概要
語源は「出来合いのレース」を略したものからきているもので、英語では「fixed race」や「fixed match」と呼ばれる。
意味合いが近い言葉に予定調和がある。
八百長と似ているものの、八百長が当事者同士の申し合わせや賭博シンジケートの斡旋で行われるのに対し、出来レースは主に主催者側の意志で行われるという違いがある。
主催者側が行うため、審査によって勝者を決定する競技やコンテスト・コンクールに多い。
故に勝者・受賞者自身も、最初から自分が勝つことが決まっていた、などと知らないケースもしばしばある。
また八百長なら敗者にも利益は得られるが、出来レースの敗者は何も得られないことが多い。
主にその勝者を売り出すための宣伝(特に「オーディション形式で何かのグループの新メンバーを募集する」等の企画に多い)や、多額の賞金等を謳いながらも主催者側の身内に勝利させることで事実上主催者はその賞金を払うことなく宣伝効果等で利益を得るため等を理由にして行われることが多い。
勿論、出来レースであることがばれたときは信用は地に落ちるし、宣伝効果も悪い方向にしか作用しないことは言うまでもない。
余程あからさまな実力差が無い限りは出来レースかどうかはなかなか判明しないだろうが、稀に「事前にそういうオファーがあった」等と勝者・受賞者側が暴露したり、暴露するつもりは無かったものの勝者・受賞者のうっかりミスで発覚する、あるいは内部告発者からのタレコミという形で発覚するということも実際に現代でも時折起こっている。
PIXIV内では、明らかな出来レースを挑まれている様子が描かれた作品の他、作品アンケートが実質一択のものにもタグが付けられることが多い。
関連タグ
聖杯戦争 - 三大騎士クラスおよび「ライダー」クラスに付けられたスキル「対魔力」。これが高いだけで魔術関連を防いだり、あるいは無効化できるというパッシブスキル。そしてさらに聖杯戦争には主に魔術を専門として戦う「キャスター」というクラスがある。しかし「対魔力」が高いクラス相手には魔術はあまり効かないし、そもそも「キャスター」は基本的に物理攻撃を得意としていないクラスなので非常に不利になりやすい。追い打ちとばかりに彼らサーヴァントを使役するマスターは基本的に「魔術師」であるため、マスターとサーヴァントとで役割も被りやすいという弱点もある。それ故に「キャスター」というだけでハズレ扱いするマスターもいる程である。ちなみに聖杯戦争は基本的に7種類のクラスによる生き残り戦争になりやすいが、「キャスター」を除くと敵は6種類。そのうち4種類が「対魔力」を保有していると考えればどれだけ辛いかわかりやすいだろう。
めるぷち - 2023年に3月に開催した「高校生新メンバーオーディション」にて出来レース疑惑で炎上した。2023年末でも「出来レース」と検索すると「出来レース めるぷち」とサジェストに出てしまう程の衝撃だった様子。
R-1ぐらんぷり - 「R-1グランプリ2023」にて生放送中、トップバッターの採点結果が出るはずの場面で一瞬他の参加者の名前と点数が映し出されるという放送事故が発生。しかも後にその参加者の点数が先に映し出されたその点数と一致したため、出来レース疑惑が浮上した。なお、公式の発表としては「リハーサル時に入力した仮のデータが制作側の不手際により誤表示されました」とのこと。