「わたし、ギギ・アンダルシア。君というのは、ちょっと・・・・・・」
「・・・・・・やっぱり・・・・・・怖いことするよ。あなた」
CV:林原めぐみ(GジェネF) / 川上とも子(Gジェネ魂以降) / 上田麗奈(劇場版)
概要
世界的な保険会社の創業者である大富豪カーディアス・バウンデンウッデン伯爵(80歳以上)の愛人として囲われる美少女。
カーディアスよりも一足早くホンコンへ向かうべく地球行きのシャトルに乗り、そこでハサウェイ・ノア、ケネス・スレッグの二人と運命的な邂逅を果たす。
勘が鋭く、時として予言めいた発言をする事も少なくない。相手の所作の観察から得た論理的な洞察を見せることもあれば、本人ですら「出来てしまうのだから説明のしようがない」と語るほどの生来の感性で予知を次々と的中させ周囲を驚かせる事もある。それがニュータイプ能力に由来するものなのか、後の世のサイキッカーに近いものなのかは不明。
いち早くハサウェイをマフティーであると見抜いた上で、「マフティーのやり方、正しくないよ」と諭し、「他のやり方があるなら教えてほしい」と聞くハサウェイに対し、「絶対にまちがわないでやれるっていうならば、理想的な独裁政権の樹立よ」と説き、それを聞いたハサウェイは笑い混じりに「それができたらその人間は神様だ」と返すも、「じゃね、あなたが、神様になればいい」とこれまた飛躍した理論を説くなど、非常に超越的な感性を持っている(しかし年齢に見合わぬ透徹さの半面、戦闘に巻き込まれた場面ではパニックを起こすなどの多感さも窺える)。
その才能を地球連邦軍キルケー部隊の指揮官であったケネスに着目され、彼の下へとどまる事になり、ケネスが指揮を執るキルケー部隊はそれ以降尽く作戦を成功させたことから、彼女は「勝利の女神」と讃えられるようになる。
しかし、エアーズ・ロックでマフティー・ナビーユ・エリンとなったハサウェイと再会し、自らの意思で彼の下へと降る。
マフティーによるアデレードへの攻撃作戦が行われるまでの間、スパイと疑われながらもハサウェイ達と行動を共にする。この際、ハサウェイと惹かれ合うが、その想いを届けられないままハサウェイは最後の戦いへと赴いてしまう。
その後アデレードにてハサウェイとケネスの戦いを見届ける事になるが、ハサウェイとは死別する結果となる。
そして、ハサウェイの死後、連邦軍を辞したケネスと共に日本の九州へ渡ったが、彼女の足取りはそれ以降知られていない。
年齢設定に関しては、小説内で「20にいくかいかないか」「ハイティーンエイジャー」とある。
劇場アニメ版
監督は「ギギの年齢を上げたい」と発言していたが、彼女がケネスのオフィスで記入した書類の中にて「19years old」という記述がある。
ギギを演じる事となった上田麗奈氏は「色気がありつつ、二面性を持つ情緒に揺らぎのある女性」のキャラを多く演じた経験を最大限に発揮させていた。
また、アナザーではない宇宙世紀ガンダムのヒロインとしては珍しく、そして久々にサービスシーンが非常に多い。しかも令和の時代に対応済。
とは言え原作時点でそういう挿絵があり(そちらはこうからこうなった)、そもそも「妖艶さと幼さを併せ持つ、男を惑わす女性」たるギギを描くにあたりサービスシーンはサービスどころか、嫌がられようとも外せない描写とすら言える。
そのせいか、pixivに投稿されている作品もセクシーなものが多い。
村瀬監督は彼女の人物像について、(小説版作者の)富野監督好みのキャラクターであり、自分には理解しづらいと苦心しつつも「すごくピュアすぎるところと、世の中に、大人の世界にきちんと順応できるという二面性がある人」「たぶん嫌味なことを言っても許せてしまう感じの人間で、それは美人というだけでなく、ある種の可愛げがあるからだろうと」という解釈に至った模様。
生い立ちについてははっきりしないが、ケネスとの会話から今まで(恐らく庇護者を変えて)一人で生きてきたらしく、「生きることに執着はしない」という、ある意味厭世的なことも言っており、過去に登場したニュータイプの女性のように、決して恵まれた環境では暮らしてこなかったのが分かる。
「クェスの身代わり」
彼女は前作「逆襲のシャア」におけるヒロインの一名、クェス・パラヤが意識されたキャラクターであるとファンの間で言われている。
具体的に挙げると、ハサウェイとシャトルの中で出会い、非常に勘が鋭く、加えて「大佐」と呼ばれるハンサムな年上男性をも巻き込んで彼らを無邪気に振り回す人間関係は、ハサウェイにとってクェスとの思い出を見つめ直させるのに十分な共通点であった。彼女の瞳の色のエメラルドグリーンもクェスの髪の色を彷彿とさせる。
また、小説版中巻ではクェスも備えていたファザコン気質を自覚する台詞がある。
この事を意識した劇場版での、初対面のギギの声がハサウェイの意識の中でクェスの声と混ざり、彼が幻聴を聞く場面は序盤の名シーンと言えよう。
関連イラスト
小説版デザイン
劇場版デザイン
連邦軍内にて
関連タグ
マフティーのやり方、正しくないよ、ひどいメドレー、やっちゃいなよ!そんな偽物なんか!:彼女の発した名(迷)言。