | ドン・ディエゴ・ベガ |
闇王妃グネヴィア | 紫 | なし | グネヴィア |
カヒョウトン | 緑 | なし | 夏侯惇 |
カヒョウトエン | 緑 | なし | 夏侯淵 |
マー・バチョウ | 緑 | なし | 馬超 |
クマタカンウ | 緑 | なし | 関羽 |
バーバリ・チョウヒ | 緑 | なし | 張飛 |
ライ・シュウユ | 緑 | なし | 周瑜 |
鳥武帝スザクロス・ソウソー | 緑 | なし | 曹操 |
大牙帝ビャクガロード・ソンケン | 緑 | なし | 孫権 |
ジェーンバード | 緑 | なし | ジェーン・ポーター |
ジャドバルジャー | 緑 | なし | ジャド・バル・ジャ |
銀狼角 | 紫 | なし | 銀角 |
金狐角 | 紫 | なし | 金角 |
黄煙虎 | 紫 | なし | 黄飛虎 |
牛骨魔王 | 紫 | なし | 牛魔王 |
騎神皇アヴァロ・パラディオン | 紫 | なし | アヴァロン |
ジル・ド・レ | 白 | なし | ジル・ド・レ |
ラ・イール | 白 | なし | ラ・イール |
リトル・ビッケン | 白 | なし | 小さなバイキングビッケ |
アウトロー・キッド | 白 | なし | ビリー・ザ・キッド |
ブレーペンタンの音楽隊 | 黄 | なし | ブレーメンの音楽隊 |
グリムの天使ラプンツェル | 黄 | なし | ラプンツェル |
グリムの天使赤ずきん | 黄 | なし | 赤ずきん |
グリムの天使グレーテル | 黄 | なし | グレーテル |
グリムの天使ヘンゼル | 黄 | なし | ヘンゼル |
グリムの天使アイヴィー | 黄 | なし | いばら姫 |
創造主グリム・ウィル | 黄 | なし | グリム兄弟 |
創造主グリム・ジェイ | 黄 | なし | グリム兄弟 |
イラス・バード | 黄 | なし | イラス |
アマゾネス・ガール | 黄 | なし | アマゾネス |
聖魔皇メフィスト・フェレス | 黄 | なし | メフィストフェレス |
霊峰魔龍ヤマタノヒドラ | 青 | なし | ヤマタノオロチ |
アウグスドス | 青 | なし | アウグストゥス |
タイラントール・ネロ | 青 | なし | ネロ帝 |
ヤサカニ・ウィング | 赤 | なし | 八尺瓊勾玉 |
アロンダイザー | 紫 | なし | アロンダイト |
オーセベリング | 白 | なし | オーセベリ船 |
ホルス・ジェッター | 黄 | なし | ホルス |
ジン・アームズ | 青 | なし | ジン |
英雄犬ロード・ワン・ケンゴー | 赤 | なし | 犬 |
英雄龍ロード・ドス・モンキ | 赤 | なし | サル |
英雄龍ロード・キジ・トリア | 白 | なし | キジ |
バトルフィールドシステム
バトスピをこよなく愛する幼少期のハジメが実際にスピリットに会ってみたいという願望から両親が開発したシステム。第1話でのテストバトルを経て改良がなされ、半年後にはバトスピショップに普及するまでに至った。
ゲートオープン界放!と唱える事でバトルフィールドでバトルする事が可能になる。カードバトラーはバトルフォームというスーツを着用してバトルに臨む。ライフが破壊されるとスーツが連動するのは従来の作品と同じ。
バトルフォームの基本的なデザインは同じだが、アーマー部分が女性仕様になったものや、キマリのものは薄紫に塗装されている。
余談
召喚すれば効果を受けないスピリット以外は完全に消し去り、コアを乗せた数だけBPが無限に増えるトリプルシンボルスピリット『絶対なる幻龍神アマテラス・ドラゴン』が初登場した作品としても著名。放送当時は幻羅星龍ガイ・アスラが可愛く見えるバランスブレイカーも良いところであるため、パックには収録されず大会の優勝トロフィーに埋め込まれているなど現実でも伝説のカードとなっていたが、時が経ち2020年にロード・ドラゴンのリメイクに合わせ『転醒編 第4章:天地万象』で効果そのままに実装された。
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SDガンダムワールドヒーローズ:同じくバンダイ作品であり、題材も物語や歴史上の英雄である。