爪弾くは女神のしらべ!キュアミューズ!
CV:大久保瑠美
概要
『スイートプリキュア』に登場する4人目のプリキュア。
長く単独行動を続けていたが、第3クール終盤より主人公であるキュアメロディの仲間になったプリキュア追加戦士である。
プリキュアオールスターズでは通算23人目のプリキュアとなる。
初登場は第11話。
登場初期の頃は黒いスーツに仮面をかぶっていた。
仮面の下の真の姿は35話で判明。キュアメロディの仲間になった後は基本的にその「真の姿」で行動するようになっている。
仮面を被っているときと真の姿では全くの別キャラなので、ここでは分けて解説する。
その名は芸術の女神・ムーサ(英語・フランス語でミューズ)に由来しており、故に「女神のしらべ」と名乗っている。
キュアミューズ(仮面バージョン)
キュアミューズの初期の姿。
仮面を被り、黒いスーツに身を包んでいる、
一般的なプリキュアがスカートなのに対し、パンツスタイルなのが特徴。
ミューズ自身は一言も喋らず、ドドリーが代わりに意志を伝達する。
メロディとリズムがネガトーンに思わぬ苦戦をした時に、たびたび現れて窮地を救ってくれる。
しかしドドリー曰く「誰の味方でもない」とのことで、メロディたちの仲間にはならずにあくまで中立を保っていた。
話が進む中で、メイジャーランド(プリキュア側)とマイナーランド(敵側)の音符争奪戦の決着がつかないようにすることを目的に動いていることが判明する。
実際、メロディとリズムが大量の音符をゲットしたときに、その音符を奪って解放してしまったこともあった。
浄化技などは一切使わない。しかし戦闘力は高い。武器などは持っていないがモジューレの機能を使うことはある。また、虹色に輝く鍵盤を繰り出し敵を封じ込めたりバリアを張ったりもしていた。
イメージカラーは黒なのだが、サブカラーに紫が配置されており、紫キュアの伝統である「主人公たちと別行動する孤高の戦士」のイメージと合致している。
なお、この姿のキュアミューズに限定したタグとしては黒ミューズ、仮面のプリキュアなどがある。
響や奏と同じ身長であることから彼女ら同様中学生ではないかと推測されていたのだが…。
キュアミューズ(真の姿バージョン)
第35話で仮面とスーツを脱ぎ本来の姿をあらわにした状態のキュアミューズ。
イメージカラーは黄色。(→黄キュア)
プリキュア達が敵勢力マイナーランドの首魁であるメフィストを追い詰めた時、メフィストを守るようにミューズが立ちふさがり、プリキュア達にこの場を引かせるために仮面とスーツを脱ぎ自らの素性を明かした。
ミューズの正体は以前からサブレギュラーとして頻繁に登場していた小学3年生の調辺アコ。小学生のプリキュアは彼女が初めてとなる。
そしてアコはメイジャーランドの指導者であるアフロディテとマイナーランドの指導者であるメフィストの間に生まれた娘だった。アコは父の野望を許すわけにいかないが父を敵として切り捨てようとする母の側にもつくことができないという悩みを抱えていた。
父を説得し改心させる方法を見つけるまでは父をキュアメロディ達に討たせるわけにいかないという思いと、世界を不幸に染める父の野望を止めなくてはいけないという思い。二つの思いに板挟みになっていたアコが心からその解決を願った時、彼女の前にキュアモジューレが顕現。その力をどのように使うべきかの答えを得られないまま、アコは「メイジャーランドとマイナーランドのどちらかがかつ」という状況にならないように動いて、問題を先延ばしにしていたのである。
ミューズがそのような悩みを抱えていたことを知ったメロディ達は彼女の気持ちを受け入れ、アフロディテの指示とは無関係にメフィストを倒すのでなく説得できるように動くようになる。結果的にメフィストはかつての優しい心を取り戻すこととなり、キュアミューズはメロディ達の仲間となった。
自ら素性を明かす以前に正体を知っていたのは祖父の調辺音吉とクレッシェンドトーンのみ。アフロディテはキュアミューズの存在を初めて聞かされた時からかろうじてその正体を憶測していたが、確信したのはミューズがメフィストを庇った時であった。
真の姿となったキュアミューズのコスチュームスタイル
・アームカバーは露出なく、薄い黄色で肌の露出はしていない長袖。
・額に赤いハートのティアラ、黄色いリボンのヘアアクセがつけられている
・ブーツは黄色いリボンに折り返したロングブーツ
・フリルスカートにかぼちゃパンツ風のワンピーススタイル。フリルスカートについているリボンは左右両方
・首の後ろに黄色いケープを羽織っている。
・髪は両側、オレンジ色のロングヘアーで、垂れ下がった髪の毛は跳ねている。
・よく見ると目の色がオレンジ色から濃いピンク色に変化している。
仮面のプリキュアの状態とは全く異なる髪型とコスチュームだが、それよりももっと大きな変化がある。
真のミューズは仮面のプリキュアのときよりも背が小さくなってしまったのである!
仮面をつけていた時はズボンだったため、シークレットブーツでも履いていたというのだろうか……?
いや、でもこれ手も縮んでるし… というか、10センチじゃきかないほど身長が伸びてるからシークレットブーツなんかじゃ説明がつかないんですけど!? やっぱりミューズって謎だらけだ。
眼鏡が自動的に外れる、髪が異常なまでに伸びて色まで変わるプリキュア戦士だから、仮面のプリキュアのときは、一時的に身長も伸びるとか、そうした不思議な現象を起こしているのかもしれない。
…といった感じで、ファンの間では色々と憶測がなされていたが、その後、本当にシークレットブーツであったということが判明した。
しかも、花魁の履く高下駄もかくやといった本当に上げ底20cmはあると思われるもので、靴というよりも竹馬に近い。
しかし実際にアコは竹馬が特技なので説明がついていたりする。趣味と実益を兼ねていたということである。
そして、もう1つ最大の謎が有る。
それは黄色くなった途端にムネが無くなった事である。
少なくとも仮のミューズ時にはCカップはあろうかというスタイルを誇っていたのに
正体を明かした途端に無への回帰…ムネだけでなくヒップも一気にストーンと…
残念ながらあれは全て布地であったと結論せざるを得ない。…どう考えてもあのもこもこをピッチリスーツに納めようというのだからどこか体の一部に余裕を持たせねばキッチキチでかなわんではないか。
ちなみに2年後には本当に不思議な力で子供から大人に変身できるプリキュアが登場している。
当然ながら真の姿は歴代のレギュラープリキュアの中で最も背が低い(番外的存在であれば更に背が低いであろうプリキュアは後に登場する)。
戦闘能力は仮面の姿と変わらず高いはずなのだが、この姿だと他の3人に比べて基本的な身体能力が劣るという小柄な体格ゆえの弱点が目立ってしまう。そのため、見た感じでは仮面の姿ほど強さが感じられなくなっている。
本人としてはメフィストを浄化した段階で役割は果たしたとして引退するつもりだったが、劇場版の一件で考えが変わり、最終的に真の黒幕であったノイズとの決戦まで戦い抜くことになった。
正体がわかるまでのいろいろ
仮面のプリキュアの謎
本作は「黒の仮面プリキュアの正体は誰なのか?」という正体探しがストーリーを引っ張る要素の一つになっていた。作中では実際に響と奏が仮面プリキュアの正体を探そうと奮闘していた。
そしてこの正体探しは視聴者に対しても謎解きに参加してほしいという意図で用意されている。そのため、ファンの間でも様々な推理がたてられるようになった。
(そもそもプリキュアシリーズでは仮面など被らなくても正体がバレることはないのがお約束なので、キュアミューズが仮面を被っているのはあくまで「視聴者」に正体を隠すためなのである)
ミューズ本人が正体判明まで一言も台詞を発していなかったため、声優名をまるで確認できず、ダメ絶対音感からの推測も封じられた。
仮に台詞を発すれば、正体が発覚するまでの間「キュアミューズ:?」とクレジットされていただろうがそんな事すら無く、いきなり36話から調辺アコがメインキャスト入りしている。
そのこともあり、いろいろなキャラクターが候補リストに挙がっていた。
- 作中では疑われなかったが、ファンの間で正体候補としてあげられていた人たち
2011年夏を過ぎても公式ないし非公式のリークもされず、しかも仮面で顔を隠し、台詞もドドリーに代弁させているため「もはや見破るのが不可能」というレベルだった。
5人目のプリキュア?
真のミューズの姿である「黄色いプリキュア」の存在が公式から告知されたのは、スイプリ劇場版の特報映像第二弾とポスター(キービジュアル)が最初である。しかしこれらの媒体では、これまでの黒い仮面姿のミューズを登場させる一方で、「黄色いプリキュア」の画像を別に描写していた。さらにご丁寧に特報映像で「この子はだれ?」とテロップまで入っていた。つまりこれまでのミューズとは別の、新しいプリキュアが登場するかのように示唆していたのである。結果的には「5人目のメンバー登場詐欺」といえる(このせいで、セイレーンと同様にハミィが「5人目」の黄色いプリキュアになるんだと期待してしまったファンも多数いた)。
また公式サイトのイラストでもミューズのキュアモジューレを、胸の前で手を組ませたりハミィを抱かせたりして隠したほか、キャスト部分でも役名は一切掲載されず第35話でようやく台詞が出てくるとともに、正体が明らかになる。
続く第36話でその素性が明らかになったことで、シリーズ史上初の小学生プリキュアが誕生することとなった。
さらに言えば時系列的に最初に覚醒していたのは彼女であるのだg…おいこらそこ「まったく、小学生は最高だぜ!!」とか言うな!
なお、仮面を脱ぐ前の姿は一部から「ラバー」だ「ド◯ンジョ」だなんだと呼ばれたりしていたが、39話にて「黒ミューズ」という公式の名称が登場した。
ネタバレとの戦い
本作に限った話ではないが、例年では「関係者各位に配布させるプロモーション資料の画像がネット上にうpされる」などの何らかの形で追加プリキュアの情報が流出し、一部のファンがゴニョゴニョして正体を推測することが多い。しかし、ミューズの正体についてはほぼ最後までこのような流出で判明することがなかった。
特に「黄色いプリキュア」についてはよっぽど情報管理を徹底したのか、公式から告知される直前期までリークがなかった。しかもリークされた画像はすべて後に公式から提供されることになる映画ポスターやキービジュアルなどであり、「黄色いプリキュア=キュアミューズ」と明確に分かる情報はどこにもなかった。
その外見や身長から「黄色いプリキュア」がアコではないかと推測するファンは多かったが、それが「仮面のプリキュア」と同一人物であるとする説には最後の最後まで反対意見を述べるファンが随所に目立っており、正体の仮説としてはそこまで有力ではなかったのである。もっとも、黒ミューズと黄ミューズでスタイルがあまりに違いすぎるので無理もないのだが。
どちらにせよ、前年のキュアサンシャインの流出事件(明堂院いつきの項目参照)の雪辱は十分にを果たせたと言えよう。
なお「プリキュアシリーズにおける追加戦士」の類は先述した通り「何らかの形(顔のパーツパターンなど)で正体が類推可能」なパターンが多かったが、その秘匿の徹底ぶりは、制作サイドが演じる大久保瑠美に対して半年以上も完黙を指示していたことからも明らかであろう(大久保は2010年10月から文化放送インターネットラジオで「A&G NEXT GENERATION Lady Go!!」水曜日のDJを担当しているが、2011年10月19日付の放送で明かすまで「アコ=キュアミューズ」である事実を隠していた)。
もっとも「正体発覚までファンが撹乱された」という意味では、2年後の「ドキドキ!プリキュア」におけるキュアエースの方が更に上を行っているのだが。
ただし、エースの場合はその正体が全くの新キャラなので、正体探しという要素が本編で扱われてない。正体探しの要素が本編で扱われながらも、半年以上も視聴者にも正体を隠し通すことが出来たのはやはりミューズだけである(ミルキィローズやキュアソードも正体探しの要素が本編で扱われているが、彼女らは放映回にして数回程度で正体が明かされている)。
待ちに待ったキュアミューズ(女神)だけの必殺技
ついに第37話でミューズだけの単独技が登場・・・
プリキュア・シャイニングサークル
プリキュア・スパークリング・シャワー
ちなみに玩具としてミューズ専用のモジューレが発売された。
よい子のみんな!「モジューレ二個もいらないよ」とか言わないで!家族と一緒にモジュレーションしてね!
フォームチェンジ
47話より登場したパワーアップフォーム。コスチュームの色が白系になり、鳥をイメージした羽根が背中に生える。
なお、黒ミューズはキュアミューズが別の姿に「変身」しているわけでなく、ただ「変装」してるだけらしいので、キュアミューズのフォームチェンジとは扱わない……はず。
余談
黄色のキュアミューズは商品こそ出ているが、後半からの登場ということもあって販促対象から外れており、「デザイナーの高橋晃の好きにして良い」と言われたらしい。
高橋は喜々としてこのキュアミューズのデザインを行ったとか。
その他
・公式データ放送で155ポイント以上蓄積すると、真の姿になったキュアミューズは登場する。しかし長い道のりとなる。
・キャラデコクリスマスケーキにキュアミューズがパッケージについていない。
・スイプリカレンダーにもキュアミューズの真の姿は登場していない(変身前や黒ミューズでは登場しているが)。
・キャラクターアパレル製造メーカーのコスパグループの二次元コスパでは、プリントTシャツを2012年2月に発売する予定だが、それが未定となった。
関連イラスト
関連動画
変身前の姿と変身後の姿のタグの使い分けに関する注意と配慮について
プリキュアに変身した後の姿しか描かれていないイラストに対して、変身前の姿である『調辺アコ』等のタグを付ける行為は、変身前の姿のイラストだけを見たい人にとっては検索妨害になってしまうので、そのような行為は避けるべきである。
また、変身前の姿しか描かれていないイラストに対して、変身後の姿である『キュアミューズ』のタグを付ける行為に関しても同様に避けるべきである。
中にはもちろん、変身前後の姿の両方のタグが付けられている事を気にしない人もいるだろうが、検索の際に気になるという人もいるため、そのような人への配慮としてタグの使い分けをしっかりと行う事が推奨される。
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