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概略編集

プリキュアを演じた事のある声優は、俗に「プリキュア声優」の枠組みで呼ばれる

この様な枠組みが出来るのは、映画『プリキュアオールスターズ』や最新作へのゲスト出演等のクロスオーバー作品がある事によって(放映が終わっても)担当キャラクターを演じ続ける機会が与えられるから。つまり、スーパー戦隊シリーズ仮面ライダーシリーズの出演俳優と同じである。


声優関連の情報を扱うメディアにおいても「プリキュア役への抜擢は女性声優界のステータス」と捉えられている。これは前述の出演機会の件もそうだが、少なくとも必ず1年近くは放送される上(※近年のアニメ作品は1クール…つまり3か月で終わる事が多い)に、一般からの認知度が高い長期シリーズ作品である故に出演した声優の代表作として伝わり易いメリットがあるからだと言える。

その事もあってか、プリキュアシリーズは声優界でも一目置かれており、プリキュア役に選ばれた人には同業者から多数のお祝いメール等が届くらしい。


その一方で、プリキュアシリーズのオーディションに関しては本職の声優以外でも受けられる様になっている。

その事は、2012年の『スマイルプリキュア』で田野アサミ日野あかね(キュアサニー)役に抜擢されたことで初めて明らかになり(※彼女がシリーズ初の「プリキュア役に選ばれた声優非本職」のキャストである)、そして『キラキラ☆プリキュアアラモード』で美山加恋が主人公・宇佐美いちか(キュアホイップ)役に、福原遥有栖川ひまり(キュアカスタード)役にそれぞれ選ばれた事を契機に、初めて公式側から明言された

この事もあり、もはやプリキュアシリーズ自体が国民的アニメになった事やギネス記録に認定された事も相まって、声優業界に留まらず、役者業界全体における登竜門の1つに位置付けられたと言っても過言では無い。事実、プリキュア役に関するオーディションの結果が(Yahoo!JAPANを筆頭とした)各ポータルサイトでトップニュース扱いにされる事が多い事からも窺う事が出来る。

尚、プリキュア役のオーディションには年齢制限は設けられていない。しかし、プリキュア役としての起用は平均で20代~30代が多く、場合によっては10代や40代が居る事もザラである。


そして、プリキュアシリーズが10周年を迎えた辺りからプリキュアを目標として掲げる声優も目立つ様になった。

そして、15周年の前後辺りからは幼少期にプリキュアを観た子供達が大人になって声優としてプリキュア役を目指す流れが標準化している。各々、プリキュアと直撃世代じゃない声優であっても作品への入れ込み具合は相当なモノだが、プリキュア直撃世代だった女性声優は更に入れ込み具合が強い傾向も見られる(例として自身の出演しているプリキュア作品や自分が演じたプリキュア作品のキャラのグッズを爆買いしている事をSNSや特番等で明かす等)。

ソレを抜きにしても、単純に声優が自身の声優の職業を「3か月(1クール)に1回就職活動してるみたい」と比喩する事がある様に、基本的に仕事を自分で取りに行かなければならない厳しい声優業界、ひいては芸能界において『プリキュア』1作品でテレビアニメ、映画、玩具、キャラクターショー等の収録、ライブイベント…と放送前の玩具収録から数えると約1年半の間仕事が確約されるのは非常に大きく、仕事面でも魅力的だと言える。


逆に言えば、プリキュア役に選ばれる事はその仕事だけでスケジュールがかなり埋まってしまう事でもある。実際、プリキュア役に合格した声優が「去年はスケジュールの都合で受けられなかったけど今年は受ける事が出来た」と述べている様に、人気声優がスケジュールの都合が付かないが故に受けたくても受けられない事情もある様子。


有名な長寿アニメは大体メインキャストが固定されている中で、毎年のように作品が変わり、且つ1年に1度はオーディションがある数少ない有名作品である為、後述にもある通り、プリキュア役に合格した声優のコメントからも競争率は非常に高い(合格した声優曰く、倍率は約30倍)様で、オーディションの時期が近付くと女性声優の界隈では緊張の糸が張り詰めるらしく、女性声優にとってある種の受験・面接の様になっている


プリキュアに選ばれてからインタビュー等で何年も前からオーディションを受けていたと明かす声優も数多い。

また、「女性や妖精の脇役・モブキャラの声優はオーディション参加者から選ばれている」説もあり、そこでの活躍を評価されたのかは不明だが、前年に脇役・モブとして出演していた声優が翌年のプリキュアや妖精に選ばれた例も多々見受けられる。


一般的に「プリキュア声優」と呼ばれるのは、各TV作品でレギュラーとして登場するプリキュアを演じた声優が対象となるが、広義には番外戦士としてゲスト扱いで登場したプリキュアを演じた声優も含まれるパターンがある(※典型的な例では、TVシリーズには登場しないが映画版で複数回登場する坂上あゆみ/キュアエコーを演じた能登麻美子、映画プリキュアオールスターズFプリム/キュアシュプリームを演じた坂本真綾、プーカ/キュアプーカ)を演じた種﨑敦美)。


プリキュア声優の出来るまで編集

基本的に、プリキュア役に関しては(追加戦士を除けば)一貫してオーディションで選ばれる(但し、オーディションは一般公募では無く事務所経由ではある)。

まず最初にテープオーディションを行い、それを通過した声優によるスタジオでのオーディションを経て、プリキュア役を演じるキャストが決まる。先述の倍率について述べた様に、プリキュアを目指す声優は非常に多く、合格した声優曰く、「スタジオオーディションの期間は3日」であるらしい。

参考で、、「ドキドキ」のシリーズ構成・脚本を担当した山口亮太氏がnoteで明かした所によると、「ドキプリのオーディションは(日付は明かせませんが)3日間に渡り、総勢72名で行われました」と明言し、これは2次オーディションのスタジオオーディションの話であり、2次ですらこの人数なので、1次のテープオーディション参加者はこれよりもっと多いと思われる。

プリキュアシリーズの記事にもある様に、キャスティング事務は『スイート』の初期までは東映アカデミーが、それ以降は(その業務を引き継いだ)東映東京撮影所が担っている。

オーディションでは声優としてのキャリアや知名度は一切考慮されず、「このキャラクターに合っているのかと言う観点と、1つのチームとして見た場合のバランスで選ぶ」伝統が確立している。つまり、その声優の得意分野の役に必ず当てられるとは限らないのだ。

更に、プリキュア役のオーディションでは本来受ける予定の役とは別の役を受けさせられる時がある。実際、当日に振られたプリキュア役で採用されたケースもある。


これまでにプリキュア役に選ばれた声優は、抜擢当時は無名な新人だった人も居ればその当時からベテランだった人もおり、そのバリエーションは幅が広い。只、全体的な傾向としてはやはりプリキュアの設定年齢に近い人=若い世代程起用され易い傾向があり、寧ろキャリアが豊富な声優であればある程、プリキュア役へのハードルは高くなる様だ(※大人の役が多いベテランがプリキュア役に選ばれて、逆にプリキュア役に選ばれなかった若手も普通にあり得る)。

オーディション無しでメインの戦士に選ばれた唯一の例外としては、『Go Go!』でミルキィローズを演じた仙台エリが居る(これは前年に作品の半ばからレギュラー妖精としてミルクを演じており、そのミルクがプリキュアに近い戦士として覚醒した影響)。


一度味方側のレギュラーで出演した人はプリキュアを演じる事が出来ないかと思われていたが、『キラキラ☆プリキュアアラモード』で物語内では先代のプリキュアの設定のルミエル(プリキュア)を演じた安野希世乃後年の作品キュアソレイユを、その翌年主役の相棒であるラビリンを演じた加隈亜衣後年の作品キュアプリズムを演じる事になる等、これまででは有り得なかった事も起こっている。


また、前項目で述べた通り、プリキュア役の中には(その当時において)声優を本職としていなかった者が起用される事もあるが、コレもあくまでオーディションの結果であり、決して話題作りのオファーでは無い…が、本職以外が起用される事自体を基本的に毛嫌いしている人達からは一方的にそう決め付けられる事も少なくない。その事の裏付けとして、日刊スポーツが発行していたシリーズ公式新聞であるプリキュア新聞の2017年春号にて掲載された『キラキラ☆プリキュアアラモード』のメインキャスト5人の対談にて、インタビュアーが「女優の美山さんと福原さんが役を掴んだ裏で、多くの声優が涙を飲んだ事実がありますね<文章は引用元通り>」と振る形で話題にされた事があり、その際に琴爪ゆかり(キュアマカロン)役の藤田咲が「もしかしたらアニメファンは2人の(女優と言う)肩書を気にして批判することもあるかも知れないですけど<文章は引用元通り>」とやんわりとした言い方ながら、名指しで釘を刺す様な形で言及している。


一方、プリキュア以外の役についてはオファーで起用される事もある。特に敵上層部役・敵幹部役の声優はオーディションでは無くオファーが基本で、基本的に中堅以上のベテラン声優が選ばれる傾向があり(※ベテラン以外で当時のプリキュア役と年が近いケースも近年放送の作品を中心に存在する。そもそも、『初代』の敵幹部役の声優は当時29歳だった)、妖精役の声優はその中間と言え、若手もベテランも満遍無く選ばれる傾向にあり、選出もオファーとオーディションを使い分けているだけで無く、プリキュア役に落ちた声優が妖精役として起用されるケースもある。

因みに、声優を本職としていない者がプリキュア以外の役で起用される場合もオファーである場合が見受けられる。敵怪物役・戦闘員役は基本的に端役を中心とする男性声優が多めだが、たまにお笑いタレントや声の高めな女性声優が起用されるケースもある。


プリキュア役・妖精役・敵怪物役が若い世代の声優の場合、ベテランの指導を一年間受け続けるに等しい環境を入手出来るので、プリキュア役に選ばれる事はそういう意味でも価値が高いとも言われている。


余談編集


の様な声優を本職としているケースは勿論、

の様に、声優非本職のケースも確認されている。


プリキュア声優一覧編集

各TV作品のレギュラーのプリキュアを演じた声優について記載。

ゲストキャラや番外戦士についてはモブキュア等に声優名が不明なキャラクターが存在する、或いははぐプリ終盤の展開も含めてしまうと声優名の羅列が出来なくなるので、各作品を公平に扱う為にゲストキャラや番外戦士の声優はここには記載しません。

ゲストキャラや番外戦士その物については項目記事が作られているものはプリキュアプリキュア戦士一覧からリンクが貼られているので、各項目記事から声優情報も確認出来ます。


ふたりはプリキュア/ふたりはプリキュアMaxheart(2004年〜2005年)

※シャイニールミナスはTV本編ではプリキュアでは無い番外戦士とされているが、映画「プリキュアオールスターズ」でプリキュアの一員として再定義され、現在でもプリキュアのクロスオーバー作品や企画等では一貫してレギュラープリキュアとされる。


ふたりはプリキュアSplash☆Star(2006年)


Yes!プリキュア5/Yes!プリキュア5GoGo!(2007年〜2008年)

※ミルキィローズも上述のシャイニールミナス同様、TV本編ではプリキュアでは無い番外戦士だが、プリキュアオールスターズの展開では一貫してレギュラープリキュアとされる。


フレッシュプリキュア!(2009年)


ハートキャッチプリキュア!(2010年)


スイートプリキュア♪(2011年)


スマイルプリキュア!(2012年)


ドキドキ!プリキュア(2013年)


ハピネスチャージプリキュア!(2014年)


Go!プリンセスプリキュア(2015年)


魔法つかいプリキュア!(2016年)


キラキラ☆プリキュアアラモード(2017年)


HUGっと!プリキュア(2018年)


スター☆トゥインクルプリキュア(2019年)


ヒーリングっど♥プリキュア(2020年)


トロピカル〜ジュ!プリキュア(2021年)


デリシャスパーティ♡プリキュア(2022年)


ひろがるスカイ!プリキュア(2023年)

※レギュラーメンバーのプリキュアを演じる初の男性プリキュア声優。


わんだふるぷりきゅあ!(2024年)


キミとアイドルプリキュア♪(2025年)


関連タグ編集

プリキュアシリーズ プリキュアオールスターズ

声優


NHK - キボウノチカラ〜オトナプリキュア‘23〜を放送したり、プリキュアシリーズの製作局では無いにもかかわらずプリキュアを特集した番組を扱っていた事で有名だが、特に大河ドラマ連続テレビ小説のNHKを代表する2大ドラマシリーズにはプリキュアシリーズの歴代キャストがちょくちょく俳優出演する事がある事でも有名である。但し、歴代キャストの中には大河ドラマ出演の常連だったりするキャストや(※大体この人)、プリキュア出演前に連続テレビ小説のほうへ先に出演する格好となったプリキュア役声優が居たりもする。なお、2022年には連続テレビ小説ヒロイン/主人公がプリキュア歴代キャストから誕生した

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