概要
「ファム・ファタール(Femme fatale)」に相当する日本語。
男が本能的に抗いがたい美貌、フェロモン、エロスを備え、男性を次々に誘惑し、破滅に追い込むようなタイプの女性を指す。妖婦。バンプ。宿命の女。
芸能人でいうと、男をとっかえひっかえする所謂「恋多き」タイプの美人女優、また不倫や二股などで相手の家庭を崩壊させたりする女優などがよくこのように称される。斉藤由貴、高岡早紀、蒼井優、沢尻エリカなどが「魔性の女」と称される。
アニメキャラで言うと「ルパン三世」の峰不二子のようなタイプが代表格。
また、ガンダムビルドファイターズトライのカミキ・ミライも魔性の女としてPixivにて多くのタグが付けられている。
字義どおりの解釈では、「魔(マーラ)のような性質を持つ女」ということで、思わず誘惑されてしまうほど美しかったりかわいかったするが、その魅力に溺れてしまうと、散々な目にあわされる。しかし「魔性に人生狂わされてみたい」願望というものも確実に存在するので、堕ちていくのも本望だったりする。
一方、女性からすると「魔性の女」の称号は、貰っても複雑なものといえる。
先にある通り、ただ美しいだけでなく、その美しさで他者の人生を大なり小なり歪めてしまう特性があり、さらに性的なイメージも付随するため、決して単純に褒め称えているという意味には通りにくい。
そのため、そうした性質があっても率直には言わず、女性へは「魅惑的」や「セクシー美女」「小悪魔系」など、別の言い方を当てはめるのが通例となっている。
「魔性」「魔性外」
かつては、自分が美女であることを認識して利用する「悪女」属性を持つキャラクターを指す場合が多かったが、先出のカミキ・ミライの例のように「気ままな言動(もしく天然ボケやあざとい性格)で無自覚に異性を振り回す美女」も、包括されることが多くなってきた。
これについては、外見からくる二次創作的なイメージによるもので、本来の意味からはやや遠い。単純に「鈍感」の範疇に収まるものだろう。
稀にララァ・スンのように本人には全くその要素がないのだが、何らかの悲劇により若くして死亡し、その女性に依存していた異性側の一方的視点から「これ以上の理想はいなかった」がために死後も苦しめ続ける人間も魔性の女と呼ばれることがある。
このパターンでは例えば「小学生の頃の初恋量産機」と言える様な女性などもこの定義に含むことが多い(別名:初恋ハンター)
大竹しのぶのように、持て囃されるほどの美人ではなくても、複数の男を弄ぶ女性も魔性と呼ばれる。
美しくても可愛くても、清楚だったり素直だったりダメ提督製造機だったりポンコツだったり、逆に残念な美人や痴女だったりする場合は、あまり含まれそうにない。
魔性とは、「魔」の「性」質――つまりその人が自然に醸し出す性質であり、自分から魅力を作り上げてアプローチを仕掛けていく場合は、その定義に含めないことも多い。
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敬語…語尾が「ましょう」の女性が「魔性の女」と呼ばれることも。